電子メールマガジン◆現代栄養学と健康案内◆創刊3号◆Vol.0003

電子メールマガジン◆現代栄養学と健康案内◆創刊3号

------------------------------------------------------------ ◇◇◇◇◇創刊3号◇◇◇◇◇購読者数:777名(ラッキー!笑) ------------------------------------------------------------ ◆現代栄養学と健康案内◆Vol.0003★◇★98.09.02◆不定期発行◆ ------------------------------------------------------------ ------------------------------------------------------------ ■高血圧と塩分の関係は数%!90%以上の方には無関係。 No.0003 ------------------------------------------------------------  この味噌汁は濃いからとお湯で薄めてもらいながら、結局全部飲 み干してしまうという落語がありますが、このくらい「高血圧と塩 分の関係」は有名です。  これはアメリカのダール氏がやった調査が作為的だったからだそ うで、食塩摂取量は、秋田県人の場合は1日26g、エスキモーの 場合は、1日4g。どちらにも血圧の高い人もいるし、低い人もい る。秋田では血圧の低い人をはずし、エスキモーでは血圧の高い人 をはずすようなことをした結果でしょう。また、同じ東北地方でも リンゴの生産地では高血圧が少なかった。(リンゴなどに含まれる カリウムの影響であると思われる。)これも例外として切り捨てら れたのである。  これは疫学では、しばしば生じることで、自分が目指す方向と異 なる資料や結果を、例外などとして、無視したり外したりすること から起こるのです。  しかし塩分と関係のある高血圧の方は、100人に2〜3人なの だそうです。9割以上の方は、他の原因から生じるのです。ナトリ ウムは、体内に水分を保持させる働きをしている。その濃度が高く なると体液が増え、その結果、血管を通る血液の量も増えて血圧が 高くなるのは事実であるが、高血圧の原因は、けっしてそれだけで はない。血圧降下剤として利尿剤が使用されるのは、体内水分排除 による減圧を利用している。血液は粘りを増すので脳血栓という大 きな副作用の可能性がある。  動脈が収縮して内径が狭くなれば、血圧は高くなり、収縮を続け ると高血圧になる。日本人の高血圧の大部分を占める「本態性高血 圧」の原因はこれである。動脈の収縮にカルシウム、弛緩にマグネ シウムが関わっているから、マグネシウムを充分に(カルシウム摂 取量の1/2以上を摂ることが望ましい)摂るとよい。降下剤とし てカルシウム拮抗剤を用いるのは、この原理を利用しているが、血 圧に無関係の筋肉も弛緩させる恐れがあるので、気分が落ち込みや すくなったり、無気力感などの副作用が考えられる。  血管を収縮させるのは平滑筋という筋肉の働きですが、その平滑 筋の働きを支配しているのが交感神経です。その交感神経の働きを 阻害すると血管の締め付けがゆるみ、血圧が下がるというシステム を利用した血圧降下剤もあります。しかし交感神経は全身に作用し ており、しかも脳に大きな影響を与えておりますので、その働きが 鈍ると、うつ病を起こすことがあります。  カルシウムは、不足しても血圧が高くなることがあります。血液 中のカルシウム濃度が下がると副甲状腺ホルモンが分泌されます。 骨からカルシウムを溶かしたり、血液中からのカルシウムの排出を 制限したりして、血液中のカルシウム量を高め、カルシウムのレベ ルを正常にする働きをしますが、同時に細胞膜のカルシウム用の出 入口ドアを開きやすくしてカルシウムを細胞内に入りやすくします 。こうなると血管の細胞が収縮し、血圧を高くします。カルシウム をしっかり摂ると、この逆になり、細胞内にカルシウムが入りにく くなり血圧が下がるのだと考えられています。  ナトリウムとカルシウムは、細胞の外側に多く、カリウムとマグ ネシウムは細胞の中に多い。神経や筋肉の働きは、この4種類のミ ネラルの濃度差によって管理されています。理想的なバランスは、 次のような割合だと言われています。  ナトリウム:カリウム=3:5  カルシウム:マグネシウム=2:1  高血圧は血管の弾力性の問題もからんでいるから、血管を作る材 料として良質タンパク質をきちんと摂取することも大切である。タ ンパク質は細胞の材料としてだけでなく、3000以上もあるとい われる体内酵素の重要な材料ですから、必須アミノ酸のバランスを 考えた充分な量を毎日摂りたいものです。  また血管のコラーゲンを丈夫にするビタミンCも忘れては困りま す。