WEB版長崎新聞より転載
 
佐世保からインド洋へ自衛艦が出港

 テロ対策特別措置法に基づく米軍などの軍事行動支援に先立ち、佐世保市の海上自衛隊佐世保基地から九日朝、護衛艦二隻と補給艦一隻が相次ぎ出航、インド洋へ向かった。防衛庁設置法の「調査研究」による派遣で、特措法の基本計画策定のため、航路や寄港地の状況などを情報収集する。「戦時下」での自衛隊の海外派遣は初めてで、米戦闘行動を事実上、後方支援する第一陣となる。

 同日午前六時五十二分、ミニイージス護衛艦と呼ばれる「きりさめ」が同市の海自立神桟橋を離れ、ヘリコプター搭載型護衛艦「くらま」、補給艦「はまな」と続いた。

 三隻で乗組員計約七百人。指揮官は本多宏隆海自第二護衛隊群(司令部・佐世保)司令が務める。長期航海を想定し「はまな」には医官など衛生隊員十数人が乗り込んだ。マラッカ海峡などを経由し約二週間でインド洋に到着する予定。

 三隻は、今月中旬に基本計画が策定された場合、同下旬にも出発する支援艦隊本隊とインド洋で合流。米補給拠点の英領ディエゴガルシア島を中心に米艦船への海上での物資輸送、燃料補給などを担う見通し。

 出航に先立って同桟橋に接岸する「くらま」艦内では、本多司令が佐世保入りした海自トップの石川亨海上幕僚長に「与えられた任務を整斉とやる。乗組員は全員元気」とあいさつ。桟橋には家族ら約二百人が集まり別れを惜しんだ。

一方、海上保安庁は出航に合わせ、巡視船艇二十五隻で海上での抗議行動を警戒。県警機動隊員も大幅に増員し、海自佐世保地方総監部や米海軍佐世保基地周辺で終日警備態勢を強化した。

 防衛庁設置法に基づく自衛艦派遣は米中枢同時テロ直後の九月十九日、小泉首相が発表した「当面の措置」に盛り込まれたが、「法の拡大解釈につながる」などと批判され見送られていた。