SRの会 例会報告

2008年 関東例会


1月例会報告(1月20日)

 1月の例会は1月20日(日)に「カフェミヤマ」渋谷東口店の地下会議室「マイスペース」3号室で開催された。出席者は11名であった。
 以前から会場としていた「ニューヨーカーズカフェ」渋谷パルコ横店が使用できなくなったため、12月は別の会場にしたのだが、そちらの料金が以前より高かったため、会場担当の阿部さんがあちこち探して見つけてくださったのが今回の会場である。
「渋谷駅東口徒歩1分」なのだが、あまりなじみのない場所で、会場の前に至っても「ここでいいのか?」と逡巡してしまう状況だった。ただし、会議室の雰囲気は、渋谷パルコ横店より良いので、今後も引き続き利用することになりそうである。

 今月は、子供たちのピアノ発表会と日が重なったため、かなり遅れての参加となった。例会日を設定するときに、家の行事を忘れていたこちらも悪いのだが、家族に指摘されたときには、本当に固まってしまったのだった。それでも発表会後に駆けつければ、例会に1時間ほど参加できることが分かったので、はしごをすることになったわけである。

 会場に着くと、いきなり渡されたのが、鮎川哲也未収録推理小説集『夜の演出』のチラシであった。会員の須川毅氏が企画・出版するものである。その宣伝に曰く、

「鮎川哲也の作品群は立風書房の鮎川哲也長編推理小説全集、鮎川哲也短編推理小説選集そして現在も刊行が続く創元推理文庫、光文社文庫で、そのほとんどが読めます。しかしこれまで鮎川哲也名義の刊行本になぜか収録されなかった可哀想な作品がいくらかあります。鮎川さんの作品なら、何でも読みたいという人たちに、著作権管理者のお許しを得て小部数(200部)の非営利出版を行います」

 価格は1,000円。予定刊行時期は2月1日。限定200部ということなのでお申込はお早めに。お問い合わせ先は、こちらです。
 ayukawa_shu@live.jp

 それから、別の会員の方から「週刊漫画Times」(昭和34年8月5日号)のコピーを見せていただく。同書に楠田匡介原作の漫画が載っている、ということで持参していただいたものだ。
 題名は「鏡の中の女」。作・楠田匡介、脚色、画・坂口たけし、とある。小島功風の絵柄の作品である。
 死んだ妻が鏡の中から、夫と愛人に語りかける、という強烈な謎があるのだが、その強引なトリックといい、結末部分でのバタバタ感といい(事件の真相は最終頁で一挙に解明される。全8頁の短編なのでやむを得ないのだろうが……最終頁はセリフの嵐である)非常に楠田匡介らしい作なので、ぜひとも原作と読み比べたいものだが、果たして目にすることができるのだろうか?

 なんか例会報告というよりは、筆者の日記みたいになっているが、例会では3月例会の日程も検討した。
 3月例会では、その前の週末に締めきった「ベスト5」の集計確認・発表を行なっており、その点は今年も同じである。
 投票〆切は、現時点では未決定だが、2月24日(日)が関西例会で、この日に「ベスト5」の投票リストが掲載された「SRマンスリー」1月号が発送されるので、投票〆切は3月7日(金)、よって例会は9日(日)かな、ということで仮決定。後は、関西の世話人に確認しよう、ということになった。

 日程を決めた後は、恒例の古本オークションが行なわれて、この日はお開きとなった(二次会は不参加だったので詳細は不明である)
 次回の例会は、2月17日(日)14時から17時。会場は、「カフェミヤマ」渋谷東口店の地下会議室「マイスペース」3号室である。ふるってご参加をお願いしたい。
(文責:廣澤吉泰)

2月例会報告(2月17日)

