■原作本
笹沢左保「同心暁蘭之介 江戸期の法律捕物控」
 サンケイ出版 昭和57年10月4日1刷 980円 0093-822138-2756 A5ソフトカバー

□「週刊サンケイ」誌上に昭和56年8月13日号から昭和57年3月18日号まで連載されたものを収録。
全5話構成で、特に各話には章立てはされていないが、各話1パート毎にサブタイトルが設けられている(連載時の仕様と同様だと思われる)
タイトル変更された文庫版(後述)では、読者の便宜をはかるためか各話にもサブタイトルが表記されるようになった。
表紙画は柳沢達朗、題字は竹中青琥によるもの。本文への挿画はない。

おもな登場人物は、定町回り同心暁蘭之介、臨時回り斉藤典膳、臨時回り村田惣市、辰吉、伊之助、弥吉、八丁庵の松蔵、お千代、おすみ、北町奉行小田切土佐守といったところ。
名前だけならTV版とほぼ同一だが、村田惣市が曉より先輩格の臨時回りだったり、辰吉が結婚していたり、弥吉も曉の手下として動いているなど、細かいところで違いが見られる。
とくに違いがあるのは斉藤典膳で、嫌味な性格はそのままだが、嫌味なだけに留まっているTV版と比べそれなりに腕も立つようだ。ここからTV版の鏑木蔵人のキャラクターが分離したのだろう。
お千代、おすみも松蔵の娘という設定(TV版では親子かどうかは映像からは読み取る事は出来ない)

物語面では、TVでは語られない曉の死別した妻・志津の挿話など、過去設定部分も書き込まれており、副題の通り江戸時代の法律についても、物語にあわせてわかりやすく解説してある。TV版しかご存じない方はぜひ一読頂きたい。
ちなみにTV版第34話「怨みの錦絵」(脚本/岡田光治)は、原作第3話の翻案。


■文庫版
笹沢左保「傑作時代小説 北町奉行 定廻り同心控」
 祥伝社(ノン・ポシェット) 昭和63年11月1日1刷 571円 ISBN4-396-32108-2 A6ソフトカバー

□「同心暁蘭之介 江戸期の法律捕物控」の文庫版。上記のようにタイトル変更され、各話にサブタイトルが設けられた。
原本にあった章ごとのサブタイトルは省かれ、数字に置き換えられている。
表紙画は菊池誠、デザインは中原達治によるもの。本文への挿画はない。

・不義密通の代償
・妖しい彫り物
・盗賊『闇の六地蔵』
・弓師の娘
・寛保元年の日傘