火災爆発事故で動かしがたくなった動燃の
組織隠蔽体質
どうねん|動燃東海爆発事故アーカイブ
|高木仁三郎
原子力資料情報室 |毎日
動燃事故記事特集
東京万華鏡
事故は語る――原子力界の異常な安全感覚5/18/98
桜井淳(技術評論家)
新潟県巻町原発住民投票ネットワーク(巻原発問題を考える新潟大学連絡会)
「げんぱつ」(第98号)の事故が次々と動燃のウソあばく 国と電力・メーカーも同罪 原子力政策の抜本的見直しを!
市民新党
にいがた 巻原発をめぐる情勢|福井新聞高速増殖炉もんじゅ情報
おーる・どきゅめんと
動燃、アスファルト固化施設の火災 |新潟日報 巻町等原発をめぐる特集
日本の原子力発電所|Yahoo!Japan
トピックス 原子力政策 |原子力発電所に関するリンク集
タブー|ペルー|空母|ヤクザ|脳死|カルト|酒鬼薔薇|神戸事件|動燃|カラ不正|ミステリ|林檎
| スタート・ページへ | 1999年1月3日日曜日更新 |
茨城県東海村にある動燃 (動力炉・核燃料開発事業団)核廃棄物再処理施設内にて重大な事故が発生した。始めは3月11日、午前10時ころアスファルト固化施設内、1階のアスファルト充填室で、作業中の放射性廃液を180℃の高熱で融かした液化アスファルトと混ぜ詰めていたドラム缶の一部から原因不明の火災が発生(アスファルトは260〜290℃で引火し、400℃で自然発火するので180℃程度では問題ない。24〜25℃に保たれた 室温で2日間放置することで70℃にまでドラム缶は冷やされていた。目撃証言ではドラム缶から火柱が上がったのが見えたという。)、その時は動燃側の発表ではスプリンクラーによって消火(開設以来火災事故が起こること自体が想定されておらず従ってスプリンクラー消火訓練も一度もなされていなかった。)、放射能もれ、被爆者いずれもない程度の大事に至らない軽い一般事故の扱いだった。
それでも村役場、消防など地元関係機関への報告は30分ほど遅れ、午後2時になってから県に報告した時には10人ほど作業員の中に被爆者がいることを始めて認めた。さらに午後6時の記者会見で放射能漏れまであることを発表するに至り、追い討ちをかけるように事故発生10時間後の午後8時4分同じ部署から大爆発が起こったのである。1階出火場所より2階部分の破損程度がひどいことから、核燃料廃液から何らかの揮発成分が密閉された室内に充満し電気や火災時の不始末から引火、ガス爆発を起こしたのではないかと疑われているが、真相はいまだ明らかではない。
後に、室内火災が発生したせいで換気装置のフィルターが目詰まりを起こした結果、放射能漏れを未然に防ぐため周囲より低く保たれていた室内気圧が上がり漏れないはずの放射能が室外へ漏れ出していったらしいことがわかった。
その後の調査で施設の窓ガラスが60m以上飛んでいたり、重さ5tのハッチが吹きとんでいたりと、かなり激しい爆発であったことが確認された。一部には、廃液内に含まれていた硝酸ナトリウムが何らかの原因で発火し、鎮火後密閉された室内に充満していた揮発性アスファルトガスに引火した疑いが取り沙汰されている。
翌12日になって、昨夜10時に施設内へ防御服姿で入り、被害状況を撮影したビデオが公開され被爆者の数は10人から一挙に35人――最終的に37人(後記)――に増加、地元住民へも結局のところ、一連の事故が一応終息してからの事後結果報告しかなされなかった。火災事故にしても8分後の10時13分には施設内の放射能検知機が感知し鳴り出していたというのに、実際に作業員への避難指示が出されたのは20分後(10時32分)のことだった。さらに外部記録装置にも6分後には放射能漏れが検知されてはいたものの、職員が気づいた時には事故発生後5時間が経過していた。(3時15分)――放射能汚染は1ヶ所に止まらず、さらに隣接する2施設(後4ヶ所)にまで拡大していたことが14日になってやっと公表された。
15日になると、今度はプルトニウムからのα線漏れがあり、それを含む放射能の汚染量が実際には当初発表の8倍から十数倍であったと訂正された。おまけに17日には、午前9時ころプルトニウム増殖の臨界警報機に誤作動があったのを、事実確認せずにそのまま臨界警報発報と地元に流してしまう誤報騒ぎがあった。しかも誤報であることを通知したのは30分も立ってからのことだったのに加え、警報の鳴った正確な時間すら当初発表の午前9時6分から9時1分に訂正するというお粗末さを露呈した。知らせるべきを隠し、知らせるべきでないのを早まって伝えるのが動燃方式であるらしい。
あまつさえ18日になると選りによって爆発事故のあった直後、11日から14日にかけて連続4日間、動燃東海処理施設の放射能力漏れを全力で防ぐべき管理職一人を含む職員延べ19人が、隣接する ひたちなか市における、出入り土建業者との接待ゴルフと疑われても仕方のないゴルフコンペに出席していたことが分かった。ナホトカ号重油流出事故でも肝心の重油回収作業に当たるべき地元議員や市長が旅行に出ていて留守だったのではないか。(後記)
これは先に起こした高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故における動燃側のビデオ改ざん事故事実隠蔽、秘密主義、部外各所への緊急危険連絡遅滞という、事故発生後の対応の致命的欠陥が、今回も何の反省進展もなく同じように繰り返されたことを意味する。幸い被爆といっても極めて人体に影響のない微量レベルのものだったから良かったようなもので、もしこれがチェルノブイリ並みのものだったら住民は皆とうに手後れ逃げ遅れになっていたところだ。
動燃HPもんじゅ事故情報
この「もんじゅ」については、'98年1月17日TVスクープ報道として、そもそもナトリウム漏れに対処して事前に想定してあるコンクリート床の上に敷く防護鉄板の強度が、それを計算するコンピュータソフトの欠陥のため、実際より低くしか見積もられていない疑いのある事がでてきた。この問題については、現在調査中だが既にその危険を団藤保晴の「インターネットで読み解く」第24回「高速増殖炉の旗は降ろすべくして」 (97/10/23)は警告していた。以下にその一部を引用するので、詳しくはこちらを参照されたい。(後記)
ナトリウム漏れが起きて、燃え上がりながらナトリウムは床に落ちた。ナトリウム化合物の堆積した床には、厚さ6ミリの鋼板製ライナーが敷き詰められていた。こんなに厚い床ライナーを敷くのは、ナトリウムが建物の構造材コンクリートに接触するのが恐ろしいからだ。コンクリートは固体のように見えて何割かは水である。ナトリウムと接触すれば、高速増殖炉事故で怖れられている激烈な「ナトリウム−水反応」が起きる。事故後の観察で、もんじゅの床ライナーには1ミリ強の窪みが出来ていた。動燃は昨年6月、もんじゅと条件を合わせた燃焼実験をし「大洗でのナトリウム実験の結果について」として報告している。その観察結果は「6月10日に実験装置の内部を観察したところ、床ライナ(厚さ6mmの鋼板)に長さ約10〜30cmの穴が3箇所開いていることを確認した。実験中にライナ部の温度(代表点)は最高921℃までの上昇が確認され」と、予想外のものになった。追実験したら、とんでもない大穴があいてしまったのだ。
