時空のゆがみ




英軍ハリケーン戦闘機(左)とA26長距離機(右)


1943年7月7日、日本軍占領下のシンガポール・カラン飛行場を、一機の双発機が離陸した。 その双発機は通称A−26(※陸軍称キ77)と呼ばれた旧陸軍の試作長距離機で、インド洋−アラビア半島−クリミア半島を経由し、ベルリンまで飛行する任務を負っていた。

当初はベルリンへと順調に飛行を続けているものと思われていたが、到着予定時刻を過ぎても、燃料補給地であるクリミア半島のサラブス飛行場には一向に姿を現さなかった。 そして、3日後には最大飛行時間を超過してしまった為、軍当局は何らかのトラブルにより墜落したものと判断、調査を開始したものの、同機に関する情報は皆無であった。

当時の関係者達の多くは、インド洋方面に駐留する英空軍機による撃墜と考えていたが、戦後に行われた連合軍側の記録の調査でも、A26と思しき飛行機の撃墜は記録されていなかった。

他にも、エンジンや航法装置の故障、或いは天候の悪化等、様々な説が原因として挙げられているが、今日まで有力な手がかりは何一つ得られておらず、真相は未だ謎に包まれたままである。





EXIT