Jules Louis Audemars - No,21861
(ジュール・ルイ・オーデマ)

「Louis Audemars って誰?」

スイス3大名門ブランドの一つであるオーデマ・ピゲ社は、
”Jules Louis Audemars”(ジュール・ルイ・オーデマ)と、
”Edward-Auguste Piguet”(エドワード・オーギュスト・ピゲ)の二人により
スイス、ジュウ渓谷のル・ブラッシュで1875年に創業されました。

オーデマ・ピゲ社は、主にリピーターや永久カレンダー、エクストラフラットのような
複雑時計を得意とし、1891年には直径18mmのミニッツリピーターを製作しています。

今回御紹介するのは、このオーデマ・ピゲの創業者の一人である、
”Jules Louis Audemars”の手による時計ですので、歴史的にも貴重な一品と思います。

現代のオーデマ・ピゲ社のモデル名にも名を残す”Jules Louis Audemars”の時計とは
どのような物なのでしょうか?




例によってebayで仕入れたムーブです。特別な機能の無い
普通のスモセコムーブですが、これがなかなか凄いんですよ。

キャップ式のダイアルはダブルサンクと言うのでしょうか?
外周と内周、スモセコ部分の3ピースを重ね合わせて、
他で見た事のない凝った作りとなっています。
(裏側の写真撮るの忘れました。)

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★AUDERMARS PIGUETとAUDERMARS FRERES の関係について
(オーデマ・ピゲ社とオーデマ・フレール社の関係)

Audemars」の名を冠するメーカーはいくつかありますが、
Louis Audemars はオーデマピゲの創業者の一人であり、
AUDERMARS PIGUETは現在まで続くオーデマ一族による名門メーカーです。

あともう一つ、AUDERMARS FRERES という名前のメーカーがありますが、
この会社はLouis Audemarsの
時計会社が 3つに分社化された際に作られた
メーカーの一つらしく、オーデマ・ピゲ社とは、
親族関係以外には全く関係の無い会社です。

ですから、AUDERMARS FRERES 社の時計はAUDERMARS PIGUETとは
時計そのものでは全く関係が無く、オーデマ・ピゲの機械は使用していません。

一応高級な複雑時計も生産していたようですが、リピーターもラファーレの
クルクルエボーシュを使っている物が多いですし、比較的安価な機械を製造していた
メーカーのようです。

たまにebayやヤフオクで、AUDERMARS FRERES の時計に高い値段を付けている
セーラーがいますが、
AUDERMARSの名前だけで勘違いした値付けをしているか、
もしくは確信犯ですので、御注意下さい。


正し、AUDERMARS FRERESにも多石の高級ムーブがありますので、
この辺は名前ではなく、機械で見極める必要があります。




ではムーブを見て行きましょう。こちらが日の裏です。剣引きのリューズ巻きですが、
非常に変わったデザインです。香箱や小鉄車を保持するブリッジも肉厚で
ガッシリしています。






ダイアルとムーブメントの刻印。
製作年代はまだ不明ですが、近い内にオーデマ本を入手しますので、
後日追記します。



日の裏のブリッジを外したところ。香箱の巻き止めが厚い!!
日の裏車や小鉄車まで分厚いブリッジで挟んでいるのは初めて見ました。




特殊なカタツムリ緩急針。ヒゲ持ちの形も変わってます。
ネジが一本無いように見えますが、この穴でヒゲ持ちのパーツを
押さえています。




”?”型のアンクル。これも初めて見る形です。
とにかく天真から何から、スチールパーツの磨き込みが凄い!!
実体顕微鏡で見てもピカピカ。
下のアンクルは裏側を撮影した物です。



分解中の写真。歯車はちょっと厚めでしっかりしています。
角穴、丸穴車はウルフティースです。



ブリッジの裏にも装飾が・・・。



石数は、テンプ4+1、アンクル4+2、ガンギ4、4番車2、3番車2、2番車2、
合計21石です。 しかしホントに良い機械ですよコレ。

高級なムーブは今までいくつも見てきましたが、何の複雑機能も付いていないのに
初めて見た時鳥肌が立ちました。 うひゃぁ〜〜すんげぇ〜〜〜って感じ。(爆)
こんな感覚は高級ミニッツリピーターでも味わった事がありません。
バ●ロンの機械なんてこれに比べたらショボイもんです。(ぁゎゎ)



機械自体は大変コンディションが良く、基本的にクリーニングだけでOKでした。
写真のリューズはケースに付いてた物で、使えないので撤去します。



アメリカ18サイズのケースにケーシングしたところ。 キーストーン社製のケースです。(ベースメタル)
リューズをムーブについてた物と交換して、吊り環も大きくて豪華な装飾の物に代えました。
なんたってオーデマピゲの創始者の時計ですからね。ガッチャでも敬意を払わないと。(笑)

これでリューズ巻きが可能になりました。時間合わせはベゼルを外して剣引きで行います。
ムーブはベゼルとケースで挟んで固定してるので、ベゼルを外すとムーブが外れます。
気をつけて時間合わせしないといけません。(ぉぃ)



こちらはガラスの裏蓋を装着した状態です。ちょっとガラスが傷ついて曇ってますが
飾っておくにはこちらの方が楽しいですね。

精度は12時間経過でズレなし。かなり好調です。
等時性も前回のkewと同じく良好。ガラとしては非常に珍しい事です。
もう少し時間を掛けて、しっかり精度検査したいと思います。

追記
精度検査の結果ですが、スタートから18時間はズレ無し。
その後、18時間〜24時間までは、少しテンプの振り角が落ちて−15秒。
結果、日差−15秒でした。
新しいスプリングと交換すれば、後半の遅れも出なくなるはずですが、
毎日ゼンマイを巻けば、かなり良い精度で普段遣いが可能ですね。

END