| ★ミュージカル腕時計★ |
「サル・オペラスリー作戦開始!」
オペラ・スリーとは、スイスのジラール・ペルゴ社が総力を結集して作り上げた
オルゴール内蔵の腕時計でした。45石でケースサイズは43mm。
スイッチの切り替えで2曲の演奏が可能。毎正時に自動でオルゴールが鳴る
時報装置を備えています。お値段は何と4500万円!いや〜凄いです。
私もこんなのが欲しい・・・けど買えない。となれば残る道は只一つ。作るしかない!
実は私は過去に同じタイプのオルゴール内蔵腕時計を二つ作った事がありました。
かなり前の話で、昔本館にレポートをUPしていましたので、覚えている方も
いらっしゃると思います。
しかしあの時のオルゴール腕時計はスイッチのON・OFFが確実でなく、
作動が不確実だった為に、その後改良される事無くジャンクBOX逝きとなりました。
さて今回は、すこちぃさんのミュージカル・ウォッチに触発されて、再びオルゴール腕時計の
製作にチャレンジする事となりました。
今回の目標はとにかく限界まで小さく作り、スイッチが確実に作動するように作る事です。
では、加工順に写真で見て行きましょう。

家にあるオルゴールで一番サイズの小さいSANKYO15弁のムーブメントを
直径41oの腕時計ケースに収めたところです。このオルゴールムーブメントは、
前回、径45oケースのオルゴール腕時計カスタムで使った物をそのまま流用しています。
この写真の時は、オルゴールはまだ固定されていません。
オルゴールを腕時計ケースの裏蓋にネジ止め固定して、真鍮板から別作した
オルゴールのスイッチを取り付けているところです。このスイッチは、片方が時計の
文字盤上に伸びており、 もう片方はオルゴ−ルの減速羽(ガバナー)に接しています。
このスイッチの右に突き出ている突起が上に押されると、オルゴールが鳴り出します。
一時、オルゴールのギヤBOXが壊れたりして、製作が中止しかけましたが、
運良く代わりのギアが見つかったので、加工を進めます。
オルゴールの櫛歯の上に小さい時計のムーブメントを固定し、この二番車の
針の先がスイッチを押すと、ガバナーからスイッチが外れてオルゴールが鳴り出します。
二番車の針とスイッチの 接触は10秒程度で外れますので、スイッチはスプリングで
元の位置に戻り、オルゴールを停止させます。
上部に真鍮プレートが付いてますが、これはムーブメントの
隙間を埋めるために、
1880年頃のジャンクムーブから 切り出したプレートです。これには時計師の名前が
刻印されていて、銘は「W,Robinson」 つまりこのオルゴール・ウォッチの作者は、
1880年頃に イギリスで活躍した時計師、W・ロビンソン氏と言う
”設定”です。
オルゴールのゼンマイは裏から鍵で巻きます。
鍵は脱着可能なので、腕に着けても
違和感は全くありません。
一通りの加工が終わったところです。ギヤBOXの左にも、隙間隠しのプレートを固定しました。
いかにも素人の工作然とした感じがいいでしょ?(笑)
オルゴールの音は、鳴り始めに スイッチがガバナーと擦れる雑音が入りますので、
あまり良くないです。取りあえず鳴ればいいという感じですね。
スイッチと二番車針の噛み合いですが、平均して10秒間オルゴールが鳴るように調整しました。
正し、オルゴールのパワーリザーブがかなり短いので、毎正時の演奏は半日持ちません。
まぁ、夜は鳴らない方が良いので、朝1回オルゴールのゼンマイを巻くだけで使えるでしょう。
はい!これで完成です。毎正時のスイッチの切り替えも良好。
1時間に一度、自動でオルゴールが鳴ります。
また、ケース左下に見えるボタンを押すと、いつでもオルゴールを鳴らす事が出来ますが、
あんまり長く鳴らしちゃうと、すぐにゼンマイを巻かなければいけないのがタマにキズ。
キモくてすいません。腕に嵌めたところです。接写なので時計が大きく写ってますが、
ケース径41ミリなのでそれほど違和感はありません。
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追記:ガバナーの調整
というワケで、久し振りの腕カスタム大成功・・・となるはずだったのですが、
オルゴールのスイッチが入る時に、スイッチとガバナーの擦れる雑音が大きく、
オルゴールより雑音の方が大きい”雑音時計”になってしまったので、
少し改良を加えました。
まずはガバナーの写真を見て頂きましょう。