***
事故の規模を客観的に評価するものとして92年に導入されたIAEA(国際原子力機関International Atomic Energy Agency)の原発事故基準INESがあるが、それによれば0から7の8段階に分けられたレベルのうち0はそれほど問題のない程度(とはいえ「もんじゅ」ナトリウム漏れがこれに入っているのは納得いかない)、1〜3は外部には関係のない内部トラブルと見なされ、福井、美浜原発事故がレベル2、今度の東海村プルトニウム漏れが日本ではこれまでで最悪のレベル3重大なトラブルに入るという様に、専門家の間ではそれでも全体として過小評価にすぎるのではないかとの批判がでている基準なのである。つまりあくまで原子力の平和利用の一環として原発を管理する側の大まかな技術トラブル基準を定めるもので、その周辺に住んでいる住民や環境安全性を第一に守り抜く立場に立った木目細かな環境事故基準ではないということだ。4〜7レベルになるとやっと外部に影響がある事故とみなされるようになるがそれでもスリーマイル事故でさえレベル5どまり、チェルノブイリになって最高のレベル7になるのだ。逆に言えばこの基準ではスリーマイル位に大きくなるまでは(今回のようなのは)事故とは認められないということだ。(後記)
―――重油が流出しただけでこの始末なのに、先ほど冷却材ナトリウム漏れを起こした「もんじゅ」以下若狭湾に集中立地している原発から次々放射能漏れ事故が起こったらどうするのか!?議長サンたちよ。そういう議員を選び、頭上の神棚にお飾りして神頼みしている古代民主主義のおめでたい民の方々よ。「もんじゅ」の知恵を出すはずの神様方は今、出雲(かニュージーランド)へ遊行中で留守ですというのか。神無月だと。B29に防空頭巾とバケツリレー、原爆に竹槍を持ってきたとすれば、隣組と町内会は原発に対しては何を持って来るのか。―――これはつい1月23日のナホトカ号重油流出被害のときに記した日記の一節である。 ナホトカ号重油流出事故
'97年12月11日になってやっと、これら三国町議員等の「ニュージーランド視察旅行」の公費支出分について、単なる観光旅行にすぎず、到底「視察」には値しないものであるとして、全額返還を求める提訴が為されたところである。
破産した事実をそのまま国民に知らせるのは忍びない、生きる力、労働意欲を喪失させ、社会を混乱させるから虚偽を優先させ、うまい嘘をつき騙しておこう、儲かっていることにしようというのは、日銀短観大蔵省発表のやり方である。軍部主導の大日本帝国が亡びた時のように大蔵省主導のバブル経済そのものが底無しと言われている金融不良債権の額を真実・情報を国民に知らせぬ事でかろうじて保たれている偽りの信頼関係ではないか。科学技術庁動燃のナトリウム漏れ事故に対する秘密隠匿主義もこれとどこが違うか。この根底には生命のかかった病気についてすら医師が患者に真実を出来るだけ知らせないでおくのが人間的で良いとする、日本の反インフォームド・コンセント偽りの信頼関係を自ら選択する「知らぬが仏」、「民は由(依)らしむべし、知らしむべからず」(論語8・9)の強力な文化伝統がある。「誰かうまい嘘のつける相手さがす」のは被害を受ける側の方だからである。
ではこうも言えるのではないのか。
放射能漏れ、被爆した事実をそのまま国民に知らせるのは忍びない、生きる力、労働意欲を喪失させ、社会を混乱させるから虚偽を優先させ、うまい嘘をつき騙しておこう、安全に稼動していることにしようというのは、動燃発表のやり方である。
組織犯罪の害悪を外へ垂れ流してそれを公害と称するのは「鬼は外、福は内」から続いている伝統的日本人の自分が所属する(身)内さえよければそれ以外の外(ヨソ者、アカの他人)についてはどうでもよい、無視するという部落エゴ的平面思考視野狭窄に合致している。これを象徴するのがウロボロス蛇が自分の尻尾を噛んで造り出す身内仲間一族だけの輪=和である。身内では競争を避ける身分制を敷き、その圧力からの忍耐により個人を殺し無私を徹し輪=和の中に融け込むことによって皆で渡れば恐くないと寄生団結した部落グル構造は、身内身分制では抑圧されている競争の恨みから来る攻撃衝動を絶えず、ヨソ外部への対象に投影することで発散解消し個人を殺しても寄生組織集団既得権益を維持していかなければならない。これが日本の組織が常に外部に必要としそこから被害を集中的に受けるヨソ者イジメの対象=鬼ハタモノ古代祭祀犠牲生け贄である。
動燃とはそういう閉鎖的部落組織なのではないのか。
度重なる「不祥事」に対し「世間に大変な迷惑をかけ申し訳ない」という日本人の紋切り型お詫び声明は、罪を認めるものではない他に、裏を返せば、世間に迷惑にならないように事の最初から内々に秘匿隠蔽してしまえば――つまり関係者全員がグルになって口裏を合わせる緘口令言語統制さえすれば闇から闇へとなかったことにでき、悪いことをしたことにはならないという、まじないコトバ呪術により薄い表面だけ繕う絶対信頼に基く権力の決定的腐敗へと導く問題を始めから抱えている。
これは1月21日の日記より。
絶対信頼に基く官僚無誤謬性が前提になっているからこそ、官僚は、決定的な失態を犯した時にさえ、天皇にはしても決して国民の前に謝罪せず、口を開けば必ず「信頼の一日も早い回復を」と言い出すのである。罪を犯したものは、罪を償いもしないその口から「信頼の一日も早い回復を」などと言えたものではない。現行犯で捕まった泥棒が開口一番「信頼の一日も早い回復を」などと言おうものなら、皆から袋叩きにされても致し方ないところだろう。
信頼を得ようとする以前に、先ず真実を明らかにし、罪を償わなければならないのである。
本当に日本が民主国家であるというならば、官僚は何よりも先ず、国民に真実を報告し、謝罪すべきなのである。彼等はその責任を天皇に対してではなく、雇い主である納税主権者国民に対して負っているからである。
今回の、原発からでた廃液を集めるプルトニウム再処理施設の事故とそのプルトニウムを燃やす「もんじゅ」との事故によって、世界の中で日本だけが推し進めている核エネルギーリサイクル政策は、そのサイクルの根幹を成す2ヶ所のネックまでが危険であることが事実により証明されたことから、住民投票で建設に反対の意志が露わになった巻町;新潟県巻町原発住民投票ネットワーク(巻原発問題を考える新潟大学連絡会)を筆頭とした今後の原発計画、青森県六ヶ所村施設や幌延再処理施設建設の推進などに大きな変更を余儀なく迫られることになろう。
その後、国はこの「サイクルの根幹を成す2ヶ所のネック」の欠陥を、新たに既存原発でウランに再処理して出来たプルトニウムを混ぜて燃やすプルサーマル方式を持ち出すことによって一旦決めた核エネルギーリサイクル政策路線を国の面子にかけても維持、乗り切ろうとしているが、既存原発と自治体、地元住民からの合意は得られていない。
原子力資料情報室 特集
高木仁三郎
プルトニウム軽水炉利用の中止を提言する
−プルサーマルに関する評価報告
北海道留萌管内幌延町に予定されていた貯蔵工学センター計画白紙撤回に代わって急遽浮上提案されていた「深地層研究所」建設計画についても、「核燃料サイクル開発機構」と名称変更しただけの動燃側の再処理放射性廃棄物持ち込み疑惑への道に対する対応は、受入側を愚弄するものであった。
'98年10月12日道庁にて開かれた記者会見において、サイクル開発機構 都甲泰正理事長が、貯蔵工学センター計画の柱だった中間貯蔵について「計画は取りやめた。サイクル機構として幌延地域に持ってくることはない」と中間貯蔵施設立地を否定した公式発言を、その舌の根も乾かぬ一時間後に、従来方針通り中間貯蔵施設立地は「全国的見地」で取り組むとする「公式文書」で慌てて訂正するなど二転、三転させ、幌延町と放射性廃棄物抜きを公約する堀道知事はもちろんマスコミ、道民の疑惑を一層募らせたのである。
