男・桜塚星史郎、やきもちを妬く
『pillow talk』
「昴流くんて、ずるいですね」
「・・・・・・は?」
星史郎の肩に頭をのせ、うつらうつらとしていた昴流は聞き返した。
「何がですか」
寝入りばなを邪魔され、少々不機嫌そうだ。
「昴流くん、僕のこと好きですか?」
「・・・どうしたんですか、いきなり」
「好きですか?」
「・・・ええ」
「それは、何番目に?」
「だから、何なんですかいきなり」
昴流は軽く苛立った様だ。
「答えて下さい、何番目ですか?」
「…一番ですよ」
小声で言ったきり、昴流は黙り込んだ。
「やっぱりそうですか」
貴方という人はどれだけ自分に自信があるんだと、昴流は呆れた顔を星史郎に向けた。
「…大した自信ですね」
「そういう意味じゃなくてですね、」
じゃあどういう意味です、と昴流は鼻を鳴らした。
「昴流くんには、大事なもの、好きなものがいくつもあるでしょう。
京都のお祖母様や、神威や・・・色々な思い出が」
「…ええ、それは、大切ですけど」
二人とも口には出さないけれど、北都のことも。
「僕の世界には、昴流くんだけです」
「・・・・・・」
「他に比較するものなんてないですから、『一番好き』だなんて言いません」
「・・・・・・」
「だから、昴流くんはずるいと言ったんです」
「…そんなこと、言われても」
一体どうしろと言うのだろう。昴流は考えあぐねた。
「――昴流くん、要するにこれは妬きもちというものです」
「・・・・・・」
「…昴流くん今ちょっと笑ったでしょう」
「すみません、そんな堂々と嫉妬発言されると思わなくて」
「今夜だけですよ・・・」
こうした他愛もない会話、何でもない夜を、僕らはあと何度過ごせるだろう。
肩口で再びまどろみながら、昴流は思った。
END
mortさんのキリリクSS。
ラブラブvな感じを精一杯出してみました。
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