* 遺伝子診断 用語集 *


★遺伝子診断 イデンシシンダン genetic diagnosis
遺伝情報を担う物質であるDNAを直接検査して、疾患を診断すること。
遺伝子の異常に起因する疾患である遺伝病や腫瘍を対象とするが、ウイルスや細菌のゲノムの存在を検査する
感染症に対するDNA診断も大きな需要がある。
遺伝子異常を特定できれば、発症した患者の病名を確定でき、また予後と治療効果を予測できる。
患者家系の発症前の家族や、出生前の胎児について、発症の可能性を予測でき、
また保因者であるか否かを診断できる。
被験者の同意と診断後のケアが必須である。



★遺伝様式 mode of inheritance
遺伝病には、優性遺伝様式と劣性遺伝様式および性染色体に係わる遺伝様式(伴性遺伝)がある。
ヒトなど高等生物は2倍体で、性染色体を除き、父親および母親から受け継いだ2個の対立遺伝子を有することと、
変異によって機能を失う(loss of function)かあるいは別の機能を獲得する(gain of function)かの組合せによって
優性と劣性になるかが説明できる。
代謝病は酵素をコードする遺伝子の欠損によるが、一方の対立遺伝子の変異によって
酵素活性を失った蛋白質が生成しても、残る対立遺伝子から正常蛋白質が形成され、
酵素活性が半量であっても全体の機能は維持できることが多く、
従って両対立遺伝子にそれぞれ変異を有する場合に限って発症するため、劣性の遺伝様式を示す。
それに対して、変異を持つ遺伝子産物が「毒性」を示す場合、一方の対立遺伝子に変異があるだけで発症するため
優性の遺伝様式を示す
。 遺伝子産物が構造体を形成し、異型遺伝子産物が混合すると正常な構造を形成できない場合にも優性となる。



★疾患責任遺伝子 シッカンセキニンイデンシ a gene responsible for the disease
遺伝子の損傷と、発症との対応関係が確立された場合、疾患責任遺伝子という。
疾患原因遺伝子とも呼ばれる。
対応関係が明確であっても、発症機構をうまく説明できていないことも多い。