不正利益供与事件追加ファイル#4 日本経済カタストロフの始まり

――山一証券、徳陽シティ銀行の自己廃業――

タブーペルー空母ヤクザ脳死カルト酒鬼薔薇神戸事件動燃カラ不正ミステリ林檎

Visitorアンケート参考文献リンクHost

日本銀行未来のためにグローバルブレイン研究所
大蔵省ウオッチング |大蔵官僚の天下りリスト|大蔵省腐敗の記録簿
電子議事堂で徹底討論!!100万人に聞く:金融破綻に公的資金導入?
このままでは米国の金融植民地化のおそれ(97.12.18)日本版ビッグバン見抜く目こそ
日本経済の解体の危機、そこまで(98.01.01)大競争時代と日本の現実
Yahoo!Japan金融ビッグバン
日本は不況などではない――腐蝕した経済システムこそ転換せよ
日本の経済関係サーバー
労働保険 雇用関連コーナー ハローワークへ行こう 
ハローワーク求刑情報自称ハローワークこと公共職業安定所の組織的不正経理情報
被害者のための
山一抵当証券破たん日刊不渡倒産ニュース |帝国データバンク倒産情報
真相の追及
借金大国日本 地獄へ落ちるシナリオ日本をダメにした官僚の論理(勝者の論理)
「退職準備の知恵」情報誌 |来るべき大失業時代の不安に備えるジョブ・ネットワーク・クラブ


スタート・ページへメインファイルへ戻る |追加ファイル#2を読む|アナクロニズム

1997年11月23日日曜日 作成

北海道拓殖銀行がついに経営破綻

1997年9月21日月曜日 更新
役人は隠ぺい工作が大好き

・・・この金融機関の不良債権対策には、およそ政策らしいものがまるで見られない。ウミを最初の段階で出し切ってしまうというような効率的な手段を、官僚は決してとろうとしなかった。ウミがたっぷりとふくらむのを待ったのだ。ふくらんでパンクするのを待ったのだ。そしてパンクの衝撃を利用して国民の税金を投入する。まことに安易で国民を愚弄した官僚らしい手口である。これに追従した国民の代表たる政治家もひどいものだ。国会議員としての意識も自覚も乏しいから、役人の尻に敷かれて平然としている。

本澤二郎 「天皇の官僚」第3章官僚の体質と野望 111ページ(1996 データハウス刊)ボールド引用者

98/5/31asahi.com 世論調査「政治家を信頼せず」が67%に
 参院選を前に有権者は「政治家」をどう見ているか、朝日新聞社が今月中旬に実施した全国世論調査(面接)によると、政治家を「信頼していない」は67%、その印象は「あてにならない」が45%で、特に国会議員への批判が目立った。しかし、政治家が果たす役割は「今後大きくなる」と期待する人が45%で「小さくなる」の37%を上回った。

 政治家の印象は、1989年調査に比べ「ずるい」「いばっている」などが減ったが、「あてにならない」が大きく増えた。「ふさわしい人が政治家になっていない」も62%を占めた。

 国会議員への評価が厳しい。市町村長が「よくやっている」は50%だが、国会議員が「国民のためによくやっている」という人は15%だった。

98/5/20 asahi.com 日本企業、さらに格下げか
 米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは19日、日本経済のデフレが深刻化している可能性が強いため、近く建設や金融機関を中心に日本企業の格下げが相次ぐ見通しを明らかにした。

 25社を対象に格下げを検討中という。アジア経済の混乱の影響に加え、不動産や株式市場の低迷、消費意欲の後退などがデフレ圧力を高めているとしており、「終身雇用など旧来の日本的経営から脱皮しないと、企業の財務体質や格付けは下がり続けるであろう」としている。

(ボールド引用者)

98/5/26 asahi.com 大手18行の不良債権総額は21兆円余
 都市銀行、長期信用銀行、信託銀行の大手18銀行の1998年3月期決算が25日、出そろった。不良債権の総額は、新たに開示が始まった米国並みの基準に基づく「リスク管理債権」が計21兆7786億円に上り、従来基準による不良債権額15兆6683億円より39%多くなった。18行はこのうち計10兆4904億円を処理した。

 18行は、信託銀行の信託勘定の一部を除き「当面の必要な不良債権処理は終わった」と強調しているが、今回の処理で含み資産を失った銀行もあり、国内経済やアジア情勢の悪化などに対する抵抗力が落ちているのも事実で、政府・自民党が進めている不良債権処理策作りにも大きな影響を与えそうだ。

 18行のリスク管理債権の内訳は、破たん先債権が4兆6719億円、延滞債権は8兆1646億円、3カ月以上元利払いが遅れている債権は2兆4349億円、さらに融資条件を通常より緩めた貸出条件緩和債権は6兆5071億円に上った。

98/5/31asahi.com 山一証券、200億円の債務超過に
 昨年11月に経営破たんした山一証券が、少なくとも200億円程度の債務超過状態に転落することが30日、明らかになった。大蔵省・日銀は同社が債務超過でないことを前提に、日銀特融の発動などの処理計画を決めたが、業務継続コストや店舗撤去費が予想外に膨らんだ。これにより、民間金融機関が供与した劣後ローンは債務不履行(デフォルト)になる半面、日銀特融や一般取引先の債権は全額保護される見通し。しかし、劣後ローンをめぐる交渉が難航したり、損失がさらに膨らんだ場合は、日銀特融が焦げ付く恐れもある。

 山一証券は昨年の中間決算で、4313億円の自己資本(資本勘定)があったが、11月下旬に2600億円余の簿外債務が発覚、自己資本を1009億円に修正した。経営破たん後は収益がゼロになる一方、顧客への資産返還などの業務は継続したため、営業コストがかさんでいた。また、店舗撤去の費用や、顧客とのトラブルをめぐる補償なども当初の想定を上回ったとみられる。

98/7/8asahi.com金融再生トータルプランに疑問符
 不良債権の早期処理ができないばかりか、破たん金融機関や破たん企業の国家的救済になり、モラルハザード症候群がまん延する――。政府・自民党がまとめた「金融再生トータルプラン」に対し、大前研一・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教授ら、学者や経済人による「民間金融財政臨調」が7日、緊急提言を発表した。トータルプランの問題点を指摘するとともに、首相のもとに金融再興担当の特命大臣をおいて責任の所在を明らかにし、時限3年に区切った処理を進めることを提案をしている。

 緊急提言では、トータルプランの「欠陥」として、(1)破たん金融機関の認定や健全な借り手の選定が裁量に陥る危険性がある(2)大蔵省や日本銀行、金融監督庁などの権限関係が不明確で、責任の所在があいまい(3)簿外債務の自己申告を義務づけ、虚偽報告に対する罰則を明確にしなければブリッジバンクは「伏魔殿」になる――などをあげ、問題債権の処理をブリッジバンクに移すことで一定期間、先送りすることになりかねない、と指摘した。


11月22日、山一證券が急速な資金繰りの悪化に伴ない、外資系会社との提携で推進していた自主再建を断念、ついに自己廃業を申告するに至った。 追加ファイル#1

11月14日にはさらに東証平均株価が450円以上値を下げ一時1万5000円を割り込む事態にまで深刻化した。1万4966円という値がついたのは'95年7月以降、実に2年4ヵ月ぶりのことである。山一証券の株価も一時経営上の下限である100円割れの96円まで下げ、11月3日倒産した三洋証券の後を追うのではないかとさえ囁かれている。世界的会社格付け機関スタンダード&プアーズ社は、山一の評価をBBB-に落した。

と書いたばかりのことである。

明治以来操業100年を迎え、従業員7300人、預り金24兆を抱える「法人の山一」と言われた日本第二位の大証券会社が、3兆2千億の負債とともに、戦後最大の倒産を迎えるという非常事態になった。

山一証券破綻の記者会見上で、野沢社長は「私どもが悪いんです、社員は悪くありませんから・・・・」と、社員の就職斡旋業者のような泣き言を漏らしていたが、何も知らずに務めていたどんな下級の社員であろうとも、その組織の一員として上層部の指示命令に従い、そこから給与と名誉という利益を得ていた程度に応じて、取るべき明確な社会的責任のない者は一人としていない。

儲けた時に利益を分け合っているのなら、損失を出した時も、銀行とともに経営状態を知りながら預け続けていた預金者、従業員に破綻の自己責任、リスクへの結果責任を取らせるべきであり、その預金までを国家、ひいては無関係な一般国民が肩代わりして保護するべきではない。(受益者負担の原則)

甘い汁」「おいしい話甘い汁血税を吸い上げる公共資金投入という寄生利益は当然の如く戴く一方で、損失だけは絶対に避け、自己責任を引き受けようとしない取引一任のこのタカリの態度は資本主義社会に寄生し、その構造を根底から食いつぶし、腐敗破滅させるウィルス=バグとして法的に禁止排斥処罰されるべきものである。

山一は、今期9月決算においても、4大証券中ただ一人、27億もの経常損失を出しており、以前より経営の危機が囁かれていた矢先の急変劇であった。11月に入ってその200円台だった株価は信用のボーダーといわれる100円を大きく割り込み、19日には58円にまで下落していたのである。

世界的会社格付け機関、ムーディーズがこの21日、山一を投資適格の「Baa3」から「投機的」にあたる「Ba3」「投資不適格」と格下げする発表をした直後のことであったとはいえ、いざとなれば国が何とかしてくれるという依存感情もあってか産業界や投資家の中でさえ意外に思った人が多い。外国に及ぼしたショックも大きかったようである。

さらに記者会見に当たった大蔵省長野証券局長は、席上、証券取引法に従った自己廃業申請受理に当たって審査したところ山一には2000億を越える不明な帳簿外債務が存在することを明らかにした。

大蔵公表では2648億円という額が出ている。 これについて初めて知ったとしているが、既に11月17日山一が報告に出向いた時点で承知の上ではなかったのかとの疑惑が浮上してきている。

27日、「不良資産を計上すると会社が存続できなくなる」といい、簿外債務を経営判断から認めていたと組織ぐるみの責任【それも故人=祖霊に押し付け兼ねない発言だ】を追認した山一 前会長 行平次雄に対する参院予算委員会の参考人質疑上で、取引先の富士銀行側が10月6日簿外帳簿の存在を知り得ていたことが明らかにされた。富士銀行では、山一自身が大蔵省に報告すべき事とし、自ら動くことはなかったという!大蔵が知ったという11月17日まで実に一月近い空白があるのだ!

更に、12月29日には、大蔵省は、山一を'93年定期検査した際この簿外債務の存在に気づき、改善指導をしていたことが明らかにされた。これは、11月17日の山一からの報告が来るまで事前には何も知らなかったとする、これまでの大蔵省の証言が虚偽であることを裏付けるものだ。

翌12月30日には、この飛ばしの実態を、山一側が'91年の秋から’92年の春にかけて2回に渡り大蔵省に出向き幹部に報告協議〔談合!〕していたという報道が入った。これが事実とするならば、日本の社会は、大棚の回船問屋が、料亭でオマツリする代官様(オカミ)と密会談合するという江戸時代劇オハコの鎖国島国祭政一致の図そのものを未だに演じているということになる。2月には松野充彦 大蔵証券局長が簿外債務の報告を受けていた事実そのものは認めている。

'98年3月3日、実は山一の三木 前社長は、'91年の暮れ、この松野証券局長から逆に大蔵に呼び出されて、当初1000億円ほどだった損失を、「海外という手もある」などと簿外処理するよう助言を受けたので、山一は「大蔵のお墨付きを得たのだから、飛ばししかない」と社内役員の提言も聞かずそれに従ったまでとする関係者の話が明るみに出た。この助言により簿外債務は最終的に2600億円にまで膨れ上がったらしい。(後記)

これに賄賂、飲食、接待でもつけば完璧な談合腐敗文化構造の完成である。天下りするオカミ、御札に賽銭、まいないをやって巫女(料亭女将オカミ)の下で共食神人交歓酒盛り談合宴会を催し、下々の願事をかなえてもらうというのが揺るぎ無い日本の精神伝統文化だからである。

簿外債務によって粉飾決算をしたことを当時の会長が国会で認めたということは、有価証券報告書に虚偽の内容を記載したことになり、証券取引法違反の罪である。

また、問題の「飛ばし」行為については、'91年まではその事実を認めたが、現在はないと否定した。

さらに、本人は否定しているものの、この事実を知って、前会長所有の自社株25万株をいち早く売り抜けたのではないかとのインサイダー取引疑惑が追求された。

第一、億単位に膨らんだ簿外債務の存在を、そのうち景気が上向き利益が出てくるようになれば、収支決算上なかったと同じことにできるはずという証券会社の慣習的思考は、すべて使い込んで「返せばいいんだろう」という開き直るオレンジ共済や、「返すつもりだった、盗んだのではないちょっと借りただけ」と逮捕後にうそぶく背任横領タカリ窃盗犯の紋切り型合理化とどこが違うのか!〔追記〕

 

これは、「法人の」山一が古くから、穴埋めを求める取引企業の圧力に負け、証券監視委員会の目を盗み、次々と損失の出そうな会社証券を転売して切り抜けて行く「飛ばし」と言われる不当な損失補填行為によって累積したものらしい。

法人税のかからない英領ケイマン諸島(カリブ海)など海外の「ペーパー会社」を含む山一証券関係会社で発生したものが中心とみられる(asahi.com11/24特集記事)

と言われている。ケイマンの無鑑査郵便局貸し金庫が、そのペーパー会社「ケイマン山一」の実態らしい。

このうち1000億分を、シドニーにある「山一オーストラリア」が引き受けていた疑いが報道された。それによると、400億が取引会社で生じた損失の穴埋めに、残る600億は自己運営の失敗を隠すため、それぞれこの子会社に「飛ばし」を行って、事無きを得ていたらしい。(後記)

12月9日衆院予算委員会に参考人招致された行平次雄 山一証券前会長は、質疑応答の中で、「飛ばし」処理を簿外債務にした最終決定の責任は、「自分と故人の元役員と三木淳夫前社長の3人」にあると述べ、ごく少数での密室処理だったことを公式に認めた。さらに「飛ばし」に関連したのは「約10社」あると明らかにしたものの、社名までは述べなかった。

「飛ばし」がそれらの企業に対する「損失補てんや利回り保証」にあたることを承知の上での明らかな経済犯罪であると会長自ら国会で認めたことになる。

12月12日山一の「飛ばし」取引に関連したうち、最終の引き取り先法人企業7社が衆院予算委員会で判明した。

  取引額
新日化イーエムシー 571億円
郵船アカウンティングアンドファイナンス 334億円
東急百貨店 264億円
兼松総合ファイナンス 207億円
伊藤忠総合ファイナンス 155億円
日本農薬 126億円
毎日の食卓センター 52億円
総額 1709億円

 

(後記)

'98年3月4日、この巨額損失簿外処理疑惑について、ついに東京地検特捜部は、山一証券の行平次雄 前会長と三木淳夫 前社長及び、白井隆二 前副社長の3人に証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いにより任意同行を求め、本店の家宅捜索を開始、5日に3人は逮捕された。

行平前会長ら3人は共謀して、'97年3月期の決算の未処理損失を実際よりも2600億円余も少なく計上した財務諸表を掲載した虚偽の有価証券報告書を'97年6月に大蔵省に提出山一証券のトップダウンで社員にも 損失を隠ぺいし、偽りの情報を'91年から6年間にわたって公表、投資家をだまし続けた疑いである。

山一は'97年9月末時点で、いわゆる「飛ばし」に伴なって発生した2648億円の債務を帳簿外で処理するなどして3300億円余の損失を隠したうえ、さらに'98年3月に破産した系列ノンバンク「山一ファイナンス」に1500億円を贈与したことにより財務内容が極度に悪化、配当利益がなかったのにもかかわらず、'97年3月期決算で約60億円を 株主に配当して欺いていたことになる。

特捜部は、この虚偽の配当が会社財産を危うくしたとして商法違反(違法配当)にあたるとみており、この容疑での捜査も継続する。簿外処理については、、社長時代の行平次雄が中心となって特別チームを編成し、これに当たっていたという関係者証言も出てきている。

 

***

格付けの下落よりも経営破綻に決定的だったのは、小池隆一への不正利益供与捜査線途上に浮かんできた、昭和リース損失補填疑惑が発覚した事により進んだ売りであった可能性が高い。

昭和リースには以前から「法人の山一」ならぬ「法人とのなれあい」による「飛ばし」疑惑が存在していたのである。主幹事をつとめる松下電器産業から紹介された客である昭和リースに対し「法人の山一」の名にかけて主幹事を外されるのではないかと恐れてのこと、とも言われている。

 

98/3/5asahi.com 三木前社長ら5人に4億2000万円賠償求める

 山一証券の利益供与事件にからみ、奈良県内の株主が5日、前社長の三木淳夫被告(62)=商法違反罪などで起訴=ら当時の役員4人と総会屋グループ代表・小池隆一被告(54)を相手に、総額約4億2000万円を会社に賠償するよう求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴えによると、三木前社長らは、先物取引で得た山一証券の自己売買益を付け替える方法で、小池代表に約1億700万円、昭和リースに約3億1700万円をそれぞれ提供したという。原告は利益供与分を会社に賠償するよう求めている。