北海道新聞98/10/13
核廃棄物中間貯蔵、なお立地に含み―核燃機構が理事長発言訂正
留萌管内幌延町への深地層研究所計画を道に正式提案した核燃料サイクル開発機構は十二日、幌延での高レベル放射性廃棄物中間貯蔵の可能性を否定した都甲泰正理事長の記者会見の発言を訂正、幌延立地に含みを残す表現に変更した。旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の貯蔵工学センター計画白紙問題になお疑念を抱く反対派の市民団体などに波紋を広げそうだ。
都甲理事長の記者会見は同日午前、堀達也知事に計画を提案した後、道庁で行われ、貯蔵工学センター計画の柱だった中間貯蔵について「計画は取りやめた。サイクル機構として幌延地域に持ってくることはない」と明言した。
しかし、会見終了から約一時間後、道庁内の道政記者クラブに「深地層研究所に廃棄物を持ち込まないことと混同した」として、「中間貯蔵施設の立地は廃棄物政策上、その必要性に変わりはないことから、さらに理解を得るための努力を進めつつ、全国的な見地という考え方を踏まえて取り組む」と発言を訂正するA4判の同機構名の文書が配られた。
こうした「全国的な見地」という表現は、今年二月に貯蔵工学センターの取りやめを決めた際に科学技術庁が示していた考え方とほぼ同じで、当時の加藤康宏原子力局長は記者会見で「北海道にも理解を得るようお願いする」と述べた。
同機構広報部は「地域を特定した検討は行っておらず、特定の地域に造らないとも今は言えない」と説明。立地に含みを残したとの指摘について「そう受け取られても仕方がない」と話している。
北海道新聞 98/10/22 道に再提案の意向伝える 深地層研究所で核燃料サイクル開発機構
核燃料サイクル開発機構が留萌管内幌延町への高レベル放射性廃棄物中間貯蔵施設立地に含みを残した問題で、同機構の藤本昭穂理事が二十一日、道庁を訪れ一連の対応を陳謝し、中間貯蔵施設立地についてあらためて整理した上で、幌延町への深地層研究所(仮称)計画を再提案する意向を伝えた。これに対し、堀達也知事は二十二日に、十二日に受けた同研究所計画提案の返上を明らかにする。
藤本理事は、山口博司経済部長に「適切、かつ十分な説明が不足したことにより道民に疑念と不信を招く結果となり、深くおわび申し上げます」と述べた。山口部長は「道民に疑念と不信を招き遺憾である」とし、申し入れを堀達也知事に報告すると答えた。
同機構が再提案の意向を示したことで、知事は二十二日に、都甲泰正理事長から受けた深地層研究所提案をいったん返上する方針を正式表明する。道は当初、藤本理事に直接返上方針を伝える予定だったが、「機構側の話を正式に聞いた上で決める」との知事の意向で見送られた。
また幌延町にも二十一日、同機構の円山全勝・立地推進部長が訪れ、上山利勝町長に同様の考えを伝えた。上山町長は「再提案を受けて道と協議したい」と述べた。
<解説>留萌管内幌延町への深地層研究所(仮称)建設問題は、核燃料サイクル開発機構が二十一日、高レベル放射性廃棄物中間貯蔵施設の方針を整理した上で、計画を道に再提案する考えを示したことで仕切り直しになった。一連の対応で同機構は、旧動力炉・核燃料開発事業団(動燃)当時からの道民の不信感を自ら増幅させる結果となり、幌延問題は再びこう着状態に陥る可能性も出てきた。
核燃料機構の再提案の方針に対して道は、今月十二日の提案をいったん返上した上で、幌延への中間貯蔵施設立地を明確に否定することを最低限の条件として求める構えだ。しかし国と核燃機構が「全国的見地」で取り組むとしている中間貯蔵施設立地の対象から、特定地域の除外を打ち出すのは困難とも予想され、再提案にこぎつけるのは容易でないとみられる。
何より、最高責任者である理事長の公式発言を一片の文書で簡単に覆す同機構の姿勢が、幌延問題を十五年間にわたりこじれさせた旧動燃の隠ぺい体質そのもの、と指摘されてもやむを得ない。同機構が「公式文書」とする訂正文書は手書きの乱雑な文字で書かれていた。しかも自らの名称を「核燃料サイクル機構」と、開発の文字が抜け落ち、動燃の名称が印刷された用紙を使っていたのも象徴的だった。
今回の同機構の対応には、堀達也知事の最大支持母体の連合北海道が「組織の体質そのものが問われている」(幹部)と態度を硬化させたばかりか、道議会自民党からも道に返上を求める声が出た。知事が公約で検討の前提としている「道民合意」のハードルは一段と高くなった。(ボールド引用者)
北海道新聞
98/11/21 核燃機構理事長「中間貯蔵の立地ない」―幌延町長にも説明
【幌延】核燃料サイクル開発機構の都甲泰正理事長は二十一日午前、留萌管内幌延町役場を訪れ、同町内に高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設を将来にわたって立地しない考えを上山利勝町長に伝えた。
上山町長は中間貯蔵施設を含む従来の貯蔵工学センター計画誘致を既に断念、核抜きとなる深地層研究所のみの誘致に方針転換していることから、都甲理事長の説明に対し「幌延町としても納得できるものだ。一日も早く再度(研究所計画を)申し入れされて、深地層研究が推進されることを期待したい」と歓迎する意向を示した。
都甲理事長は二十日、道庁を訪れ、真田俊一副知事に同様の方針を説明している。
核燃料サイクル開発機構の都甲泰正理事長は二十日、道庁に真田俊一副知事を訪ね、留萌管内幌延町に高レベル放射性廃棄物の中間貯蔵施設は将来とも立地しないとの方針を正式に伝えた。真田副知事は「道民の疑念、不安が払しょくされる」と評価する一方、「国の考え方もお尋ねしてはっきりさせたい」と答え、国の正式方針かどうかを確認する意向を示した。都甲理事長は二十一日、幌延町で上山利勝町長にも同じ趣旨の説明を行う。
核燃機構の方針は今月十七日、国の原子力委員会に報告、了承されたが、道は深地層研究所(仮称)再提案に応じる条件として近く国に文書で確約を求める。
都甲理事長は会談後の記者会見で再提案の時期は未定としたが、二○○○年までに幌延町で研究に着手したいとした十月の当初提案時点の意向は変わらないと表明、「できる限り早期に実現したい」と強調した。
また、幌延除外を決めた理由を「貯蔵工学センター計画を取り下げたことと、北海道の情勢、知事公約などを勘案した」と説明。幌延町周辺地域など道内での中間貯蔵施設立地の可能性は「原子力関連施設を地元の理解と了承なしに進めることはできない」と原則を強調するにとどまった。
十月の提案の際に、都甲理事長が記者会見で中間貯蔵施設の立地を否定した発言を、同機構が後で訂正する文書を出したことに関しては、「私の判断での発言で、公式見解から外れているとの指摘を内部から受け訂正を了承した。私の考えが組織に十分浸透していなかったことと、安易な方法で訂正したことを反省している」と振り返った。
核燃料サイクル開発機構の都甲泰正理事長は二十日、道の真田俊一副知事との会談で、留萌管内幌延町への深地層研究所(仮称)計画を機構全体の重要課題として推進するため、機構内に中神靖雄副理事長を筆頭とするタスクチーム(特別班)を設置したことを明らかにした。
