★2005年9月18日 読売新聞
孫が先天性副腎過形成症 5月に生まれた孫が「先天性副腎過形成症」と診断されました。薬を一生、服用し続けなければならないとのことで、この先、不安です。生活上の注意などを教えてください。(兵庫・60歳祖母)
薬飲めば、大きな発達遅れなし
先天性副腎過形成症は、副腎において生命維持に重要な働きをする副腎皮質ホルモン「コルチゾール」を作ることができないために発症する病気です。
約2万人に1人の頻度で発症がみられます。放置すると発育不良などにつながるため、早期発見、早期治療を目的として、各自治体が新生児に対する無料の検査を行っています。
この病気は遺伝病で、ご両親に症状がなくても、ご両親が一つずつ劣性遺伝子を持っていた場合、4分の1の確率でお子さんに病気が発症します。
治療では、コルチゾールなどを生涯飲む必要があります。コルチゾールの量は、本来、体にあるべき量を飲んでもらいますが、飲みづらいほど多くはありません。
ただ、発熱が続いたり、強いストレスを受ける状態では、より多くのコルチゾールが必要になるため、通常の量の2〜3倍を飲まなくてはなりません。また、口から飲むことができない状態になったら、点滴で補充する必要がありますので、かかりつけの医師を受診して適切な処置を受けてください。
薬をきちんと飲んでいれば、成長や発達に大きな遅れはみられません。日常生活には特に制限すべきことはなく、予防接種も受けられます。結婚して、病気のない子供を持つこともできます。
この病気は、一生涯の付き合いになりますので、小児内分泌を専門とした医師に診てもらうのがよいと思います。日本小児内分泌学会(事務局(電)06・4806・5656)にお問い合わせください。
藤枝 憲二 旭川医科大学小児科教授(北海道・旭川市)