北京には、二環路の下を走る環状路線の地下鉄2号線と、長安街の下を走る地下鉄1号線は、ちょっと前からありましたが、郊外のほうを走る路線は、この12号線が初めてです。 去年半分開通した初日に乗りに行こうと思ったのですが、あまりの人の多さにめげてしまい、先月28日に全線開通した時にも、「どうせ人が多いので春節に乗ろう」とひよってしまいましたが、ようやく実現しました。 えー電車乗りに行くの?と若干不満顔の子供たちも連れて、ちょっと天気のよくない日ですが、心は弾んでいます。
地下鉄12号線は、通称を「城鉄」と呼ばれています。 開通するまでは「軽軌」などと呼ばれていましたが、徐々に定着しつつあります。 路線は、環状2号線の西直門から、北の郊外(主に新興住宅街)をグルッと回って、東直門までです。延長60km程を約1時間かけて走ります。 今日は我が家に近い東直門から乗り込むことにします。
TAXIの運転手に 城鉄の駅は今までの地下鉄と同じ場所か?と聞き、行ってみましたが、同じではありません。もう少し北のほうに歩いたところに入り口がありました。 全くいいかげんなんだから!と地下へ降りていきましたが、結果は結構間抜けでした。 切符売場が無いので、「どこで切符買うの?」と駅員のオバちゃんに聞くと、「ここは出口だから、あっちの入り口で買っておくれ。」と。 上の左の写真をよく見てください。 たしかに言われてみれば、ハッキリと「出口」と書いてありました。 日本でも出入り口は分かれていませんし、これまでの地下鉄の駅だって、出入り口はおんなじでした。 仕方なくもう一回地上へ出てやり直し。右端の写真の入り口からもう一回入りなおしました。
床も階段も総大理石張り!雨の日なんかは滑って危ないと思うのは、おせっかいでしょう。 でもコケタらかなり痛そうです。左端は切符売場。今しばらくは全線どこまで乗っても3元ですが、そのうち区間毎の料金にするそうです。自動販売機が並び、自動改札を通る日本や香港と違って、オバちゃんに言って切符を買って、オバちゃんに切符をちぎってもらってから電車に乗ります。
右端の写真がホームですが、反対側の到着ホームについた列車は、一旦写真奥の引込み線に入って、改めてこちらの出発ホームへ入線してきます。将来的にはここから更に都心部への延長もありそうなホームの配置です。
いよいよ電車が入ってきました。 現在はまだ試験営業期間中ですので、車両はこれまでの地下鉄の車両の改造型です。とりあえず雨が降っても外を走れるようにと改造をしました。 その結果がまた結構楽しいのです。 右端の写真をよく見てください。 吊革はありませんが、握り棒が付いています。その棒になんと布を巻きつけてあります。 なぜでしょうか?答えは、最低限の改造しかしなかったので車内に暖房設備がありません。外の気温は氷点下です。座っていても足元から深々と冷えてきますが、立っているからって、金属の棒なんか触りたくもありません。 もう少ししたら専用の新型車両が投入されるはずですので、それまでの辛抱でしょう(多分)。
駅はどれもこれも非常に現代的なメタル+ガラスという構造です。寒さ対策なのか、ほとんどの駅がシェードで覆われています。ちなみにこの電車は、第三軌条による供電ですので、架線はありませんが、その代わりにポイントや所々で、無電区間が発生します。
沿線の風景は、一言で言うと、何にも無いところに今から街を作ります、という状態です。市街地から出発して郊外を走り、また市街地に戻ってくるという路線ですので、街が終わって、という感覚、街に戻ったという感覚を味わえると思います。それでも右端の写真のように大規模開発による高層住宅街が、出現しつつあり、今後この電車を使って通勤をする人々が急増するものと思われます。
途中の駅で、いきなりここでこの電車は終点!といって、隣のホームにいた電車に乗り換えさせられたのはご愛嬌ですが、あっという間に1時間弱の、ちいさな電車の旅が終了してまた市街地に戻りました。 西直門の駅は右端のような巨大な外観を持つ地上駅です。駅前のロータリーにも周辺にもまだ何にもありません。 というよりも以前はごちゃごちゃといろんな建物があり、大勢の人が住んでいたところを整地して駅を作り、ロータリーを作り、その後、まだ整備がすんでいないというべきでしょう。10年程前に、留学していた折、毎日のようにここのバス停から学校の宿舎へ戻っていったことを思い出しました。あのころのグチャグチャは、どこにもありません。近代的大都会へ向けて疾走している北京の象徴のような駅前になってしまっているのが、ちょっと悲しかったです。
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