ぼくたちの甲子園 高校野球名勝負列伝・選手権大会編
No.2 2003.4.14
80年代夏の甲子園・名勝負コレクション
★81 選手権3回戦 名古屋電気2−1北陽
(延長12回)
丁度こんな頃、私は小学校低学年で野球というスポーツに興味を持ちだした頃でした。(^^;)古い記憶の中、頭に残っている部分を・・・。
初回、名電は速攻で1点先制し、すかさず北陽は高木に交代。その後は工藤と高木の両左腕の投げ合いに。(工藤の驚異的なまでの落差の大きいカーブは印象に残ってます。)7回(だったと思います)に北陽は名電の守備のミスで1−1の同点に。そして、9回裏、名電は2死ながら1,2塁とサヨナラのチャンス。ここで2番・高橋がセンター前ヒット。サヨナラかと思いましたがセンターの好返球でタッチアウト。延長戦へ。そして12回裏、名電は1番・中村がレフトへサヨナラアーチ。
このサヨナラアーチの直前のちょっとした出来事について。北陽・高木投手がキャッチャーのサインが見えないようなそぶりをして妙な間が出来ました。(この時、私は子供ながらに?「あれ?」と思いました。)その直後にサヨナラ本塁打。このちょっとした間が中村に狙い球を絞らせる余裕を与え、あの1打に繋がった、とのことです。(この話は後になってNHKスペシャル?で裏話として放送されました。)
★83
選手権1回戦 箕島4−3吉田
(延長13回)
82選抜の明徳戦に続き、箕島の脅威の粘り腰を見た試合でした。
吉田は中盤までに箕島・吉井から2点を奪いリード。対する箕島は7回に硯が本塁打を放ち1点差。そして9回、箕島は3番・勘佐が2塁打。4番・山下が送って1死3塁。ここで前の打席で本塁打を打っている5番・硯。カウント1−2(だったと思います)から箕島はスクイズを試みますがウエストされて3塁走者が刺されて2死無走者に。勝負あったと思った直後のボールを硯はバックスクリーンへ同点アーチ。延長13回、再び1点勝ち越された後にも箕島は相手の守備の乱れにも乗じて2点を奪って逆転サヨナラ。
今思えば、星稜との18回も含めて箕島の名勝負は4−3というスコアが多いですね。(^^;)
★83
選手権準々決勝 池田3−1中京
夏春夏の3連覇のかかった池田と野中擁する中京との事実上の決勝戦。非常にハイレベルな攻防でした。
池田は2回に1点先制。中京は3回に1死満塁のチャンスを迎えますが4番・野中がゲッツー。5回に池田はヒットの井上を1塁に置き1番・坂本が右中間へ。井上が長躯本塁を狙いますが中京の正確な中継プレーで本塁タッチアウト。その裏、中京は1死3塁のチャンスに2番・安藤がタイムリーを放ち1−1の同点に。これで流れは中京に傾きます。6回、中京は5番・紀藤の2塁打などで1死3塁と勝ち越しのチャンス。7番・佐々木の打球は高く弾んで投手・水野の前へ。紀藤は本塁突入しますがタッチアウト。続く7回、中京は2死3塁のチャンスで3番・鈴木。鈴木の打球はセカンドの頭を越えるかという当たりでしたがセカンドの好プレーで無得点。そして9回、池田は7番・高橋がフルカウントから野中が投じた内角高めの速球を レフトへ勝ち越し本塁打。(打たれた直後、野中がマウンド上でしゃがみ込んだ場面は印象に残ってます。)さらに1点追加し3−1で池田が制しました。
この当時、正直言って池田は大嫌いでした。理由は、”池田さえいなければ野中のいる中京は少なくとも1度は甲子園で優勝出来た”と子供心に思っていたからです。そう言った意味で、この試合は私的に避けては通れない1戦です。(^^;)
★85
選手権3回戦 甲西2−1久留米商
(延長11回)
甲西・金岡と久留米商・秋吉の投手戦で0−0のまま延長に。11回に久留米商が1点先制。しかし甲西はその裏、2死ながら1,2塁とチャンス。4番・石躍が詰まりながらもライト前へ運び1−1の同点に追いつく。さらに1,3塁から1塁走者が盗塁。捕手の2塁への送球をショートとセカンドが譲り合ってしまいセンターへ抜けて3塁走者が生還しサヨナラ。
ボールがセンターへ抜けた瞬間、久留米商ナイン全員がグラウンドに座り込んでいたのが記憶に残ってます。甲西は続く東北戦でも逆転サヨナラ勝ちで旋風を起こしました。
★86
選手権1回戦 明野7−2池田
選抜優勝の池田と夏の甲子園初勝利を目指す明野との対戦。この年の明野は三重大会決勝でも16−0の大差で圧勝するなど期待の大きいチームでした。
3回に明野は1番・吉川のタイムリーで先制。続く4回は吉川、平松の連続タイムリー、相手のタイムリーエラー、奥野の2ランアーチで6点奪いあっという間に7−0。5回に池田は2点返すものの焦りが目立ち、反撃出来ないまま7−2で明野が金星を挙げました。
これを機に明野は甲子園で活躍を見せましたが、冨士井監督亡き後は甲子園に出られず。それだけにこの80年代後半の明野の活躍は非常に印象に残ってます。
★87
選手権2回戦 佐賀工2−1東海大甲府
両校1点ずつ取り、東海大甲府・山本と佐賀工・江口の投手戦が続きます。8回裏、佐賀工はスクイズ失敗でチャンスは潰えたかと思いましたが、意表を突くホームスチールで1点勝ち越し。捕手がタッチ出来ないくらいの見事なスチールでした。
この”快足”と、回を追う毎にスピードが増している(そう感じました)江口の速球が印象に残ってます。
★87
選手権2回戦 中京2−1池田
(延長10回)
3度目の正直でついに中京が池田を倒した1戦です。
中京は投手を軸に堅い守りで池田打線を封じ、池田の方も初戦乱れに乱れた守備陣が良く守り、初戦で機動力を存分に見せつけた中京の足を封じて0−0の均衡が続きます。8回、中京に手痛いエラーが出て池田が先制。中京は土壇場の9回、連続四球でチャンスを造り”お家芸”のスクイズで同点。10回には替わった桜間にバント攻撃でサヨナラのチャンス。ここで5番・小倉が初球をスクイズしてサヨナラ勝ち。
中京野球伝統の、”堅い守りと確実なバント”を存分に見られた1戦でした。これ以降、中京ー池田の甲子園での対戦はありません。両校ともに低迷している中、再びこの両校の対決はあるだろうか・・・?どちらも復活して甲子園で見てみたいカードです。
(2003.4.14 written
by t.k)