11/22-12/01
ミディ・ピレネー(+ラングドック)特集...絵はこちら..おまけはこちら
タルンとガロンとアヴェロン川
MIDI-PYRENEES(ミディ・ピレネー)の県名は川の名前が付いている。例えばToulouse(トゥールーズ)はHaute-Garonne(オートガロン:ガロン川の上流),私の気に入ったAlbi(アルビ)はTarn(タルン:タルン川),妹分の出身地のMontauban(モンタバン)はTarn-et-Garonne(タルネガロン:タルン川とガロン川)で,実はここにはAveyron(アヴェロン)川も流れているが,その名前の県も別にあって,その県は私の大好物のBrebis(ブルビ:ひつじのチーズ)の産地である。Toulouseではいたるところにある小さなスーパーCasino(あなたの近所のカジノがキャッチフレーズ)でもプチバスクが買える。これも大好物のブルビの一種でハードタイプのものである。
Toulouseから電車(フランス国鉄)で約1時間のCarcassonne(カルカソンヌ)は隣のラングドックで,かなり以前はとてもきつい方言があったところ,中世の城壁都市だ。
カルカソンヌ空港
また格安自由席サービス無しのRyanAirを使いLondon
Stanstedからカルカソンヌに飛ぶ。空港はヴェネツィアのトレビーゾ空港にまけない原っぱ空港で,やはりイミグレーションのおじさんは「日本人ってVISAいるんだっけ?」と私に聞いてきた。もちろん「いらない」。そのあと,入国のスタンプを書類袋をごそごそやって取出し...平和ですね。ちなみにRyanairは成長率30%とか。
帰りもスタンプ持った人がどこかにいるはずだから待っててと探し回ったし,もちろん危険物チェックもない。EUパスポートじゃないとお手数をかけてしまうのである。まわりはグライダーしかいない原っぱを一気に上昇する。
おいしい魚は
魚屋直営レストランというのは日本人なら良く御存知の法則。宿泊した運河沿いConfort
Inn Toulouse Centreは約28ポンド(5000円くらい?)という安さにも関らず快適でバスタブも有り,道路を挟んで魚屋と直営レストランがあった。夢のようなおいしい食事で,涙が出そうになる。ひとしずく残さず食べてしまったので店はびっくりしたかもしれないが,友人の話ではToulouseで最もおいしい魚レストランのひとつだそうだ。
店の名前はLE BISTROT DE LA CRIEE。入り口横で生牡蛎をさばいているのですぐ分かるはず。店員の2人は流暢な英語を話すが,たとえばムール貝はマッソーと英語で言われるよりムール貝だし,オマールエビだってそのままOKだから想像するよりフレンチメニューは日本人には簡単。デザートの類だって名前ごと輸入してるわけだし。
住むかもしれない
さきに免疫をもっていてもらおうかな。研究所の皆様,また海外逃亡するかもしれませんが,今度は少々短く仕上げる予定です。もしかしたら2か国どさ回りしちゃうかもしれません。
ToulouseのUniversite Paul Sabatier(ポールサバティエ大学)には友人が2人,恩師の友人が1人いる。うちのPEA装置を使った空間電荷測定も彼らの研究ツールになっている。彼らはレスター大学の教授陣と違ってきちんと指導教官の仕事をしているが,友人の方が参加したばかりの会議で「ちょっと新しいこと」を思いついてしまったのである。面白そうだが,かなり気合いを入れた測定が必要で学生にはちょっと無理かもしれない...。わたし?かも。ということで,街を見て回る。夏にひととおり回ったが改めて眺めると,なかなか居心地のよさそうな街。小さくても都会だし,平均年齢が若く,夜でも人がちゃんと歩いている。
壁をよーく見ると窓だったらしい箇所がいくつもある。アーチ状のレンガが層状のレンガに埋まっている箇所。これは本当に窓だったそうだ。その昔フランスの固定資産税の家屋分は窓の数で決めた時期があり,節税のため埋めた人が多かったそうだ。
季節外れの観光地
夏は絶対予約できないようなカルカソンヌのシテ中央のHotel Donjonも約7000円で泊れた。観光客はほとんどいないし,開いている店やレストランも少ない。その分この中世の城壁都市を堪能できる(強風の中)。もしカルカソンヌに立ち寄ることがあったら是非ガイドツアーに参加して欲しい。500円程度で博物館から城壁内部をぐるっとひとまわりできる(壁や塔の内部,内側というのではなくて本当に中身)。しかも熱弁解説でひきこまれる。