 山一証券の元役員らに対する株主代表訴訟では、この原告が昨年10月に7900万円の賠償を求めて提訴していたが、手続きミスが判明して、いったん訴えを取り下げていた。

 


この主幹事の座獲得のために、野村証券も、既に200万の接待が明らかになった日本道路公団財務担当理事の他大蔵官僚OBなどの接待工作に動いていた疑惑が持たれている。 大蔵省造幣局長から'94年7月、公団に理事として天下りしたこの理事は、大蔵省時代に金融検査部の部長を務めた経歴があり、公団では、道路建設資金などを調達する際の道路債券の発行業務などを担当していた。 (97/12/24報道)

'98年1月には、これらの3年間に少なくとも230万とも言われる道路公団財務担当理事への接待費用は、副社長、専務等5人が、主幹事の座獲得のための必要経費として、組織的に伝票を処理していた容疑が東京地検特捜部の捜査上に浮かんできた。

例によって、一回10万のホテル接待はもちろん、11回のゴルフ接待にも連れ出し一緒にプレイしていたらしい。この理事が就任後間もなくして、野村証券は道路公団発行の外債で、初めて主幹事になったのである。

この年の忘年会において、野村幹部らは出席したこの理事に対し「例の件でお世話になりました」と、丁寧な暗黙の「お礼」を述べていたことも分かっている。この主幹事の座獲得によって、野村の外債取り扱い高は、'94年の347億から、'97年には一挙に8490億円にまで達したという。

'98年1月13日には、この道路公団理事への接待が野村の元副社長承認のもとで組織ぐるみで行われていた容疑が出てきた。

以下にその接待の詳細を、asahi.com'98年1月9日付け記事から引用する。

 

最初の接待は、理事が就任した1994年7月、「就任祝い」名目で行われた。債券と資本市場担当の当時の役員2人が、都内のホテルのレストランに理事を招いた。この日は1人当たり約10万円の飲食費が、野村証券から支払われている。

 さらに翌月初旬には、長野県・軽井沢でゴルフ接待があり、同じ2人の役員に幹部社員を加えた3人が、理事とプレーを楽しんだ。プレー代は1人5万円ほどだったという。

 当時、道路公団は5億ドルのユーロドル債を発行する準備を進めており、野村証券は8月中旬、日本長期信用銀行に続いて主幹事を獲得した。

 発行業務は9月に終了した。この年の11月には、野村証券側が公共法人担当役員ら、道路公団側からもこの理事を含む幹部ら、それぞれ5人ほどが出席し、都内の料亭で主幹事業務の打ち上げの会が開かれた、という。

 接待はこの後も続けられ、ゴルフだけで計11回の接待があった。首都圏のゴルフ場の場合は、ハイヤーでの送迎がつくため、1回の費用は10万円を超えた。

 このほかにも外債発行の際に海外で行われた調印式の際の理事の宿泊費や飲食費なども、野村側が負担したことがあったという。

 結局、野村証券の5人の元役員が理事の接待に使った費用は3年間の合計で1人当たり70万円から20万円、総額二百数十万円になった。

***

さらに金融自由化に伴なう競争の激化の中、長く外国金融機関や長期信用銀行に占められてきた外債発行の主幹事の座を死守獲得するため、この道路公団財務担当理事に、日本興業銀行幹部が、2、3年の間にゴルフや料亭など総額百数十万に上る接待攻勢を仕掛けていたことが明らかになった。

同日付けasahi.com報道によると、

 88年からの過去10年間の外債発行17回のうち、興銀は「ロンドン興銀」などの現地法人が9回にわたって主幹事を務め、圧倒的な実績を誇っていた。しかし、金融自由化後の94年9月には、野村証券が初めて主幹事を務めるなど、これまでの長信銀や外資系以外の金融機関が主幹事を3回獲得している。外債発行の主幹事を引き受けることは、多額の手数料を手に入れるほか、外国での信用を高めるうえで有効であるため、各金融機関は接待を通じて激しい競争を繰り返してきたという。

 関係者は、「興銀が公団幹部を接待していたのは、証券会社などが主幹事業務に参入してくるようになって、それまでの地位を守ろうとしたためではないか」と話している。

***

'98年1月18日には、この疑惑の中心となっていた、道路公団財務担当理事 井坂武彦が東京地検に逮捕された。銀行、証券から受けた賄賂の総額は700万にもなるという。そのうちの、野村からは'94年7月から'96年12月の41回にわたり、東京都内の飲食店やゴルフで接待を受けたり商品券を受け取ったりした総額約258万円に相当する容疑。道路公団からこのような汚職容疑で逮捕者がでたのは、既に有罪が確定した'88年の理事のとき以来2度目であるという。

井坂容疑者は、弁護士を通じて出したコメントで接待の事実は認めるが、賄賂であることの認識は否定している。

しかし、その後の取り調べで、これらの接待が賄賂であったことを認める供述をし始めているという。

また地検は同日、贈賄側の野村証券の元副社長 村住直孝と元常務 寺西功を、村住元副社長は、これらの接待のうち33回の約182万円分について、寺西元常務は、24回の約122万円分に関与したとされる贈賄の疑いで逮捕した。翌19日には、道路公団と野村に100人規模の大家宅捜索が入った。

この理事への接待が、主幹時獲得のものである容疑がかなり濃厚であり、しかも、理事がそれを受け、公団側の知り得た内部情報を漏らして談合便宜を図っていたらしい事については、以下に引用するasahi.com98/1/19付けの通りである。

 

公団理事、野村主幹事獲得に内部情報悪用し便宜

 日本道路公団の外債発行の主幹事争いをめぐり、収賄容疑で逮捕された同公団理事・井坂武彦容疑者(54)は、野村証券を主幹事にするため、立場上得られた他社の情報をもとに野村証券側に積極的に便宜を図っていた疑いが極めて強いことが、特捜部の調べで明らかになった。その見返りに、井坂理事はゴルフなどの接待を繰り返し要求していたという。

 調べによると、村住元副社長らは、井坂容疑者が公団理事に就任した直後の1994年7月21日ごろ、東京都内のホテルのレストランで飲食の接待の席を設け、「今回はぜひともリード(主幹事)をいただきたい」などと要請したとされる。

 これを受けて、井坂理事は野村証券以外の金融機関が主幹事獲得のため、どのような条件を出しているかをひそかに野村証券側に教えていたという。こうした行為は、発行側による「天の声」ともいえるとみて特捜部は重要視している。

 野村証券は当初、さくら銀行と組んで主幹事獲得を画策していた。だが、公団にとって事前のヒアリングで最も都合の良い条件を出してきたのは日本長期信用銀行(長銀)だった。このため、井坂理事は野村側に「長銀と組むように」と指導。これを受け、野村証券は同年8月中旬から下旬にかけ、パートナーを長銀に代えた、という。

(ボールド引用者)

こうした公務員からの「ヒアリング」と称する情報漏らし談合は、野村からの逆転劇で主幹時を獲得した日本興業銀行にも存在していたようである。

'98年2月9日、この興銀に強制捜査が入り、元常務 証券部長 梅本興三が井坂武彦への贈賄容疑で逮捕された。「銀行業界トップ級の興銀と証券業界で実力ナンバーワンの野村証券がともに、「金融自由化」といわれる時期にあっても、高額接待を通じて利権争いをしていた構図が浮き彫りにされた。 」という興銀の井坂への接待総額は、商品券、ゴルフ、視察と称するロンドンでのキャバレー、競馬観戦など自ら事細かく要求し21回、151万に上り、野村からの分も合わせると400万になると言う。

 

asahi.com98/2/28 6社から465万円接待、井坂前理事を追起訴―東京地検

 日本道路公団の外債発行をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は27日、日本興業銀行(興銀)、日本長期信用銀行(長銀)、富士銀行、さくら銀行、大和証券、日興証券の6社から約465万円相当の接待などを受けたとして、公団の前経理担当理事・井坂武彦容疑者(54)を収賄の罪で東京地裁に追起訴した。すでに起訴されている野村証券からの収賄額を含めると、井坂前理事は7社から計113回にわたり、総額722万円のわいろを受け取ったことになる。

 この事件では、大蔵省局長経験者が天下り後も権勢をふるい、かつての関係業界と深く癒着していたことを浮き彫りにした。前理事の収賄容疑をめぐる捜査はこれで終了したが、特捜部は公団の関係先に対して大がかりな捜索をしており、今後、新たな疑惑が浮かぶ可能性もある。

 贈賄側では、興銀の梅津興三・元常務(57)が贈賄罪で略式起訴され、同日、東京簡裁から罰金50万円の略式命令を受けた。大和証券など5社の贈賄側関係者は、いずれも接待額が野村証券や興銀に比べて少ないことから、起訴猶予処分になった。

 起訴状などによると、井坂前理事は大蔵省から公団に天下りした1994年7月から97年4月までに、6社から計72回の接待を受けたとされる。その内訳は(1)興銀分が21回、約159万円(2)大和証券分は8回、約77万円(3)さくら銀行分は15回、約62万円(4)富士銀行分は11回、約58万円(5)長銀分は8回、約55万円(6)日興証券分は9回、約54万円だった。

 接待の場所は、東京都内の料理店や埼玉県内のゴルフ場などのほか、フランス、スイス、ドイツなど海外にも及んだ。

 

asahi.com98/9/2ハイカ450億円分換金、金券ショップで安値転売

 日本道路公団の関連会社「日本ハイカ」が独占的に作製する高速道路料金前払いカード「ハイウェイカード」の不正販売事件にからんで、商法違反(特別背任)の疑いで逮捕された旅行会社社長・中道弘容疑者(65)が、日本ハイカから仕入れたカードは総額で約450億円にのぼり、そのほとんどを金券ショップに持ち込んで安値で転売、換金していたことが関係者の話でわかった。金券ショップへ持ち込むことは、日本ハイカとの契約で禁じられていたが、中道社長は換金を続け、差損がふくらむと、新たなカードの転売で埋める「自転車操業」を続けたとされる。東京地検特捜部は、こうした「自転車操業商法」が巨額の焦げ付きを生んだ原因とみて調べを進めている模様だ。

 関係者によると、中道社長は1991年12月、神戸市内のリース会社の部長として、日本ハイカと契約を結び、カード販売の委託業務を始めた。代金後払いの条件だったことから、中道社長は、仕入れたカードのほとんどをそのまま金券ショップに持ち込んで換金し、借金返済や事業資金に充てていたという。中道社長と日本ハイカとの契約では、「販売を第三者に再委託してはならない」と定められており、中道社長側が、カードを金券ショップに持ち込むことは禁じられていた。しかし、中道社長はこの契約条項を守らなかったとされる。

 安値転売に伴う差損がふくらみ、93年には中道社長からの代金支払いが遅れるようになった。担当者だった日本ハイカの松村武・元取締役船場支店長=特別背任容疑で逮捕=は薄々、安値転売に気づき始め、回収不能を心配するようになった。こうした事情から中道社長と松村元支店長が対策を相談し、その結果、元サッカー選手として著名な釜本邦茂参院議員の妻が経営するスポーツ企画会社「ケイエス・プランニング」(旧・釜本スポーツ企画)も取引窓口に加えることになったという。

 中道社長と日本ハイカの取引は結局、リース会社からケイエス社に引き継がれながら、91年12月から96年1月まで続いた。この間、中道社長が金券ショップに持ち込んだカードは約450億円分にのぼり、差損などで約27億円分の代金支払いが焦げ付くことになった。

***

日本道路公団研究所 圏央道の建設に絡んでJHの起こした事件をリアルに紹介。
接待ランキング事件記事リンク集道路公団、道路公害環境問題関係リンクあり。


だとすれば、これは一人山一証券だけに止まる問題ではない。証券市場に損失補填を求めることを当然とする日本の会社法人の構造的体質の問題である。

この損失補填行為簿外債務がもし本当ならば、この9月に入って何も問題を指摘できなかった日銀考査は何だったのかという疑問が湧く。例によって、身内儀式的盲ザル検査なのではなかったのか!

第一勧業銀行事件でも総会屋向け億単位の融資が見抜けない日銀考査の不備が指摘されたばかりである。

そればかりか、第一勧銀は、大蔵省や日銀の検査の際は組織ぐるみでノンバンクから融資を回して利子を払っているかのように見せかけ、その焦げ付きをごまかす対外的隠蔽工作まで行っていたのである。日本の「情報公開審査部門」は「対外隠蔽ごまかし部門」なのである。

「頭取」とは元は歌舞伎芝居の楽屋を取り仕切る役の者をいう名であったという。「社会的信頼、ハートの銀行」という名の「芝居」を演じる隠蔽工作を楽屋裏で取り仕切っていたのが第一勧銀の(副)「頭取」だったということになる。

 

上層部の監督や書類審査は、下の方から上がって来、お膳立て催促された書類にこことここに判を押してくれればいいんです、といわれたままお墨付きの盲判を押すだけだからである。正に紙上だけの検査=御札=太鼓判に上から下まで双方が合意の上満足しているのである。

これに賄賂、飲食、接待でもつけば完璧な談合腐敗文化構造の完成である。天下りするオカミ、御札に賽銭、まいないをやって巫女(料亭女将オカミ)の下で共食神人交歓酒盛り談合宴会を催し、下々の願事をかなえてもらうというのが揺るぎ無い日本の精神伝統文化だからである。

いざとなれば、下は、何と言っても判を押して認可したのは上層部だ、と責任をお墨付きの文字に転嫁出来るし、上は上で、まさかこんな事態になっているとは、と部下への厚い信頼を裏切られた何も知らない人の良い上司の演技で乗り切れるからである。

この相互責任転嫁消失体制は、憑依寄生天下りするだけで指導点検監督しない――従って信頼するだけで無知であり責任がないフェティッシュたる日本の天下りカミ(オカミ、官僚)と、カミを下から思うように操りお墨付きにより自己を正当化して崇拝し、いざというときにはそのカミに責任を押し付けて被害者面をする人(下々、民)との古代フェティシズム伝統的関係から来ていると思われる。

これら証券会社は総会屋のみならず、大蔵始め各官僚や、有力政治家にたいしても巨額の裏金を計上して日毎夜毎接待工作を繰り返していたと見られる。

大蔵官僚に接待攻勢、金融検査の日時探る
 大手の銀行や証券会社の大蔵省担当者が、金融・証券会社の検査を主管する大蔵省金融検査部の幹部職員らを多数回にわたり高級料理店やゴルフに誘い、高額な接待を続けていたことが明らかになった。合計で数百万円にのぼる職員もいるという。複数の銀行・証券関係者が朝日新聞社の取材に対し、接待の事実を認めた。狙いが検査の日時や対象となる支店を事前に探ることにあったなどと話している。東京地検特捜部は、第一勧業銀行や四大証券による総会屋への利益供与事件の捜査などを通じ、こうした接待があったことを把握しており、贈収賄容疑での立件も視野に入れて捜査を本格化させる模様だ。(97/12/23asahi.comボールド引用者)

 

大方の予想通り'98年1月26日に、大蔵省金融検査部に強制捜査がはいり、その室長 宮川宏一と、管理課課長補佐 谷内敏美が、複数の証券、銀行から多額の接待を受けていた収賄容疑で逮捕された。

宮川は、自ら主任を務めていた当時の検査対象である あさひ銀行(18回、180万)、第一勧銀(17回、80万円)から総額260万円に渉る接待を受けた他、さらに、「大蔵省勤務ではなく公務員とぼかした方がいい」などと細かなアドバイスを与えられ秘密裏に武蔵野にある4LDK5000万クラスマンションの購入額をリフォーム自己負担引き換えに440万値引きさせていた疑いが持たれている。

彼は、他行の調査中の'97年5月10日に、あさひ銀行から16万相当の青森県ゴルフ場一泊二日接待を受けていたが、これはあさひ銀行に対する部下の調査報告書にあった不利な記載を故意に削除した謝礼と見られている。第一勧銀関係でも、総会屋との癒着に関して損害の見込まれる報告書記載を「削除するか、表現を柔らかくして欲しい」と依頼されもみ消した疑いがある。 学者に対する文部官僚の教科書検定意見と同じである。

以下に、98/1/29付けasahi.comから引用する。

大蔵省の宮川容疑者、飛行機使いゴルフ・温泉地めぐり

(前略)

これまでの調べによると、宮川室長は95年4月から97年5月までの間、あさひ銀行から計18回にわたり、飲食やゴルフなど180万円相当の接待を受けたとされる。このうち14回がゴルフだった。

