さてっと。シンプルでいい質問ですね。じつは赤と白そしてロゼワインの定義はなかなか難しく、厳密な定義はしにくい部分もあります。まず、よく勘違いされていることとして、赤ワイン=赤い皮のブドウ(業界では黒ブドウといいます)を使う。白ワイン=白い皮のブドウを使うと思われる方が多いのですが、実は違います。赤ワイン=赤い皮のブドウ(業界では黒ブドウといいます)を使い、果皮・種子・果汁を一緒に醗酵させ、搾る。こうすると色素はアルコールに溶け出すものなのでワインに赤い色がつきます。白ワイン=葡萄から果汁だけを先に搾り、その果汁のみ醗酵させワインにする。したがって葡萄の果皮の色は白だろうと黒だろうと関係ありません。(色素はアルコールに溶け出すので黒葡萄から果汁を搾っても、色は白。代表として有名なシャンパンの場合、白のシャンパンもほとんどの場合、原料は黒葡萄も使用しています。それでも登録上は白になります。またピノグリやゲヴュルツトラミナーといった品種は、まあ黒葡萄とはいいませんが果皮がピンクから薄い赤の葡萄で、作り手によっては、極めて薄いロゼのような色が付いている場合があります。が、果汁だけとりますのでワインは白と定義します。)というのが、基本的な定義です。難しいのはロゼの定義で、現在は技術の発達で造り方はいろんなバリエーションがありますが。大別すると3つの作り方になります。@セニエ式Aプレサージュ・ダイレクト方式(ヴァン・グリ)B黒葡萄・白葡萄混醸方式@は赤ワインと同じように黒葡萄の果皮・種子と果汁を一緒に醗酵させます。とうぜんアルコールが生成されてくると、赤い色素が溶け出しますので、色が付き始めます。で、完全な赤になる前に、果皮・種子を分離して、いわば、赤になりかけのワインを取り出し、引き続き醗酵をつづけ、製品化します。つまり中途半端な赤、ということですが、この中途半端、のタイミングが曲者で、分離を遅らせば遅らせるほど、赤と変わらなくなるので、どこまでがロゼでどこからが赤、というべきか、実は線引きはありません。というわけで実はこの作り方のロゼは非常にあいまいで、赤同然に作り上げてもロゼと言い張ればそうなってしまいます。Aは、黒葡萄を使いますが、@とはちがって、白とおなじ作り方をします。つまりもともと色素の多い品種の黒葡萄を強く圧搾したり(軽圧搾だと、前記シャンパンのように白ワインになります)、圧搾後、果汁と一定時間接触させておくことで、少量色づけをおこないます。(アルコール発酵が起きていない状況なので、濃い色は付かず、淡い色のことが多いので薄いロゼ、つまり灰色のようなワインということでヴァングリ、グリは仏語のグレー)その後色の付いた果汁を醗酵させワインにします。@Aの違いは色素をアルコールで溶解して抽出した赤ワインタイプのロゼ(すなわち渋みも抽出されやすい。なぜなら渋み成分もアルコールにとけるので)か、物理的な力で抽出して白ワインに色がついたものか(つまり渋みがほとんどない。アルコールがない状態で色付けしたので渋みは溶けださない。ただし果皮接触の場合は苦味がでる)ということです。Bは文字通り黒葡萄と白葡萄を混ぜて醗酵させて中間色になっものです。有名なものはドイツのロートリングといわれるロゼがあります。例外としてイタリアのキャンティは黒葡萄をメインに10%までの白葡萄、フランスのローヌ地方のコート・ロティなども黒葡萄メインに、20%以下での白葡萄、を混ぜてよいのですが、いずれも登録は赤ワインとなります。こういうパターンは多品種が栽培されている南仏や地中海沿岸地域に多くあり、ワインの色の定義を厳密に考えることを難しくしていますが、もともと中世〜近世あたりまではおおらかなもので、一つの畑に黒・白混植されているのが普通で、そのまま混ぜて収穫、明るい色のロゼのような赤としてワインにしていたようです。下記の方がおっしゃっているとおりブルゴーニュでは赤ワインを作るときに、ピノノワールという黒葡萄を使用しますが、実は黒葡萄ではない品種、ピノグリ(他にピノリーボーなども)といった品種をまぜてもよいことになっています。ただこれらはピノノワールの変異体で白ワインの原料として知られているものの、果皮は淡いピンク色で純粋な白葡萄というべきかは難しいところです。(業界では一応白葡萄扱いですが)実際人間でも混血がすすめば、黒人白人黄色人種という概念の線引きが曖昧になるように自然界の葡萄も黒白はっきり分かれるというものでもないようです。補足下記の方がおっしゃっているように純然たる白葡萄も認められているようですね。勉強になりました。ますます赤白の概念は、作り方や原料による絶対的線引きは曖昧な部分があり、見た目のイメージの許容範囲内してあるという意味合いが強くなりそうですね。
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