チームは立地推進部、広報部、岐阜県で超深地層研究所を建設中の東濃地科学センター、茨城県の東海事業所など機構内の六組織、約二十人で構成。幌延町での高レベル放射性廃棄物中間貯蔵を将来とも行わない方針を決定した今月十六日の理事会で設置した。
中神副理事長は記者会見で設置理由について「前回、組織として十分な意思統一、意思疎通が十分でないという指摘、反省があった」と述べ、十月の提案時に理事長発言の訂正をめぐって混乱した反省に立ったものと説明した。
***
asahi.com98/9/9 関電のプルサーマル計画、「もんじゅ」並みの審査
原子力安全委員会の原子炉安全専門審査会(会長、須田信英・法政大教授)は、福井県高浜町の高浜原発4号機(出力87万キロワット)でプルトニウム燃料を混ぜて燃やす関西電力のプルサーマル計画について、高速増殖原型炉もんじゅ並みに、厳しい立地審査を実施する方針を固めた。電力業界では、プルサーマルは安全面ではふつうの原発と変わりないと説明してきたが、ウラン燃料だけを燃やした場合に比べ、プルトニウムの影響が3倍以上になることなどを考慮した。審査の進め方によっては、プルサーマルの実施が計画より遅れる可能性もある。
高浜原発でのプルサーマル計画は、通産省資源エネルギー庁による1次審査が終わり、8月末に原子力委員会と原子力安全委員会に2次審査が諮問された。近く原子炉安全審査会の部会で安全審査が始まる。
ふつうの原発の立地審査では事故時に放出される放射性ヨウ素と放射性希ガスの影響を考慮に入れ、影響が一定以上になる範囲は非居住区域でなければならないなどの条件がある。
一方、プルトニウムを燃料とする原子炉は、原子力安全委がプルトニウム指針をつくり、プルトニウムの影響を考慮に入れて審査することを定めている。もんじゅはこの指針に基づいて立地が検討された。(ボールド引用者)
asahi.com98/9/13 使用済み核燃料の海外搬出が終了再処理委託枠使い切る──国内で行き場なし
ただいま、使用済み核燃料行き場なし――。1982年以来続いてきた、電力業界の原発(軽水炉)使用済み燃料を欧州の再処理工場に運ぶ輸送が終わった。茨城県東海村にある動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の東海再処理工場も休止中で、ウラン換算で年間約900トンも発生する使用済み燃料が原発の敷地にたまる一方という状況に突入した。頼みの綱は青森県六ケ所村に建設中の民間再処理施設だが、本格搬入の開始時期は不透明で、地元の胸三寸にかかっている。
原発使用済み燃料の再処理は、燃料中にある燃え残りのウランとプルトニウムを再利用のために回収するのがねらい。日本の原発から出たものの多くは英国とフランスの工場へ船で運ばれてきた。しかし、今月7日に北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の燃料集合体84体(約15トン)を英イングランド北西部セラフィールドの再処理工場に運び終え、約5600トンあった両国への再処理委託契約の枠をすべて使い切った。
動燃の東海再処理工場は、国内の原発から使用済み燃料を受け入れ、年間最大90トンを再処理していた。だが、昨年3月に再処理で出る放射性廃液をアスファルトで固める施設が火災・爆発事故を起こし、工場自体も休止中。運転再開、燃料受け入れのめどは立っていない。
六ケ所村の再処理施設は2003年、年間800トンの処理能力で稼働予定だが、燃料搬入は青森県との協議が難航し延期続き。今年7月にようやく試験用燃料100体(約32トン)の搬入が認められ、今月後半にも最初の燃料が運び込まれるが、本格搬入には再度、地元との交渉が必要だ。
各原発は燃料貯蔵プールを広げたり、燃料を詰め込み貯蔵したりと、頭を悩ませている。政府は再処理待ちの燃料を原発敷地外に保管する「中間貯蔵」を推進する方針だが、こちらも地元合意という難問が待ちかまえている。
東京電力の原子力データ:使用済みの原子燃料はどこに運ぶの?
高レベル放射性廃棄物の処理が最後の不安?
低レベル廃棄物の安全管理ができない
低レベル廃棄物の取り扱いがその〔'97年8月放射性廃棄物保管施設のドラム缶破損・浸水事故;引用者〕程度であるから、再処理廃液を加工した高レベル(放射能が高い)放射性廃棄物を数千年から数万年も管理する方法論や技術にいたってはまったく雲をつかむような話であろう。低レベル廃棄物をわずか30年ですら安全に管理できない人たちに高レベル廃棄物の技術など論じる資格はない。東京万華鏡オピニオン
事故は語る――原子力界の異常な安全感覚5/18/98
桜井淳(技術評論家)より引用
asahi.com98/5/15 金属性アダプターも紛失―日本核燃料開発
茨城県大洗町の検査会社、日本核燃料開発で放射能を帯びた金属片19個が紛失した問題で、同社は15日、金属片を原子炉内に固定するために使用した金属製のアダプター8個も紛失していたことを明らかにし、科学技術庁と茨城県警に届け出た。金属片、アダプターともに見つかっていない。
アダプターは直径約1センチ、長さ約4センチのかまぼこ型で、紛失した金属片と同じジルカロイ製。東京電力柏崎刈羽原発の原子炉で金属片に中性子などを照射した際、金属片の台座として使用され、金属片と同量の放射能を帯びている。
同社は1995年9月、金属片を性能検査のために搬入した際、一緒にアダプターを受け入れたが、いずれも社内規定で義務付けられた保管記録を付けておらず、アダプターを金属片と同一場所で保管したか、別々に保管したかについて把握できていないという。
同社に対しては、茨城県警が金属片の紛失問題で4月22日、放射線障害防止法(事故届け出義務)違反容疑で本社などを家宅捜索し、幹部から事情を聴いている。(時事)
asahi.com98/5/29 日本核燃料開発を書類送検
茨城県警は29日、日本核燃料開発(茨城県大洗町)が放射能を帯びた金属製の試験片19個を紛失していたにもかかわらず、約3カ月間報告しなかったとして、同社と藤林徹社長を放射線障害防止法違反(事故届け義務違反)容疑で水戸地検に書類送検した。
調べによると、新潟県内の原子力発電所から同社へ運び込まれていた核燃料被覆材の金属製試験片が、昨年12月8日に所在がわからなくなり、今年1月8日までの内部調査でも見つからず、警察に届け出なければならなかったにもかかわらず、同社と藤林社長は内部告発により紛失が発覚する4月8日まで報告しなかった疑い。
その後、社内を再度調べた結果、5月19日までに放射性廃棄物を詰めた缶の中から19個すべてが見つかった。
asahi.com98/5/16 もんじゅの放射性廃液処理設備の容器割れる
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)は15日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で、放射性廃液を廃棄処理する設備内のプラスチック容器が割れ、洗浄水が漏れたと発表した。約3リットルが漏れたと推計されているが、「放射能汚染や作業員の被ばくはなかった」としている。
動燃によると、割れた容器は透明の円筒型で、外径8.9センチ、肉厚6ミリ、高さ17.1センチ。直線状の亀裂が容器全体に縦方向に走っていた。今月11日午後に容器から濃縮廃液を出し、続いて洗浄水を注入したところ、亀裂付近から漏れた。動燃は「原因は調査中」としている。
容器は、濃縮して廃棄処理される放射性廃液に含まれる放射能濃度などを調べる際、廃液の一部を取り出すのに使われる。