 2月の例会は2月17日(日)14時から「カフェミヤマ」渋谷東口店の地下会議室「マイスペース」3号室で開催された。
 今月はマージェリー・アリンガム原作『甘美なる危険』のビデオ上映を行った。
 『甘美なる危険』(Sweet Danger 1933)は、アリンガムが創造した紳士探偵、アルバート・キャンピオン物の第5長編。「水車場の秘密」として1957年に「別冊宝石68号」に掲載されたままで、読みづらい状態が続いていたが、昨年12月に、新樹社から新訳版が刊行され(訳者は会員の小林晋さん)めでたく簡単に読めるようになったもの。
 その小林さんのソフト提供者により実現したのが今回の上映会である。BBC制作のTVドラマで、日本語吹き替えも字幕もないものだが、原作に忠実な作りなので、事前に本を読んでいれば、英語が聞き取れなくてもストーリーは分かる、とのことだった。
 当日は、所用があったため、定刻より30分遅れで会場到着。すでにソフト提供者の小林さんをはじめ4名の会員がいた。
 到着するやいなや、沢田さんから「SR Archives Vol.4」の購入を勧められ、早速購入する。会員は割引価格の4,000円で手に入れられるので、かなりお得である。
 今回のCDROMに収録されているのは「SRマンスリー」の151号から200号まで。本誌に加えて、25周年大会のパンフレットやクイーン(F・ダネイ)来日時の写真集といった、貴重な資料も入っている。ミステリファンなら必携の資料といえよう。
 そうした営業活動も終了して、いよいよビデオ上映、ということになるのだが、小林さんは、ビデオを大画面で楽しめるように、とプロジェクターを持参して下さったのだが、会場のビデオが、プロジェクターと接続できない機種だったため、小さなテレビ画面での鑑賞となってしまったのは残念であった。
 原作未読のまま、上映会に臨んだため、内容はさっぱり分からなかった。しかし、それでもイギリスの田園風景の美しさや、キャンピオンと執事・ラグの味わい掛け合い(詳細な中身はもちろん不明なのだが)は楽しむことができた。しかし、それではレポートにならないので、以下に原作のあらすじを紹介しておく。出典は新樹社ホームページである。
http://www.shinjusha.net/isbn/978-4-7875-8574-5.html

にわかに重要性を帯びるバルカン半島の小国。その所有権の証となる王冠、書類はどこに? 舞台は英国の小村、元ポンティスブライト伯爵領。魅力的な姉妹と正統の伯爵を称する若者の一家が水車場を営み、怪しげな医師も…。キャンピオンと友人たちが悪漢一味としのぎを削る冒険ミステリ。

 上映会が終わってから知ったのだが『甘美なる危険』は、後にキャンピオンの妻となるアマンダ・フィットンが初登場する作品である。原作では、10代の少女という設定らしいのだが、ドラマではすぐに結婚しても良さそうな20代の女性になっていたのはご愛嬌である。
 上映会の後は、恒例の古本オークションを行って、この日はお開きとなった。私は皆さんの「ベスト5」投票の役にたてばと、読み終えた昨年の新刊を持参した。
 二次会には、別件で上京してきていたライターの福井健太氏と、仕事で後からの参加となった佐竹さんが合流して盛り上がった。
 福井氏からは、翌週に開催される「ワセダミステリクラブ創立50周年記念パーティ」のことを聞く。1万円、という会費を聞いて、躊躇したが、50周年記念号の「フェニックス」(同クラブの会誌)も含まれていると聞いて、かなり心が動いた。会員外の参加もOKとのことなので、出席することとした。
 次回の例会は、3月9日(日)14時から17時。会場は、「カフェミヤマ」渋谷東口店の地下会議室「マイスペース」である。
 当日は「ベスト5」の投票結果の確認作業と「SR大賞」の選定があるので、ふるってご参加をお願いしたい。
(文責:廣澤吉泰)

5月例会報告(5月18日)

 5月18日(日)の例会は大宮の鉄道博物館を見学しました。鉄道マニアではないと言い張るメンバーと、そもそもマニアでないメンバーが総勢8名、大宮からニューシャトルで博物館に向かいます。開館から半年を経て人手も落ち着いているのかと甘く考えていましたが、いまだ人気は衰えずといったところで家族連れからカップルまでたいへん賑わっていました。私はマニアではないので前身の交通博物館にも行ったことはなく、内心さほど乗り気でもなかったのですが、存外に資料性が高く楽しく見ることができました。
 まず眼をひくのはホールに展示される十数両におよぶ車両で、1号機関車をはじめとして、SL・気動車・特急・寝台車・貨物車・新幹線と、里程標となる車両が揃ったところは壮観でした。マニアには見ているだけでたまらないのではないでしょうか。(私はマニアでないので切符や時刻表やパンフレットといった紙ものばかりに興味がひかれてしまいましたが…全国一斉連結器付け替え工事の高揚ポスターなんかほんとたまりませんですね)
 動くものはとにかく人気で、テレビでもお馴染みの運転シミュレータは大混雑。HOゲージのジオラマを使って定時におこなわれるアトラクションにもたくさんの予約希望者が集まっています。列車の仕組みを体験学習できるコーナーではお子さんが嬉々としてパンタグラフや蒸気機関の展示で遊んでいます。このへんで人いきれがしてきたので静かな展示を見るほうに切り替えました。図書室にも入ってみましたが小説や広報誌の類はなく(ミステリの)マニアとしては残念でした。
 大宮の駅前に戻っての2次会でも、みなさん「行ってみるもんだね」とたいへん好評。お近くの方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか。次回の例会は、6月22日(日)14時から17時。「カフェミヤマ」渋谷東口店の地下会議室「マイスペース」でおこないます。ふるってご参加ください。
(文責:大川正人)

