行って来ました!上海F1!     (2004/09/24-26)

 私は、自動車や飛行機が大好きです。 もちろんモータースポーツも大好きです。 駐在するようになっても会社からAUTOSPORTSという雑誌を毎号欠かさず送ってもらっています。

 そういう人間ですので、上海でF1開催が決まったときから これは行かずばなるまい!と硬く決意をしており、チケットの予約が始まった時には あわてる必要も無いのにバタバタとメインスタンドを予約しました。 コースレイアウトを見る限り1コーナーが絶対面白そうですが、なんと言っても中国が威信をかけて開催する一回目! メインスタンドにいないと面白いことが見られなかったら残念です。 そんな野次馬根性だけで予約したのは3日間でなんと3300元!日本円にすると50000円ほどのチケットです。 日本でも高いチケットですが、中国ですので物価水準が違います。 ちなみに私の会社の一般工員の平均月収は2000元です。 普通の人(とはいえ私の会社の給与水準は福州でもかなり高いほうです)の1.5ヶ月分のチケット。 一体誰が見に来ているのかも、十分興味を引くものでした。

 さて、チケットを予約したのは5月くらいだったでしょうか。 すぐに金を払え!というので素直に払いましたが、当然のようにその後うんともすんとも言ってきません。 サーキットは上海市内から高速道路を使っても1時間はかかる場所にあります。 2007年には地下鉄が開通するから、といわれていますが 今はまだ2004年です。 交通機関をどう確保するのか、も全く発表されません。 あわててはいけません、ここは中国です。 きっと直前に何らかの方策が発表されるであろう事は慣れた人には理解できます。 なにせ上海市政府が直接関与していますので意地でも何とかするでしょう。

 ということで9月になりました。 チケットはまだ届きません。 交通機関も発表されません。 噂は流れてきました。 上海の決まった場所からシャトルバスを運行するらしいと。 往復で40元(約600円)。 当日のチケットが発売されるという確約はありません。 ここは中国ですので買えるものはとりあえず買っておいて失敗はそう無いはずです。噂を信じてバスチケットの手配もお願いしました。 しっかりと足元を見られて手数料30元/枚。 シャトルバスなるものが、どんなものなのか、まともに乗れるのか、考えても仕方がありません。 そのうちチケットも届きました。 スタンドの上のほうにしてね、というお願いもむなしく、なんと最前列から4列目。 そりゃ近くていいけど、目の前走るのはホンの一瞬です。 


  初日の9月24日金曜日 今日は練習走行が行われます。 その他のサポートイベントがどうなっているのか、何もわかりません。 とりあえずバス発車場所までタクシーで行きます。 運転手に場所を伝えると、「それどこにあるの?」たまたま知っている場所だったのでちゃんと着きましたが、この状況だと海外から来た人は結構大変だったかもしれませんね。 ちゃんとシャトルバスがいました。 いえ、正確に言いましょう。 普通の路線バスがいっぱい停まっています。路線番号の表示もそのままです。 市内の空調バス(エアコンつきバス)と観光バスを無理やり調達したようです。 もしかするとこれに詰め込まれて行くのか?という心配はクリア。 座席分だけ人を乗せるとバスは発車しました。 家から発車場所まで渋滞時間込みで約30分。 バスは渋滞の市内をノロノロ走ります。 20分後高速に乗ってほっと一息。 自分の家の傍を走り抜けます。ここまでで既にバスに並んだ時間も含めて1時間以上かかっています。 高速道路は私の知らない間にぐんぐん伸びていて、サーキットの横まで届いていました。 高速道路の出口からは警察が誘導します。 許可証のない一般車両は出口から反対側に誘導されます。 サーキットまで約5km、普通車の人は歩く以外に方法がありません。 まあ国民性を考えると正しい処置でしょうね。 一般車両を駐車場へ入れた日には帰りは日本の大渋滞の比ではないことになるのは確定的です。

  バスの終点に着きました。 グランドスタンドがはるかに遠く見えます。 一番遠いところです。 なにか場内バスでも、、とその辺にいる係員に尋ねると「歩け!」とシンプルな回答。 じゃあ一番近くの入り口から入って中を眺めながら歩こう!と手近の入り口へ行くと「席のある入り口以外からは入れない。」とつれない回答。 仕方が無いのでスタンドまで約3km、いきなり散歩です。 約40分ほどの散歩の後到着した入り口では、チケットのバーコードを読み込んで偽者ではないことをまずチェック、荷物の安全検査を通ってようやくスタンドにたどり着くと、手首にビニールのタグを付けられます。入り口ごとにタグの色が違うので、チケットの無い人間をその場所へ入れない対策だと言われました。 自国民をよく理解している対策ですね。 どこの入り口でもスタンドへの通路でもいたるところにこのタグをチェックする係員がやたらいっぱいいます。

 自分の席から、見える光景は左の写真のようなものでした。 目の前が5位のグリッドです。別に望遠レンズで撮ったわけでもありません。 スタート前のイベントやピットは良く見えますがメインストレートしか見えないので、来年以降は1コーナーへ行こうと思っています。 