asahi.com98/7/8動燃東海、再処理施設の一般焼却炉の灰にも放射能
茨城県東海村の動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所で7日、再処理施設の一般廃棄物焼却灰から放射線が検出された。プルトニウム燃料工場の一般廃棄物貯蔵庫にプルトニウム汚染瓶などが混在していたため、動燃が範囲を広げて調べていて見つけ、科学技術庁に報告した。放射線は周辺の自然放射線の5倍程度で、環境や作業員への影響はないという。
動燃によると、2日から、焼却施設のわきに野積みにされている約300本のドラム缶を対象に内部の放射線を測り始めたところ、210本目のドラム缶から放射線が検出された。原子炉内でウランが核分裂してできるセシウムによる汚染だった。いつごろの灰かは不明。焼却炉自体の汚染は見つかっていない。
asahi.com98/6/30 「信頼回復」主題に原子力安全委員会が2年ぶりの白書
国の原子力安全委員会(佐藤一男委員長)は30日、「原子力安全に対する信頼回復」を主題にした1997年版の原子力安全白書を公表した。動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の相次ぐ事故や、日立製作所の関連企業による原発配管溶接データの改ざんなどが、原子力安全に対する国民の信頼感や安心感を損なったとする一方、「原子力安全委も動燃に安全確保の高い意識を維持させるうえで、十分に責任を果たしたとは言い切れない」と反省をみせた。
昨年発表されるはずの安全白書は、公表寸前に動燃東海事業所の再処理施設で火災・爆発事故が起こった影響で幻になったため、今回は2年ぶりの公表だ。19日に出された原子力白書も「国民の信頼回復」を掲げており、論調が酷似した。
白書は冒頭、95年に動燃の高速増殖原型炉「もんじゅ」で起こったナトリウム漏れ事故に続いて、動燃東海で火災・爆発事故が発生したことで「原子力安全を取り巻く状況は極めて厳しいものになった」と述べた。原子力安全委としても、安全確保策について国民の理解を求める努力が不十分だったことを認め、今後「安全」だけでなく「安心」へ目を向けた努力をする必要があると反省した。
とくに研究開発段階の施設について安全確保対策を強めることや、情報公開を進めることなどを通じて、信頼回復に努めると宣言。一方で、動燃の一連の事故などの背景には安全文化の欠如があったと指摘し、「原子力にかかわるすべての関係者に対し、組織と自らの安全文化をとらえ直し、その醸成に努めることを改めて強く要請する」と結んだ。
動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が30日、解体された。ウランやプルトニウムを扱う重要な施設で事故が続発したのに加え、証拠隠しや虚偽報告が重なったためで、外部のチェックを恐れて体裁をつくろう体質が原子力施設の安全性を守る上で問題とされた。しかし、職員はそのまま新法人「核燃料サイクル開発機構(サイクル機構)」に引き継がれるため、関係者からは「看板を架け替えただけ」とする厳しい評価も出ている。
動燃は度重なる虚偽報告を重視し、社会常識とのかい離をなくすため、職員を民間企業に派遣して研修するなど、意識改革に取り組んできた。事故の未然防止を目指して安全性総点検を実施し、2289件の問題点を洗い出した。情報公開委員会を設置して核燃料輸送に関する情報の公開なども検討している。
しかし、原子力資料情報室の西尾漠共同代表は「新法人といっても、名前を変えただけ。本当に開かれた組識になるのかどうか、しばらく静観したい」と冷ややかだ。
フランスが高速増殖炉開発から撤退を表明し、核燃料サイクル政策を維持しているのは世界でも日本だけになった。このため、サイクル機構には一層厳しい目が向けられる。
国民の不信を招いた体質を改善するには、組織解体という“手術”だけでなく、その後も“治療”の努力を続けることが重要だ。核燃料サイクル政策の行方もサイクル機構の今後の努力にかかっている。 【阿部 善男】
原子力資料情報室
核燃料サイクル開発機構(JNC)の発足に際して 核燃料サイクル開発機構の発足は出発点から誤っている
asahi.com98/4/17高速増殖炉開発、フランスやロシアと本格協力へ
科学技術庁は高速増殖炉の研究開発に関して、原型炉が稼働中のフランス、ロシアと本格的な研究協力に踏みきることを決めた。独自開発にこだわってきた姿勢を改める。日本は原型炉「もんじゅ」の運転再開のめどが立たず、フランスは実証炉「スーパーフェニックス」の廃炉が決まり、ロシアは資金難で実証炉計画が中断している。いずれも高速増殖炉の前途が険しくなっており、3カ国協力でこの逆境を乗り切る構えだ。ロシアとは18日からのエリツィン大統領来日時に、フランスとは21日にこの問題で話し合い、来年度から実質的な共同研究に入る。
米、英、ドイツは安全性や経済面で問題ありと判断して高速増殖炉の開発を中止しており、現在は日本、フランス、ロシアが先頭集団にいる。この3カ国はこれまで自主技術の開発に重きを置いており、情報交換にとどまっていた。しかし、3カ国とも難局を乗り切るには、予算や人材なども含めた協力をする必要があると判断した。
(ボールド引用者)
***
さらに、ロシアとの間に'97年から始まった、旧ソ連軍解体、核兵器削減に伴なうプルトニウム廃棄物処理の請け負い業務を、'98年からはアメリカの核兵器解体分も日本の動燃が引き受けることになっている。平和利用の進んでいる国に協力をといえば聞こえは良いが、要するに、捨て場のなくなった超大国核兵器の廃棄物処理を体よく押し付けられ利用されているだけのことではないのか?
核を均衡理論の元に正当化、実験開発所有し、諸外国からの核兵器廃絶要求を内政干渉だとして拒否してきた国の後始末は、その当事国自身が責任を持って、その国土内で遂行する義務がある。もし、それをする技術がないというのであれば、日本はお人好しにも、これら核武装国家の肩代わりをする必要はなく、核処理平和プラントを輸出して外貨を稼げば済むことである。
これで、中国からも申し込まれたら、日本列島は大陸から持ち込まれた核のゴミ捨て場ではないか。
しかも、その世界から集められる、島国ご自慢の再処理施設の安全危機管理能力は、ご覧の通りという有り様だ。もし取返しのつかない放射能爆発事故が起っても、すべて被害を被るのは島国内のことだ、広島、長崎と同じで大陸にはほとんど影響が及ばないというメリットがある。
日米安保ガイドラインの発効によって、日本列島全土は否応なくアメリカ軍の管制基地と化してしまうことが明らかになったばかりなのに、今度は自分から、のこのこと、この狭い日本全土を世界の核の下請け廃棄場としようとするのか?
民間の軍事研究家によると、米軍は日本の民間港湾とその周辺環境すべてを詳細に調査した資料に基き、日本「全土基地化方式」を着々と推進しつつあるという。それでなくとも、既に、日本の領空全域に設けられたブラウン、ブルー等色の名で呼ばれる8つの訓練ルート(但し、この地図では北方ルートは省略され7ルートとなっている)を使って、アメリカ軍機が何の許可も、事前説明、自治体住民連絡も無く日本の領空内を国内法をすべて無視して、訓練の意味が不明な超低空飛行(150m以下まである?)をし続けているのだ。
海と、空の全域に至るまでアメリカに統制権を奪われることになった国家が、独立国と言えるのか?