7月例会報告(7月13日)

 7月のSRの会関東例会は、7月13日(日)14〜17時で、渋谷の「カフェミヤマ」の第4会議室で開催された。出席者は8名で、筆者はその最後の参加者となった。
そ の理由は、家内が所用で外出し、その帰宅待ちだったためだが、この遅れは想定の範囲内であった。家内の帰宅と同時に、素早く外出したのだが、最寄りの常磐線が人身事故のため運転見合わせ、で結局武蔵野線を使っての渋谷行となったわけである。こいつは想定外だった。ちょっと回り道となったが車中で輪渡颯介『百物語』(講談社ノベルス)が読了できたからよしとするか。ちなみに、『百物語』はメフィスト賞受賞作家の第二作。時代ミステリまで登場するのは、許容範囲の広いメフィスト賞ゆえか。
 そんなこんなで時間をロスして、会場に到着したのは16時過ぎ、解散まで1時間を切っての参加となった。
 会場に着くや否や、会員S氏からご自身も編集に関わっておられる「久生十蘭全集」(国書刊行会)全11巻の刊行案内をいただく。「没後50年」という節目の年にこうした企画が実現するのは実に喜ばしいことである。第1回配本が今年の10月10日で、以降巻数順に年4冊配本予定で、完結予定は2011年である。ご興味のある方は、是非とも定期購読申込を。詳しくは、下記サイトを参照下さい。
http://www.kokusho.co.jp/series/hisaojuranzenshu.html
 自分が会場に来るまでどのような会話がなされていたのかは全く不明だが、そこはあえてKYで、早速「SRの10冊」の担当割り振りを始める。と、言っても7月号分は特集「落語とミステリ」に合わせた「落語ミステリの10冊」でラインナップも担当者も決定しているので、今回議論したのは11月号用の10冊である。
 ちなみに「落語ミステリの10冊」の締め切りは7月20日なので、担当各位は執筆をよろしくお願いします(あ、俺も『火神を盗め』の原稿を書かなきゃ)
 11月号用の10冊は、5月例会で「鉄道博物館」に行ったこともあり「鉄道ミステリの10冊」というのが以前から検討されていた。それならいっそ11月号の特集も「鉄道とミステリ」にしてしまおう、となった。
 ここで10冊については「鉄道」の中でも題材を絞り込んで「寝台列車の10冊」はどうだろう、と筆者から提案した。寝台列車受難の時代である。寝台急行「銀河」の廃止がニュースをにぎわせたが、残った「はやぶさ・富士」も09年春でなくなってしまう。その退場は、時代の趨勢からしてやむを得ないのだろうが、なんとも寂しいものだ。そこで、ブルートレインが中心となるミステリを紹介しようと考えたわけである。
例会の場で候補作を挙げたところ賛同が得られたので、早速担当者を割り振っていく。出席が8名だったので、うまく決まるか心配だったが、一人で二作担当する方も複数現れ、非常にスムーズに決定した。
 筆者も麻耶雄嵩「シベリア急行、西へ」について書くことになった。〆切は10月末だが、ちょっと曲者の作品なので、しっかり準備して書かないと、などとやっていると2〜3ヶ月はすぐ過ぎてしまうので、要注意である。その他の選定作品は秘密。「SRマンスリー」の11月号をお楽しみに。
 10冊の担当が恙無く決定した後は、9月の例会日程を決め、古本オークションを行って終了となる。その後は、有志で二次会。会場近くの「東方見聞録」でメートルをあげた(死語)
 次回例会は8月3日(日)に行う。会場は世田谷文学館。同館で開催される「宮脇俊三と鉄道紀行展」の観覧が目的である。すっかり鉄道づいている「SRの会関東例会」であるが、別に鉄道研究会に看板をかけかえたわけではないので誤解のないように。
(文責:廣澤吉泰)
 
 

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