やはりローマ人は偉大だ。博物館の下から数十年前に見つけられた基礎の基礎はローマ人がつくったもの...ヨーロッパ中どこもローマ人が基礎をつくっているような気がする。歴史も英語同様テキトーにごまかして育ったのでこんな感想しか出てこない。恥ずかしい。
ただ,カルカソンヌの城壁の塔の多くは19世紀の補修工事もので,まちがいがかなり多いそうだ。確かに屋根がきれいな円すいでなく塔の底部と中心がずれていたり,いらない内部階段があったりする(これもガイドツアーの説明でよくわかる)。あったはずの2階部分を示す窓際のイスとか。
郵便局のリベンジ
フランスでは表の看板などはもちろん壁や屋根の色は周囲と調和するようにつくらないといけないというルールがあるので,もちろん巨大マクドナルドの看板など見ることはほとんど無い。Toulouseから車で約1時間のところに英国のコッツウォルズのライムストーンと似た石でできた街Lauzerteがある。ほぼアイボリーと明るいグレー,茶系でまとまった街なので,郵便局色(派手な青と黄色)を使ってはいけない。そのため焦げ茶とベージュのツートーンとなっていた。
この調和色ルールが適用されない場所がひとつ,雨戸。これだけは建築・改装時に申告しなくて良いのだ。で,この郵便局は「明るめの紫」でお世辞にも美しいとはいえない。友人とこれって「仕返し」だよね...の感想で一致。
フレンチ娘の悩み
i はイ,eはこれのひっくり返った(ウ+オ+エ)/3の音,gはジェ,jはジー...。彼女の名前にはiが5個,eが2個,gが2個あり,しかも名字がGで始まり,名前ではiとeが立て続けに出てきたりする。名前を言った後スペリングをいう場面は非常に多いが,そのたびに彼女は混乱しっぱなしなのだ。
この悩みは笑えるが,深刻なのはPhD取得後である。英国では3年間いさえすれば自動的にPhDをもらえるので,論文など書かなくても全然OK(ケンブリッジでPhDとれば日本ではウケたかも...)なのだが,さてフランスでパーマネントな研究職をみつけようとなると可能性はほぼ0。まずはポスドクの口を探すしかないのだか,レスター大学の指導教授は全く面倒をみない伝統があるし,イギリスに滞在し続ける気は全くない(これはもう一人のシンガポーリアンも同じ)そうなので,せっかく研究が好きになってきたもののお先が暗かった。
持つべきものは友人である。私の親友のひとりといってもいいToulouse大のお姉さんは日本で言うところの「大学院生の就職担当」みたいなこともやっている。おかげで,少しは彼女も気が楽になったかもしれない。なにせ彼女ちゃんと笑えるし,結構おしゃべりである。眉間のしわが無い...別人である。
カルカソンヌのアメリカ人
ライアネアーで乗り合わせたおじさんは日本語を勉強中という妙なアメリカ人で数学者だと話しかけてきた。こんな田舎空港になぜジャパニーズinベネトンがいるの?と不思議に思ったらしい。なら日本語で話せば,と思うがアメリカン気味な英語をやめなかった。彼が唯一日本語をしゃべるのは「かわいい日本女性の英語があまり上手で無いとき」。あっそ。
なんとレスター大学の同じビジターだったという偶然(車に同乗させてもらえたラッキー)。彼もイギリス食を批判していたが,レスターでおいしいイタリアンという御推薦のレベルはコンビニパスタ。これで10ポンドはないでしょ〜というもの。相手はやはりアメリカ人,おいしいと言っている。取りあえず「人間の食べ物だと思える」と答えたが意味をわかってもらえただろうか...。
やはり救いようがない
イギリスのパンのことである。日本のイギリスパンのような美味なパンにはまず出会えない。かろうじてミルクで練り上げたパンは極薄なのがこまるがなんとか食べられる。問題は私がフレンチ系のパンで育っていることだ。クロワッサン内部はレイヤー構造,層状なはず。 右図を見てわかるようにイギリスのクロワッサンはみごとな高密度の独立気泡だ。クロワッサンの形をしたロールパン。ま,日本のカニパンみたいなもの? |
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トラップサイト
空間電荷と呼ばれるプラスチックのなかの電子,イオンはじっとしていてくれると測りやすい。じっとしている場所はトラップサイトと呼ばれることが多い。帰国が近くなり日本の情報を仕入れようとしながら捕まってしまったトラップサイトの御紹介。イギリスにも研究にも関係ないのにもう止められなくなってしまいました。
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