第一夜  『夢』
 墜ちていく感覚の中でいつも見るヴィジュアル。  自分の周りに描かれた二重螺旋の中と記憶。  生命の躍動と、連動していく歴史。  繰り返される日々、過ぎ去った時と罪過の歯車。  記憶と情報の刹那。  世界はシナリオに基づきルートを選定し基準の上に新しい記憶を刻む。  管理された世界、循環する生活と劣化していく情報。  気づくことは、否。  気づかせることなく、日々壊れゆく世界の中。  二重螺旋は朽ち果てた時間の檻。  見える動画はその世界が撮った描写。劣化の一致、選定判定の判断基準。  …………………………………………あぁ。 なんだ、そう言うことだったのか。  墜ちていく感覚の中でいつも見るヴィジュアル。  自分の周りに描かれた二重螺旋の中と記憶。  連動している生命の歴史、躍動を模した退廃の一途を辿る道。  繰り返される日々は、劣化を促進させる悪材料。  記憶と情報は刹那。  シナリオを選定している者が居る。基準を選定しルートを迷わせる。  管理された世界。  循環する生活と劣化する情報。  ……………………あぁ、そういうことだったのか。  壊れ、病み。  引き返しの効かないことになったとしてもこの世界は止まらない。  誰も止めることをしない。  知る必要なく、知らされることなく、そして知ることがないうちに進んでいるのだから。  世界に時間はない。  止められた世界の中にいるモルモット。  そうだ、誰もが受刑者ではないのだろうか。  審判の日を待っている。  裁きが下されるその日を待っているんだ。  [ そうなのか? ]  螺旋は広がる、視界に収まらないくらいに。  画像達は広がる、視界の奥を刺激するように色と音と重圧が迫る。  [ 音を感じず、色を見ず、声を出せず、香りも分からない。 ]  [ すべては皆その状態だ。 ]  [ 誰も彼もが何も見えない世界で立ち向かう。それはそう言う世界なのだ。 ]  [ 解釈は一つではない。無限に、そしてそれはそれ故に夢幻にあるのだ。 ]  薄れゆく意識は覚醒の刻。  夢は教える、世界の真理と調停を。 記憶は刻む、孤独と躍動を。  「 樂斗 」  明るく見えるのは闇。  心に広がるもう一つの真実世界。 未来における自己の姿は屍。  「 樂斗? い…まで……………です!! 」  薄れゆく意識、あぁ。 また目覚めの刻が来る。  組み敷かれ取り込まれ、具現する事なきデタラメの日々よ、俺の覚醒を呪うがいい。  「 ………おはようございます、慈乃先輩。 今日もいい天気だ♪ そうは、思いませんか?」  「 居候の分際で、家の事情と迷惑とは無縁で大変結構 いい天気ではありますが気分は不快です 」  どうして、……………………世界はこんなにも詰まらないのか?  あぁ、そういうことだったのか。  この世界は、こんなにも腐っている。  終わり無い世界 劣化する日常 欠如した倫理 愚劣に進歩を覚えぬ生命体。  「 ねぇ先輩 少し死んでみてくれませんか? 」  「 は? 」  今日もこんなセリフを言って先輩に殺されかける。  そしていつもの日常がまた始まる。 知らぬ間の同じ全てがまた………………
 ツギ

モドル