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『>本当にできるのか』
『今度はそのために』
『>そうだったな』
『必ずやり遂げて見せます』
『必ず』


第16稿>「映像の洪水を」


空にきらめくお星様。
ティンクルティンクルリトルスター。
僕の体を照らしてください。
いつまでも輝けるように。

俺は我に帰った。
窓の外は真っ暗だった。
「眠ってしまったのか」
9-4号室だ。
窓の外を見ながらゆっくりしていたら眠ってしまったらしい。

「いや、待てよ」
何かがおかしい。
俺は眠ってなんかいないはずだ。
窓の外を眺めていたのはついさっきだ。
記憶が甦ってくる。
神経が立ってくる。
冷や汗が流れる。
なんとなく違和感を覚える。

そして、気づいた。
9-4号室が微妙に変化していたことに。
あたりが暗くなっていく。
水分を含んだ黒の絵の具が白い紙に徐々に滲んでいくように。


『今頃はきっと』
『>9-4号室か』
『闇に覆われだしているでしょう』
『そして見るのです』
『>そうだ』


闇だ。
俺はまた闇に覆われた。
「どうなるっていうんだ」
心の中で思う。
あるいは口に出して喋っていたかもしれない。
どちらかわからない。
気が動転してきた。
自分の存在を否定してくるかのような闇。
今度はラボもいない。
だが、潰されるわけにはいかない。
俺は。
「ラボを助けたい」
「ラボを悲しい顔にさせる失敗とやらを帳消しにするんだ」
「そのために力を」
今度は声に出した。
力強く。
自分に言い聞かせるように。
存在を確かめるように。


『そして見るのです』
『>そうだ』

『映像の洪水を』


俺の体を光の線が通過していった。
闇の遥か彼方からやってきた、いくつもの光の線が。
そして闇の中の俺を無数のスクリーンが取り囲んだ。
360度。
俺の周り、上から下まで大小の様々なスクリーン。
とても数え切れない。
その無数の発光体は同時に様々なものを写し出した。

映画だ。

この世に存在する全ての映画が上映されだしたのだ。
それぐらいの途方もない数のスクリーンがある。

「どうなるっていうんだ」


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