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〈ストーリー〉 ![]() キャサリン・ハードウィック監督 Q:エヴィ役のニッキーが13歳の時の経験談ということですが、 共同で脚本を手がけるようになった経緯を教えて下さい。
A:実は、ニッキーの事は、彼女が5歳の時から知っているんです。 だから彼女の成長を見て来たのですが、私が映画の撮影で5ヶ月留守にして帰ってきたら、 彼女が全然違う人物になっていたのです。 Q:何もかもに反抗的だったニッキーが、 なぜ監督には反抗しなかったのでしょう? A:ニッキーが会いたくなったら会うような間柄だし、 私がとんでもない思いつきをするのが、おもしろかったんじゃないかな。 急にロッククライミングにいったり、派手なかっこをしてふざけたりするから。 Q:主役は二人の少女ですが、 その側面で母親のストーリーでもありますね。 A:トライアングルな関係よね。 母親と仲がいい娘だったのに、そこにエヴィが入ってきて…。 買い物にいっても「ママは来なくていい」なんて、母親は拒絶されるの。 演じたホリー・ハンターは、素晴らしく勇敢な演技をしてくれたと思います。 実際にニッキーの母親とも話していましたが、ニッキーの母親のコピーではなく、 ホリーの考え方で演じてくれました。 Q:母親の痛みもすごく感じました。 A:仕事して家事をして一生懸命生きているのに、 娘がぐれてしまって。でも毅然として立ち向かおうとする。 彼女は困った友人をほっとけなかったり、心が広いのよね。 Q:エヴィは、一緒に住んでいる人を、 親戚だと言っていましたが、本当はお母さんだったのですよね? A:すごく複雑な関係というか…。 エヴィを引き取りたくないのね。そんな環境で育ってきたエヴィは、 つかめるものはつかんで自分一人で生きてきたような子だから、 どこかで誰かにしがみつきたい。愛情をかけてくれるメルといたい。 そのためにいろいろウソのような事も平気で言う。メルもかわいそうだとは思っているけど、 自分の娘に悪影響を与える子をそばに置いておきたくない、 でもエヴィと娘を引き離すと、娘にはどんどん拒絶されてしまう…。 Q:エヴィの母親が整形手術に失敗しますが、 そのシーンを入れたのは? A:この映画のテーマのひとつとして、 外見の美しさにとらわれるというのがあります。 それをつきつめると、大人までそういう考えにとらわれているというのを見せたかった。 あのブルックという女性はドラッグの問題もある。 メルがエヴィをちゃんと世話してくれる人に返したくても、 そういう状態の人しかいないという、つらい現実も表している。 実は私の友人が本当に整形手術で耳を切られて(!)びっくりしたことがあったんです。 恐ろしいなあと思ったわ。 Q:プロダクションデザイナーから、 監督に転身したのは何故ですか? A:この作品をやる前から、 ずっと脚本を書いたりして監督になりたかったが、なかなか実現しなかったのです。 でもこの作品に関しては絶対やらなければと思いました。 こういう作品ならそんなにお金がかからないのもわかっていたし、 最悪の場合はデジタルカメラで撮ってでも完成させようと…。 Q:(資料によると)撮影が26日間というのはハードでしたね。 A:主役の女優二人が未成年なので、 一日に働く時間が制限されていたんです。とても大変でした。 秒単位のスケジュールで、着替えてメイクして撮影して…。せかすのが私の仕事でした(笑)。 俳優達が才能あふれる人達だったのでラッキーでした。 ある日など、エヴァンは8時間半(一日に働ける制限時間)の間に13シーン撮りました。 8回洋服を替えて…。あどけない優等生の時から、不良娘まで。 でもほぼ1テイクか2テイクで決めてくれました。素晴らしかったです。 Q:スタッフに女性が多かったと聞きましたが、 男性スタッフが多い現場との違いってありますか。 A:女性が多いと、 現場がとてもエモーショナルです。最後のシーンを撮った時なんて、 みんなが泣いちゃうもんだから、抱きしめてあげないといけなかったわ。 若い主役の二人にとっては、「私もこのぐらいの時はこうだったわ」と励ましてもらったり、 アドバイスされたり、良かったんじゃないでしょうか。 Q:ラストの方でざらついたような画面になるのは? A:画面の色の構成やキメは ストーリーの流れによって変えています。最初はあまり明るくないけど、少し華やかになって、 だんだんギラつくような感じになって、また色が消えてきて、 最後のグレイッシュな感じになるんです。でも太陽がちょっと照らすの。 Q:それがその後のトレーシーに希望が持てるという感じで良かったです。 実際のニッキーは俳優業に興味を持って、この作品の後どうですか。 A:すごいですよ。 その後3作に出て大きいエージェントもついたの。 彼女は今16歳だけど、すごく大人だと思う。実は彼女、今私の家に泊まって、 うちのネコの世話をしてくれているのよ。私の次の作品にも出ています。 (2004年秋 東京国際女性映画祭にて上映、来日時のインタビュー。 『サーティーン あの頃欲しかった愛のこと 』 4/16〜5/13まで、シブヤ・シネマ・ソサエティほか、全国ロードショー |