 関係者によると、ゴルフ接待の場には全国各地の温泉地にあるゴルフ場が選ばれることが多く、宮川室長はこのうち5回、飛行機を使って泊まりがけで出かけていた。宮川室長の出身地の石川県内にある片山津温泉を始め、青森県、高知県、宮崎県など東北から九州まで足を延ばしており、旅費と宿泊費、プレー代は、すべてあさひ銀行の丸抱えだった、といわれる。

 あさひ銀行に対する金融検査は96年8月から10月まで実施された。宮川室長のゴルフ接待は、この検査が近づくにつれて増えていった。他の銀行に対する検査の実施期間中に、週末を利用して温泉ゴルフ旅行に出かけることもあった、という。

 宮川室長はゴルフ好きで知られ、第一勧業銀行からも、93年3月から95年1月までの1年10カ月の間、6回のゴルフ接待と11回の飲食や風俗店などでの接待を受けたとされる。

***

3〜4年に一度行われ、不良債権を4つに分類する抜打ち検査内容の詳細や、日程、支店情報を知りうる立場にいた谷内は、それらの情報を事前に漏らす見返りとして、北海道拓殖銀行、三和銀行からそれぞれ、ゴルフ接待;40回、25万円の飲食費付け回し;風俗接待〔それも事もあろうに、いわゆるキャリア組用に用意された、アダルト割烹ノーパンしゃぶしゃぶ「楼蘭」での接待を自ら物欲しげに要求していたらしい;金融関係者が1200人程会員になっているという!〕を受けていた容疑である。

さらに新潮社Focusが、98/2/11号でこれよりひどい銀座会員制クラブでの大蔵官僚接待の実態をすっぱ抜いた。

新潮社 Internet FOCUS 98年2月11日号 No.07役人接待の本命! 大蔵官僚が溺れた「銀座過激クラブ」―二人連れで「15万円也」

実際、どこかの国の王妃、タレント芸能人や、未成年者のプライバシーを追う熱意と労力が余っているのなら、日本のジャーナリスト、パパラッチは顔写真と背番号をつけて日夜官僚=公務員に密着追跡取材監視し、雇い主である国民に公開すべきなのである。

好色で、酒食を好み官位を欲しがる「民にタカル」カミというのが、日本のアナクロニズム蒼古性(オ)カミ=ウロボロス蛇=オロチの伝統である。

これに賄賂、飲食、接待でもつけば完璧な談合腐敗文化構造の完成である。天下りするオカミ、御札に賽銭、まいないをやって巫女(料亭女将オカミ芸者;今回はノーパンホステスの乙姫子宮=竜宮海の家へ回帰?)の下で共食神人交歓酒盛り談合宴会を催し、下々の願事をかなえてもらうというのが揺るぎ無い日本の精神伝統文化だからである。

社会統制経済主義という点では、自民(神道系国家社会主義)も共産(マルクス主義インタナショナリズム)も右から左までその価値観は一致して区別がないというのが、戦後日本を支えた基盤であった。 「衣食足りて礼節を知る」菅子思想の破綻は何処よりも戦後日本の現実に明らかである。

「公務員倫理の確立を」と公務員が、「政治倫理の確立を」と政治家が、「企業倫理の確立を」と企業役員が叫んでいる。今までは「倫理」なし、「規範」なしでやってきたと認めているのである

戦前の内務省官僚主導戦時経済統制から、軍事色を薄め、戦後大蔵省官僚統制経済へと「なしくずし」に何の反省もなくシフトさせて来た明治以来の富国強兵国家社会主義統制経済主義の結果が、大蔵官僚の腐敗と日本経済の崩壊となって現れたのである。〔戦前天皇と軍閥を裏から操った内務官僚が、生き延びたのに使った同じ手口で戦後の大蔵官僚にシフトした。〕

国家官僚が縄張り下においた下々国民から合法的強制的に収奪したヤクザのミカジメ料にあたる年貢税金とその予算配分裁量権益一手に握っていた大蔵官僚こそが、こういう戦後国家統制経済主義日本社会では、政治家を陰から操ることで最高の権力=金権腐敗政治の実権を持ちながら、どんなに失敗、腐敗しても国民の前に責任は取らないという、陰の絶対権力の座に君臨することができたのである。この甘い汁=予算裁量権にありつこうと、寄らば大樹の陰と民が我勝ちに大蔵官僚に対し宴会接待攻勢を仕掛けて来る寄生タカリ構造が完成した。

エコノ=エロチックパラサイトの完成である。

自治体からの‘官官接待’にも見られるように、日本のこうした飲食業盛り場水商売、料亭、貸し座敷、風俗売買春営業界は、官僚へ談合接待宴会の秘密の場を提供することによって寄生繁栄してきたという共犯の事実は隠し難いのである。官=民が焼け跡闇市赤線屋台赤提灯で酒を酌み交わして談合しながらここまでやってきたからである。

 

「バブルの女王」「謎の女相場師」と言われた大阪、ミナミの料亭女将 尾上縫に実刑判決が下された。

***

「バブルの女王」といわれた尾上縫に興銀グループが貸しだした金額は、3000億円以上に達した。彼女は最盛期に2兆円弱のカネを動かしていた。たかだか料亭の女将が扱える金額ではない。ここでも、ヤクザが絡んでいる、と噂されている。

日本の地下帝国 鎌田 慧 第三書館 1993 p85

 

asahi.com98/3/2

東洋信金事件、尾上被告に懲役12年の実刑判決

 東洋信用金庫(三和銀行に吸収合併)や木津信用組合(整理回収銀行に事業譲渡)を舞台に総額4210億円の架空預金証書を偽造し、金融機関に持ち込んで担保の金融債や株券をだまし取ったなどとして、約1790億円の詐欺と約950億円の背任、有印私文書偽造・同行使の罪に問われた元料亭経営、尾上縫被告(68)に対する判決公判が2日午前、大阪地裁で開かれた。小倉正三裁判長は「経済的破たんを先送りするための犯行で動機にくむべき事情はなく、東洋信金が解体されるなど関係企業に与えた経済的被害も甚大だ」などとして懲役12年(求刑懲役15年)の実刑を言い渡した。尾上被告に巨額の融資を続けていた銀行や株取引を仲介した証券会社の姿勢にも触れて、「確実な信用調査もせず、常軌を逸した取引を続けたことが尾上被告の破たんにつながった」と批判した。

 判決後、尾上被告は大阪拘置所に収監された。被告・弁護側は同日中に控訴するとともに保釈の手続きをとることを明らかにした。

***

楽して得する」という乳幼児キャラクタ‘ドラエもん’のTVCMの教えるところは、結局、母胎からいつまでも母乳という甘い汁を吸い続ける“タカリ”寄生ヤクザオカミ渡り鳥の人生を正当化する。受験競争に勝ち抜き、各省庁を渡り歩いて天下りし「一生楽して得する」大蔵官僚はその非の打ち所のない規範である。

公費で、私的で卑猥な楽しみが得られる公共タカリの一生を送れることが、堪えられない官僚オカミの隠微な役得なのである。ということは、一旦摘発公共の光に曝されてしまえば、闇に生きる吸血鬼のように,私費では絶対にそのような場末には-−もしくは、単なる吝嗇で−−通えなくなってしまうということである。闇で輝いていた赤提灯の火が消えるということである。

私的でありながらしかも公費が使えるタカリというのは近代である限り両立しない公私未分の(公私混同ではない)古代的ウロボロス矛盾を引き起こす。これは、公務員を騙る者だけが言える、公務員倫理など見たことも聞いたこともない前近代土民オカミの化けの皮が剥がれた時のせりふなのである。盗人猛々しいにも程がある。

官庁の中の官庁の‘トップエリート’がやる一流企業タカリの種が場末と同じであり、それを一流場末の民が場所を提供支持している一億裏長屋場末屋台の腐敗環境が構造的にできていたことはもはや否定できないであろう。

もし、官僚接待を陰で支え、経営を依存していないというのなら、赤坂銀座ススキノ等彼ら風俗飲食業者は、官僚への接待で落ちる経費がオンブズマンに摘発追及された後、何故不景気風に見舞われるのか?赤提灯の火が消えるのか?

彼らは、その接待が不正なものと知りながら、市民の義務として告発しないことで自らの隠微な経営利益を上げ、阿吽の呼吸で見て見ぬふりをしてきたのではないか?

拓銀は、倒産直前まで、12回、40万の接待を続けていたといい、三和の接待は58回、180万に上るという。

この拓銀の接待にあたったのが、東京本部の元 大蔵省銀行局課長補佐で、企画部の窓口役を務めていた天下りOBであった。こうした大蔵からの天下り受け入れは、拓銀では30年以上続いている強固な伝統となっているらしい。'98年2月3日、この北海道拓殖銀行札幌本店に、東京地検特捜部による家宅捜索が行われた。

谷内容疑者は、三和銀行からの依頼により、当時合併を検討していた東洋信託銀行の検査報告書、示達書のコピーを渡したとも言われている。

この他、部下からあがってきた報告書を改竄した疑いも持たれている。

さらに、'98年2月16日には、宮川、谷内両容疑者が、新たに東京三菱銀行と住友銀行などから計約343万円の接待を受けたとして収賄容疑で再逮捕された。彼らは、三菱、住友両行に検査日程情報を漏らし便宜を計ったばかりか、行政指導に絡む不正を行っていた疑いもある。これで、大蔵金融検査官に対する接待汚職は、都市銀行10行中6行に及ぶことになり、ここでも、「みんなで渡れば・・・」の横並び体質が構造的に温存されてきたと見られる。2人は同日、懲戒免職処分を受けた。

前回起訴分も合わせると、賄賂総額は6行、1243万円に達した。

以下、毎日新聞98/2/16及びasahi.com98/02/17より引用する。

<大蔵汚職>東京三菱銀などから接待 宮川、谷内両容疑者再逮捕

(前略)

 調べによると、宮川前室長は検査日程や対象支店名を事前に教えるなどの便宜を図った見返りに、住友銀行の企画部次長らから1993年7月20日〜97年6月24日に計24回、81万6416円相当▽三和銀行の企画部部長代理らから93年8月25日〜97年4月8日に計11回、51万8771円相当――の飲食やゴルフ接待を受けた疑い。

 谷内前補佐は、同様の趣旨などで東京三菱銀行の企画部調査役らから93年9月11日〜97年8月20日まで計13回の110万9941円相当▽住友銀行の企画部上席部長代理らから94年10月22日〜97年7月18日まで計16回、71万3241円相当▽第一勧銀の企画部次長らから94年7月23日〜96年11月6日に計8回、26万9262円相当――の飲食やゴルフ接待を受けた疑い。

 各行への検査は、住銀が94年1月と97年4月、東京三菱が97年8月、三和が95年8月、第一勧銀が94年10月に行われ、接待はこの前後の時期に集中していた。

 東京三菱銀行の谷内前補佐への接待は、銀行局総務課長補佐当時に始まった。同行はこの時期、顧客に対して手数料を取ったうえで一定の限度額を設定し、限度内ならいつでも貸し出しできる「コミットメントライン」と呼ばれる米国などで一般的な制度を採用し、新規の金融商品の開発を計画していた。しかし、出資法や利息制限法上の問題があったとされ、法令担当だった谷内前補佐に行政指導で手心を加えるよう依頼したという。この制度導入は結局、94年春に認められた。

 一方、起訴状によると、宮川前室長はあさひ銀行から614万9924円相当、第一勧業から75万9583円相当、谷内前補佐は三和銀行から162万8371円相当、拓銀から44万5380円相当の接待などをわいろとして受けた。贈賄側は再逮捕容疑と一括して処分される見通し。


 [毎日新聞2月16日]

 

ashi.com98/3/6大蔵省汚職事件、宮川前室長らを収賄罪で追起訴

 大蔵省金融検査部の汚職事件で、東京地検特捜部は6日、検査情報提供などの見返りに東京三菱、住友、三和、第一勧業の4銀行から合わせて約380万円相当の接待を受けたとして、収賄罪で前金融証券検査官室長宮川宏一(53)、前管理課課長補佐谷内敏美(49)両容疑者を追起訴した。既に起訴済みの分と合わせ、立件されたわいろ額は宮川容疑者が計約826万円、谷内容疑者が計約452万円で、総額約1278万円に上った。

 金融検査をめぐる事件の捜査はこの日の追起訴でヤマを越えた。特捜部は贈賄側の各銀行の大蔵省担当者(MOF担)らについては引き続き任意で捜査し、最終的な刑事処分を判断する。

 起訴状によると、宮川容疑者は1993年7月から97年6月の間、住友銀行企画部次長や三和銀行企画部部長代理らから、計36回にわたり、総額約135万円相当のゴルフなどの接待を受けた。

 谷内容疑者は93年9月から97年8月にかけ、三菱(現東京三菱)、住友、第一勧業の三銀行の企画部幹部らから、40回にわたり、計約245万円相当のゴルフ接待などを受けた。(時事)

 

98/02/17asahi.com全銀協会長の進退問題が浮上、大蔵汚職拡大で


 大蔵省金融検査部をめぐる汚職事件で、東京三菱銀行と住友銀行も接待を繰り返していたことが16日明らかになった。全国銀行協会連合会の会長を務める岸暁・東京三菱頭取の会長職進退問題にも発展する情勢であるほか、金融システム安定化のための公的資金投入にも「暗雲」が立ちこめてきた。

 東京三菱の頭取である岸・全銀協会長は、4日の衆院大蔵委員会で佐伯尚孝・前会長の会長辞任の理由を問われ、「大蔵省に行きすぎた接待があったということについて、金融団体の長として反省したのではないかと思う」と述べた。その言葉が自らにはね返る場面が早くもやってきた。

 16日現在、東京三菱は「全銀協会長問題は白紙」としているが、責任問題は避けられないとの見方が協会内に広がり、対応に苦慮している。会長は都銀上位6行の輪番で回しているが、次の順番はこの事件に名をつらねる第一勧業銀行なので、会長を第一勧銀に譲ったところで、責任問題の追及をかわすことはできない。総会屋への利益供与事件も記憶に新しい。このため金融界には「東京三菱が会長を続投し、公的資金に手を挙げ続けてもらうしかない」との声も出ているが、公的資金を投入するにせよ、しないにせよ、全銀協体制そのものの見直しに発展しそうだ。(ボールド引用者)

***

今回逮捕された宮川、谷内の2人は大蔵省内ではいわゆる「ノンキャリア組」と言われる7万9000人程の中の職員で、試験での入り口選別主義により国家公務員採用試験1種に合格し採用された幹部候補である700人、僅か0.8%の「キャリア」とは、入省時から完全な差別待遇を受ける身分である。

あさひ銀行では、第1種合格のキャリア組には、ハイヤーで送迎するところ、2、3種のノンキャリアには流しのタクシー、ワイシャツ仕立て券を贈るにも、キャリア組には、役員名で贈るが、ノンキャリアにはMOF担名で済ますなど、対する民間金融、証券側も抜かりなく細かく官位ランク付け差別で遇するのがオカミへの正しい儀礼的慣行となっていたようである。あさひ銀行では、これ以外にも銀行検査局の局長クラスへの接待、贈り物攻勢の事実を認めている。(その他、ノンキャリアには赤提灯で済ます接待も、キャリアとなると料亭が常識とか、ノンキャリアにはやっとの天下りはキャリアには退職金付きで2回までとか言われている。)

好色で、酒食を好み官位を欲しがる「民にタカル」カミというのが、日本のアナクロニズム蒼古性(オ)カミ=ウロボロス蛇=オロチの伝統である。

上述した接待内容が事実とすれば、「1種試験合格者以外が、中央省庁本省の課長職以上の職に就任することは、ほとんど不可能である。」と言われている彼ら、「ノンキャリア」の蓄積した怨念が滲み出ているような容疑なのである。キャリアと同じ事をしただけなのに、何で俺達だけが逮捕されなければならないんだ、という言葉にならない抗議の言葉が、今回の首を吊ったノンキャリア自殺者からも聞こえてくるようである。こうして大蔵省という組織を庇い、キャリアを罪の追及から護ったともいえる。

 

しかし、一人わびしく生け贄の山羊となって自殺するくらいなら、勇気をもって、自らの罪を認め謝罪した上で、キャリア組の腐敗と悪とを内部から国民の前に告発する生き証人となるのが、国家公務員として取るべき最低の義務である。それこそ命を懸けて公務員資格が試される真実の試験なのではないか。

'98年3月5日、職務権限の立件は極めて困難とされ、夜毎の接待づけでも不逮捕特権があるかのような聖域とされてきた省庁の中の省庁トップ大蔵キャリア組に、いよいよ司法捜査のメスが入る時が来た。

大蔵省の証券局総務課長補佐 榊原隆 及び、証券監視委員会の上席証券取引検査官 宮野敏男の2人が接待による収賄容疑で逮捕されたのである。

榊原は、'93年から'97年にかけ法律改正情報、投資信託承認情報を提供、便宜を図った見返りなどとして野村証券、日興証券、住友銀行から38回、総額213万円の;