今までは、アメリカ軍に日本有事の際、日本を護ってもらえるのだから必要だと言えた安保は、このガイドライン発動により、アメリカ政府から日本の極東周辺の何処にアメリカ軍展開命令が出た時でさえ、自動的に日本列島と自衛隊はその下請け基地および援軍として従属使用戦時管理体制下に組み込まれる極めて危険な攻撃的条約へ大きく変貌、日本国民はそれに同意したということを意味するのだ。
これは、前 中曽根首相のかつて唱えた、日本がアメリカの楯となる「日本不沈空母」発言にアメリカが呼応して地を行くものだ。そこに今度は、密約による核兵器そのものばかりか処理技術がはなはだ未熟な核廃棄物まで持ち込まれるのである。
日本には既に、満州国支配に対するリットン調査団と国際連盟の勧告を無視して、国連を脱退して世界を敵に回した戦争に突入し、連合国ポツダム宣言の無条件降伏警告を新聞もこぞって「笑止」と無視黙殺して、原爆を投下された実績がある。
ここに、表向きには世界で一、二を争う軍事統制経済国家として名を馳せ戦艦大和並みに依らしむべし、知らしむべからず;皆で渡れば怖くない横並び護送船団方式で見栄をはりながら、その裏に隠れた(銃後の)国民生活の実態は貧しいかぎりという、戦前から続いた中空の張子の虎=二重演劇構造を構成する一つの原因がある。
(近くは、従軍慰安婦問題の国家責任について出された国際連合人権委員会クマラスワミ勧告も、日本は無視している。)
1945年7月26日発表 ポツダム宣言
3項 前略・・・吾等ノ決意ニ支持セラルル吾等ノ軍事力ノ最高度ノ使用ハ日本国軍隊ノ不可避且完全ナル壊滅ヲ意味スベク又同様必然的ニ日本国本土ノ完全ナル破壊ヲ意味スベシ
13項 前略・・・右以外【無条件降伏以外の;引用者注】ノ日本国ノ選択ハ迅速且完全ナル壊滅アルノミトス
規模は小さいながら、国と厚生省がアメリカの警告を無視することによって起ったという点では、薬害エイズ、今回新たに提訴されたクロイツフェル=ヤコブ病問題も、これと軌を一にするのではないか。
早い話が、世界初の被爆国となった日本への原爆投下そのものが、ソ連への牽制や真珠湾報復、本土上陸作戦のためだけではなく、一種の市街地シュミレーション代わりの人体実験ではなかったのかという疑惑を持たれているのである。アメリカの核調査団は敗戦した本土に直ちに入り、カメラを回し、被害者を、食や代価を払ってまで呼んで入念な聞き取り調査を行っている。
いかに本人の意志があろうとも問われ続けなければならない売買春同様な、自己を欠損し傷つける罪(自殺はその最たるものとして法的に禁止されるべきである)が在るのだということをいちいち指摘しなければ理解できないのは、悲しむべき文化であろう。というより、そのような文化は「悪」そのものの培養器となるのだ。自己の真の利益(国益)を識別し守り切ることができずに、自己(国)を身売りし、やればやるほど却って自己を損傷破壊させついには死へと導いてしまう者、それが「悪」そのものの姿だからである。
核抜き本土並みといいながらニクソンとの間に緊急時核の再持ち込みを認める密約があったことをその遺作で暴露した若泉敬(沖縄復帰の陰の立役者で国際政治学者から佐藤首相付き補佐官になった)は沖縄問題が解決しない限り日本は独立国家ではなくアメリカの植民地であり続けると漏らしていたと言う。
沖縄の基地問題は、実は沖縄の問題ではなく――勿論本質的にはアメリカの問題でさえもなく、敗戦とアメリカ占領によってうやむやにされたまま放置され軒下を貸したつもりが母屋まで乗っ取られる植民地化の危険を背負い続けてきた、戦後50年の日本と日本人の国家と民族独立の問題だからである。
日本人の大半がもっぱら自国の軍事政治外交教育宗教文化社会思想を欠落させ、敗戦の地の経済復興だけに熱中するようになったのは戦後アメリカの占領政策極東戦略上、実に都合の良い事であった。
アメリカに押し付けられた経済以外の戦後社会文化構造に絶対依存言いなりになってあまりに巧く行き過ぎた、その経済オンリーに狭められた官僚的視野狭窄戦後思考の限界が、最早戦後50年の間に当のアメリカからさえも変革するよう迫られるほどに、次々と隠しきれないボロとバブル腐敗となって構造的に出てきているのである。
「こんなにひどい仕打ちを受けているのに、お前はニコニコ笑って、それでもいいのか?」と加害者から念を押され詰問されるまで自己の利益を勘案出来ない者がいるとしたら、そのオメデタサの実態は「憐れ」を通り越して「悲惨」であると言うべきだろう。
本土に住む大半の日本人が、結局は沖縄基地の占領アメリカ軍を、プロ野球選手と同じ様に金丸信の年間6476億円と言われる「思いやり予算」金で雇った、いざという時の助っ人外人用心棒位にしか認識していないのもそのためである。
「オメデタイにも程がある」というのはこういう事を言うのではないか?
以上については、Artemis Sampler 米空母インディペンダンス小樽寄港の意味を参照。(98/1/14後記)
この関係は、田中角栄列島改造土建地上げヤクザバブル経済、皇民党ほめ殺し竹下政権誕生、佐川急便事件、リクルート事件、金丸信ゼネコン汚職事件、へと繋がる一連の腐敗汚職犯罪の膿を出し続けてきたジユウミンシュ党政治家、コウミン右翼ヤクザ、日本の(証券)自由経済カブシキ・カイシャ(海外投資家からマフィア資本主義と言われて久しい)との戦前から引きずった三者癒着構造のほんの一角を暗示するにすぎない。田中の整備新幹線はもとより、金丸信が甲府実験線から手をつけたリニアモーターカー計画、世界都市博を起爆剤とする予定だった東京ウォーターフロント計画もそうだが、現在大問題となっている、動燃事故隠し構造の基盤にある日本国家のプルトニウム核燃料サイクル政策――特に青森県六ヶ所村施設――を推進したのも、竹下登を顧問として‘93年発足した「原子燃料政策研究会」と称するここから伸びた枝の一つである。 (1997/3/11)
奇しくも、動燃火災事故発生時にこう書いたちょうど一年後、次のニュースが入った。
asahi.com98/3/10高レベル廃棄物輸送船で青森県知事が接岸拒否伝える
青森県六ケ所村のむつ小川原港への高レベル放射性廃棄物輸送船の入港について、木村守男知事は10日朝、「現段階では接岸を許可する状況にない」と、谷垣禎一科学技術庁長官、堀内光雄通産相に電話で伝えた。輸送船は沖合で立ち往生し、入港は11日以降に延期された。知事は、前日まで上京して強く求めた橋本龍太郎首相との直接会談が実現しなかったことや、原子力政策での政府一体の取り組みが弱いことに不満を表明している。さらに、地元での記者会見で木村知事は「国への不信が強まるようになれば、部分的な判断でなくなることもある」と、六ケ所村の核燃料サイクル施設計画の白紙撤回もにおわせた。
高レベル廃棄物輸送船パシフィック・スワンは、原発の使用済み核燃料を海外で再処理してできたガラス固化体60本を積んでいる。内訳は東京電力、関西電力分が各20本、中部電力、九州電力分が各10本。フランスを1月に出て、10日朝にむつ小川原港に入る予定だった。接岸には県の「係留施設使用許可」が必要だ。
閣議後に記者会見した谷垣科技庁長官によると、午前8時ごろ、閣議に向かう途中で木村知事からの電話を受けた。知事は「昨日来のご苦労を多とするが、三役会議などで協議した結果、接岸を許可する状況にはないという判断に達した」と言明、「首相に面会がかなうよう進言してほしい」と重ねて要請してきた。谷垣長官は首相への進言要請には答えなかったという。堀内通産相にも同趣旨の電話があった。
両相は閣議前に首相に報告したが、特段の指示は受けなかった。
(ボールド引用者)
asahi.com98/7/24青森県、使用済み核燃料受け入れへ
青森県は23日、同県六ケ所村の核燃料再処理施設への試験用の使用済み核燃料受け入れに同意する方針を固めた。木村守男知事が「最終的な手続き」としてきた、谷垣禎一科学技術庁長官、堀内光雄通産相との「核燃料サイクル協議会」を24日に開いたうえで、受け入れの前提となる安全協定の締結を今月中にも表明する見通しだ。昨年3月に茨城県東海村の動力炉・核燃料開発事業団(動燃)東海事業所で火災・爆発事故が起きて以来、宙に浮いていた安全協定が結ばれることで、早ければ9月にも使用済み核燃料が再処理施設の貯蔵プールに搬入されることになりそうだ。
