其の壱


1月27〜29日の3日間、愛知県は名古屋市の名古屋港ガーデン埠頭にて海上自衛隊の練習艦隊が公開されました。
参加したのは練習艦隊(直轄)の練習艦TV-3508「かしま」(基準排水量4050トン)、同第1練習隊の練習艦TV-3513「しまゆき」(基準排水量3050トン)、練習艦TV-3516「あさぎり」(基準排水量3500トン)、第4護衛艦群第8護衛隊所属の護衛艦DD-158「うみぎり」(基準排水量3550トン)の4隻です。
練習艦「かしま」と護衛艦「うみぎり」を上から。
護衛艦「うみぎり」の甲板には哨戒ヘリコプターSH-60Jがみえます。
「かしま」のエントツの後ろの部分(写真で写っている部分)の中にはデッキハウスになっていて実習講堂になっています。
手前が練習艦「かしま」です。
艦橋前に2つ機銃にカバーをかぶせたようなものが見えますがこれは礼砲です。
「むらさめ」型以前の汎用護衛艦が基準排水量3000トン程度に対して訓練用の練習艦であるこの「かしま」は4050トンと一回り大きくなっています。
これは最新鋭のシミュレーションシステムや170人が同時に座学を受講できる講堂をもつなど実習員の教育を合理的に進められるようにしたためのほか、遠洋航海では海外交流もふまえて諸外国を回るため各国のVIPを接遇できる公室などをもっているためです。
護衛艦「うみぎり」と練習艦「かしま」を後ろから。
「かしま」は「うみぎり」よりも幅で3.4メートル、長さで7メートル、基準排水量で500トン大きくなっています。
「かしま」には紅白の幕が設置されていますがこの場所はヘリ甲板でこのようにレセプション会場としても用いることが出来ます。
練習艦「かしま」の3連装短魚雷発射管です。
武器の教育の多くはシミュレーションで行いますが、このように短魚雷発射管を装備していますのでシュミレーションにのみ頼らない教育ができます。
そのほかにOTOメララ62口径76ミリ速射砲を装備しています。

練習艦「かしま」の側面です。
作業艇の下には短魚雷発射管が見えます。
「かしま」には11メートル作業艇が2隻、4.9メートル作業艇、将官艇を装備しています。
練習艦「かしま」は練習艦TV-3501「かとり」(基準排水量3350トン)の後継として平成6年2月に進水、平成7年1月に竣工されました。
女性自衛官の実習教育も考慮されていて女性幹部自衛官居住区を備えているのも特徴です。
こちらは護衛艦「うみぎり」の後部です。
ヘリコプター格納庫には矢印の指示板がありますがヘリコプター着艦用の管制指示板です。
護衛艦「うみぎり」は「あさぎり」型護衛艦の8番艦(最終艦)で、海上自衛隊で初めてSH-60J哨戒ヘリのデータリンク装置を装備しました。
武装はOTOメララ62口径76ミリ速射砲、ハープーン対艦ミサイル発射装置、アスロックシステム、短魚雷発射管、シースパロー短距離艦対空ミサイル発射機、高性能20ミリ機関砲(近接防衛システムファランクス)のほか、哨戒ヘリコプターSH-60Jを1機装備しています。
平成元年11月に進水、平成3年3月に竣工され、現在では呉の護衛艦隊隷下の第4護衛隊群第8護衛隊に所属しています。
こちらはこの日一般公開された練習艦「しまゆき」(写真左)と「あさぎり」(写真右)です。
「しまゆき」は「はつゆき」型護衛艦の12番艦で平成10年度に護衛艦から練習艦に種別変えになりました。
これはイージスシステムなど高度化する護衛艦のシステムをより実践的に教育するためです。
「あさぎり」は「あさぎり」型の1番艦では護衛艦「はつゆき」型の拡大改良版となっています。
「はつゆき」型と「あさぎり」型を2隻並べると一回り(基準排水量で500トン)大型化していることがわかります。
練習艦「しまゆき」のOTOメララ62口径76ミリ速射砲です。
海上自衛隊では昭和52年度以降の「はつゆき」型、「あさぎり」型、「あぶくま」型、「くろべ」型、「かしま」型などの艦艇に採用されています。
軽量小型の無人砲塔でシステム重量は7.5トン、発射速度は10〜100発/分という高い連射速度を誇ります。
水上目標への打撃の他、対空目標、対ミサイル目標に使用します。
76ミリ速射砲の砲弾です。
1発の重量は6.4kg、最大射程は最大16キロといわれています。
こちらは「しまゆき」のアスロックランチャーの後部です。
アスロックとはAnti Submarine Rocketの略で、名前のとおりロケット弾に魚雷を搭載して発射、目標近くで着水して目標の敵潜水艦に突入していきます。
搭載する魚雷は73式魚雷やMk-46型魚雷でこれを全長5.2メートルの大型ロケットで最大10kmの距離まで発射します。
「はつゆき」型などに搭載されるこのアスロックランチャーは8連装で発射機の重量は23トンにもなる大型なものです。
新世代の護衛艦「こんごう」型、「あたご」型、「むらさめ型」、「たかなみ」型はこのような箱型ランチャーではなく即応性のためVLS(垂直発射システム)にアスロックを搭載しています。
こちらは「しまゆき」のアスロック弾庫です。
ここからアスロックランチャーに直接アスロックを装填します。


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