シマキンチャクフグ

Canthigaster velentini

8cm

 フグといえばたいていの方は40p前後の大きなものを思い浮かべられるかもしれないが、このシマキンチャクフグのように10p前後にしかならない小型の種類も案外数多い。小さいとはいえしっかりとフグ毒を持っているから、そう易々とほかの魚に食べられたりはしない。
 彼らはそれを十分熟知しているのでのんびり暮らしている。また、その恩恵にあずかるべく、体の色をシマキンチャクフグに似せることによって世間の荒波を乗り越えている魚たちもいる。

 これらの小型のフグたちは仲良くデートしていることが多く、繁殖期ともなればあちこちで彼女を巡る男の戦いが繰り広げられている。決闘の時には体を上下左右に大きく拡張し、体色も大興奮状態の色にしながら互いににらみ合う。そして相手の隙を見つけるや猛然と飛びかかり、鋭い歯でかみ合うのである。その決闘の原因でもある彼女はというと、男の熱い思いなどはどこ吹く風という感じでのんきに餌などつついていたりするのであった。