腎臓のはたらき

 腎臓ちゃん自身に説明していただきましょう。…今回はちょっと壊れてます(爆)


 全国860人の読者の皆様、こんにちわ♪かわいくって働き者で賢い主婦のまめこと申します。まめこの特技、それはお片づけ!夫や子供があっちこっちにいるものもいらないものも散らかすのでもぉ大変!全くどうしてこんなに散らかすのかしら!!(ぷんぷん)
 でもまめこは働き者で賢いからだいじょぉぶ♪(おまけにかわいんだから夫は幸せ者ね!)から、いつもおうちはきれいなまんま!快適なの♪
 今日は特別にまめこの必殺掃除法を教えてあ・げ・る!

 まず、いるものもいらないものもぜ〜んぶ集めちゃうの。集めたらまず絶対いらないものあったら困るものをを全部捨てちゃう!ぽぽぽ〜いっと…。そしてこれは絶対無いと困る!っていうものはちゃんと元に戻しちゃうの。困るものは、いるけどたくさんあってもまた邪魔なものなのよね〜。賢いまめこはまず、ストックを確かめるの。ちゃんと必要なだけあるかな〜って…。そして足りなかったら必要なだけ残しとくし、必要ないなら捨てちゃう!こ
れでお部屋すっきりよ♪
 でもまめこのお仕事はそれだけじゃないの。ちゃんとお料理も作っちゃう。まめこお手製の料理でないと家族の体調ぼろぼろよっ!
だからせっせと毎日作るの。うふふ〜まめこってばかしこい主婦♪


・・・まめこちゃんありがとうございました。

 なんのこっちゃって感じですけど、お片づけを『尿の生成』、お料理を『エリスロポエチンの生成』『ビタミンDの活性化』と置き換えれば、なんとなく腎臓の働きが理解してもらえるかな〜と思います。よりわからなくなりました?(すべったかなぁ^-^;) 
これだけではあんまりなんで、ちょっと真面目に書きます。

 腎臓の働きは大きく2つにわけられます。まず1つ目が『尿をつくること』そして2つ目は『内分泌器官として物質をつくり、分泌すること』です。

<尿を作る働き>

尿を作ること〜いわゆる体のお掃除〜ですが、まめこちゃんの話に出てきたように実はいらないものを捨てているだけじゃないんです!!いらないものを捨て、いるものはいるだけ残し、体の中の環境を常に一定にするように働いています。(腎臓に限らず体の中の環境を常に同じ状態にしようとする働きをホメオスタシスといいます。)
 この濾過には腎臓の欠陥と尿細管という管が関わっています。この2つの管は2回接触する場所があって、その2箇所でうまく尿は作られます。

 まず1箇所目。網目を通すようなかたちで分子が大きいたんぱく質以外の物質(水、ブドウ糖、塩類、尿素など)が尿細管に濾過されます。(実際には濾過される部分は尿細管ではなくボーマン嚢といいます。)そして2箇所目の接触部分で、いるもののみ血管に戻されます。(これを再吸収といいます)つまりここで体にとって必要ないものは尿となり排泄される仕組みとなっているのです。必要なだけしか戻さないことにより、体の環境は一定に保たれています。尿を作り、そして排泄するということには(排泄するのは腎臓じゃなくて膀胱ですけど)老廃物を排出すると同時に環境を一定に保つという意味もあるわけです。
 具体的に尿を作ることによって、水そしてナトリウム、カリウム、リンなどの無機質の血中の量が調節されています。また、体の中のpHも調節されます。(pHについては尿だけではなく呼吸によっても調節されています)
 このため、腎臓が障害されると、むくんだり、高カリウム血症などの電解質異常になったり、pHバランスが崩れてアシドーシス
になったりするのです。

<内分泌機能>

 次に尿を作る以外の働きを説明しましょう。専門的に言うと、『内分泌機能』といいます。この機能はあまり知られていませんが、体にとっては重要な働きです。これを知ったとき、私は『なんて働き者なの!』と腎臓がいとおしくなりました(笑)出来るだけ大事にしてあげたいものです。

 腎臓の尿を作る以外の働きをまとめると

1.ビタミンD3の活性化
2.エリスロポエチンの生成
3.レニン・アンジオテンシン系
4.プロスタグランジン(PG)の生成
5.カリクレイン・キニン系

となります。なんだか難しい横文字が並んでますね。このうち、3,4,5は血圧を調節するホルモン関係です。簡単にひとつひとつ解説していこうと思います。

【1.ビタミンD3の活性化】

 ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を良くし、カルシウムが骨に沈着するのを促進します。また、血中カルシウムの濃度も調節もしています。そのため、ビタミンDがうまく働かないと、骨の材料、カルシウムやリンがあったとしても骨がうまく作られなくなってしまいます。