宮野は'93年から'96年にかけトラブル処理に対する便宜の見返りとして野村証券から、40回、総額270万円の接待をそれぞれ受けた容疑がかけられている。

榊原は、28才で岐阜県多治見町の税務署長からキャリアを積み、「宴席で上座に座り、お酌を受けるのが当然」とされる‘日本のオカミ’然とした代表格で、38才で「何で俺だけが・・・」という表情で逮捕されていった人物。住友銀行は、「天上がり」と称し懇意になった同じ東大出のかつての出向社員をMOF担につけ、彼を通じ13回にわたり、総額38万円相当の飲食やゴルフなどの接待、商品券の供与などを繰り返して便宜を図ってもらっていたようである。

51才の宮野は、井坂武彦や宮川、谷内同様、上席証券取引検査官という証券不正を検査監督する立場にいた人物で、選りによって、山一の検査を担当業務中に逮捕されるという茶番劇を演じる事になった。

 

asahi.com98/3/6 榊原補佐、野村側の金融新商品に絡んで税法改正に便宜

 大蔵省キャリア官僚らの汚職事件で、収賄の疑いで逮捕された大蔵省証券局総務課長補佐の榊原隆容疑者(38)は、1995年に「日経三〇〇株価指数連動型上場投資信託」という投資信託を野村証券側が日本で初めて上場した際に、野村証券側の依頼を受けて、税法の改正に向けて便宜を図ったことが、関係者の話でわかった。税務当局からの上場反対が予想されたため、野村証券側は榊原補佐に根回しを依頼。榊原補佐は「主税局との調整は任せろ」などと引き受けたとされる。東京地検もこうした事実を把握し、榊原補佐が野村証券側からの陳情を受けて動いたことを示す事実の1つとして重視している模様だ。

 この投資信託は、野村証券と系列の投資信託会社が開発したもので、95年に東京、大阪などの証券取引所に上場された。同様の金融商品については、他の証券会社も参入したい意向を示したが、結果的に最初は野村証券側だけに認められたという。

 証券関係者によると、この際、野村側は自社が希望する税制が適用されるよう榊原補佐に調整を依頼した。これに対し、榊原補佐は「主税局などの調整はこちらで行うから、任せてもらいたい」などと答えたとされる。野村証券側の意向を受けて榊原補佐は租税特別措置法の改正を後押ししたとされる。

 租税特別措置法の一部改正案は94年度の通常国会に提出され、95年4月に可決、成立している。

 

asahi.com98/3/7大蔵汚職の榊原前補佐、MMF新制度で便宜

 金融商品をめぐる大蔵省キャリア官僚による汚職事件で、収賄の疑いで逮捕された大蔵省証券局総務課の前課長補佐・榊原隆容疑者(38)が、短期公社債投資信託(MMF)と中期国債ファンドの「即日換金」化の導入にからんで、野村証券の要望を受け、「即日換金」に反対する大蔵省銀行局の了解を取り付けるため、自ら妥協案を発案していたことが関係者の話でわかった。東京地検特捜部もこうした事実を把握している模様だ。

 関係者によると、MMFと中国ファンドは、短期の債券を中心に運用する公社債投資信託の一種。解約したその日に現金が受け取れる「即日換金」は、金融自由化の流れの中で、1993年11月に実現した。従来は、解約を申し込んだ翌日でないと現金を受け取れない不便さがあったため、「即日換金」は、証券各社が大蔵省に要望してきた長年の懸案だった。

 一方で、「即日換金」が実現すると、MMFなどの商品としての利便性が飛躍的に増し、銀行の普通預金などから資金が流出することが予想された。このため、銀行側は強く反対していたとされる。

asahi.com98/3/8 榊原前補佐が相談手数料で野村証券に有利な口頭指導

 大蔵省キャリア官僚による汚職事件で逮捕された前証券局総務課長補佐の榊原隆容疑者(38)が、株式の上場に関する相談手数料をとることができなかった1992年11月当時、野村証券の陳情に対し、「それほど高額でなければ差し支えない」などと口頭で指導し、徴収を事実上認めていたことが関係者の話でわかった。野村証券は、正式に徴収が承認される96年までに1億円以上の収入を得ていたとされる。東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、榊原前補佐が野村証券に与えた便宜のひとつとみて、調べている模様だ。

 証券取引法によると、証券会社は証券業務しか行えない。この規定に反すると、1年以下の懲役や100万円以下の罰金が科せられる。相談手数料を取ることが正式に認められる以前の92年当時は、相談相手の企業の上場が中止されたり、延期されたりした場合、証券会社は収入が一切得られない恐れがあった。

 こうした事態を避けるため、野村証券は、株式の上場審査に関する相談手数料が得られるようにできないかと、同年11月、証券業務課にいた榊原前補佐に相談を持ちかけたという。

 榊原前補佐は、相談手数料の徴収を証券業務に付随するものと位置づけ、「それほど高額でなければ、手数料として徴収することは差し支えない」などと指導したとされる。

 この結果、野村証券は翌93年春から相談手数料の徴収を始めた。正式に相談手数料が承認された96年春までの3年間で1億円以上の収入を得たという。

 

ashi.com98/3/6宮野容疑者、野村の損失補てんに「お墨付き」

 野村証券からの収賄容疑で逮捕された大蔵省証券局証券業務課の元課長補佐・宮野敏男容疑者(51)が、課長補佐在任中の1992年に、野村証券が販売した外国債券の損失をめぐり、合法的に顧客への損失補てんが可能になる「事故確認」を1万4000件も一括して認めていたことがわかった。92年1月に証券取引法の改正で損失補てんが禁止されていたのに、宮野元課長補佐の取り計らいの結果、野村証券は大蔵省から「お墨付き」を得て顧客とのトラブルを穏便に解決できたとされる。東京地検特捜部も接待の趣旨を裏付ける重要な事実として注目し、調べを進めている模様だ。

 関係者の話によると、野村証券は89年から90年にかけて個人投資家約1万4000人に対し、発行総額3億3600万ドルにのぼる米国不動産債券を販売した。ところが、米国の不動産市況の低迷により、期待した通りの利回りを確保することが難しくなり、92年秋以降は元本割れの恐れも出てきて、投資家から苦情が殺到することが予想された。

 そこで、野村証券は、元本割れの危険がある「劣後債」であることを投資家に知らせないまま債券を販売した点が証券業界の自主ルールに反していた――との理由で顧客に約230億円を損失補てんすることを計画した。

 こうした顧客への損失補てんは92年1月から、証取法改正で原則として禁止されていた。ただ、大蔵大臣から「事故確認」を受けた場合に限り、例外的に損失補てんが許されることになっていた。

98/3/25asahi.com大蔵キャリアの収賄額は三百数十万円に

 大蔵官僚の接待汚職事件で、収賄容疑で逮捕された大蔵省証券局総務課の前課長補佐、榊原隆容疑者(38)の収賄額が三百数十万円にのぼることが関係者の話などでわかった。同時に逮捕された証券業務課の元課長補佐、宮野敏男容疑者(51)の収賄額は500万円を超えるという。キャリアと呼ばれる幹部候補生だった榊原前課長補佐への高額接待には、逮捕容疑になった野村証券と日興証券のほか、大和証券と山一証券も加わっており、四大証券がこぞって接待攻勢をかけていたことになる。東京地検特捜部は2人の拘置期限が切れる25日、いずれも収賄罪で起訴するとみられる。

 逮捕容疑によると、榊原前課長補佐は、金融新商品の開発に便宜を図った見返りなどとして、1993年3月から95年1月までの17回で計約139万円(野村証券)、93年4月から95年3月までの8回で計約36万円(日興証券)、95年7月から昨年7月までの13回で計約38万円(住友銀行)の総額213万円相当の飲食やゴルフの接待などを受けた。宮野元課長補佐は93年4月から3年足らずの間に40回、野村証券から計約273万相当の接待を受けたとされる。

***

また、これとは別に、大蔵ではなく、今度は日銀営業部の幹部が、民間のBOJ〔Bank of Japan〕と呼ばれる担当者から、発表前に他社に先駆けいち早く日銀短観情報を入手するため、数百万円規模の接待攻勢を受けていた疑惑が浮上して来ている。

'98年3月11日、日本銀行に116年の歴史始まって以来の東京地検特捜部による強制捜査が入り、営業局証券課長 吉沢保幸が収賄容疑で逮捕された。銀行に巨額の利益をもたらす日銀短観など公表前の極秘内部資料、公定歩合、資金提供情報等の漏洩の見返りとして日本興業銀行から、318万円、三和銀行から112万円;総額430万円に上る接待を受けた容疑である。

公務員としての守秘義務云々を持ち出すのが恥ずかしくなるような日本の銀行の中の銀行、東大出身経済エリートの中のエリートにかけられた容疑である。情報漏洩によるインサイダー取引を国家の銀行トップが率先してやるようなイカサマ=ヤクザな国の経済を、どこの国民が、どの国際社会が信頼するのか?

吉沢容疑者は、銀行側に自分の握っている内部情報をちらつかせ、自ら接待を要求したともいう。

興銀分の接待50回のうち、15回までは吉沢の上司が同席したといい、この腐敗が組織ぐるみであることを伺わせる。日銀には、内部関係者の話では監督銀行からの接待を受けることを当然とする「ザブン」(月1、2回;1人2〜3万まで軽く)、「ドボン」(3月に1回;高級料亭で本格接待にオチル)と言うような「水〔商売?〕に落ちる」隠語まであるくらい腐敗は日常化していたという。

皆揃って「海の家;うらしま=料亭竜宮城」へ護送船団ごとドボン?

さて、そこからはるか離れた所に、おびただしい豚の群れが飼ってあった。悪霊どもはイエスに願って言った、「もしわたしどもを追い出されるのなら、あの豚の群れの中につかわして下さい。」そこで、イエスが「行け」と言われると、彼らは出て行って、豚の中へはいり込んだ。すると、その群れ全体が、崖から海へなだれを打って駆け下り、水の中で死んでしまった。(マタイ8・30〜32)

 

もし、この容疑が事実ならば、経済大国日本の経済は下はヤクザ、総会屋、海の家、料亭女将 尾上縫、ノーパンしゃぶしゃぶから、会社、銀行、証券、政治家、官僚上は日本銀行に至るまですべてが「接待談合」という病に犯されて膿にまみれた腐敗国家であることが国際的に、しかも議会や言論の力によってではなく警察力により、証明されることになる。同時に、ここまで腐敗が進行する以前に、警告し検査し予防すべき他の行政機関は全く期待されている機能を果さないひな壇の‘お飾り’でしかないことが露呈したと言ってよかろう。

 

必ず下部組織の方が、経験を積みたたき上げた知識や実力、下からコントロールする陰の実務実権を握っており、上部の監督官僚管理組織は、それに天下りで乗っかっている実務経験のない学校出のお坊ちゃん、平安官位ひな壇に正装して座っているだけのお飾りにすぎないという日本の組織構造がここでも、実現していたと考えられる。いわば、激しく動く下の担ぎ手の肩の上に乗っているきれいな御神輿に憑依した天下りオカミに、近代的な意味における、下部組織の点検実証、指導監督、危機管理テストが実行できるわけはない。

日本の組織の、勝手に動き出すアモルフなアミーバのような下部組織に対するhead(の指導力、主体責任)の欠如には戦前の軍事行動からも定評があるところである。

上層部の監督や書類審査は、下の方から上がって来、お膳立て催促された書類にこことここに判を押してくれればいいんです、といわれたままお墨付きの盲判を押すだけだからである。正に紙上だけの検査=御札=太鼓判に上から下まで双方が合意の上満足しているのである。

いざとなれば、下は、何と言っても判を押して認可したのは上層部だ、と責任をお墨付きの文字に転嫁出来るし、上は上で、まさかこんな事態になっているとは、と部下への厚い信頼を裏切られた何も知らない人の良い上司の演技で乗り切れるからである。

 

大蔵の金融検査部は、度重なる「金融不祥事」に、'92年検査体制の強化を謳って新設された部署であり、その初代室長は、先に道路公団に天下って逮捕された井坂武彦であったというから、開いた口がふさがらない。

しかも、この逮捕劇に先立つ1月9日、大蔵金融検査部がそそくさと、大蔵のとなりのビルに理由不明の引越しをし、関係書類等を処分していたのである。いまさら何処に逃げるにも逃げ出せず、検察の捜査状況をつかんだ日本の太母的腐敗の巣窟大蔵官僚の悪あがき丸出しである。

大蔵金融検査部のOBを中心とした530人もの新旧官僚メンバーからなる親睦団体「霞桜(かおう)会」の存在が、これらの、金融、証券と大蔵との癒着なれあい腐敗構造の温床としてクローズアップされてきた。検査部退職者426人中、何と70%にあたる291人が検査対象であるべき全国の金融会社に天下りしているというのである。

これら天下りした退職金融検査官が今度は金融組織のMOF担となって出席することによって、この団体が現職検査官との間の公正な検査を歪める機密漏洩、情報収拾交換の格好の場を提供し、あるいは手加減する談合などしていたのではないかとの疑いである。

現役検査官も準会員としてこの会に加入、事務局的な窓口は金融検査部管理課に置かれていたのである。現役側の世話人だった、谷内敏美同課課長補佐に接待を繰り返したとされる北海道拓殖銀行顧問は、会の「大御所」的存在だった。

98/1/30付けのasahi.comによれば、

大蔵金融検査官の天下り、地銀23行に25人

 大蔵省金融検査部門の出身者25人が、全国の地方銀行23行の現役役員として天下っていることが、朝日新聞社の調べでわかった。銀行検査の実務に通じた経歴を最大限生かして、大蔵検査を担当する役員もいる。銀行側は表向き「全国的な視野を持つ人材」と受け入れ理由を説明しているが、地銀内部からは、「大蔵省との良好な関係づくりを維持するため」という本音も出ている。

 全国には「全国地方銀行協会」加盟の地方銀行と、相互銀行や信用金庫が前身の「第二地方銀行協会」加盟の第二地方銀行が合わせて128行ある。

 朝日新聞社の調べによると、このうち23行が大蔵省検査部門出身者合計25人を取締役以上に迎え入れていた。

 検査部門の「キャリア」組OBは4人いた。元銀行局検査部長経験者が3人で、東日本銀行頭取▽常陽銀行会長▽泉州銀行名誉会長にそれぞれ就任していた。また、元銀行局検査部審査課長は名古屋銀行の副頭取として天下っていた。

 残る21人は「ノンキャリア」組で、銀行局検査部(現・金融検査部)の金融検査官や、地方財務局理財部の金融証券検査官などを経験しており、検査実務に通じている人たちだ。

 うち、14人が取締役で検査部長を兼任する現役だったり、一度は経験したりしている。

 ある地銀の取締役はいまは大蔵検査を担当していない。しかし、検査担当でなくても「対応について意見を求められ、アドバイスをした」と語り、地銀側が大蔵検査対策を期待していることをうかがわせた。

***

98/2/17毎日新聞<天下り>OB164人、金融機関役員に 大蔵省が名簿提出


 大蔵省は17日、衆院大蔵委員会に、同省退職後に金融機関役員に天下ったOB名簿を提出した。野党が金融不祥事の原因として天下りを通じた同省と金融業界との癒着があると指摘し、国会審議で要求していたもの。それによると、現在、銀行、生命保険、損害保険などの金融機関役員に天下っている大蔵OBは164人に上った。

 内訳は都市銀行1人、長期信用銀行3人、信託銀行2人、地方銀行41人、第二地方銀行70人、生命保険会社13人、損害保険会社9人、証券会社25人。

 しかし、名簿では取締役や監査役に就任していない顧問や相談役などへの天下りを除いているほか、信用金庫や政府系金融機関の役員は明かにしていない。

***

未来のためにグローバルブレイン研究所

大蔵省ウオッチング |大蔵官僚の天下りリスト|大蔵省腐敗の記録簿

98/2/1付けのasahi.com

MOF担は出世ルート、都銀で頭取・会長3人

 大蔵省を担当した「MOF(モフ)担」経験者が、大手銀行の最高幹部への出世コースになっている。都市銀行と長信銀の13行のうち、MOF担経験のある頭取と会長が3人いるほか、MOF担の直属上司である企画担当の部長職経験者は副頭取以上に10人いることが朝日新聞社の調べでわかった。各行が監督官庁の大蔵省に持つ人脈をいかに重視しているかが、行内人事面からも浮き彫りになった。

 MOF担は銀行側の専門渉外役として、日常的に大蔵省に出入りしている。MOF担を率いる上司が企画担当の部長で、場合によっては自ら渉外に乗り出すこともある。金融検査部門の汚職事件で、銀行検査日程を探ることが重要任務だったことや、大蔵官僚への飲食接待が日常的に行われていたことが発覚した。

 大手銀行のトップのうち、MOF担経験者は、全国銀行協会連合会会長の佐伯尚孝・三和銀行頭取、岡田明重・さくら銀行頭取、森川敏雄・住友銀行会長(元頭取)の3人だ。

 MOF担の上司である企画担当部長職の経験者まで広げると、頭取だけでも4人いる。次期全銀協会長の岸暁・東京三菱銀行頭取、西川善文・住友銀行頭取、西村正雄・日本興業銀行頭取、大野木克信・日本長期信用銀行頭取と並ぶ。

