懐中時計と枕時計の両用和時計

さるコレクターの方から、大変素晴らしい和時計の写真を頂きましたので、
ここで皆様に御紹介したいと思います。

まずコチラは時打ち機能付きの懐中時計で、枕時計としても使えるように
木製の手提げ箱も付いています。
ここまで状態の良い物は、博物館でもそうそう見る事は出来ないと思いますよ。



コチラが手提げ箱に入れて、枕時計とした状態です。
側面と正面上部に透かし彫りがあり、時打ちの音が抜けるように細工されています。
傷も見えませんし、恐ろしく良い状態です。




コチラが時計本体です。
この時計は不定時刻と定時刻の二つの文字盤を持っているのが特徴です。

短針は固定されており、割り駒文字盤が回転して不定時を示します。
これが日本古来の不定時法の時刻表示ですね。

また長針は、外周の洋時計文字盤(定時刻)の時間を示します。
つまり長針が普通の時計の短針に相当するわけです。

和洋折衷の時刻表示が大変に興味深く、面白い機構ですね。
ある意味、複雑機構の一種と考えても良いのではないでしょうか?



ケース側面には、時打ちの音抜き用に、実に繊細な和風の透かし彫りがあり、
金と銀のコントラストが素晴らしいですね。
また透かし彫りには、内部に網目状のホコリ除けも見えます



ムーブメントはフランス、もしくはスイス製。
年代の特定は難しいですが、1750年〜1850年の間と思われます。
いわゆるアワーストライクのクロックウオッチですね。

ゼンマイの巻き軸が裏側に二本見えます。
バランスコックの透かし彫りは外国のものですが、地板の毛彫り装飾は
日本の職人の手によるものでしょう。

ムーブもケース内部のベルも酸化が無く綺麗な状態です。



コチラは割りコマの文字盤を外した状態ですが、文字盤下に時打ち用の
雪輪(カウンターホイール)が見えますね。(3時位置)

文字盤下にカウンターホイールがある物は初めて見ましたが
こういう形式は珍しいです。

いやまさに博物館級のお宝と言えるコレクションですね。

The photograph has obtained and carried a collector's permission.

次のコレクションへ