■身体化障害
歴史的には、これもヒステリーの一種類です。
30歳以前に発症し、何年にもわたって持続する様々な身体症状を持っているもので、痛み、胃腸、性的、神経学的所見を思わせる症状の組み合わせによって特徴づけられます。
- 症状
基本的な特徴は症状が何度も繰り返され、多彩で、長期に及びます。
病歴をきくと状況的で、あいまいで不明確、一貫せず、まとまっていないことが多いようです。
症状を訴えるときは、劇的かつ感情的、大げさで、生き生きとした多様な言葉で訴えます。
診断基準は
- 30歳未満に始まった多数の身体的訴えの病歴で、数年間にわたって持続しており、治療を求め、社会的職業的に障害を生じているもの。
- 4つの疼痛症状…少なくとも4つの異なった部位または機能に関連した痛みを持っていること。(頭部、腹部、背部、関節、手足、胸部、直腸、月経時、性交時、排尿時)
- 2つの胃腸症状…疼痛意外に少なくとも2つの胃腸症状の病歴を持っている。(嘔気、お腹がはる、妊娠時以外の嘔吐、下痢、数種類の食物への嫌悪)
- 性的症状(これはなくてもよい)…疼痛以外に性的または生殖器症状の病歴を持っている。(性的無関心、勃起または射精機能不全、月経不順、月経過多、妊娠中を通じての嘔吐)
- 偽神経学的症状…疼痛に限らず神経学的疾患を思わせる症状または欠損の病歴を持っている。(うまく歩けない、フラフラする、麻痺、脱力、嚥下困難、失声、尿閉、幻覚、触覚または疼痛の消失、ものが二重に見える、見えない、聞こえない、けいれん、意識消失)
- これらの症状がどの病気にもあてはまらず、薬物乱用などの結果ではない。
- 予想される社会的、職業的障害よりも遙かにひどく障害を受けている。
- 症状が意図的に作られたり、ねつ造されたものではない。
心理的な闇や対人問題があることもあり、不安や抑うつがよく見られます。
- 原因
身体化障害で見られる特徴的な性格としては、依存的で自己中心的です。賞賛や賛美を渇望しています。
例えば、女性の場合露出度の高い服装をしたり、周りを操作したりします。
転換性障害と同様にストレスや不安が、身体症状としてでてきたものと考えられます。
身体化障害の近くに、他の精神障害の存在があります。うつ病や不安障害、統合失調症などが特にそうです。
心気症はある特定の疾患にかかっていると思っているのに対して、身体化障害では多種多様に及びます。
転換性障害の場合は、神経学的症状が1つか2つにとどまります。疼痛障害の場合は、疼痛症状の1つか2つにとどまります。
- 経過と治療
完全によくなることは珍しいです。治療の目的は、「症状はあっても、社会生活が困らないようにする」程度になります。
治療に対しては、本人がストレスから来るものと自覚しないために抵抗することが多いです。
徐々にストレスがあると認識すると共にそのストレスを克服するようにしていきます。抗うつ薬や抗不安薬なども使います。
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