 さらに、高垣佑・東京三菱銀行会長、増沢高雄・長銀会長と会長職も2人いるほか、副頭取は4行に4人いる。

 

98/2/5付けasahi.com

昨年夏の大蔵省内部調査で谷内前補佐ら職員調査せず

 大蔵省金融検査部の幹部職員と大手銀行が癒着していた問題で、同省が昨年夏の内部調査について「全体を調査した」と説明しておきながら、実際には第一勧業銀行の検査に参加した検査官だけを対象に、検査期間中とその前後に重点を絞って実施していたことが関係者の話でわかった。金融検査部職員の約9割にあたる100人以上が調査の対象外だったことになる。同省の武藤敏郎官房長は4日の衆院決算行政監視委員会で「結果として調査が甘かった」と述べた。

 武藤官房長は、同委員会終了後に朝日新聞記者の取材に対し、他の金融機関からの接待の実態については調査しておらず、第一勧銀の検査に参加した検査官だけを調査したことを認めた。

 金融検査部には150人の職員がいるが、第一勧銀の検査に参加したのは10人余りとされ、全体の1割ほどだった。金融検査部の前管理課長補佐で東京地検が収賄容疑で逮捕した谷内敏美容疑者(49)も調査対象とされていなかった。

 大蔵省職員に対する金融機関の接待、利益供与は第一勧銀に限らず、以前から指摘されていたが、内部調査はこれに耳を貸さない形で行われていたことになる。同省は昨年7月29日、第一勧銀に対して1994年に実施された検査のさなかやその直後に同行から飲食やゴルフの接待を受けたとして、金融検査部の日下部元雄・元管理課長、前金融証券検査官室長・宮川宏一容疑者(53)=収賄容疑で逮捕=を戒告処分とし、発表した。

 この処分発表から8日後の大臣記者会見では、「同様のできごとがあったのかなかったのか、調査をこれからする考えはないか」という質問が出た。これに対し、当時の三塚博蔵相は「全体を調査いたしまして、該当者2人ということで、懲戒処分に付したわけでございますが、その他については『ない』という報告でございました」と説明していた。

 武藤官房長は4日の決算行政監視委で、田端正広氏(新党平和)の質問に対し、「検査期間中の日にちを中心に、第一勧銀から受けた接待等について事情を聴いた」と答弁した。宮川前室長は第一勧銀とあさひ銀行から計35回の接待を受けた容疑で逮捕されたが、こうした経緯で行われた同省の内部調査で明らかになった接待は2回だけだった。この問題について、武藤官房長は、「第一勧銀の検査期間中を中心として調査が行われましたことに加え、宮川が真実を述べず、また第一勧銀にも資料が残っていなかった」と原因を挙げた。

(ボールド引用者)

この武藤敏郎は、長野あつ士、中島義雄、井坂武彦と共に、「花の41年組」ともてはやされた、大蔵省同期入省世代であった。


 

***

1月27日、この責任を特別減税および補正予算早期成立のための政治的取引材料として周囲から取らされる形で、蚊屋の外にいた三塚蔵相が辞任に追い込まれた。後任には、旧渡辺派で検事出身の松永 光が入るという、性懲りもない派閥均衡人事が繰り返された。

1月29日「自発的に」辞任したのは小村武 事務次官だけで、武藤敏郎官房長は留任することに決まった。これについても小村は、前回の会見では辞任するつもりはないと述べたのではないか、と突っ込んだ記者の質問に、「(やめる)任期は私が決める」と憮然とした表情で答え、官僚になるのも辞めるのも自分の勝手だ、と言わんばかりの態度を見せた。小村の後任事務次官には田波が入った。

これが、主権者である日本国民に委託され、その税金の一部で雇われた公僕にすぎない自らの地位を全く理解していないことを露呈する、官庁の中の官庁におけるトップを極めた官僚の発言である。

***

小村氏は、橋本首相から辞表の提出を求められたのではないかとの質問に対し、「私が自発的に辞める。蔵相が辞任を決めたときに、私もけじめをつける気持ちだった」と、自発性を強調した。三塚前蔵相の辞任と同時に辞意を表明しなかったことについては、「(蔵相と事務次官が)一度に辞めることで、職員諸君に不安をもたらすのはいけないと思った」と述べた。 98/1/29asahi.com

真相が明らかになる前にぬけぬけと退職金までもらって依願退職した老人福祉行政汚職の岡光厚生事務次官、あるいは同じ大蔵省田谷広朗、中島義雄らのときと同様、日本の大臣には、担当省の官僚一人の首を辞職で逃がすのではなく、国民の公僕たる信頼を裏切った責任を取らせ、国民の前で切って断罪、綱紀粛正する権限さえ存在しないのである。

この武藤敏郎、長野、中島義雄、井坂武彦の4人は、「花の41年組」ともてはやされた、大蔵省同期入省世代であった。

これに慌てた全国銀行協会連合会の会長行の三和銀行(佐伯尚孝頭取)をはじめ都市銀行全行が29日までに、大蔵省を専門に担当するMOF担の廃止や大蔵省官僚ら公務員への接待の禁止を決めたり、三和が採用する公務員接待の禁止などの基準の内容を検討をはじめた。

「公務員倫理の確立を」と公務員が、「政治倫理の確立を」と政治家が、「企業倫理の確立を」と企業役員が叫んでいる。今までは「倫理」なし、「規範」なしでやってきたと認めているのである

しかし「銀行界全体にしみついた横並び体質はこの局面でも変わりがない。・・・この対策は、大蔵省の金融検査をめぐる汚職事件を受けて、銀行界として世論の厳しい声にぶつかって、あわてて打ち出したものだ。昨年の第一勧業銀行や野村証券の総会屋への不正な利益供与事件で、銀行批判が浮上、全銀協が「倫理憲章」をつくったのと同じ行動パターンといえる。 」(asahi.com98/1/30)等と言われている。
 

'98年1月28日には、検査部にも在籍し参考人として地検から事情聴取を予定されていた大蔵省銀行局総務課 金融取引管理官 大月洋一が、ネクタイによる首吊り自殺を遂げた姿が、不審に思い千葉から訪れた妻により、単身赴任していた官舎で発見された。彼は76〜78年、82〜85年の2回、計5年間にわたって、銀行局の金融検査官を務めたことがある。

その報道の直後、大蔵省官僚トップである 小村武 事務次官、および武藤敏郎官房長が辞意を表明した。1月29日「自発的に」辞任したのは小村武 事務次官だけで、武藤敏郎官房長は留任することに決まった。

まさに、政治家の蔭に隠れた‘母のいうことを聞くいい子=教育ママと受験競争=東大=オカミへ出世大蔵=民間老後天下りライン’という太母の画策した陰湿な悪と寄生タカリ腐敗の巣窟が音を立てて崩れだしてきたのである。

大蔵省こそ、戦後50年掛けて寄生タカリの技巧隠ぺい、偽装工作で互いに出世人生を競い合った日本人たちの辿り着いた墓場なのだ、という事実が21世紀に語り伝えられるだろう。エコノ=エロチックパラサイトの完成である。(その結果出てきたものは‘海の家’と‘ノーパンしゃぶしゃぶ’)

「赤信号、皆で渡れば怖くない」という社会は、大量発生したレミングのように自殺、心中、安楽死、玉砕、自滅、自壊という形でカタストロフを迎えざるを得ないのである。

他人の迷惑になることだけはしてはいけません、という日本の母親が子供に対して提起できる唯一の倫理規定は、自己の利益欠損への禁止条項を決定的に欠落している点で、重大である。それは少なくとも、自分の身内のことならば何をやろうが自分の勝手だ、とする自由と履き違えたヤクザと同じ放縦論理をもたらす。

カタギの皆様の迷惑になることだけはするんじゃねぇ、とヤクザの親分も子分共に言うからである。

自殺心中玉砕も、母子近親相姦援助交際売買春も、臓器売買も、身内仲間どうしの腐敗談合自己壊滅も、裏で秘密裏に平穏無事に行われ表面上すべて外にいる他人には迷惑をかけてはいない以上は、巫女女将オカミ=太母が君臨教育シツケする母性社会日本では強制的に禁止することができないのである。

集団で法を無視するということは、近代国際社会においては法に違反するより遥かに悪質な行為である。

それは、法の意義と、存在理由とを理解する能力を欠く、というだけにとどまらず罪を罪として認め、感知する文化伝統資格がなく、従って、当該行為を反省する機会をついに持たないまま、死ぬまで集団で同じ悪を繰り返して止まない、組織内部で一旦始まった悪が内部の力では止まらないということを意味するからである。

度重なる「不祥事」に対し「世間に大変な迷惑をかけ申し訳ない」という日本人の紋切り型お詫び声明は、罪を認めるものではない他に、裏を返せば、世間に迷惑にならないように事の最初から内々に秘匿隠蔽してしまえば――つまり関係者全員がグルになって口裏を合わせる緘口令言語統制さえすれば闇から闇へとなかったことにでき、悪いことをしたことにはならないという、まじないコトバ呪術により薄い表面だけ繕う決定的腐敗へと導く問題を始めから抱えている。「不祥事」とは近代法治国家の定める罪ではない。NHK始めマスコミ各社が何の反省もなく無自覚に使っているこの言葉は、縁起が悪い、クワバラクワバラという古代呪術的タブーを表すだけの悪霊払いまじないコトバ呪術であるからミソギで水に流れてしまう浅はかなもので到底近代市民の謝罪要求には添うことの出来ない絶対権力のオカミの失態に対する信頼回復を望む民の側からするアナクロニズム信仰である。報道関係者が事件報道に使える言葉では決してない。

 

だいいち、日本の監査行政そのものが、――保健所による病院検査もそうだが――監査対象となる機関、組織に対しあらかじめ検査日時と監査チェック内容まで知らせておいてから行う――問題や答えを出題者側から漏らし教えるテスト不正入試のように――親切な古代の儀礼でなければ相手の面子を虚偽によって保つよう仕組まれた談合一夜漬け即興茶番劇なのだから、カラ出張カラ会議カラ雇用して提出されたカラ文書をチェックするのも形だけの盲判カラ監査というわけではないか。

事前に回答を教えてある、あるいは決まっていてする(抜打ちでない親切な)監査テストというのは、日本お得意の対米核事前協議制と同じく裏の世界の口裏合わせ談合根回しによって予め結果が分かっている、不正、入札、多数決のシナリオ演劇、国会、議会、株主総会表の茶番劇と同じ表裏二重演劇構造の一角である。

日本の国家財政大蔵銀行は、予算獲得とその分配(ばらまき)の審議までがすべてであり、事後の厳正な使用状況チェック、利用価値結果の評価報告、収支経理の精密会計監査などについては盲判とザルとカラだらけであると言わざるをえない。

株主総会における追求して脅迫タカリに出る野党総会屋、会社を身を以ってかばう与党総会屋の差は、国会の政治家にも存在するからである。

東大出身で元大蔵官僚(銀行局課長補佐)の経歴を持つ自民党若手政治家 新井将敬議員には、小池隆一に絡む捜査途中の'97年から、自ら申し込んだ借名口座を利用して、4大証券始め複数の取引会社から多額の不正な利益を受けていたのではないかという疑惑が浮上して久しい。

'98年1月29日asahi.comによると

新井代議士の親族企業、証券取引で1700万円の利益

 自民党の新井将敬代議士の親族企業が1996年に準大手の新日本証券(東京千代田区)本店に口座を開設し、約4カ月間の取引で約1700万円の利益を得ていたことが、関係者の話で分かった。東京地検特捜部も新日本証券の担当者らから参考人として取り引きの経緯などについて聴いている。

 この親族企業は、新井代議士の妻が代表取締役を務めている「ヴォーロ」。関係者によると、新井議員の知人の精密部品メーカー会長の紹介で、96年4月、ヴォーロ名義の口座が新日本証券本店に開設され、現金で保証金3000万円が預けられた。

 ヴォーロ側は、新日本証券の担当者に「会長に運用を任せている」と説明。会長は、金融先物取引を行い、口座が閉鎖される96年7月までに約1700万円の運用益を上げ、全額をヴォーロ側に提供したという。新日本証券広報室は「利益の付け替えなどの違法な取り引きは一切なかった」としている。

 新井代議士は、日興証券から約3600万円の利益提供を受けたとされる疑惑で、30日に衆院予算委から参考人として招致されている。 (ボールド引用者)

***

浜平元常務、上司だった平石弓夫元専務の両人と近ずき懇意になった日興証券からは'95年10月、新橋支店に、東京で印刷会社を経営している知人名義の借名口座を開設、「リスクなく儲ける方法があるだろう」などと証券取引法に違反する利益提供の要求を執拗に繰り返し、'96年6月までにその日のうちに株を売買する「即転」と言われる取引一任勘定で25回、2915万の付け替え利益を得ていたのではないかという疑いが浮上している。

'98年2月19日、この新井将敬議員は、証拠隠滅の恐れがあると上記容疑により提出された逮捕許諾請求決議が行われようとする直前、全面否定弁明記者会見を終えた前夜から妻と宿泊していたホテル、パシフィック東京の23階の一室で、浴衣の腰紐による首吊り自殺を遂げていた事が審議中の国会に伝えられ騒然となった。

その直後、上記ヴォーロ疑惑の渦中にある新井の妻が、自殺した夫の潔白を証明すると突如自民党から立候補宣言をしたかと思うと、周囲の反対に遭いまた直ぐ健康を理由に取り止めるという茶番劇を演じた。

次に、asahi.comから、自殺を伝える2/19付けニュース速報を引用する。

(前略)

このほか、直接の容疑事実も含め、95年10月から口座を閉鎖する97年4月までの間に、株取引は合計約130回(日興証券調べ)に及び、総額約4910万円の利益を上げていた。その大半は、株の購入から売却までが数日中に終わっていた。このため、新井代議士の要求による利益供与額はさらに膨らむとの見方も出ていた。

 新井代議士は84年から93年ごろまでの間、日興証券の本店と2支店に設けた本人や他人名義の口座で、約2億8000万円の利益を上げており、これについても利益の付け替えの疑惑が持たれていた。しかし、これらは、いずれも証券取引法の公訴時効(3年)を過ぎていた。 (ボールド引用者)

***

また、自殺直前の記者会見席上で、身の潔白の証拠として公開した電話録音テープの会話についても、予め打ち合わせた上での偽装工作であった疑いが生じている。これが却って、捜査当局に証拠隠滅の怖れを抱かせ、逮捕許諾請求を国会に提出するきっかけを与えたとしたら、最後まで強気と見えた彼の行動は皮肉なものである。

 

98/02/19asahi.com新井代議士、「日興」元幹部と口裏?


