OB・ オレンジ ブロッチ
 

〔OBとは〕
OB(オー・ビー)とはマラウィシクリッドを飼育しているとしばしば目にする言葉です。
これは、オレンジ ブロッチ(Orange Blotch)の略で、「オレンジ色と斑点」と言う意味の略称で使われています。
下の写真の様に、オレンジっぽい体に、黒い斑点の出る形態をOBと呼ばれています。

自然下では、マラウィシクリッドのムブナの一部、もしくは、ビクトリアシクリッドので見られる現象です。
通常マラウィシクリッドではOBと言う形質はムブナの一部、中でもメスによく見られます。
どうして、こうした色彩が生まれてきたのか色々な説があります。
例えば、大型の肉食魚からうまく逃げる為、カムフラージュ保護色であると言う考え方もあります。
または、オスとメスが、それぞれのパートナー選択を、効率的に行なう過程で生まれた色彩である等々、様々な説があります。

 

〔Oとは〕
ちなみに、斑点が無く、オレンジ色だけの特徴がでる魚は、O(オレンジ)と略されます。
OBと比べ、Oタイプの魚は、あまり種類はたくさんはありません。
レッドゼブラ(メイランディア エスセレア)のメスがその代表選手です。
レッドゼブラについては、本来、茶色のノーマルカラーから特別変異的に、Oタイプのメスが出てきたと考えられています。
しかし、自然下ではO個体のメスの方が数多く存在しています。
この事により、Oタイプのメスは、パートナー選択競争の上で、何かしらの優位な点が通常タイプのメスよりも有るのでは無いか?と考えられています。
また、観賞価値からも、マーケット的ににはOタイプの方が出回っています。


〔OBとオス個体〕
上記で見てきたように、OB、O共に、その形質は主に、ムブナのメスの個体に出てきます。
しかしながら、自然界では、このOBの形態が、極稀にオスにも出てくる事があります。
こうした個体は、通常、"稀少個体"として、比較的高額で取引される事が殆どです。
また、残念な事に、こうした稀少個体を繁殖させても、次世代にOBのオス個体が出てくる確率は高く無いと言われています。
ただし、ドイツやアメリカの業者では、OBの遺伝子を深く持ったオス個体を選別、ラインブリードを繰り返し、数年かけてOB個体を固定させる努力を行なっています。
こうした事により、ラベオトロフェウス属メイランディア(メトリアクリマ) 属の幾つかの種類で、オスのOBを人工繁殖個体で、比較的容易に手に入れること出来ます。


メイランディア ゴールデン ゼブラOB 
< With special breeding efforts, a rare yellow Marmalade Cat male can be isolated!>
”特別な養殖努力を行い、稀少な黄色マーマレードキャット個体を確立しました”と繁殖元で紹介されています。
http://cichlidnews.com/issues/2008jul/whatsnew.html



〔OBとマーマレードキャット〕
このOBですが、OBと言う名称以外にも、マーマレードキャット、もしくはマーマレードと呼ばれる事があります。
これは、現地で、OBの魚をナマカテ(Namakhati)と呼ぶ事から来ています。
ナマカテと言う言葉を聴いた欧米の輸出業者が、マーマレードキャットと"空耳"的に聞こえた事により、この名称が広く使われる事になりました。
輸出業者のリスト等に、"マーマレード"または、"マーマレード キャット"などの名前が付け加えられている事があります。
この時は、例外なく、OBの形質を持った魚と考えても間違いありません。

〔OBとハプロクミス〕
アウロノカラ属の魚で、OBの特徴である、黒い斑点が出る魚が流通しています。
しかしながら、マラウィ湖では、OBタイプの魚はムブナ種にだけに見られる形質であります。
ハプロクミスにはみられない特徴です。
よって、これらは、OBタイプのムブナとアウロノカラの交雑個体の中から、形態的にアウロノカラの特徴を持った個体を選別、ラインブリードした魚だと考えられます。

アウロノカラ以外にも、ディミディオクロミス コンプレシケプスや、プロトメラス ステベニー タイワンなどの個体を用いて、OBタイプの魚が創りだされてきています。


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