県は核燃料サイクル事業に協力する条件として、(1)高レベル放射性廃棄物の最終処分地の確保(2)プルサーマル計画の実現見通しの提示(3)原子力レスキュー隊の設置(4)電気料金の全県割引(5)県民の健康調査――の5項目を国に要望してきた。そのうえで、木村知事は国の取り組み姿勢を確認するため、核燃料サイクル協議会の開催を国に打診していた。
協議会で、知事が「国に誠意がある」と判断すれば、数日中に県三役会議を開き、安全協定締結を表明。来月中にも、再処理施設の建設を進めている日本原燃(本社・青森市)と、地元の六ケ所村との3者で結ぶ見通しだ。
これによって、六ケ所村の再処理施設で、全国の原子力発電所の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出し、再び原発の燃料にする再処理事業が動き出すことになる。
ハローNETあおもり 六ヶ所村 ;経団連 むつ小川原ホームページ
青森県の主要工業団地概要 むつ小川原工業開発地区 ;日本原然
asahi.com98/10/8
原電工事が使用済み核燃料輸送容器の試作品データを改ざん
使用済み核燃料を、青森県六ケ所村に建設中の再処理施設に初めて輸送した際に使われた輸送容器の製造にかかわった原電工事(本社・東京、塚田浩司社長)が、試作品の試験データを改ざんしていたことが7日、明らかになった。容器内放射線遮へい材にかかわるもので、科学技術庁は「今回の搬送では安全性に問題はなかった」としているが、事態を重くみて輸送容器すべてについてデータを洗い直すことを決めた。容器承認の取り消しに発展する可能性があり、27日に予定されている六ケ所村への2回目の輸送が遅れることも考えられる。
改ざんされたのは、三井造船と神戸製鋼所が1996年3月につくった試作品。中性子遮へい材の樹脂は、原電工事の社内規定でホウ素濃度が0.909%以上必要だが、規定を満たさず、最も低いものは0.841%だった。
遮へい材の充てん、品質管理、検査を請け負った原電工事の担当課長が、実際にデータを分析した日本油脂(本社・東京、宇野允恭社長)に改ざんを求め、日本油脂が書類を書きかえた。原電工事の担当課長は改ざんを認めたというが、理由はわかっていない。2日に実施された六ケ所村への初搬入に使われた輸送容器2基は、三井造船の試作品をもとに下請けの日本製鋼所(本社・東京)が製造した。
会見で原電工事と原燃輸送は改ざんを陳謝したが、「安全上は問題ない。容器はこのまま使えると考えている」と強調した。
輸送容器は、原子炉等規制法に基づき、原燃輸送が科技庁から設計承認を得て製造、その後容器承認を受けている。試作品データはこれらの承認に直接必要な条件ではないが、科技庁原子力安全局は「設計承認を与えた容器とは違う容器ができた可能性がある」として、調べる方針だ。
データ改ざんは、内部告発を受けた報道機関が原電工事などに問い合わせたことがきっかけでわかった。
asahi.com98/10/10 実物容器もデータ改ざん、使用済み核燃料輸送容器
使用済み核燃料の輸送容器に関するデータ改ざんが、試作品だけでなく、実物でも行われていたことが9日わかった。試作品同様、原電工事(本社・東京、塚田浩司社長)の担当課長が改ざんを指示していた。科学技術庁は改ざんされたデータをもとに容器承認を与えており、原子炉等規制法違反の疑いもあるとみて調べている。事態を重くみた科技庁は、第三者による検討委員会を設置することを決めた。事実確認ができるまで輸送容器の使用を認めない方針で、27日に予定されている青森県六ケ所村への2回目の輸送が遅れるのは確実だ。
実物のデータ改ざんは、原電工事と容器の発注元の原燃輸送(本社・東京、中島光夫社長)が同夜、記者会見して明らかにした。まだ調査中だが、4カ所の改ざんが見つかったのは、試作品で改ざんがあったメーカーのものではなく、日立造船が1996年12月に製造した容器。原電工事は遮へい材部分を請け負っていた。
遮へい材として入れる前の検査で、水素とホウ素の濃度がいずれも規定より低かった。試作品で改ざんを指示した原電工事の担当課長が、データを分析した日本油脂(本社・東京、宇野允恭社長)に対し、規定に合うように書き換えを命じ、材料証明書には改ざんされた数字が書き込まれたという。 (ボールド引用者)
asahi.com98/12/3
データ改ざん問題で、原電工事が解散
使用済み核燃料やプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX燃料)の輸送容器について、製造時の試験データの改ざんをしていた原電工事(本社・東京、塚田浩司社長)は3日、「問題を厳粛に受け止め、最大限の対応をとりたい」として、来年夏をめどに自主解散する方針を明らかにした。200人余の社員の雇用問題については、100%出資の親会社である日本原子力発電(本社・東京)が責任を持つ、としている。
原電工事は、日本原燃(本社・東京)がメーカーを通して発注した輸送容器の中性子遮へい材の充てんを担当していた。改ざんは、遮へい材に含まれるホウ素や水素の量を示す材料証明書を書き換えるなどしていたもので、10月上旬に明るみに出た。原電工事は、担当課長が、試験データを分析する会社に改ざんを指示していたことを認めている。輸送容器は、青森県六ケ所村の再処理施設向け31基、原発構内用12基、MOX燃料輸送用1基の計44基のうち、大半の40基で改ざんが見つかっている。
asahi.com98/12/4 データ改ざん問題で科技庁が容器承認を白紙に
使用済み核燃料やプルトニウム・ウラン混合酸化物燃料(MOX燃料)の輸送容器の製造データ改ざん問題で、科学技術庁は3日、容器を製造した原燃輸送(本社・東京)に対し、容器の承認を白紙に戻すことを明らかにし、容器の再点検を行うよう指示した。また、監督責任を問う形で科技庁が間宮馨原子力安全局長を期末手当10%減額の処分に、通産省も稲川泰弘・資源エネルギー庁長官が厳重注意を受け、期末手当10%の自主返納を決めた。
科技庁が設置した第三者の調査検討委員会(主査・中沢正治東京大教授)がこの日、調査結果の報告書をまとめた。報告書は(1)原電工事の担当課長がデータ分析を依頼した日本油脂の担当課長と打ち合わせ、改ざんした(2)データが改ざんされた容器の遮へい材は安全基準を満たしているが、個別容器の扱いは各省庁が改めて審査する(3)国は事業者の品質管理体制や事業者間の品質監査も審査すべきだ、などと指摘している。
科技庁は原燃輸送に対して与えていた容器使用の前提となる設計・製造段階の承認を、自主的に返上するよう指導。実質的な容器承認を白紙に戻す方針を伝えた。通産省も容器を扱う電気事業者に対して再点検を指示した。
***
プルトニウム輸送容器の検査データを捏造
不祥事続きの動燃は世論に抗しきれず施設の総点検を実施した。その結果、許認可内容と実態の食いちがうものが319件もあることが発覚した。その中には検査データの捏造も含まれている。
捏造とは、実際に行って確認すべきことであるにもかかわらず、それを意識的に怠り、あたかも実施したかのように自分たちに都合のよい数字を書き込んで作文することである。安全問題においては絶対にしてはならないことである。
信じられないことであるが、実際に捏造されていたのは、プルトニウム輸送容器の検査データである。1995年のことであるが、動燃が原子炉等規制法に基づいてすでに承認されていた輸送容器の更新を科学技術庁に申請した際、実際には133基のうち40基を無作為に選び出して検査し、あたかもすべての輸送容器を毎年検査していたかのようなデータを捏造していた。しかもそれらはフランスからの海上輸送に利用されたものと同型のものであった。これではいくら容器の安全性や海上輸送の安全性を論じてみても、何の説得力も持たないだろう。