 新井将敬代議士は東京地検特捜部の内偵捜査が始まって間もない昨年6月ごろから、日興証券幹部に接触して自分の借名取引に関する資料を入手したり、「私から利益提供の要求はしなかった」などと、要求行為がなかったことに同意を求める電話をかけていた。新井代議士は、こうした行為が「潔白」を裏付けるものとしているが、特捜部は、口裏を合わせて要求した事実を隠そうした疑いが強い、とみて関心を示している模様だ。

 新井代議士は、昨年6月ごろから、電話や面会を通じて、浜平裕行元常務(48)と平石弓夫元副社長(61)=いずれも総会屋への利益供与事件で起訴=の双方に直接接触していた。その際、「私のほうも何も要求したことはないことは一番よく知っているじゃないですか」「そうでしょ」「そう、何もないんでしょう」などと、何度も相手の同意を促しながら「利益提供の要求」がなかったことを認めさせ、その様子をひそかに録音していた



'98年1月14日には、大和證券不正利益供与事件の捜査過程で、'93年、大和の国立支店における元支店長24億円詐欺事件の捜査に当たっていた警視庁現職警部が、捜査状況を漏らす代償に総額400万近い賄賂を受け取っていた容疑のある事が事情聴取者の口から明らかにされた。

さらに、この詐欺事件を事前に察知した総会屋グループの代表 小池隆一が、当時大和証券に揺さ振りを掛け、これがきっかけともなって大和の小池の利益供与が本格化したとの疑いも浮上してきている。

逮捕されたのは収賄側 前警視庁警部 本垰(ほんたお)孝佳、贈賄側、大和證券総務部付次長 薦野(こもの) 潔の二人。株主総会対策をしていた薦野が、知人の伝から接触してきたという。あるいは、既に時効が完成している元総務部長から引き継いだものとされる。

本垰容疑者は、国立支店事件で強制捜査の入る前日、大和総務部側に電話で捜査の核心を漏らしていた他、関係者逮捕後の供述調書の内容を流し対応の便宜を図る等の根本的公務員秘密漏洩の疑いが持たれている。

'95年2月から'97年2月にかけて行われた賄賂の内訳は、20数回に渡り警部が持ち込んだ飲食費領収書を一回最高22万もの現金に換えるという形でエスカレートした総額280万円の他、旅行券50万、10数回の接待60万などというものであった。

一説によると、今回の贈収賄容疑の糸口は、知人から大和証券への自分の娘の就職話を頼まれた本垰前警部が十亀元副社長に持ち込み、それが巧く実現したので送った礼状にあったという。その後小池隆一利益供与事件で捜査対象になった十亀家の家宅捜索でこの礼状が発見されたのである。

また、本垰は、警視庁退職後の天下りを大和に約束させてまでいたともいう。

98/2/4asahi.com本垰容疑者の収賄額は約440万円 によると

(前略)

その後の調べで、逮捕時には計約60万円とされていた接待額は、計約110万円に達する見通しになった。2次会の形で行われたもてなしなどが新たに判明したためで、これにより収賄総額は約440万円にのぼる見通しだ。

 さらに、本垰前警部は95年4月に警察庁捜査2課に出向した後も、大和証券とトラブルになった顧客の経歴の調査や、もめ事の処理について忠告するなどの便宜を図っていたことがわかった。経歴調査は、警視庁の知人に依頼していたとされる。

 本垰前警部が捜査の現場をはずれた後も、大和証券側が現金の提供や接待を繰り返していたことについて、警視庁などは、本垰前警部が将来、警視庁の知能犯捜査の中枢に復帰することを期待した大和証券側の先行投資の意味が込められていたとの見方を強めている。

(ボールド引用者)

***

警視庁幹部の彼の主にやっていたことは、きょうびヤクザ、チンピラでもするのは恥ずかしい飲食費タカリである。自治体の行っていた食糧費不正支出カラ経理腐敗と同じ裏長屋場末屋台タカリの構造である。

同じ企業のタカリ屋でも、分厚い質問状を提出していた小池隆一容疑者のほうが格が数段上ではと、誉めたくなってくるのが不思議だ。

この警部は逮捕後の1月17日、取り調べ中に立ったトイレの中で、所持品のナイフにより左手首を切り自殺を計るという醜態を演じた。全治2周間の軽傷で済んだが、捜査員のちょっとの隙を盗まれた警視庁は2重、3重の失態を露呈したことになる。

法の違反者を摘発する立場にいる警察と、そこに賄賂攻勢を掛けて取り込もうとする企業との癒着の例としては、元警視庁巡査長であった味の素総務部 石上隆夫課長の件が記憶にあたらしい。

古くは伊勢丹、そごう、パルコ、イトーヨーカ堂かつてのキリンビール、高島屋、今度の野村証券同様、日本を代表する大企業が日常的にタカリヤクザ総会屋と癒着していることを証明する事件が、またまた味の素でも発覚した。野口幸雄総務部長と元警視庁巡査長の経歴を持つ石神隆夫課長の2人が、総会屋6人に自社の株主総会を波風立てず平穏無事に終わらせた謝礼として現金600万円を渡していた商法違反(利益供与)容疑で逮捕されたもの。会社は組織的関与を否定しているが、自身も総会屋紛いに銀座などでの豪遊をしていた総務部石神課長の銀行口座には7年間に10億円もの金が振り込まれており、会社側が総会屋対策と承知の上必要経費を出していた疑いが強い。午後2時ころに出社して夜の接待をしていたこの課長の会社名義クレジットカード使用限度額は一回1000万までだったという。 (1997/3/11)

一流会社社長、役員、エリート官僚、政治家議員、銀行頭取、自治体首長、公務員、警官、教師等々が次から次へと逮捕され止まるところを知らない社会のトップの組織的犯罪、構造的常習的腐敗が、青少年に日夜与え続けている現在の日本の状況は、異常を通りこし正に敗戦による天皇制軍国主義の崩壊期に優る戦時統制経済社会の危機アノミー状態カタストロフに突入している。

罪を犯したものは、罪を償いもしないその口から「信頼の一日も早い回復を」などと言えたものではない。現行犯で捕まった泥棒が開口一番「信頼の一日も早い回復を」などと言おうものなら、皆から袋叩きにされても致し方ないところだろう。

信頼を得ようとする以前に、先ず真実を明らかにし、罪を償わなければならないのである。

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。



その罪を償わない「つけ上がり」の結果がこういう事になるのは、当然ではないか。

 

この報道がもし真実ならば、日本の重大な政府発表は大本営発表と同じく、景気判断はおろか、客観的データそのものについて国民を欺く重大な虚偽があるということになる。

破産した事実をそのまま国民に知らせるのは忍びない、生きる力、労働意欲を喪失させ、社会を混乱させるから虚偽を優先させ、うまい嘘をつき騙しておこう、儲かっていることにしようというのは、日銀短観大蔵省発表のやり方である。軍部主導の大日本帝国が亡びた時のように大蔵省主導のバブル経済そのものが底無しと言われている金融不良債権の額を真実・情報を国民に知らせぬ事でかろうじて保たれている偽りの信頼関係ではないか。

 

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。

科学技術庁動燃のナトリウム漏れ事故に対する秘密隠匿主義もこれとどこが違うか。この根底には生命のかかった病気についてすら死ぬ間際まで医師が患者に真実を出来るだけ知らせないでおくのが人間的で良いとする、日本の反インフォームド・コンセント偽りの信頼関係を自ら選択する「知らぬが仏」、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)の強力なぽっくり寺安楽死=自殺心中肯定文化伝統がある。「誰かうまい嘘のつける相手さがす」のは被害を受ける側の方だからである。

 

真実・情報を知らせぬ事でかろうじて保たれている偽りの信頼関係ではないか。。血縁地縁身内仲間内の絶対信頼とは盲判が判ではないように既に信頼関係ではない、「依らしむべし(寄生)、知らしむべからず(盲従)」の秘密主義官僚親の絶対権力を保つための虚偽に基く偽りの信頼関係――子供、赤子の寄生盲従なのだ。(大本営発表、知らぬが仏)

われわれは絶壁が見えないようにするために、何か目をさえぎるものを前方においた後、安心して絶壁の方へ走っているのである。前田陽一、由木康 訳 パスカル「パンセ」183

さて、そこからはるか離れた所に、おびただしい豚の群れが飼ってあった。悪霊どもはイエスに願って言った、「もしわたしどもを追い出されるのなら、あの豚の群れの中につかわして下さい。」そこで、イエスが「行け」と言われると、彼らは出て行って、豚の中へはいり込んだ。すると、その群れ全体が、崖から海へなだれを打って駆け下り、水の中で死んでしまった。(マタイ8・30〜32)

集団で法を無視するということは、近代国際社会においては法に違反するより遥かに悪質な行為である。

それは、法の意義と、存在理由とを理解する能力を欠く、というだけにとどまらず罪を罪として認め、感知する文化伝統資格がなく、従って、当該行為を反省する機会をついに持たないまま、死ぬまで集団で同じ悪を繰り返して止まない、組織内部で一旦始まった悪が内部の力では止まらないということを意味するからである。

不正利益供与、簿外帳簿のような行為は、端的に自由経済市場ゲームのルール違反だからこそ、国際的非難株価下落の対象になるのであって取り立てて倫理によって取引停止されているわけではない。

ゲームにおけるルール違反,フェアプレイ精神の欠如、無自覚は断じて「不祥事」ではなく、如何に無知から、文化の違いからであろうと繰り返せば退場あるいは出場停止、プレイヤー資格剥奪、業界追放を命じられる立派な犯罪行為であるという自覚は、日本にはマスコミを含め皆無であると言っていい。

だからこそ日本ではどこからとも無く流れてくる「赤信号、皆で渡れば恐くない」という、自己破滅、集団自殺に終わる集団ルール違反をやけっぱちで喜ぶような古代ワザオギのフレーズが冗談ではなくオモテ向きの法治主義に隠れた暗い現実を追認するものとなっているのだ。

これは日本人のおなじみになっている、誇大自己と裏腹の、自虐的傾向にも繋がっている問題である。

日本では自殺はさほど犯罪行為だとみなされず、同情的に容認される傾向がある。ルール違反と集団自殺をさほどの罪と認めず、「赤信号、皆で渡れば恐くない」が実人生のスローガンとなっているような社会では、事件、事故の罪の重さの自覚、反省はまったく為されない口先だけである。

部落運命共同体の中に自己を埋没させることによって、どうせ何かあったら皆一緒、捕まるのも、死ぬのも一緒と考えているからである。「皆で死ねば恐くない」という集団自殺を無意識的に肯定し、それを前提とした思考が大衆的日常生活の根底に古代から太い根を張っているのだ。

 

何回警告を受けても、法とルールを無視したその行動に反省による変化が見られない場合には、サッカーのイエローカードと同じで、その世界から立ち入り禁止、資格剥奪、業界追放措置が取られることになろう。

「赤信号、皆で渡れば怖くない」という社会は、大量発生したレミングのように自殺、心中、安楽死、玉砕、自滅、自壊という形でカタストロフを迎えざるを得ないのである。

他人の迷惑になることだけはしてはいけません、という日本の母親が子供に対して提起できる唯一の倫理規定は、自己の利益欠損への禁止条項を決定的に欠落している点で、重大である。それは少なくとも、自分の身内のことならば何をやろうが自分の勝手だ、とする自由と履き違えたヤクザと同じ放縦論理をもたらす。

カタギの皆様の迷惑になることだけはするんじゃねぇ、とヤクザの親分も子分共に言うからである。

自殺心中玉砕も、母子近親相姦援助交際売買春も、臓器売買も、身内仲間どうしの腐敗談合自己壊滅も、裏で秘密裏に平穏無事に行われ表面上すべて外にいる他人には迷惑をかけてはいない以上は、巫女女将オカミ=太母が君臨教育シツケする母性社会日本では強制的に禁止することができないのである。

11月27日には、山一系列の太平洋証券大阪支店 課長代理を務めていた谷頭清一が、ビルから飛び降り自殺を遂げた。勤続17年の真面目な社員で、今回の倒産の事態を気にかけ、自分を責めていたような所もあったという。もちろん、個人的な理由からかもしれないが、山一の事件が引き金になったことは間違いないだろう。

事情聴取を受けていた第一勧銀相談役 宮崎邦次は2週間ぶりに帰った自宅で6月29日朝首吊り自殺を図り当日病院で死亡した。中日新聞社説 第一勧業銀行の宮崎邦次元相談役の自殺

大和証券に情報を漏らしタカっていた容疑で逮捕された本垰(ほんたお)孝佳 警視庁警部は逮捕後の'98年1月17日、取り調べ中に立ったトイレの中で、所持品のナイフにより左手首を切り自殺を計るという醜態を演じた。全治2週間の軽傷で済んだが、捜査員のちょっとの隙を盗まれた警視庁は2重、3重の失態を露呈したことになる。

また、北海道拓殖銀行が多額の融資を行い倒産した中堅ゼネコン東海興業と関係を持っていた総会屋、元暴力団組長 坂本雅史が、'98年1月7日に妻と心中服毒自殺していたが、これが、1月20日逮捕者の出た東海興業の1億もの不正な資金流出に絡んでいることも判明している。

Artemis Sampler 追加ファイル#2 北海道拓殖銀行の融資していた東海興業倒産の疑惑

'98年1月28日には、検査部にも在籍し参考人として地検から事情聴取を予定されていた大蔵省銀行局総務課 金融取引管理官 大月洋一が、ネクタイによる首吊り自殺を遂げた姿が、不審に思い千葉から訪れた妻により、単身赴任していた官舎で発見された。彼は76〜78年、82〜85年の2回、計5年間にわたって、銀行局の金融検査官を務めたことがある。

'98年1月29日には、道路公団局長から天下りした 道路施設サービス社長 吉田一雄が自宅で首吊り自殺した。

'98年2月2日には、日本道路公団中国支社長 佐々木利英が広島市内の公園でコードによる首吊り自殺を遂げた。

'98年3月10日には高速道路工事汚職で捜査中、日本道路公団の元職員で、日新電機の技師長などを歴任した佐藤好が首吊り自殺した。

'98年2月19日、東大出身で元大蔵官僚(銀行局課長補佐)の経歴を持つ自民党若手政治家 新井将敬議員は、証拠隠滅の恐れがあると上記容疑により提出された逮捕許諾請求決議が行われようとする直前、全面否定弁明記者会見を終えた前夜から妻と宿泊していたホテル、パシフィック東京の23階の一室で、浴衣の腰紐による首吊り自殺を遂げていた事が審議中の国会に伝えられ騒然となった。

'98年3月12日、大蔵省銀行局 中小金融課課長補佐 杉山吉男が東京台東区の自宅マンションで首吊り自殺した。彼はいわゆる叩き上げの「ノンキャリア」組で銀行局勤務が長く6年間にわたり金融検査官を務めたことがある。今回大蔵省の検査官汚職事件について東京地検から2月13日に参考人として1回だけ事情聴取を受けていたが、その後の聴取は予定されていなかったという。

 

しかし、一人わびしく生け贄の山羊となって自殺するくらいなら、勇気をもって、自らの罪を認め謝罪した上で、キャリア組の腐敗と悪とを内部から国民の前に告発する生き証人となるのが、国家公務員として取るべき最低の義務である。それこそ命を懸けて公務員資格が試される真実の試験なのではないか。

その報道の直後、大蔵省 小村武 事務次官、および武藤敏郎官房長が辞意を表明した。1月29日「自発的に」辞任したのは小村武 事務次官だけで、武藤敏郎官房長は留任することに決まった。

この武藤敏郎、長野、中島義雄、井坂武彦の4人は、「花の41年組」ともてはやされた、大蔵省同期入省世代であった。

 

絶対信頼に基く官僚無誤謬性が前提になっているからこそ、官僚は、決定的な失態を犯した時にさえ、天皇にはしても決して国民の前に謝罪せず、口を開けば必ず「信頼の一日も早い回復を」と言い出すのである。罪を犯したものは、罪を償いもしないその口から「信頼の一日も早い回復を」などと言えたものではない。現行犯で捕まった泥棒が開口一番「信頼の一日も早い回復を」などと言おうものなら、皆から袋叩きにされても致し方ないところだろう。

信頼を得ようとする以前に、先ず真実を明らかにし、罪を償わなければならないのである。

情報・真実を開示せず、自己責任や罪も償わないで、自己破滅のときが来たらそのまま混乱紛糾のどさくさに紛れて国家に助けてもらい、ほとぼりが冷めるまで雲隠れするというやり口は、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)以来、戦争責任もとらずここまでやってきた戦後闇市ヤクザ(政)=オカミ(官)=テキヤ(業)「鉄のトライアングル」の懲りない面々のタカリお家芸である。

しかし、大蔵官僚も日本経済が抱える不良債権の余りの大きさにびっくり仰天、慌ててこの話はなかったことにして腐臭の蓋を閉め直した公算が大きい。つまり公表しようにも、ここまで来てしまえば今更真実を公表できないのである。「知らぬが仏」、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)

科学技術庁動燃のナトリウム漏れ事故に対する秘密隠匿主義もこれとどこが違うか。この根底には生命のかかった病気についてすら死ぬ間際まで医師が患者に真実を出来るだけ知らせないでおくのが人間的で良いとする、日本の反インフォームド・コンセント偽りの信頼関係を自ら選択する「知らぬが仏」、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)の強力なぽっくり寺安楽死=自殺心中肯定文化伝統がある。「誰かうまい嘘のつける相手さがす」のは被害を受ける側の方だからである。

 

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。


悪人と詐欺師とは人を惑わし人に惑わされて、悪から悪へと落ちていく。(テモテU3.13)

最近の日本では船長が真っ先に事故責任を放棄して下艦脱出雲隠れするのである。

トップに行くほど真実【真偽】の追求も存在せず(依らしむべし、知らしむべからず)、罪の償い【善悪】も有り得ぬ(皆で渡れば怖くない)社会が、信頼出来る訳がない。

 

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。

国内ですらまともに成り立ち行くはずがない。

国際社会に出て行く前に、

常に途中で体中から蛆が湧き、ぶよぶよと泡を吹いては腐れ廃るの繰り返しあるのみである。

発酵成熟する前に、樽と桶の中で12才の少年のまま腐敗するのだ。

浦島太郎が、玉手箱をあけた時のようにこの12才の少年つまり、小さ子は、翁、つまり老人と両義的に変換できるから、その間にあるべき市民社会の成熟した大人の姿が消滅しているである。

この乙姫から開けてはいけないときつく釘をさされた玉手箱=魂箱こそが、「知らぬが仏」と情報統制される日本社会のタブーである。情報開示により、秘密を知ってしまった12才の少年は、真実に耐え切れず一瞬にして、成人を突き抜け、アナクロニズムの老人と化す。後には、大和魂が飛び出して行った、中身がカラの箱=母胎容器だけが残される。

「空、カラ」不正腐敗はこの御伽噺の中空太母「福袋信仰」中空文化構造から必然的に生ずるのである。猪瀬直樹の「ミカドの肖像」で使っているアイディアはユング心理学者の河合隼雄が「中空構造日本の深層」で提出した中空ウロボロスイメージの応用である。上山春平の「凹型文化」あるいは折口信夫が「殻、貝、ホカイ」などの中空容器に注目した論考を書いているのが先駆であろう。カラの容器、玉(手)箱に外魂が寄りつくというのが、トヨタマ姫=浦島太郎からの憑依シャーマニズムの基本原理だからである。

 


このカラの容器は、魂=玉=タマ=卵、蚕の繭とも変化する。

asahi.com 政治特集 大蔵支配 歪んだ権力(朝刊経済面に1996年10月2日から1997年3月26日まで連載)のうち〈10〉 「繭の文化」に欧米は不信感の一部を以下に引用する。


日本は金融業界の『繭の文化(コクーン・カルチャー)』を見直していくべきだ」。良識派として知られる下院銀行金融サービス委員会のジム・リーチ委員長は、こう指摘する。
金融機関が本当の競争にさらされることなく、大蔵省の保護や仲間うちの世界で、成熟しないまま、もたれ合う不透明な姿を、「繭」という言葉で表した。一方でソロモン・ブラザーズ東京支店長などの経験を持つユージーン・ダテルさんは「外国人が陥りやすい錯覚は、邦銀を純粋な民間企業だと思っていることだ。実態は大蔵省の下部機関でしかない」と話す。
 邦銀が、八〇年代後半、「繭」から飛び出し「巨大な蛾(が)」となって、国際金融市場を席巻した時期もあった。

***

中村真一郎、福永武彦、堀田善衛原作によるこの常世の祖霊虫=オシラ神イメージの現実化が、日本の危機に際して、ポリネシアの孤島インファント〔幼児の〕島から助けに訪れるという巨大な蛾moth「モスラMothra=Mother」である。


皆揃って「海の家;うらしま」の

東海の小島の磯の白砂に

われ泣きぬれて

蟹とたはむる

未成年立ち入り禁止が設けられるのは、性的能力に限られた領域ではない。

日本人が未だ戦後解任帰国後のマッカーサー聴聞会証言通り12才の少年であると認めるのであれば、その責任能力資格なしと見て今度は国際経済社会への進出が禁止されるであろう。

その時、平成日本は再び泣きぬれて「鎖国」に戻る、お得意の「浦島」竜宮母胎退行をするのだろうか?

