1)作 業
入所した翌日から作業に入った。 第1中隊は伐採、第2中隊は伐 10 採と道路作業、第3中隊は切った
タポール 木材の積み込み作業を主な仕事と して行った。 伐採は赤松が主で、直径が1m近くもある大木をトラックターの通行に邪魔に
ならないように、地上10cm位のところから切るのであるが、そのために伐採
に入る前に、まず積雪を地面まで取り除いてから仕事に掛かるのである。 木を切る鋸は2人挽きで、尻に外套を敷いて座り込んで1人が押すともう1人
が引っ張って、2人が交互に身体を倒しあって切るのである。 8 ノルマは、2人1組で18m3
の伐採と枝払い、玉切りで100%である。 他には枝払い、薪割り、トラックへの積み込み作業などがあった。
休日は日曜日と気温零下40度以下の日で、39,5度でも作業に出された。
現場監督が腰に寒暖計をぶらさげていて、伐採作業をするかしないかの判定を
下したが、中にはあと1〜2度で40度になりそうなときには、寒暖計を振り回
して40度まで温度を下げて休ませてくれる監督もいた。 シベリアの寒さは厳しくて零下20度、30度になると、晴れた日には空
気中にキラキラと輝く浮遊物を見ることがある、太陽の光に当たってちょう どダイヤモンドの粉を撒き散らしたように輝き、とてもきれいであったが、
そんな日は、少し運動をすると呼吸が苦しくなったような記憶があった。 バラビリャンカの夜空は満天の星で、それは綺麗だった。
オリオン星座の中に3つ並んでいる星を、私は“上等兵星 と呼んで見る たびに、“日本でも誰かが見ているだろうなぁ
と望郷の念に駆られた。 帰国して50年近く経った今でも、夜空を仰ぐ度に、無意識のうちに“上
等兵星 を探しており、あの頃の想いが脳裏を離れない
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