はい!これがオルゴールの回転を一定に保つ装置「ガバナー」です。
リピーターにもクルクル回る装置がありますが、あれと同じですね。
矢印の部分に突起が二つ見えますが、通常はここにスイッチを引っ掛けて
オルゴールを停止させています。
スイッチ先端とガバナーの噛み合い量は非常に少なく、ほんの少しスイッチが
動いただけで噛み合わせが外れて、オルゴールが鳴り出します。
ここで問題なのは、スイッチが外れる動きが非常にスローなために、
スイッチがガバナーからスカッと外れないで、じわぁ〜〜っと離れるという動きです。
この為に、ガバナーが回転し始めた際に、スイッチ先端とガバナーがジャリジャリ
擦れるんですな。これが雑音の原因となります。
対処法としては、次の3つを考えました。
@:ガバナーの突起の片方を削除する。
これは、回転するガバナーに二つの突起があると、雑音が倍になるためですね。
スイッチで固定される部分は一つあればOKです。
A:スイッチとガバナーの噛み合い量を必要最小限にする。
B:スイッチの動きがガタツキなく、しかも軽い力でスムーズに動くようにする。
スイッチにガタツキがあると、スイッチ自体がガタガタ震えるからです。
以上の改良で、雑音は気にならない程度に静かになりました。
もっとスイッチ部分を工夫して確実な作動を得る事も可能と思いますけども、
あんまり部品が増えるのもどうかと思って、こんな感じで作ってみました。

ちょっとメダリオン付けて見ました。・・・あんまり変わりませんが。
オルゴールの一演奏は、結局約10秒程度にしました。
なにそろパワーリザーブが短いので、多分6時間ごとに
オルゴールのゼンマイを巻く事になると思いますが・・・。
プラスチックのスタンドに装着しておくと、音が増幅されて良い感じです。
利点
時計を見ていなくても、正時になった事が分かる
欠点
何時か分からない。(ぉぃ)
オルゴールのゼンマイを一杯に巻くと、スイッチが外れにくくなって
時計の針が止まる事がある。
時計のゼンマイが解けてくると、トルクが弱くなって
針がスイッチに接した状態で止まる事がある。
以上の事から、オルゴールのゼンマイは一杯まで巻かず、
時計のゼンマイは日に数回巻くと良いようです。
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追加加工
時計なのに時間が分からないというのもアレなので、
大体の時間が分かるような歯車を一個付けて見ました。

時計に増設された星型車が時間(表示)車です。
星型車の歯の一つが黒く塗られていますが、この部分が現在の時間を表します。
(写真では7時を指しています)
時計の針がオルゴールを鳴らすのは、針が青い印に来た時で、ここが正時。
しかし時間車が送られるのは、針が黄色の印まで来てからなので、
実際には正時を12分ほど過ぎてから時間車が送られます。
本当は時計の針を上下2本にして、オルゴールと時間車を同時に送るようにすれば良いのですが
そうすると厚みが増えて、針が風防に当たってしまうので、この状態で妥協しました。
大体の時間の目安になれば良いだけの機構ですし、たかが遊びで作ったオモチャですから、
そんなに頑張る必要もないですしね。
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オートマタの取り付け
本当は腕リピーターにオートマタを付けようと思ったのですが、ちと難しそうなので
コッチに付けちゃいました。


う〜む、なんか夏休みの工作っぽいですが・・・。
右の人形だけオルゴールに合わせて踊るようにしました。
本当は両方共動くようにしたかったのですが、両方動くようにすると
メカを仕込むのに厚みが必要になり、二段ベゼルにしなければならなくなるので
一体のみ作動としました。
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