ELGIN:G167 マサズカスタム腕時計

今回はお知り合いの方に提供して頂いたマサズカスタム腕時計のお写真を御紹介しましょう。
ムーブメントはELGINのグレード167、0サイズです。



文字盤はクラックも無く、とても良い状態に見えます。



おお!光り輝くダマスキン模様が眩しいです!
微調整の緩急装置が良い感じ。



左が地板裏側、右が表側です。香箱スペースの底に角穴者とコハゼが見えます。
全ての面に装飾があって手抜きがありません。



輪列を並べて、右が組み上がった状態です。綺麗ですねぇ〜。



ブリッジ裏側と香箱です。



テンプもしっかり作られてますね。いかにも精度が出そうなテンプです。
ミーンタイムは一対でしょうか。

さて、このムーブについて、ELGINの権威であるあしなが様に解説をお願いしました。
以下、あしなが様の文章を私が再編集したものです。
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製造番号6173808は、1895年に製造されたG167の808個目の個体、つまり
初期生産分であり、G167自体は、1895年から1896年のわずか2年間に3回に分けて
合計4000個製造された機械だとわかります。
 
この機械のスペックですが、2番、3番は繊細な純ゴールド歯車、4番は真鍮
(これが不思議でいろいろ調べました)、ガンギはまるでゴールド?と思うほど
ピカピカ繊細に磨かれたスチール(カタログにはポリッシュと記載)となっています。
アメリカ時計のスチールガンギの中では特筆すべき仕上げだと思います。

ムスターシュアンクルは、この頃の製造ですと7Jの機械にも当たり前に付いていますので、
それほどの装備でもないのですが、高品質機械なのでよく磨いてある可能性があります。

ついでに、私のG167製造番号6173113も調べました。すると、『1313 of Elgin
patent regulator in 0s』と、いう付加説明があります。



上の写真はあしなが様所蔵のELGIN G167(左)とG112(右)

このことより、1891年に製造開始となった当時の0Sの最高機種G174(17J
で2200個製造:金芋ネジ)に準ずる高級機種だったことが伺えました。

695番違いの今回のムーブにはこの説明はありませんが、多分この短期間の間に
他の0Sの機械で広くElgin patent regulatorが採用され始めたのでしょうね。

それから、よく見ると今回のムーブと私の個体のダマスキンは異なりますよね・・
初期生産でも製造していく途中で仕様変更はあったようです。
 
 ところで、このような0Sの高級機械、当時はどのような評価だったか?
1892年のカタログなんかで見ますと、実は16Sや18Sの17J機械よりも高い
値付けになっています。今は、腕時計のアンコとして探されている機械
ですが、これまで全く見向きもされなかった機械だったので、このような
機会に見直されると良いでしょうね。


以上、あしなが様の解説でした。
いや〜助かりました。(笑)


お写真を提供して下さったオーナー氏とマサズ様、それから詳しい解説をして下さったあしなが様
どうもありがとう御座いました〜。m(__)m

END