ゴールドトレインvs真鍮歯車

高級な時計には、稀に金無垢の歯車が使用される事があります。
某オークションでも、たまにこの”ゴールドトレイン”という言葉を見掛けますが、
歯車自体にゴールドの検定印があるわけでもなく、騙されないためには
金と真鍮を見分ける”眼”が必要です。

そこで今回は、写真でその違いを御覧頂こうかと思います。



金無垢歯車
これは2番〜4番車まで全て金無垢のフルゴールドトレインの時計です。
通常の真鍮歯車と違い、表面が鏡面です。色も黄色味が強いですね。



金無垢歯車
コチラは2番車だけが金無垢です。
上の金無垢歯車よりも明るい色ですが、これも表面が綺麗な鏡面です。
アームの部分も丹念に磨かれてます。

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ここから下は真鍮歯車です。




真鍮歯車
そしてコチラが真鍮の歯車です。拡大して見ると、表面がザラザラしてますね。
金無垢の歯車とは明らかに質感が違います。



真鍮歯車
同じ真鍮歯車です。若干光の当たり具合が違いますが、やはりデコボコが見えます。



真鍮歯車
これはまた別の真鍮歯車です。表面はデコボコしてませんが、表面に機械で削った
ツールマークが見えます。一見滑らかに見えますが、これもゴールドトレインではありません。

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紛らわしい系



ゴールドプレート歯車(真鍮)
これは商館時計の歯車ですが、一見ゴールドトレインのような輝きがあります。
表面も鏡面で色も黄色っぽい。明らかに他の真鍮歯車とは質感が違います。
しかし、何となく表面が汚い気がしたので、実体顕微鏡で歯車の噛み合せ部分を拡大して
見ましたら、メッキが剥がれた跡が見えます。これは真鍮に金メッキの歯車のようですね。

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ゴールドプレート歯車について補足
アメリカの時計にお詳しい”あしながさん”から、次のような情報を頂きました。

 歯車の種類としては、ゴールド、真鍮の2種類だけでなく、ゴールドプレーテッドという
歯車もあります。
プライスガイドにはゴールドトレインとの記述がありながらも、
実はゴールドプレーテッド歯車の物がありますので、注意が必要です。

 例えば、ELGIN 16S G89(13j)、およびG83(15j)、6S G122(17j) あたりは、
当時の一級品に分類されるものですが、ゴールドプレートの歯車です。
これらのゴールドプレート歯車のうち、保存状態の良いものは、ゴールド無垢との区別は
かなり難しくなります。
きっと、光具合から“金無垢”と判断しているモノの中に、
結構こんなのが含まれている気がします(特に無銘モノにおいて)。

 ちなみにアンジェラスの幾つかの腕時計には、このゴールドプレーテッドが使われて
いるらしいです。

 またゴールドトレインにはイエローゴールドっぽい色の物、ローズ(ピンク)ゴールド風の物などが
ありますので、黄色の強い物だけがゴールドトレインとは限りませんのでご注意下さい。
ゴールドプレーテッド歯車の状態の良い物は、ゴールドトレインとの見分けが難しいものが
ありますので、そういう場合は、実体顕微鏡などで、歯車の噛み合せ部分を拡大して
メッキの擦れ、ハガレが無いかで確認するしかなさそうです。


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と言うわけで、高級な時計だからと言って、何でもかんでもゴールドトレインが
使われているわけではありません。

見分けるポイントとしては、表面の質感と仕上げ方。
メッキの剥がれが無いか注意して見る。
この2点に留意して見分けましょう。

なにより大事なのは、
ゴールドトレインという売り文句で時計を買わない事です。
歯車の素材なんぞ真鍮で十分!

で、今日の標語・・・
金無垢と言う言葉に惑わされるな!!

END