 サーキットへ行く前にカミさんが、「何か食べるものもって行かなくていいの?」と聞くので、何をさておいても食事を最も大事にしているような人種が作ったサーキットだから値段は高くても絶対食べる場所はあるよ、と会話をしてきたのですが、カミさんの予感は的確でした。 なんとサーキットの中に食事をするところが無いのです。 売っているのはスポンサー企業のコカコーラ、フォスタービール、後はほとんど何もありません。 場内の係員に聞いても、「何も無いよ、外へ行けば幾つかあるけど、一回出たらもう入れないよ。」とつれない返事。 たまたまリュックサックに入っていたお菓子を食べてその日はすごしましたが決勝の日にはお弁当持参が確定しました。

 スタンドの外には、ウエアやら記念グッズやらいろいろなものを売っています。 でも皆高い。日本とおんなじ様な値段です。 帽子300−400元(5−6000円)ウエア500−2000元(7000−30000円)です。 でも結構飛ぶように売れています。 中でもフェラーリグッズは超人気。 中国人の大好きな赤です。 色合いも国旗の赤とほとんど同じ色合いですので、上から下までフェラーリ色のお兄ちゃんやらお姉ちゃんがいっぱいです。

 総額50000円位をポンと払っていく姿を見ていると、この国の貧富の差を実感します。 チケット、交通費、地方から来ていれば思いっきり高くなっているホテル代、そしてこういうグッズにかける費用。 どう見たって1万元(15万円)は軽く超えます。 サーキットの外には「双眼鏡いらんかねぇ。」と物売りのオジサンオバサン、ゴミ箱からペットボトル回収しているオジイサン。 急速に発展していると肯定的に評価されている中国ですが、変化を10年間見続けていると、やはり危なっかしい、脆さを感じてしまいます。

 予選の日(土曜日)は上海日本人学校の運動会だったので、サーキット通いはお休み。 なんと生徒数1800人に届こうかいう超マンモス学校です。 毎年400人程が転校してきてどんどん巨大化しています。 日本の学校よりも人数が多いので校庭では運動会が出来なくて近所の中国の高校を借りて運動会。 子供を見ていると小学校1年の時に北京でチョコチョコ走っていたのが8年も経つとここまででっかくなるのだなぁと、改めて長く中国にいることを実感します。

 

 左上の写真はメインスタンドの端っこ最上段から1コーナーを見たところ、3コーナーのほうまで見えて最高の場所、ちなみにこの席は3500元。 右上はそこからメインストレートを見下ろしたところ。


  

 スタンドの外では楽しみ方の上手な中国人らしく精一杯満喫している姿が見られました。左のオバサンも真ん中、右のお兄ちゃんも本当にうれしそうです。

 さて決勝当日、早起きして出かけた私ですが(F1決勝は午後2時からですが、サポートレースやら開会式やらと眺めるものはいっぱいありますので)いきなりお約束の洗礼です。7時過ぎにバスは発車したのですが、1kmも行かないうちにストップ。 エンジントラブルです。 最初にエンジンかけた瞬間から変な音だったのですが、道の真ん中で立ち往生です。 運転手あわてず騒がず携帯電話で代わりのバスを呼びます。 待つこと10分、今度はきれいな安心感漂うバスが現れました。 隣に座った上海VW関係のドイツ人と「まったく仕方が無いね。」と中国語で会話。 

 レースの状況は、興味のある方はそちら方面ですでにご確認のことと思いますし、私の持っていったコンパクトデジカメでは全く歯が立たない状況ですので、一切割愛させていただきます。 野次馬は野次馬らしくレース専門誌には掲載されない状況を3枚ご紹介。

  

 左上は金曜日の練習走行中にものすごいエンジン音の中、メインスタンドの最上段の最高の席後ろ係員の席で昼寝をしている方々。 真ん中は上から下までフェラーリ色で決めたお姉さんがただ目の前を走りすぎるだけのレースに3周目にして早くも飽きて居眠りを始めている所。 どちらもあの大音響の中では立派としかいえません。 右側は開会式での中国被り物。 例のまん丸の奴が出てくるかと実は期待していたのですが残念でした。 どれもあんまり本人には似ていませんでした。

  

 本当にきれいなサーキットで、交通が不便だとか、レストランがないとか、まだまだという部分はいっぱいありますが、上海ががんばって作ったという意気込みを十分感じることは出来ます。 来年再来年と少しずつ良くなっていくんだろうなと感じました。 でも最後に左下の写真を見てください。 ゴミゴミゴミ! ペットボトルからお菓子のゴミ、敷物、暇つぶしに読んだ新聞、なんでもありです。 どうしてなんとも思わないのか私には不思議でなりません。 こういう状況になってしまうのがまだまだ民度が低いと感じさせてしまいます。 こんなところに来る金持ちに属する部類の人間ですらこんな状況です。 やっぱり2008年オリンピック危うしです。 右のバスの写真は決勝帰りのシャトルバスへの行列です。日本のようにきれいな列にはなっていませんでしたが、昔に比べりゃ上出来といえます。 こっちはかなり合格ですね。(でも上海だから合格、なのかも知れません。)

  

INDEX へ戻る