和菓子と甘味料〜大脳の働きと糖質の代謝〜

 

 和菓子は乳脂肪などの油や香料を多く使い、脂の味を楽しむ洋菓子とは異なり、餡の舌触りを楽しむものといえる。日本全体が若く、経済成長真っ只中の「動」の時代にはエネルギッシュな洋菓子がうけていたが、高齢化社会、飽食化でカロリー制限が当たり前になる「静」の時代にはあまり流行らず、洋菓子は停滞し、和菓子の人気が徐々に増加している。和菓子は菓子の中で最も砂糖を多く使う。特に餡の砂糖含量は高く、40~50%にものぼる。そのためか、近年、砂糖の増加量は少しずつではあるが、伸びている。

 最近、分解や合成または、分離によりノンカロリーから低甘味まで各種の甘味料が作られるようになっている。現在、高甘味料はボディ形成能が大きなファクターとなる和菓子などでは使われない。糖質系の甘味料は蔗糖と煮ているが、ボディ形成の甘味料と違って砂糖とあまり値段がかわらず、安価ではないのであまりメリットもなく、使われない。最近は健康志向から虫歯や肥満と結びつけて新甘味料を喧伝する動きがあるが、砂糖と肥満の関係は油脂よりずっと少ないことがわかり、糖質中心で脂肪分が少なくカロリーが低い和菓子人気の一因となっている。砂糖は和菓子は良質のエネルギー源になる。また、餡などに使われる豆類にはたんぱく質と食物繊維が比較的多い。

 砂糖は非常に消化がいい糖だ。また、酸により加水分解しやすい。また、エネルギー源となりやすい。

 最近は肉体労働から頭脳労働が中心となっている。脳以外の組織では多少時間がかかるものの脂肪やたんぱく質をエネルギーと出来るが、脳は糖以外のものはエネルギーとして利用できない仕組みになっている。脳は器官の中で最もエネルギーを必要とするが、体が貯蔵できる糖の量は少ない。血糖量が少なくなると、精神的に不安定になったり眠くなる。最近のように神経を使うことが多くなると、一日三回の食事と食事の間にエネルギー補給として甘いものを適度にとることは必要ともいえる。