コガネスズメダイ

全長 6センチ

 岩場のポイントのちょっと深いところで、他の魚と交友を深めることなく、一人寂しげに中層を泳いでいるコガネスズメダイらしき魚を見つけた。
 はてさて、黄色いスズメダイ。
 コガネスズメダイに似ているけど、何かが異なる。

 十数年前と違って、今ではこういうものはチョチョイのチョイと調べられるようになっている。便利極まりない。
 …といいつつ、詳しく調べたわけではないのだけれど、既存の図鑑にこんな魚は載っていなかった。

 その2年後(2006年)、同じ場所でこういう魚を発見した。

 他にたくさんスズメダイがいるその場所で、この個体のほかにもう1匹、都合2匹しかいなかったが、どのスズメダイよりも強気で、存在を主張していた。

 はて、見たことがないスズメダイ………ん??

 ひょっとして……!?

 これは上の黄色いヤツが大人になったのでは?
 色はまったく異なるものの、尻尾の感じ、目元の輝き、そしてこの黒いほうが黄色いほうよりも大きかったことなどを考えても、黄色いスズメダイが成長した姿と考えるのが妥当と思える。

 そして、困ったときの世界のM下さんが教えてくださった。この魚はアルファスズメダイというのだそうだ。

 スズメダイに限らず、魚の多くは若い頃のほうが美しい体色をしているものだが、このアルファスズメダイもどうやら例に漏れないようだ……。

 ※追記

 ……と、長い間ずっとこの内容でアップし続けていたのだけれど、このほど、この黄色いスズメダイとグレーのスズメダイの謎の全容が解明した。

 後日まったく別の場所で撮った黄色いスズメダイの写真を見た鳥羽のタコ主任が、「それはコガネスズメダイでない??」と言ってきたのだ。
 鳥羽水族館の名にかけてそう言われれば、きっとそうなのだろう。
 だがちょっと待て。
 となると、これまでずっとアルファスズメダイの若魚と断じてきた上の写真はどうなるの??
 と、鳥羽のタコ主任に問うてみた。すると彼は鳥羽水族館の名にかけて……………

 ……瀬能さんに問うたのだった。
 そして瀬能さんいわく、

 黄色いスズメダイはコガネスズメダイ
 グレーのスズメダイはアルファスズメダイ

 と力強い結論をご教示くださったという。
 鳥羽のタコ主任には異論を挟む余地だらけながら、天下の瀬能さんに異を唱える人は日本にはいない。

 というわけで、この黄色い魚はコガネスズメダイっつうことで……。