一流会社社長、役員、エリート官僚、政治家議員、銀行頭取、自治体首長、公務員、警官、教師等々が次から次へと逮捕され止まるところを知らない社会のトップの組織的犯罪、構造的常習的腐敗が、青少年に日夜与え続けている現在の日本の状況は、異常を通りこし正に敗戦による天皇制軍国主義の崩壊期に優る戦時統制経済社会の危機アノミー状態に突入している。

日本人は「現代文明の基準ではかった場合には、彼らはわれわれが45歳であるのに対して、12歳の少年のようなものです」と解任帰国後の聴聞会でマッカーサー元GHQ最高司令官は証言した。彼によれば日本人にとっての敗戦時の精神状況とは、占領されることですらなく心に「巨大な空白状態」が生じることであった。ペリーが来たときには鎖国体制の母胎から生まれ落ちたばかりだったこの12歳の空腹と心の空白とを抱えた少年が高度経済成長で、どのように立派に成長したというのか?

一つの大嘘=バブルがシャボン玉のように弾けてしまったら一刻も早く

「誰かうまい、嘘のつける、相手さが」(「そして神戸」)してこの「巨大な空白状態」;心の空白を埋めようとするのは、だまされた被害者の方である。

 

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。

この乙姫から開けてはいけないときつく釘をさされた玉手箱=魂箱こそが、「知らぬが仏」と情報統制される日本社会のタブーである。情報開示により、秘密を知ってしまった12才の少年は、真実に耐え切れず一瞬にして、成人を突き抜け、アナクロニズムの老人と化す。後には、大和魂が飛び出して行った、中身がカラの箱=母胎容器だけが残される。

 

JNNのスクープで日本の金融が抱える不良債権額が当初発表の27兆9000億円を大幅に上回る91兆3400万であったと報道された。これは従来公表額の3.2倍に当たる。その内訳は

都市銀行 36兆5400億円
長期信用銀行 8兆 3900億円
信託銀行 12兆3800億円

などとなっている。

本当に日本が民主国家であるというならば、官僚は何よりも先ず、国民に真実を報告し、謝罪すべきなのである。彼等はその責任を天皇に対してではなく、雇い主である納税主権者国民に対して負っているからである。

(袋の中身を)依らしむべし、知らしむべからず。

大蔵官僚も日本経済が抱える不良債権の余りの大きさにびっくり仰天、慌ててこの話はなかったことにして腐臭の蓋を閉め直した公算が大きい。つまり公表しようにも、ここまで来てしまえば今更真実を公表できないのである。「知らぬが仏」、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)

 

業務改善命令や停止命令などの処分を検討している長野証券局長によれば、この不透明な2000億円は、山一の持つ資本4300億円を越えるものでないため、「債務超過ではなく、顧客や取引先に損失を生じる事態にはならない」ことを強調、申請を処理できるものとしているが、それでも「ことばにならないというのが私のことばだ」 と動揺を隠さなかった。

案の定、直後の24日には山一の野沢正平社長が「本社公表の株式資本4314億円は、2648億円の下方修正を加える必要が生じた」と自主廃業会見の席上で明らかにした。(後記)

日銀と大蔵はこの線に沿って日銀特融の投入を決定した。 山一が、日銀特融で保護救済されるのはこれで2度目である。一度目に倒産した'65年当時、発動したのは今ある列島改造土建国家を築いて大衆から今太閤と呼ばれた蔵相 田中角栄であった。

食糧といえば土地に縛り付けられた年貢農家の「米」、出稼ぎ仕事(シノギ)といえば荷役、土木賦役使役作業の「土建」、日銭をつぎ込む楽しみといえば、「酒呑み」「バクチ打ち」「女郎買い」という大衆行動様式は、太閤秀吉の城郭造りに狩り出されたゴロツキ時代から変わらぬ、日本の支配者の古典的使役収奪方法によって決定づけられているのである。

連休開け11月25日には山一自身の最終的な経営体制としてすみやかな自主廃業への処理と当面の、株式返却解約等の顧客保護窓口業務で行く結論が出たようである。

11月25日だけで、顧客が窓口に殺到した全国山一証券からの解約された投資信託流出額は、4700億円に達した。これは残高の13%にあたる。

 その内訳は、MMF約2900億円、中期国債ファンド約350億円、株式投信約550億円、長期の公社債投信900億円などである。

山一の今期採用に内定していた大学、短大生ら490人が、この廃業決定に伴ない内定取り消しを受けた。

学研が、山一との一任勘定取引で92億円の損害を受けたとして、民事訴訟を起こした。こうした訴訟が起る可能性は、4件、253億に上るという。

11月29日には、山一証券が'91年ホテルニューオータニの有価証券の運用によって出した約5億6000万円分の評価損処理にも簿外債務問題に絡み失敗していたことが判明。20億円の損害を受けたホテル側は「法的措置も考える」としている。

 

12月1日までの投信流出額は1兆4000億円に上ったという。12月16日には、関連の、山一土地建物が3350億円の負債を抱えて倒産した。(追記)

11月26日には、仙台に本店を置く宮城県の第二地方銀行、徳陽シティ銀行(新井田時男社長)が経営破綻を申請、拓銀、山一に継いでこの10日余りの間に3つの金融機関が連鎖的に資金繰りに行き詰まるという、劇的な急性カタストロフの様相をいよいよ露わにしてきた。

中小零細企業への融資が多い同銀行が21日に発表した9月中間決算で経常赤字は57億円、中間期としては2期連続の赤字に陥っていた。不況下で地域経済への影響を最小限に食い止めるための努力もこれまでと、自主再建を断念するに至った。

徳陽からは既に、200億の預金が解約され流出しているという。

同じく仙台市の第二地銀の仙台銀行(日下睦男頭取)に営業譲渡すると発表、政府は日銀特融投入を直ちに決定したが、こうした破綻が繋がればもはや日銀が保護救済しようにも特融の資金が底をついて国家経済が転覆する心配さえ出てきた。

asahi.com98/4/14徳陽シティ銀行の女性行員を600万円詐欺の容疑で逮捕

 宮城県警捜査二課と石巻署は14日、経営破たんした徳陽シティ銀行(本店・仙台市青葉区)のオンラインシステムを利用して現金をだまし取っていたとして、同行石巻支店に勤務する植木ゆかり容疑者(36)=同県女川町旭が丘1丁目=を電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した、と発表した。

 調べでは、植木容疑者は昨年11月下旬、預金業務などに使う支店の端末機を操作し、自分名義の口座に600万円を振り込ませた疑い。同署によると、植木容疑者は住宅を増改築した借金などがあるという。

 同行の内部調査では、ほかにも同様の方法で入金があったようにみせかけて、12月上旬までの間に計5000万円をだまし取った疑いもあることなどから、同署は被害総額は約1億円にのぼるとみている。

***

また格付け機関、スタンダード・アンド・プアーズは25日、増資発表を控えた安田信託銀行の社債発行格付けを「投機的」に引き下げたと発表した。株価も先週末比で50円安の129円まで急落した。その負債額は7700億円に上るという。(12/5現在)

12月9日にきて、政府はついに「10兆円新型国債」の発行決定に踏み切った。

NTT、日本たばこ〔JT〕等、政府保有の持ち株を償還財源の担保にして、それだけの大型国債を発行し、銀行の中小企業への貸し渋りを始め心理的に(??)冷え込んだ景気浮上を一気に図ろうというもの。

国の担保付きだから、「赤字国債」発行には当らず、「財政再建、財政構造改革に反しないことは何でもやるということだ。従来と違う発想だ」と橋本首相の言う通り、行財政構造改革の旗印である「今後6年間で国債をゼロにする」財政健全化計画とも矛盾しないと言うわけだ。

元々は、これに先立ち文芸春秋に掲載された梶山 清六 元官房長官の「改革・発展国債」と名付けた経済回復構想記事をきっかけとしているらしい。この構想では特殊法人の民営化が一巡して配当を生むようになるとみられる10年間を償還期間のめどにするとしている。

しかし、この担保にするという当の政府保有株は、既に、251兆円以上の国債返済に当てるための財源として、国債整理基金特別会計に繰り入れられているというではないか!本来は貯金者に還元すべき郵貯事業の余剰金や、たばこ税の増税など「あまりに筋違い」(JT幹部)といわれるこうした処理案が、更に二重担保になるところだ。

全体として、国内金融、市場筋は歓迎、アメリカなど海外からの受けは良く株価も反発しているものの、慌てて切って貼り付けた紙の船底穴ふさぎの感が見え透いている。

12月12日ついに、崖っぷちにまで追いつめられた政府は、「負担する合理的理由も、負担する力もない」「株主代表訴訟を起こされかねない」とし株主の意向として断固負債拒否を貫いて来たJRに対し、法を改正してでも強制的これらの長期負債を支払わせようという最後の手段に出た。

厚生年金に統合された鉄道共済年金の積立金不足額のうち、JR社員が旧国鉄職員だった時代の積立金の不足分3600億円がそれにあたる。

自己責任を回避した上、経営不良体質の尻拭いを何の関係もない第三者にいざとなったら債務を押し付けて切り抜け逃げ切る責任転嫁のやり方には、「健全な会社まで足を引っ張られる仕組み」と反発が出るのは当然ではないか。

ついに、日本という国がなりふりかまわず、資産売却身売りに出るまで危機が深まってきたというのが真相に近いのではないか。これに失敗したら、今度は国家が崩壊するという危機にである。

既に、解雇される山一の社員のうち、かなりの有能な人員が、アメリカ企業の日本支店に取り込まれつつある。彼らは、日本人の失業対策に協力しているのではない。日本経済進出の拠点造りと自己利潤追求のための願ってもないノウハウ情報取得の一手段として利用するだけだ。

このままでいけば、日本のマンパワーはおろか、金融、財政までアメリカに身売りする結果を招きかねないところまで来ている。

以下にJCJ日本ジャーナリスト会議「時代をみすえる」 より

日本経済の解体の危機、そこまで(98.01.01)大競争時代と日本の現実の一節を引用する。(ボールド;赤字引用者)

円が米ドルに組み込まれる

 日本の証券会社は倒産したり小池隆一さんという人に何十億円という金を出したりしている。そんな証券会社には頼めないと日本人は考えるようになっている。欧米の証券会社にとっては、これはチャンスだ。決定的なポイントの一つは、来年4月1日から外国為替取引の自由化を決めてしまったことだ。
 我々は外国銀行への預金、外国証券会社への投資をみんなドルでやるといい。例えば利息や投資信託でもうかった分を円で受け取ろうとすると為替差損が発生する可能性があるが、多分しばらくは為替差益が得られるだろう。なぜなら、円がガタガタ安くなっていくから。
 為替差益がなくてもドルのまま受け取ればいい。なぜなら多分日本国内でドル取引が増え、デパートには海外商品が溢れ、円ならいくら、ドルならいくらと、二つの価格をつくるかもしれない。そしてドルで買ったほうが明らかに安いとなるだろう。それは日本経済がドルに完全に組み込まれることだ。
 私はそういう意味での日本経済解体の危機が迫っていると思う。軍事面での日米ガイドラインと並行して、経済面でもそういった事態が進行中であることを、声を大にして申し上げたい。

岸本重陳 横浜国立大学経済学部教授――12月6日東京・星陵会館で催されたJCJ主催集会講演から)

いかに本人の意志があろうとも問われ続けなければならない売買春同様な、自己を欠損し傷つける罪(自殺はその最たるものとして法的に禁止されるべきである)が在るのだということをいちいち指摘しなければ理解できないのは、悲しむべき文化であろう。というより、そのような文化は「悪」そのものの培養器となるのだ。自己の真の利益(国益)を識別し守り切ることができずに、自己(国)を身売りし、やればやるほど却って自己を損傷破壊させついには死へと導いてしまう者、それが「悪」そのものの姿だからである。

他人の迷惑になることだけはしてはいけません、という日本の母親が子供に対して提起できる唯一の倫理規定は、自己の利益欠損への禁止条項を決定的に欠落している点で、重大である。それは少なくとも、自分の身内のことならば何をやろうが自分の勝手だ、とする自由と履き違えたヤクザと同じ放縦論理をもたらす。

カタギの皆様の迷惑になることだけはするんじゃねぇ、とヤクザの親分も子分共に言うからである。

自殺心中玉砕も、母子近親相姦援助交際売買春も、臓器売買も、身内仲間どうしの腐敗談合自己壊滅も、裏で秘密裏に平穏無事に行われ表面上すべて外にいる他人には迷惑をかけてはいない以上は、巫女女将オカミ=太母が君臨教育シツケする母性社会日本では強制的に禁止することができないのである。

 

同日付けasahi.comによれば、

日本電信電話株は、発行済み株式数全体の約65%にあたる1040万株を政府が保有しており、8日の終値が1008万円なので時価で11兆2300億円になる。日本たばこ産業株は、政府が67%にあたる133万株を保有しており、8日の終値は九四万八〇〇〇円なので時価総額は、1兆2700億円。2つの銘柄分を合わせると12兆5000億円となり、10兆円の担保としては「ほぼ常識的な線といえる」(証券業界関係者)。

〔中略〕

 しかし、「全くの素人だまし」と指摘するエコノミストもいる。国の信用をもとに発行する国債にわざわざ裏付けがあるということ自体が矛盾しているからだ。「国債はあくまで国の借金。財政再建路線との矛盾を担保を持ち出すことで表面上とりつくろおうとしているだけだからだ」とこのエコノミストは指摘する。

ボールド引用者。

しかし、その信じなさいという「御言葉」を何時までも信じている限り、相手を信頼している限り、「**年後には世の終わりが訪れ必ず天国、弥勒の世へ行ける」とか、免罪符、御札、国債、有価証券いつかは当たると信じて買い続ける籤、土中に埋めた金塊同様彼は主観的にはその幻想によって救われているのである。

国債の乱発は、円の価値を下落させ、免罪符を乱発したカトリック教会の腐敗とそれに続く中世西欧の崩壊とおなじく、国家社会の崩壊を来らせるであろう。

12月12日、約3400カ所を調査した会計検査院がまとめた1996年度の決算検査報告によれば、税金の無駄遣いや不適切な経理が350件、221億1606万円に上り、この10年で、件数は最多、金額は3番目だったという。

北海道、福岡県など18道府県でのカラ出張などによる公費の不正支出が、'97年3月までの5年間で総額約273億円にまでなっている実態の他、国鉄清算事業団の長期債務、社会福祉法人「彩福祉グループ」の補助金不正受給汚職にも関わった厚生省が157件、112億8648万円で省庁・団体別では、件数、金額とも最多であることが判明した。

