1998年1月24日 後楽園ホール  Jd’


 Jd’は2回目。前回の北沢はかなり苦しい入りだったが、今日は女子にし てはかなり入ったかな。1300人くらい? 最近の後楽園での各団体の苦戦 ぶりを考えれば、大健闘である。やはりJd’が首都圏で人気あるのは本当の ようだ。
 最初はおざなりなトークショーなども行われていたが、定時よりかなり遅れ て試合開始。Jd’時間ってやつなんだろうか。


第1試合 おばっち飯塚 VS 武藤

 小杉の衣装に身を包み、簡易コンロを放り投げつつ入場のおばっち。試合が 始まると、いきなり武藤 の起きあがりこぼしチョップが連発で炸裂。おばっちは「痛いわ〜」。トペの 後、ダイコンを持ってのロープ拝み渡り、さらにキャメルクラッチの体勢でス トッキングをかぶせ、ピコピコハンマーで相手の頭を叩くおばっち。武藤はお ばっちのダイコンを奪うと、それでおばっちの脳天を一撃! 白い飛沫がマッ ト上に舞う光景が美しい。「蛍光灯の次はダイコンかあ…」とマニア層の声。
 スウィングDDTも見せた武藤だったが、おばっちのフィッシャーマンズス ープレックスに屈する。いきなり客をつかんだ試合でした。

凶器攻撃外道クラッチ凶器の飛び交う凄惨な試合だった


第2試合 Cooga、宮崎有姫 VS クラッシャー前泊、森松由紀

 龍羅のテーマで入場してきた森松。前泊はリングアナに「俺が用意したテー マ曲流せ」とクレームを付ける。森松の入場がやり直しとなったわけだが、 「宮崎、待ってろよ」と前泊が声をかけると、素直に頷く宮崎も素晴らしい。 「昔の名前で出ています」で再入場の森松、不服なようで前泊と睨み合う。 リングアナが「龍羅」とコールすると、前泊が「森松由紀だろう」。コールも やり直し。
 さて、試合が始まると、働かない前泊。森松に試合をさせておいて、コーナ ーに置かれたストップウォッチで遊んだり、カメラマンに写真を撮らせたり。 やっと出てきては、圧倒的なパワーで宮崎を圧倒。ダブルアームフェースバス ターで叩きつけ、ボディプレスを落とす。さっさと引っ込んでは、また森松の 時間。一進一退の攻防。
 Coogaは踵落とし、スワンダイブニーで森松を攻める。ようやく再び出 てきた前泊にラリアットからバックドロップを決められるも、ビンタを見舞い、 宮崎のフライングボディプレスが前泊に。前泊、森松のラリアットが連続で宮 崎を襲う。さらに森松が外道クラッチから、串刺しラリアット。攻められっ放しにな って、ピンチを招いた宮崎だが、森松にコーナー上で肩車にされると、そのま ま後方へリバースウラカンラナ。これで丸め込んで、3カウント。
 パートナーの前泊にも蹴り飛ばされた森松はCoogaに「自分の名前くら い決めておけ、ザ・デブとかザ・ブスとかな」となじられ、泣きながら引き上 げていった。

カメラマンに写真を強要して、ポーズダブルアームフェースバスター


第3試合 小杉夕子 VS シャーク土屋

 土屋に紙テープを投げようと思っていたが、何故かコールがなくて、投げら れず。土屋の申し出でチェーンデスマッチとなる。チェーンを使わせれば、圧 倒的に土屋が有利。小杉はロープに走るのも、チェーンで動きを止められてつ んのめったり、散々である。
 土屋はチェーン上へのバックドロップ2発からラリアット。小杉はエルボー を返し、ダブルアームリスト・ソルト。土屋はチェーンで小杉を縛ると、受け 身の取れない小杉にバックドロップ。これも2カウントで返した小杉、コルバ タを見せる。土屋はラリアットから、鎖を使ったキャメルクラッチ。これでも ギブアップしない小杉を首にチェーンを巻き付け、トップロープ越しに場外へ 放り出す絞首刑。ところがトミーはなかなかストップしない。何やってんだ、 この技は体がリングの外に出た時点で止めなきゃダメだろう。
 小杉の体がエプロンから落ちてからようやく止めたトミー。小杉の意識が戻 らない。救急車で運ばれていった小杉。前回の有明と変わらぬ結果になったこ ともそうだが、工藤ほどの悲壮感が小杉にはまだ感じられないことが問題なの だろう。まだエースというには先が長そうだ。

