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アジア風物誌35 内モンゴル編12
「ナーダム 〜男子三技、民族の祭典」

 両者、一歩も引かず

    民族の祭典、はるばる各地から集いあい、モンゴル民族としての一体感を共有するのが、このナーダムだ。各地で開催されているのだが、内蒙古では毎年、競馬場にて、7月25日〜31日に開催されている。

 競技種目は相撲・弓道・競馬。相撲の詳細ば別項にゆずるとして、弓道は。日本の流鏑馬(やぶさめ)が、騎乗から平行に矢を的へと放つのに対して、こちらは地面に置かれた3つの的のうち、真ん中のものに打ちこむというものだ。いっぽうの競馬は、乗り手がなんと10歳そこそこの子供のみに限定されたもの。これで大草原を15キロも30キロも疾走するという長距離戦だ。(距離は馬の年齢によっても異なるという。)勝者の名誉は大変なもので、馬だけでなく調教師もほめたたえられるという。

 ナーダムの第一回開催は、さかのぼること1225年、モンゴル帝国の統一以前である。チンギス・ハーンにより、兵隊に男子三芸ともいえる、相撲・弓道・競馬を競わせたのが始まりだ。ナーダムとは、日本語に直訳すれば「遊び」−−とはいえ、戦争ではなくゲームという意味であり、真剣勝負である。

 じつはこの競技、兵隊たちの適正を判断するために、考案されたとも言われている。相撲が得意な者は、接近戦に備えて特攻隊に配属される。競馬が得意な者は、早馬の伝令、通信舞台に、というわけだ。やはりナーダム(遊び)とはいえ、お遊びでなはなかった。

              (つづく)

              (06/10)

※参考文献;「ジャパンネットワークツアー」



バックナンバー;
(内モンゴル風物誌)
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1「草原 〜天の神さま、地の神さま」
(ミャンマー風物誌)
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13「誕生曜日と八方位の相関」
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(『豊饒の楽土』中国東北部風物誌)
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