 ビタミンDは食品の中から得られる他、コレステロールを材料に紫外線によって皮膚で一部合成されます。余談ですが、日光に当たらないとビタミンD不足が起こりやすいとか、日光にあたると丈夫な骨が出来るとかいわれるのはこのためです。

 さてさて、このビタミンD、食品からとられるものにしろ、皮膚で合成されるものにしろ、そのままでは働けません。(専門的な言葉で不活性といいます)肝臓と腎臓で働けるように作り変えられ(これを活性化といいます)初めて働けるのです。つまり腎臓は肝臓とともに働かないビタミンDを働けるようにする役割を担っているのです。
 そのため腎臓の働きが悪くなると、腎性骨異栄養症(骨軟化症、繊維性骨炎、骨粗しょう症、骨硬化症、異所性石灰化など)などの合併症が出てきてしまうのです。

【2.エリスロポエチンの生成】

 エリスロポエチンというホルモンを作り、分泌するのも腎臓の働きです。エリスロポエチンは骨髄に作用し、赤血球の増殖・成熟を刺激するホルモンです。そのため、腎臓が障害されると、鉄が足りてても貧血になるのです。(この合併症を腎性貧血といい
ます。)

 この貧血を解消するために『エポ注』(エリスロポエチンの注射)があります。腎臓で作られないなら、外から足してやろうという考え方です。これ、痛いらしいですね。なぜ、注射じゃないと駄目かというと、ホルモンはたんぱく質だからなんです。たんぱく質は口から入ると、胃や小腸などで分解されてしまい、血の中にいきつくころにはアミノ酸になります。当然、アミノ酸に分解された状態ではたんぱく質のころに持ってた働きはなくなって
しまいます。そのため、エリスロポエチンは直接体内に注射してやる必要があるんです。この原理はどのホルモンでも一緒です。
インスリンが注射なのも同じ原理ですね。


【3.レニン・アンジオテンシン系】

 レニンは糸球体の輸入細動脈(糸球体に入る時の細い血管)の細胞(juxtaglomerular細胞)で作られるホルモンで、腎臓の動脈の圧力の低下や、カテコールアミンというホルモンに反応して分泌されます。レニンはアンジオテンシノーゲンという肝臓で作られるまだ働けない(不活性な)ホルモンをアンジオテンシンIにします。このアンジオテンシンIは肺の酵素(アンジオテンシン変換酵素)によってアンジオテンシンIIになります。(一部は腎臓で
変わるようです)図にすると下のようになります。

               レニン    アンジオテンシン変換酵素 
                ↓            ↓

  アンジオテンシノーゲン―→アンジオテンシンI―→アンジオテンシンII 
  

 このアンジオテンシンIIとホルモンは血管を縮める強い働きやナトリウムの再吸収を亢進する働きがあります。ゴムホースをぎゅ〜っと握ったときを想像してもらえればいいんですが、血管を縮めると血圧は上がります。また、ナトリウムの再吸収も増えると細胞外液も増えるので血圧が上がります。
 つまり、このレニン・アンジオテンシン系が活性化すると、(レニンがたくさん分泌されると)血圧が上がります。

 余談ですが、ACE阻害剤という降圧剤はこのレニンアンジオテンシン系の活性化を抑えて血圧を下げる薬です。『ACE』は『アンジオテンシン変換酵素』のこと(上に出てくる肺にある酵素)。この酵素を抑えることで、アンジオテンシンIがIIになるのを防ぎ(=阻害し)血圧を下げます。ただし、この薬、腎機能が悪い人には作用が強く出すぎる危険性もあるようで、腎臓病の人に対しては注意しながら使用しなければならないらしいです。

【4.プロスタグランジン(PG)】

 プロスタグランジン(PG)を出すのも腎臓の働き。PGは血管を広げるのに作用するものと、収縮する作用があるものがあるようです。文献によっては降圧物質と書かれていたので、主に、血管を広げるもの(=血管が広がると血圧は下がります)が多いのかなと思いましたが、よくわかりませんでした。まぁ、そういう血圧調節ホルモンが出ているということで…。

【5.カリクレイン・キニン系】

 腎臓ではカリクレインが出されます。カリクレインまだ働けない(不活性な)キニノーゲンをキニンにします。レニン・アンジオテンシン系と同じような仕組みですね。さて、このキニン、血管を広げる働きがあります。つまり、血圧を下げる働きをします。


高血圧は進行腎不全患者の80%にみられるといいますが、この原因は上のような因子よりも、むしろ、尿の生成障害(水やNaがうまく排泄されないこと)によるようです。でも、上のような血圧調節因子も一因にはなるらしいです。

(01/09/30)