チェーンデスマッチやっぱりこうなってしまう


第4試合 ブラディー、ファング鈴木 VS シュガー佐藤、永島

 有明の再戦であるが、やはり地力ではどうにもOZが上。特に、シュガーは ただ強すぎる。裁竜軍は場外戦やイス攻撃で流れを変えてゆく。コーナー上の 攻防で、ブラディーと永島が場外に転落するアクシデントにひやっとする一瞬 もあり。最後はブラディーのロコモーションジャーマンが永島に決まった後、 カットに入ったシュガーの裏拳が永島に誤爆。すかさずブラディーがジャーマ ンを決めると、3カウントが入り、裁竜軍が有明の雪辱を果たした。
 試合後入ってきた飛鳥はOZの側に着く。なんか、どうでもいいな、こうい うのは。アジャ、飛鳥、尾崎が合体したりとかやってるけど、女子プロを外か ら眺めてる人間には、刺激でもなんでもないというか。月並みな角度(アング ルという言葉が鼻についてきたので、言い換え)にはファンも麻痺しちゃって るわけで、やはり試合内容なんだなと思う次第である。

この体格差場外で。永島にイスを振り下ろす


セミファイナル 坂井澄江 VS 藪下めぐみ<Jd’ジュニア選手権>

 試合は女子とは思えぬねちっこいグラウンドの攻防となった。両者とも柔道 の達人とあって、寝技中心の試合でも試合が弛まないのはさすが。お互いに腕 ひしぎを狙い、せめぎ合うが、藪下の方がやや優勢か。坂井は柔道ケブラーダ などで反撃するも、あらゆる体勢で瞬時に腕ひしぎに入る藪下が芸術点をも稼 いだよう。最後は雪崩式腕ひしぎで藪下がベルトを奪取した。

ヤブの攻勢ヤブ、苦しみの一瞬新王者


メインイベント ライオネス飛鳥 VS 井上京子

 カード自体にはもはや魅力を感じないが、とりあえず井上京子にはブーイン グだろう。でも、この人の人気もなかなか根強くて、会場にはむしろ京子派が 多い。場外乱闘では、京子が黒田ばりの南側通路ラリアットを披露。さらにイ スに座らせた飛鳥を蹴り上げると、飛鳥も黒田まがいの階段落ちである。タワ ーハッカーなどでやや押し気味に試合を進めた飛鳥だが、3カウントが取れな い。京子のナイアガラドライバーも決め手にはならず、試合を決めたのは飛鳥 の毒霧。すかさず浴びせ蹴りを入れた飛鳥がピンフォール勝ち。
 男子プロレスに負けない迫力の一戦。まあ、そこそこの試合だったように思 います。

女子である必要もないような気もしますこれは重かった・・・


 今回の観戦でJd’の魅力がよくわかったかなという感じ。特に美人じゃな いけど、人の良いお姉ちゃんがにこにこ笑いながら「はい、どうぞ」と差し出 してくれたおにぎりのようなプロレスである。お腹が減ってる時にはレストラ ンの料理よりも、こういうものがありがたかったりするわけで。周りの連中が バタバタJd’に転んじゃうのは、やっぱり都会の寂しい男どもは「化粧気の ない素朴な田舎娘」みたいな幻想に弱いんでしょうか。
 はっきり言って、飛び抜けたスター性のある選手はいない。でも、Jd’と いうパックになると、俄然じわっと暖かみのある味が出てくる団体なんだよね。 エースになるべき小杉がやや印象薄いのが気になった。阿部ちゃんが骨折中、 曽我部も退団し、オルレアンの後から育った坂井、藪下が団体の中心になって きているようだ。旗揚げ時はバイソン木村の団体だったことを考えると、IW Aジャパン並みに主役のちょくちょく変わる団体ということになるのだろうか。
 ちなみに私はこの時、風邪で体調が最悪。試合後に飲みに行った飯田橋の 「かぶき」では頭痛をこらえて隅に座っていた。で、翌日から4日間も会社を 休むことになるわけです。高くついたJd’。なかなか面白かったので、たま には見ようという気になる団体のひとつですね。


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