 

帝国データバンクは12月12日日11月、企業倒産状況を発表、負債1000万円以上の月間倒産件数は1425件、負債総額は2兆174億円に達したという。山一証券や北海道拓殖銀行を特別とみて集計に入れないここ11月までの累計負債でも11兆2749億円で、これは、’95年度の9兆334億円を抜き過去2番目の額だ。



 山一は自主廃業決定当時に3兆5000億円の負債があったとみられる。拓銀は5兆7000億円(10月末時点)、徳陽シティ銀行は6000億円余(9月末時点)の預金(銀行にとっては負債の一部)をそれぞれ抱えており、これら3金融機関の破たん時の負債総額は10兆円を上回るとみられる。 asahi.com12/13

これでも未だ、経済企画庁12月 月例報告は、

「家計や企業の景況感には厳しさが増しており、これが個人消費や設備投資にも影響を及ぼしている可能性があり、景気はこのところ足踏み状態にある」

などと言っているのだ。

「どうせ私をだますなら、だまし続けて欲しかった」 (「おんな心の唄」)

だまされているうちは、幸福なのである。

12月15日、発表された日本銀行12月の企業短期経済観測調査(日銀短観)によれば、大型連鎖倒産から生じる日本国内の金融不安、アジア全域の経済失速と悪い結果が積み重なって、企業の業況判断が軒並み悪化、'96年2月以来全部門での2桁マイナスを記録した。同日つけasahi.com報道では

 

 日銀は「4月以降の景気減速が一段と強まる中で、企業がかなり冷え込んでいる。収益、投資などに底堅い面があるが、アジア経済情勢の悪化た金融破たんが企業心理の悪化を増幅した」(松島正之・調査統計局長)と分析。「景気後退局面にはない」という従来の判断を留保したが、情勢をこれまえ以上に慎重に見極めるとしており、景気判断を修正する可能性も高まっている。

 業績全般が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた業況判断指数(DI)は、主要企業と中小企業の両方の製造業と非製造業の全4部門で、1996年2月以来の2ケタのマイナス水準に落ち込んだ。98年3月予測も4部門すべてで悪化している。

 主要製造業はマイナス11で前回のプラス3から大幅に後退、非製造業はマイナス20で前回より5ポイント悪化した。中小企業でも製造業がマイナス21、非製造業がマイナス25と下落した。

 

ということだ。では、今までずーっと続いて来たはずの「緩やかな景気の回復基調」はどうなったのか?この短観発表を受けて、12月15日円は一ドル=131円にまで急落した。

12/16asahi.com 96年度国民経済計算、超低金利で家計が犠牲に


 経済企画庁は16日の閣議に1996年度の国民経済計算(確報)を提出した。銀行預金を柱とする受け取り利子から住宅ローンなどの支払い利子を差し引いた家計の財産所得の純受取額は15兆6000億円で、前年度に比べて2兆1000億円減り、79年度以来の低水準に落ち込んだ。これに対し金融機関の受取額は24兆3000億円と、統計を取り始めた55年度以来の高水準になった。95年9月から続く公定歩合年0.5%という記録的な金融緩和措置が、家計を犠牲にして金融機関を救っている構図がくっきりと浮かび上がった。(ボールド引用者)

良いことをすればするだけ犠牲になり馬鹿を見る一方で、その場シノギの嘘と、偽善と悪のほうが結局やり得、逃げ得だという社会では、カタストロフの仮借なき進行が必然である。そこでは、悪が、善を食いつぶすからである。

「赤信号、皆で渡れば怖くない」というフレーズ中に、みんなでやった悪事はどうせ罰せられることはない、悪事はやり得だ、性凝りもなく思い知ることもない、という日本人の生き方が万事染み込んでいる。

自己責任を回避した上、経営不良体質の尻拭いを何の関係もない第三者にいざとなったら債務を押し付けて切り抜け逃げ切る責任転嫁のやり方には、「健全な会社まで足を引っ張られる仕組み」と反発がでるのは当然ではないか。

われわれは絶壁が見えないようにするために、何か目をさえぎるものを前方においた後、安心して絶壁の方へ走っているのである。前田陽一、由木康 訳 パスカル「パンセ」183

悪と病を〔甘い汁血税を吸い上げる公共資金投入〕支援保護する一方で、伸びようとする善にその儀性を押し付け抑圧して止まない社会は、皆で渡れば怖くないと、悪と病が全体に蔓延した時点で、自壊するであろう。


「不祥事」を起こすそのたびに、責任をすべて押し付ける寄生者から血を吸われる国民の体力が落ちてきて、慢性貧血寄生虫病になり、食欲(消費)減退、景気後退どころか、便秘宿便の毒素が回り乳幼児自家中毒症状でやがて動けなくなり痙攣して(安楽)死に至るのは当然である。

世界有数を誇る日本の貯蓄額は、この「石」同様「金を握り締めているだけで、使用、利用せず、循環させない」という意味で何の経済効果も現わさない。信用不安により行き場を失った金のタンス預金はますますその生体に毒をもたらす経済的便秘=腐敗宿便?の度合いを深めるだろう。

 

「知らぬが仏」「秘すれば花」という文化伝統があるところでは成仏安楽死「ぽっくり寺」のための情報操作統制が正当化される。

真実の重さと罪の深さに耐え切れる精神の成熟こそが大人には求められるのである。それに耐え切れない未成年には、常に気休めと幻想が与えられる。

この乙姫から開けてはいけないときつく釘をさされた玉手箱=魂箱こそが、「知らぬが仏」と情報統制される日本社会のタブーである。情報開示により、秘密を知ってしまった12才の少年は、真実に耐え切れず一瞬にして、成人を突き抜け、アナクロニズムの老人と化す。後には、大和魂が飛び出して行った、中身がカラの箱=母胎容器だけが残される。

「空、カラ」不正腐敗はこの御伽噺の中空太母「福袋信仰」中空文化構造から必然的に生ずるのである。猪瀬直樹の「ミカドの肖像」で使っているアイディアはユング心理学者の河合隼雄が「中空構造日本の深層」で提出した中空ウロボロスイメージの応用である。上山春平の「凹型文化」あるいは折口信夫が「殻、貝、ホカイ」などの中空容器に注目した論考を書いているのが先駆であろう。カラの容器、玉(手)箱に外魂が寄りつくというのが、トヨタマ姫=浦島太郎からの憑依シャーマニズムの基本原理だからである。

たとえ犯罪者加害者であっても、それがカミ、親分のなした事であれば絶対的に信頼し、「犯罪」とは呼ばず「不祥事」と言いかえることによってなおも信頼回復と忠誠を強め、ついには自分の加害者に心の救済までも求めるに至るのが古代信仰というものだからである。

 

社会統制経済主義という点では、自民(神道系国家社会主義)も共産(マルクス主義インタナショナリズム)も右から左までその価値観は一致して区別がないというのが、戦後日本を支えた基盤であった。 「衣食足りて礼節を知る」菅子思想の破綻は何処よりも戦後日本の現実に明らかである。

「公務員倫理の確立を」と公務員が、「政治倫理の確立を」と政治家が、「企業倫理の確立を」と企業役員が叫んでいる。今までは「倫理」なし、「規範」なしでやってきたと認めているのである

戦前の内務省官僚主導戦時経済統制から、軍事色を薄め、戦後大蔵省官僚統制経済へと「なしくずし」に何の反省もなくシフトさせて来た明治以来の富国強兵国家社会主義統制経済主義の結果が、大蔵官僚の腐敗と日本経済の崩壊となって現れたのである。

法と言語を護るべき最高の規範はこうして、青少年たちの眼前で自壊したのである。しかも、それは同時に大蔵主導日本経済の崩壊でもあった。

貨幣が信用を失った血栓社会は、物流が鬱血し呪物交換、物々交換原始経済および所有権の消失と窃盗を常習とする闇社会へと先祖帰りするように、言語と法が崩壊した社会は、麻薬で神経系が麻痺し情報が流れなくなった結果として闇のデマと狂気、暴力が蔓延る(はびこる)であろう。

軍事外交主権が、敗戦によってGHQとアメリカ軍に占領されたのと同じ様に、今回のバブル金融崩壊で、1200兆円の個人資産を含め日本経済はアメリカ資本に乗っ取られるだろう。インディペンダンス入港を旗を振って岸壁に出迎えた大多数の大人たちは、外資系の金融、証券、保険、通信、航空会社の上陸進攻を歓迎するだろう。髪を金や茶に染めた子供たちは、上陸したアメリカ文化経済人にこの時とばかりつきまとい、「日本人とは思えない」学校米語で話しかけるだろう。‘Give me a job!’と。

 

ついに、'98年3月5日、総額30兆円ともいわれる公的資金投入が発動された。

 

98/3/5毎日新聞<公的資金投入>21行申請 総額2兆1000億円に


 金融システム安定化に向け、公的資金投入による自己資本増強を図るため、都銀9行など大手18行と地銀3行の計21行は5日、整理回収銀行(RCB)と預金保険機構に対し、優先株や劣後債の引き受けを一斉に申請、受理された。総額は約2兆1000億円で、公的資金の投入が具体化に向け動き出す。

 申請したのは、都銀9行、長信銀3行、日本信託銀行を除く信託6行と、横浜、足利(本店・宇都宮市)、北陸(同・富山市)の地銀3行。都銀はすべて1000億円、公的資金投入の前提となるリストラ策の内容も似ており、経営体力格差を覆い隠す横並び申請となった。

 日本債券信用が優先株と劣後ローンを合わせて最大の2900億円、信託は500億〜1500億円、地銀は100億〜200億円程度を申請。優先株は第一勧業、長銀、日債銀、中央信託の4行にとどまった。申請した発行金利の格差は、永久劣後債で最大1・3%。

 預金保険機構は7日までに申請行へのヒアリングなどの事前作業を終え、8日から金融危機管理審査委員会(委員長・佐々波楊子慶大教授)が個別行ごとに可否を審査。10日にも公的資金の投入先の銀行を決定、3月末までに自己資本を拡充する。

 申請行は3月期決算で、資本増強とともに、土地再評価益の資本計上、保有株式の原価法採用なども検討する。しかし不良債権の上乗せ処理が迫られていることから、公的資金投入が「貸し渋り」解消にどの程度効果を発揮するかは不透明だ。 【岩沢 武夫】

 [毎日新聞3月5日]

 

 

ここへ来て21世紀にかけての日本の行く末は次の3つに絞られてきたように思われる。
@玉音放送で第二の経済国家敗戦を迎え、ビッグバンを待たずして国家経済は破産、貨幣経済は崩壊、日本銀行券は紙切れとなり従来の物々交換闇市ヤクザテキヤパンパン経済へ復帰する。国連裁判で経済犯追放を完遂した後、新着米軍GHQマッカーサーのもとでアメリカの経済軍事文化統制保護監察区に組み入れられ、やがてハワイ沖縄に継ぐ属州、植民地、占領国となる。自力で独立出来ない12才の少年浦島という連れ子つき乙姫巫女=花魁=妾=パンパンのアメリカ旦那への下請け身売り。
A戦後民主主義、資本主義、法治主義を支えきれないと日本の民は政府=天皇に大政奉還し江戸期に復古、ハウステンボス、ディズニーランド出島以外の海外との通信交易を絶ち幕藩体制のまま一億清貧ちょんまげを結い自給自足、門外不出の「和の文化」親分=自分=子分身分制のもと文明と歴史の進歩と自由競争を否定して東洋の孤児としての完全な孤島鎖国に入る。世界有数の気難しい癇癪老人=乳児性抑鬱へのオタク胎児回帰、閉じこもり孤立自閉。
B悲惨で醜悪な現実=真実を知るくらいなら、いっそウソ、美しいウソの方がいい、真実よりも美しい虚偽を選ぶ痴人の幸せ;麻薬モルヒネ注射を受け、華やかなバブル期の夢を見ながら何もせず静かな安楽死、ぽっくり突然死を迎える。桜吹雪散る名誉の特攻玉砕心中戦死。

ドレスナーK・B証券の経済ストラテジスト、P・タスカは、著書「不機嫌な時代」の中で、これからの日本経済が取りうる進路のひとつとして、「安楽死」シナリオ「長いさよなら」(R・チャンドラー邦題「長いお別れ」?ほぼ同題の山崎和正「不機嫌の時代」が暗示するように、乳児性抑鬱へと日本は胎児回帰するのである)を挙げている。尤も彼はこれを最悪の場合としているが、私は既に日本社会は、後戻りできないカタストロフ・アトラクタ中空太母鎖国コースに自ら吸い込まれつつあるという認識である。だからこそ、その甘く暖かい母胎の袋からちょっとでも落されると、日本人は「不祥事」「キビシイ」と弱音を吐くのである。これに不満を抱き「プイとふくれる」「だだをこねる」「ふて腐れる」「ぐれる」(母からハグレル)反感を抱くのが、慣習化された乳児性抑鬱=ヒステリー性癇癪というものである。

以下にJCJ日本ジャーナリスト会議「時代をみすえる」 より

このままでは米国の金融植民地化のおそれ(97.12.18)日本版ビッグバン見抜く目こその一節を引用する。(ボールド;赤字引用者)

日本版ビッグバン米国の強い要請

 第四は、ビッグバンの問題です。橋本内閣は六大改革を掲げ、金融改革をその目玉にして、証券市場活性化のためにも2001年までに、銀行・証券・保険の垣根をなくして相互乗り入れを認めるとしています。
 日本版ビッグバンは、米国の強い要請で橋本内閣が全面的に受け入れたもので、日本にある個人金融資産千二百兆円を米国が取り込むために日本に押しつけた政策です。
 問題は、日米の垣根がなくなることで、為替や金利など国民生活に重要な影響を持つ金融政策が米国に握られ、米国の金融植民地になる危険性が出てくることです。金融政策の独立はその国の経済政策の基礎です。ビッグバンの本質と米国の金融戦略を見抜くことが重要です。
 国内でも、ビッグバンによる弱肉強食の競争では、多くの金融・証券労働者が、会社が生き残るためと称するリストラで職を失う危険が増大します。それだけでなく、銀行は体力強化のため融資先を選別し、中小企業への貸し出しを減らすことになります。それによって中小企業の倒産が増え、現在の不況をいっそう深刻化させ、株価低迷に拍車をかけることも十分予想されます。
 このまま、破産の道を歩みつつある「日本株式会社」と運命をともにするのか、それともその構造的欠陥を直視し抜本的な改革への世論と運動を起こしていくのか。私たち国民は重大な岐路に立たされています。

(全証労協議長・野村証券労働組合委員長 滝沢 豊秋)

 

98/01/15asahi.com 国の債務は529兆円、初めてGDP超す


 国と地方を合わせた借金の総額である長期債務残高が、1998年度末には約529兆円に達するとの見通しを、大蔵省が14日公表した。同年度の政府の国内総生産(GDP)見通しは520兆円で、初めて借金総額がGDPを超える。旧国鉄債務を国が引き継いだことなどから、1年で53兆円も増えることになった。債務残高の対GDP比率は101.8%で、先進国の中でも高い水準になっている。

 同日の財政制度審議会に大蔵省が提出した資料によると、建設、赤字国債などの普通国債残高は279兆円と97年度末(当初予算での見通し)に比べ25兆円増える見通し。これに借入金などを加えた国の長期債務残高は45兆円増えて389兆円に膨らむ。このなかには、国鉄清算事業団から国が新たに引き継いだ16兆円の債務や、金融システム安定化策として、預金保険機構に交付する10兆円の国債も含まれている。

 一方、地方の借入金残高は、国と重複する債務16兆円を含め156兆円になり、9兆円増える。

 経済協力開発機構(OECD)の統計によると、98年時点の国と地方を合わせた借金の対GDP比はイタリアが123%と最も高いが、その比率は96年以降2年連続で下がっている。米国65%、ドイツ66%、フランス65%となっており、主要7カ国(G7)で日本はイタリアに次いで悪い状況だ。

 日本の場合、債務残高の対GDP比は81年度に初めて50%を突破。バブル時代の88年度以降は高い成長率に支えられて、4年連続で下がったが、92年度以降は再び増加が続いていた。

(ボールド引用者)


98/1/30付けasahi.comは次のように報じた。

昨年の失業率は3.4%、最悪に並ぶ
 総務庁が30日発表した労働力調査によると、1997年平均の完全失業率は3.4%で、1953年以降で最悪だった96年と同率だった。完全失業者数は前年に比べて5万人増の230万人で、7年連続して増え、4年連続して記録を更新した。昨年後半から景気が悪化したことや、若者の職業選別の志向が強まっていることなどが理由だ。

 


ご意見、ご感想がありましたらメールをどうぞ。

必ず、件名の冒頭に「カタストロフ」とお書きになり、誌上公開を前提にした仮名を指定して下さい。

 

このページのトップメニューに戻るには、キイボードの‘home’を押して下さい。

スタート・ページへ メインファイルへ戻る追加ファイル#2を読む