* 出生前診断ってどんなことをするの? *



出生前胎児治療のために

CAHの胎児診断は、CAH女児のみにおこりうる ある症状を
軽減するための治療を行うことを目的としています。
CAHをもつ既出生児(proband)のいる家族において、
次期妊娠時に何らかの方法で胎児診断を行うことは可能です。

★ 胎児診断を行う対象 ★

既出産児にCAHを有している場合で、その母が次期妊娠した胎児を対象とするが、
proband と親のDNAやHLAなどの診断検索をうけて遺伝子異常が確認されたり、
HLAタイピングが確認されている例に限る。
親が希望した場合にのみ、しかも種々の診断上の困難さやリスクについて説明し、
その成功率や利点なども説明し、インフォームド・コンセントを得られた例を対象とする


★ 胎児診断の前準備 ★

親が希望した場合、まず、検査できる施設とはじめにコンタクトを取り、
絨毛や羊水細胞でもDNA診断やHLAタイピングができるかどうかを検討し、実現可能か 否かを決める。
羊水17OHP濃度だけは安全に多くの施設で可能であるが、性別の判定ができない。
羊水診断だけでも希望される家族にはそれを行うことは可能である。


★ 胎児診断 ★

妊娠の判明と同時にデカドロン治療を開始しているので診断に際しては以下のようにする。
すなわち、デカドロン治療はホルモン分泌を抑制するので絨毛採取3日前より、
羊水採取4日前より一時的にデカドロン投与を中止して検体を採取する。
絨毛採取は9〜11週に、羊水穿刺は13〜16週に行う。

DNAが採取できたならば、Y染色体成分としてのSRYなどの検出を行い、
男性と判定したならば、その時点でデカドロン治療を中止する。
女児ならば継続する。

絨毛組織中ステロイド含有を測定し、17OHP,1000ng/g wt weight 以上ならば CAHを疑う。

羊水浮遊細胞は 培養継代し、生存の確実なプレートのアガールごと
DNA 検査に役立たせる(Y成分やCYP21など)事が可能である。
これは絨毛が採取できない場合に有用である。
羊水中17OHP濃度は10ng/ml 以上の時CAHを強く疑うことができる