岩見沢競馬場
昭和40年7月6日開設
コース:ばんえい・直線200m
(第1障害・高さ1.0m、幅9.5m 第2障害・高さ1.7m、幅15.5m)2004年8月28日、赤とんぼが優雅に舞う初秋の岩見沢競馬場にやってきた。世界中のどこを探しても、ここ北海道でしか見ることのできないばんえい競馬。私にとっても、初めてのばんえい競馬観戦だ。サラブレッドの2倍はあるかと思うような体格の馬が、騎手の「ウォリャー!」というかけ声にあわせて、500kg以上もある鉄製のそりを引く様子は迫力満点である。馬の迫力が2倍なら、騎手の手腕の見せ場も2倍。ばんえい競馬は、ただ馬を追い続けていればよいわけではなく、ところどころで一旦停止させて、溜めたエネルギーを一気に爆発させるというテクニックも不可欠だ。
1頭の馬が第2障害を越えようとしたが頂上で転倒し、ソリがずり落ちかけたときは、思わず声を挙げてしまった。幸い馬は無事でほっと胸を撫で下ろした。だが、以前、NHKのドキュメント番組で言っていた。「障害を越えられないヤツは肉」だと・・・。このまま勝てなければ、他に移籍のしようはないから「無事」ではなくなるのだろう・・・。力強さと同時に、このレースの持つ過酷さも間近で体験することができた。
余談であるが、大井競馬場(東京都)の「ふるさとコーナー」の客が皆、ばん馬がいったん止まるたびに腹を抱えて笑い、不器用に歩いている姿を、まるでバラエティー番組のお笑いタレントの如く扱うのを、私は以前から眉をひそめて傍観していた。楽しみ方は人それぞれだし、テレビに向かって何を言われても痛くも痒くもなく、むしろ売り上げに貢献している大切なお客様だが、こういう輩も生で観戦すれば「ウォリャー!」一発で、おのれの視点の愚かさに気づくことだろう。
特急「スーパーホワイトアロー」からJR岩見沢駅の3・4番線ホームに降り立つと、木彫りのばん馬が出迎えてくれました。「ばんえい競馬」という文化が町に根付いているんでしょうね。
パドックから本馬場に入場する際は、普通の競馬と同じようにジョッキーを背に乗せて回ります。リーディング(2004年8月27日現在)1位の坂本東一騎手(手前)と2位の鈴木勝堤騎手(すずき・しょうてい=その後ろ)が並んで周回しています。
それにしても馬の大きいこと。足の太さに至っては桁違いです。
スタンド2階席から2つの障害の全景を撮影。最初に待っているのが、高さ1.0m、幅9.5mの第1障害(写真下右)、そして次がレースの最難関・第2障害(高さ1.7m、幅15.5m=写真下左)、そして2つの障害を越えると最後に0.3%の上り坂が待っています。第2障害の手前では、どの馬も一旦停止して、息を整えてから勢いをつけて登っていきます。第1レースの2歳戦では、この第2障害を越えることができずにリタイアしてしまう馬もいて、レースの過酷さを物語っていました。
天下分け目の第2障害。馬と騎手の心がどれだけ1つになれるか。それが勝負の分かれ目です。坂下でいったん止まり、息を整え、騎手のかけ声と手綱を合図に最大の難関に挑む。
砂けむりを蹴立てて、力強く、そして堂々と障害を越えていく馬たち。さあ、ゴールはもう目の前だ!
サラブレッドの競走と違い、ばんえい競馬は、ソリの最後端がゴール線を通過した瞬間がゴールインとなります。
最内を先頭で進んでいる(鼻面だけ見えている)のが1番のキヨマサ号で、手前で7番のキョウエイブライト号が2番手を進んでいますが、だからこの時点では、どちらの馬もまだゴールインではありません。このあと6番のスーパーキンザン号がスルスルと両馬の間を突き、ソリの最後尾は6番の方が僅かに早く2着。クッソーーー(ToT)