それだけではない。新型転換炉「ふげん」の燃料を輸送する2基の輸送容器の承認を得ていなかったのだ。そのようなことは現場の一部の関係者の判断でなしえることではなく、組織ぐるみでなければできないことである。
東京万華鏡オピニオン 事故は語る――原子力界の異常な安全感覚5/18/98 桜井淳(技術評論家)より引用
***
'98年3月12日には、埼玉県鳩山町にある宇宙開発事業団の地球観測センター内で、屋外廃液配管の弁の継ぎ手部分から、環境基本法に定められた基準値0.1rの約25倍にあたる2.75r/gの有毒物質シアンを含む写真現像用廃液が漏れていることが発覚した。センター側は'97年の9月にはこの汚染を発見しながら、12月、密かに配管や汚染した土壌を撤去して事を済ませようとしていたが、なお汚染が残留していたのでこの3月になって県、町、科学技術庁に報告したという。
asahi.com98/12/19
放射性廃棄物腐食ドラム缶、全国で約1万5000本
全国の商業用原子力発電所で保管している低レベル放射性廃棄物を詰めたドラム缶に、さびついたり腐食したりしていたものが約1万5440本あったことが、電気事業連合会が調査し通産省に報告した資料で明らかになった。同省は、いずれも発見後補修されており、安全性に問題はないとしているが、市民団体からは「補修が適切に行われているかどうか調査が必要」との声が上がっている。
さびなどが発生し、補修が必要なドラム缶は全国に17カ所ある原発のうち、9カ所から見つかった。
最も多かったのは、東京電力福島第1発電所(福島県大熊町)の約1万2500本で、次いで日本原子力発電敦賀発電所(福井県敦賀市)の約1600本。ほかに、東電福島第2(福島県楢葉町)約140本▽中部電力浜岡(静岡県浜岡町)約500本▽関西電力美浜(福井県美浜町)約290本▽同高浜(同高浜町)約80本▽中国電力島根(島根県鹿島町)約120本▽四国電力伊方(愛媛県伊方町)約50本▽日本原子力発電東海第2(茨城県東海村)約160本だった。電気事業連合会が今年10月末現在で調べ、通産省に報告した。
asahi.com98/12/23 原発の放射能測定機材で中学生が遊び、被ばく
宮城県女川町で今月2日、中学生が放射線のモニタリングステーションそばにあった、点検に使う器材を見つけて遊んでいるうちに、中に入っていた標準放射線源のラジウムとコバルトが地面に落下し見つからなくなり、点検の委託業者と学校側で探し回る騒ぎがあったことが22日、分かった。生徒9人が触れたが、被ばく量はわずかだという。
モニタリングステーションは、東北電力女川原子力発電所からの放射能もれを測定するため県が設置し、同町内に10カ所あるうちのひとつ。県の委託を受けた業者が定期点検中で、鉛の円柱状の器材を近くに置いて作業中だった。ちょうど、女川第1中学校のグラウンドの出口近くで、野球部員らがボール拾いに出て器材を見付けた。
部員らが直径12センチ、高さ8センチほどの器材をもって遊んでいるうちに、中に入っていた小さなサイコロ大の標準放射線源のコバルトとラジウムの2つが落ちた。測定器がなくなっているのに気づいた業者が、同校の教諭と部員ら23人で探し回り、約1時間後に見つけた。
同校によると、この放射線源は20分持っていると4ミリシーベルトの被ばくをする放射線が出ているという。部員がさわったのは2、3秒程度なので健康に問題はない、と説明されたという。
町教委と原子力センターの職員が翌3日、直接ふれた生徒9人の家庭を訪れ、事情を説明したという。
98/3/18北海道新聞
泊原発作業員の放射線影響調査票を紛失 病歴などの個人情報明記
北電泊原子力発電所二号機(後志管内泊村)の作業員に実施した、低レベル放射線の影響に関する七百二十六人分のアンケート調査票が紛失していたことが十八日、明らかになった。財団法人「放射線影響協会」(東京・千代田区)が科学技術庁の委託を受けた調査で、調査票には、病歴や飲酒の頻度などプライバシーにかかわるデータも含まれており、ずさんな管理が問われそうだ。
調査は同協会が一九九○年から開始。三菱総合研究所(東京・千代田区)に発注、全国の原子力施設三十三事業所、六万人を対象に調査を進めている。道内分は泊原発一、二号機で働く約二千人に対し、昨年十月からアンケートを実施した。
調査票は札幌市内の保守・点検会社が回収、十二月十二日、段ボール箱一個に入れた七百二十六人分を、三菱総研の下請けのサワベリサーチセンター(東京・荒川区)に送った。
しかし約二カ月たっても結果が送られなかったことから今月初め、紛失が分かった。同協会も内部調査したが、行方が分からず、十三日に科技庁に届け出た。
同協会は「リサーチセンターが年末の大掃除の際、誤って焼却したようだ」としており、警察に紛失届は出していないという。
調査は十九項目あり、飲酒・喫煙歴、「ぼうこうや腎(じん)臓の病気で下腹部のレントゲン検査を受けたことがあるか」「放射線治療の有無」など、がんの病歴を推測できる質問もあった。
〔追記〕
'97年12月4日、この火災爆発事故において法人 動燃東海事業所及び、事故当時の環境施設部長幹部ら職員数名が、事故の虚偽報告をした原子炉等規制法違反により水戸簡裁に略式起訴されることになった。
既に小山兼二
副所長を含む職員6人が書類送検され、小山副所長らは不起訴となっている。
同日付け毎日新聞記事を以下に引用する。
同地検〔水戸区検;引用者〕によると、同部長らは共謀して、3月11日午前10時6分ごろ、同事業所再処理工場のアスファルト固化処理施設内で起きた火災について、実際には消火を確認していなかったのに、「10時22分ごろ、目視で消火を確認した」とする虚偽の事故報告書を本社職員に作成させ、同月21日、科技庁に提出した。
動燃関係者が同法違反で刑事訴追されたのは、高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム火災(1995年12月)の虚偽報告事件で今年7月、福井地検が略式起訴したのに続いて2件目。
***
これを受け、水戸簡易裁判所は12月10日、法人としての動燃に対し罰金20万、昭沼誠一 元環境施設部長に、15万円、武田啓二 元処理課長に10万円の罰金をそれぞれ支払うよう略式命令を出した。
12月15日、金川昭 名古屋大名誉教授を主査とする科学技術庁の事故調査委員会は動燃東海事業所の火災爆発事故について、こうした火災事故そのものが、政府の原子力安全委員会策定による安全審査想定外であったとする、ほとんど無内容の報告書をまとめ原子力安全委員会(都甲泰正委員長)に提出した。火災出火原因についても、当然のことながら大まかな推定をしたに止まり、本格的な解明はなされないままであった。
9ヵ月も時間をかけて出て来た結果は、このページ冒頭にある
開設以来火災事故が起こること自体が想定されておらず従ってスプリンクラー消火訓練も一度もなされていなかった。
という素人の一行と、どこが違うか?
同日つけ毎日新聞報道によれば
委員会は3月の事故直後から計30回の審議をした。その結果、動燃が危険性を考慮せずに固化処理施設の運転条件を変更したため、さまざまな化学的要因が絡みあって、放射性廃棄物の混じったアスファルトが自然発火、消火が不十分で施設内に可燃性ガスがたまり、爆発したと推定した。しかし、具体的にどんな物質がどう化学反応して出火したかは特定できなかった。
また、原子力安全委員会の安全審査について「(火災の原因とみられるアスファルト固化体の入った)ドラム缶内発熱の可能性について記載がない」「(放射性物質を施設内部に閉じ込める換気設備の)健全性が火災時にも維持できるとした理由の記載がない」などと指摘した。
必ず、件名の冒頭に「動燃」とお書きになり、誌上公開を前提にした仮名を指定して下さい。
このページのトップメニューに戻るには、キイボードの‘home’を押して下さい。
| スタート・ページへ |