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父と娘 「文化大革命は良いことは何一つもない。私にとっては、すべてが悪だった」 そして文革世代を父に持つ娘は、こうも感想を漏らす。 この娘さんは、正直、文化大革命には全く関心はなかった。しかし、私と出会ってから最近は、文化大革命時代を通じて、父との会話が増えたようだ。 文化大革命世代もそろそろ父となり、母となる人も大多数を占めるようになった。各人それぞれ色々で、ぼそぼそと当時を語る人もいれば、全く語らない人もいる。しかし、いずれにしろ、当時の話を雄弁に語ろうとする人には中々出会えないのが実情なのだ。 彼らの心の中には、癒すことの出来ない大きな傷跡が残っている。 彼らの多くは、ある人に密告され、あるいは自分が密告し、中国のよき人間関係をずたずたに破壊された。 文化大革命は約10年間も続いた。この世代が仮に、人を信じられない、正義より自分の身が大切と考えたとしてもそれを誰が責められるだろう。 彼らは、一時、農村へ追放された後、さまざまな人生を歩んだ。ある人は教師になり、ある人は労働者になり、ある人は大金持ちにもなった。 しかし、彼らに共通する想いがある。 「自分の青春時代をもっと別なものにしたかった。人並みに恋もし、充実したものにしたかった」 だからこそ、彼らは自分の子供たちが生き生きと青春を楽しんでいる姿を見て、羨んでいるのも事実なのだ。 |
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