血圧の高い人は、取りあえずビタミンCをサプリメントでたく さん摂っておきましょう。ビタミンCだけで完璧な「高血圧対策」 とは言えませんが、ビタミンC不足による血管からの出血(脳内出 血)は、防げると考えられます。  中高年からの高血圧は、活性酸素により酸化されたLDLコレス テロール(ですから、酸化されていないLDLコレステロールが悪 玉コレステロールと呼ばれるのは気の毒です。酸化してないと悪い ことはしませんので。)が血管内部に沈着することから、動脈硬化 が生じておこるものが多いそうです。この酸化されたLDLコレス テロールを白血球の1つであるマクロファージが無制限に食べて、 血管壁にアテローム(粥状隆起:かゆじょうりゅうき)と呼ばれる ものをつくることから血管の弾力が失われて、いわゆる動脈硬化を 生じたり、脳梗塞の原因にもなります。  これを防ぐには、やはり活性酸素対策が必要で、ビタミンEなど の抗酸化物質を日頃から積極的に利用することが望ましいと思いま す。特に中高年の方は、体内でのSOD(活性酸素除去酵素)の生 産量が若いときと比べて、かなり少なくなるので、抗酸化作用のあ るビタミン・ミネラルや植物由来物質(今話題のポリフェノールや カロチノイドなど)をサプリメントとしてお摂りになることをお薦 めします。 ★私が読んだ健康に関するお薦めしたい書籍(100数十冊)  http://www.freepage.total.co.jp/ZINC/suisenbk.htm  詳しくは、上記のホームページにも記載しましたが、  次の本などを参照すると良いでしょう。  「豊かさの栄養学2」新潮文庫/丸元淑生・康生の著作などや 「超ビタミン・ミネラルで病気を撃退する」徳間書店/忠宣叡  ほか ---------------------------------------------- Nutrition --- ◇ビタミン・ミネラルなどについて◇ ビタミンE ------------------------------------------------------------  ビタミンEは脂溶性ですから、水溶性ビタミンと比べると体内に 留まる時間は長い。でも過剰症はないと言われていますが、サプリ メントとして摂る場合、ビタミンEと一緒に油も含まれていますの で、いくら良いからと何十錠も摂るのは、摂取カロリーオーバーに なると思います。  ビタミンEの働きの最大のものは、2つあり、抗酸化作用と血行 促進作用です。細胞にはビタミンCと共に含まれていますので、ビ タミンCと共同でフリーラジカルや活性酸素の害を防ぐ働きをしま すが、特に神経細胞の主成分である多価不飽和脂肪酸を活性酸素か ら保護します。  ほかに、細胞分裂増強作用、ホルモン分泌増強作用、末梢血管拡 張作用、妊娠促進作用など多彩な働きがある。またオーストラリア の水泳チームがビタミンE摂取によりオリンピックで世界記録を連 発したことがありますが、これはビタミンEの抗酸化作用により、 酸素が体内で無駄に使われるのを防ぎ、筋肉で有効に使われ、エネ ルギー生産が増進したためだと考えられる。  もう少し詳しく書くと、一般に細胞のエネルギーを生み出すのは ATP(アデノシン3リン酸)であるが、スポーツでの筋肉が必要 とするエネルギーは、ATPでは不十分(必要量の1%さえも供給 できないことがある)である。しかも好気的過程で、まかなうとす れば、それほどの酸素の補給は不可能である。  そこで嫌気的過程でエネルギーを提供するのは、クレアチンリン 酸で、筋肉にはATPの4〜6倍の量のクレアチンリン酸を含んで いる。これがATPを作るのである。クレアチンリン酸はビタミン Eが不足するとクレアチニンとなって尿中に排出される。これがス ポーツにとってビタミンEが重要な意味を持つ1つの理由である。  赤血球を守る抗酸化物質は、ビタミンEが唯一のものですし、目 のレンズではビタミンCとEが相乗的に作用して優れた保護効果を 発揮します。肝臓などでは、ビタミンEとセレンは、やはり共同し て保護作用をします。ビタミンEとセレンは各種のガンに対して優 れた保護作用をすることが知られています。  ビタミンEが活性酸素で酸化されると活性を失いますが、近くに ビタミンCがあると、ビタミンCから電子をもらい、再び活性を取 り戻して、働きます。ビタミンEに電子を渡したビタミンCは、活 性を失いますが、近くにビタミンB2か、ビタミンB3(ナイアシ ン)があると、そこから電子をもらって再び活性化します。こうい う働きからもビタミンは、単独で摂るよりもいろいろなビタミンを 一緒に摂る方が望ましいことが分かります。  ところでビタミンEが小腸から吸収されるとき、鉄に出会うと、 その触媒作用によって酸化し、ビタミンEとしての活性を失ってし まう。