ハナキンチャクフグ

Canthigaster coronata

10cm

 あれ、これはさっきのシマキンチャクフグじゃないの?と最初は誰しも思うはず。でも慣れてくるとその違いに気付いてくる。
 住んでいるところもわりと似ているが、シマキンチャクフグが根やリーフ沿いなどの岩場で主に見られるのに対し、このハナキンチャクフグはどちらかというと根の周りの砂底を徘徊していることが多い。うまく住み分けているのだろうか。

 上の写真のようなつぶらな瞳からは想像もできないが、彼らもシマキンチャクフグと同様繁殖期には闘争心旺盛で、ある時独り者のハナキンチャクフグをビデオに撮ろうと近寄ると、逃げるどころかレンズ面に向かって来て、体を大きく見せながら盛んに迫ってきた。ファインダー越しに見ていたものだから最初は僕に対して喧嘩を売っているのかと思ったが、そのハナキンチャクフグはなんとビデオのレンズ面(水中用にビデオを収納するアクリルの器の面)に写る自分の姿相手に格闘していたのだ。
 延々15分くらいその死闘は続き、とうとう彼は「今日はこのぐらいにしておいてやらあ」と捨てぜりふを吐き、すごすごと引き下がっていった。