近親相姦の二つ問題点

近親相姦の問題点は、主に次の二つがあげられます。近親相姦が生殖を伴う場合、生まれてくる子孫に遺伝的な障害がある確率は他人同士が親の場合より高いです。また、近親相姦は社会的、文化的タブーなので、近親者と性的関係を持っている人とその家族はタブーを犯したために社会から差別されます。

近親相姦はこの二つ以外にも、問題点があります。まず、近親相姦の関係を途中で終らせることが困難になりがちだという点です。これは特に、一方が力が弱く拒否できなかった子ども時代から続く近親相姦の場合顕著ですが、大人になってから始まった関係でも、家族という一種の縛りが性的関係に応用されると悪い意味で関係が永久化する可能性がとても高くなります。

養育者の立場である大人と子どもの近親相姦はどうでしょう。 誰しも周囲の人から無条件で自分が許容されることを知ること、なるべく早い時期から無条件で愛されることは不可欠です。特に自尊心を養うためには欠かせません。

セックスの対象として性欲の対象としての自分しか、周囲の大人が関心を示してくれないことを幼いときに経験することは、当人の子どもにとって決して有益にはなりません。 子ども時代に家庭内で信頼関係をセックスを介在させずに築く経験をできるにこしたことはないのです。

そして兄弟間など子ども同士の近親相姦。 たいてい、子どもが幼いほど年齢差は物理的な力関係に直結します。また、子ども間でも家庭を含め社会の性差別の度合いを反映しています。

また、大人と子どもの近親相姦は、そもそも不平等です。この点は子どもへの虐待全般における前提条件になっています。 子どもと大人間でのセックスはどうしてもこの力関係を反映してしまいます。

不平等な力関係が前提のもとで、そのことにより気付きづらい(知らされていない可能性の高い)、また実質家庭から逃げ道のほとんどない子ども自身が自分にとって最善の選択をするのは不可能です。そして、何にもまして子どもの体がセックスすることで傷つくことが充分ありえます。身体的な発達上も子どもがセックスすることはその子自身にとってプラスになりません。

ここでは、特に兄弟や親といった範囲を前提にして近親相姦の話を進めてきましたが、祖父母やおじ.おばといった大人たちが子どもに近親相姦を迫ることも、年齢差のある親戚との性的な関係にも同じような問題があります。近親相姦の問題は決して血縁上の家族だけに留まらない「家族」という縛りが起こす問題を孕んでいます。