(このようなことの他に、活性酸素を発生させるなどのこと もあるので、鉄分は、若い女性と、歯茎などから常時少なからぬ出 血をしている人を除き、サプリメントで摂らない方がいい。通常、 体内で鉄は、比較的上手にリサイクルされながら使い回しされてい る。)女性などが鉄とビタミンEのサプリメントを摂る場合、数時 間あいだを空けた方がよいと言われている。  食べ物の中でビタミンE(dアルファ・トコフェロール)をたく さん含んでいる小麦胚芽だけで、他のものには、残念ながらわずか である。ビタミンEに、各種の予防効果や治療効果を期待する場合 は、小麦胚芽油のサプリメントを摂るしか方法がない。  油脂や食品の酸化を防ぐ目的で、合成のビタミンE(dlアルフ ァ・トコフェロール)を使いことがあるが、これは体内での生理的 活性という点では、あまり期待が持てない。ビタミンEサプリメン トを毎日、かなりの量飲んでいるが、あまり効果が感じられない方 は、摂っているビタミンEサプリメントの質を一度疑ってみる必要 があるかも知れません。  不妊で、長年お悩みのご夫婦には、妊娠促進作用があり、しかも 大量に摂ってもほとんど副作用がないと言われているビタミンE、 ビタミンC、そしてセレンの摂取(セレンは適量があるので、大量 には摂取しないこと)をお試しになったら、いかがでしょうか。 -------------------------------------------------- Books --- ■栄養と健康に関する本の寸評         ( No.0003 ) 「ビタミンC健康法」平凡社/L・ポーリング博士/\1400/1995 ------------------------------------------------------------  原題:HOW TO LIVE LONGER AND FEEL BETTER 1986 ノーベル賞を2つも受賞した化学者、ライナス・ポーリング博士の 日本語に翻訳された本で一番入手しやすいのが、この本でしょう。 平凡社ライブラリーという文庫本ですが、450ページもある、中 身の濃い本です。ビタミン、特にビタミンCが、どんな所で、どの ように活躍するか、数多くの古今東西の研究論文やデータをあげて 説明しています。またビタミン(中でもビタミンC)の働きを過小 評価する、あるいは無視する多くの論文も取り上げて、反論してい ます。  ポーリング博士自身が医学者でないために、彼の発表する本や論 文は、医者からは無視され続けましたが、一般の人からは絶大の支 持と評価を受け、また徐々に評価する医者が増えていきました。ア メリカでは、今やビタミン・ミネラルなどの適切な摂取による(病 気)予防医学が盛んになり、また、ビタミン・ミネラルなどによる 分子矯正医学療法などを採用する臨床医も増えていますが(日本の 現状を考えると悲しくなりますが・・・)、これらの方向にアメリ カが進んだのは、ポーリング博士の力(啓蒙運動を含めて)が大き く寄与していると思います。  ただ、残念でならないのは、ビタミンCの大量摂取に伴い、若干 の活性酸素が生じることが、当時まだ研究が進んでおらず、充分に 分かっていなかったのか、ポーリング夫人が、まず活性酸素の害で 手折れ、とても健康そうだったポーリング博士も、90歳そこそこ で、お亡くなりになったことです。ビタミンCと一緒にビタミンE (ポーリング博士は、おそらく合成のを摂っていたと思われます) 、B2、ベータ・カロチン、セレン、ポリフェノール、カロチノイ ドなどを摂っていたら、きっと今でも世界中を飛び回り、活躍され ていたと思います。  ビタミンの大量摂取に興味がある方にお薦めしたい本です。 ==編集後記================================================== ★取材、発行&編集:ZINC(本多 仁)      30文字で改行 ☆連絡先:mailto:zinc@letter.or.jp ------------------------------------------------------------ ★記事は、すべて引用した書籍がありますが、引用した書籍をその  都度記すと煩雑になりますので省略します。引用した書籍は下記  のホームページの中にあります。 ★私が読んだ健康に関するお薦めしたい書籍(100数十冊)  http://www.freepage.total.co.jp/ZINC/suisenbk.htm ☆最先端現代栄養学  http://www.pastelnet.or.jp/users/bignews/Kenkou.htm ------------------------------------------------------------ ★このメールマガジンは、Macky! 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