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思った通りだった。現実はそんなに甘くないってことか。

 

トシ、ヒコさん、オレの3人は上京後、3人で1つの部屋を借りた。

当然狭い。そんなに多くもなかったけど荷物もおけない。

んで、そこに待ってましたとばかりにポシャったデビューの話。

これで煮詰まらない訳がないでしょ?

それから1ヶ月しないうちにそれぞれ1人で暮らすようになったんだ。

 

オレが最初に選んだのは渋谷区のアパート。

1人になって初めの頃はよかった。

ただなんとなくバイトして、なんとなくメシ食って、なんとなく過ごした。

そんな時、故郷にいる友達から電話が来た。

「お〜。川添、元気にしちょるか?そっちはどうね?」

「・・・まあまあよ。」

「・・ほうか・・・オフクロさん心配しちょっど。たまには電話してやらんと。」

「ん。・・そっちは?なんぞ変わった事なかね?」

「いや、特には変わっておらんよ。ただ、仕事やらなんやらでなかなか飲めんもんねぇ〜。

ま、川添もがんばれよ。こっち帰ってくる時はみんなに声かけとくかいよ、

電話たのむわ。集まろうや。じゃあ、そんなとこで、またな。」

 

上京してすぐ世話になっていた人の紹介のカントリーバンドで

横須賀の米軍基地やら長野のイベントやら地方なんかも演奏しにいったけど。

確かにいろんな事覚えたし、教えてもらったりしたけど。

けど・・・・・けど・・・

このままでいいとは思ってなかった。自分の思い描く姿はこうじゃない。

アセってないといったらウソになる。

でも、なんでだろ、なんとかなるって分かってたような気がしてた。

 

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