| ‘Kew Certificate’ London. No 5543. |
お友達の柴犬太郎さんから、Kew天文台ムーブのOVHとケーシングの依頼を受けたので、
ちょこっとやっつけて見ました。

これはかなり良さそうなムーブですよ。ウチのkewより高級感あります。
写真は、先にケーシングする為に、テンプを外したところ。


ありゃ、色バランスが・・・。
左がクリーニング前で、右がクリーニング後。
ダイアルに"1/55"のサインがありましたが、ちょっと薄くなっちゃいました。


No 5543.
Kew A.71Marks.

このムーブの特徴として、矢印のドテピンがあります。
普通はアンクル本体の左右にピンが2本立ってるものですが、
このムーブは、アンクルの先が写真のような丸い穴になっていて、
その中にピンが一本立っています。
こういうのは初めて見ました。
補足
あしながさんからの情報ですが、
「ランゲのアンクルが確か一本ピンで制御していた気がします。
ランゲでなくても、グラスヒュテ系のアンクルで、どこかのメーカーで
採用している筈?です。しかし、イングリッシュレバー系では
初めてですね。」
だそうですよ!あしながさん、情報感謝です。

また、ブレゲヒゲの巻き上げカーブも独特で、こちらも初見です。

こちらも特殊なミーンタイムスクリューです。
矢印はプラチナのナットではなく、スクリューの頭の部分です。
この小さいネジが、テンワの内側から外に向かってねじ込まれており、
テンワの外にあるチラネジに見える部分は金無垢のナットです。
全体に金無垢の重そうなチラネジが並んでいます。

イギリス時計らしい、非常にガッチリとした日の裏の歯車群。
素晴らし過ぎ!!

分解中の時計輪列。状態良好。

OVH終了。


アメリカ16サイズの裏スケケースにケーシングしました。
ケース内側を削り込んで、ムーブにピッタリ合わせてます。
自分のムーブをケーシングするより気を使いましたから
全くガタ無しでピッタリフィットです。内部のスペース的にはギリギリでした。
精度はあまりちゃんと測りませんでしたが、半日で30秒も狂いませんでした。
あとは緩急針でピッタリ合わせられると思います。
またガラの場合、殆どの場合等時性が悪く、前半12時間で3分進んで
後半12時間で3分進むなんてのが多いんですが、今回の品は
全体に安定した等時性を保持している印象を受けました。
天真やヒゲの状態も良かったですし、流石にKewという感じです。
ゴツイ金無垢チラネジのテンプがジャキジャキ動く様子は大迫力ですよ。
ちなみにリューズ巻きの歯車が無いので、ゼンマイは香箱軸を直接
カギ巻きします。(鍵マキシマス・・・なんちて。)
END
