【旅のあらまし】さて、私は12月22日に学校を出発して以来、おおよそ1日ほどこのイギリス、ロンドンにいたわけですが、実は大して何もしていません。今回のメインとなる行き先は、スイス・イタリア、なのでまあ、ここは出発点のようなものです。ですから、本来は買物やらちらっとした観光やらでぶらりぶらりと優雅にイヴを過ごす、ということなのですが、なかなかそうもゆかず、昨晩は晩飯も食べずに寝てしまいました……バカですねえ。
今回、なぜにスイス、イタリアなのか、ということが疑問に思われるでしょうが、これにも紆余曲折がありました。最初、「皆がいいというベルギーでひっそりと正月を過ごす」というのを考えていましたが、せっかくこちらにいるのだからオペラ(私はオペラ好きなんです、、、)を見て周らない手はないじゃないか、という指摘を受けまして、うーん、それもそうだと思い返していました。
しかし、ベルギーやオランダではあまり演目として面白そうなものはやっていません……パリ……も難しい……なあ……と考えているところで、ふと私のこれまた大好きなニーチェという人物を思い出しました。彼は、『ツァラトゥストラ』という本の中で「神は死んだ」とのたまった人ですが、この代表作である『ツァラトゥスラ』の着想はスイスのシルス・マリアという村で過ごしている間に浮かび上がったものだと聞きます。ですから、ミレニアムの正月はシルス・マリアだ!と、奇を衒ったチョイスに走ったのも、まあ無理はないもの、と思います。……ですが、結局周りの宿を押さえたにもかかわらず、シルス・マリアの宿は押さえられませんでした。というのも、シルス・マリアはスキーの本場サン・モリッツのすぐ近くであるから……トホホ。ということで、いまいち本旨とはずれてきた旅行が始まったわけでした。
【ロンドンでのショック、、、恐るべしキリスト】そうはいっても、ロンドンからパリまではユーロスターで優雅に行くし、リヨン、ミラノ、チューリヒ、ジェノヴァ、ジュネーヴと転々としてゆく中で、いろいろと面白いものを見ることができるだろう……とまあ軽い心持で出発したわけです。この際、ロンドンを経由してゆくのは、一つにはジャパンセンターで日本の本や雑誌を買おうという魂胆、そしてもう一つにはユーロスターに乗ってみたい、という魂胆からだったわけです。
ダブリンのバスエーラス(中央バスステーション)から出発して、おおよそ12時間以上かけてロンドンのヴィクトリア駅に到着。宿は夏に泊まった場所なので、あまり難なく行きつき、荷物を預けた。ここまではよかったのです。
道を間違えてリージェント街ではなく一筋違いのトッテナムコート・ロードへと出てしまい、面倒なのでそのままグッジストリート駅から地下鉄でウォータールー駅へと行く。ユーロスターの出発点だ。並びながら、スケジュール表を見ている。トマス・クック(時刻表)には金曜のみとは書いていなかったが、私の乗りたい電車は金曜のみだったので、一個ずらさないとな……とか思いつつ、欄外に目が行く……クリスマス(12月25日)は全線運休!!!
誕生日なんだろうが、ジーザス!である。窓口に辿りついて、一瞬そのまま25日の昼頃、と通りそうになったが、お姉さんも気づいて、「その日はやっていないの……」と終った……
仕方なく、ジャパンセンター(略してジャパセン)へ行った。夏に来た時とはえらい違う、雑誌の品揃えの悪さで幻滅。さらに、ここでパリまでの航空券をとったが(日本人の店員はかなりがんばってくれて、なんとか£70程度に押さえてくれた)、当日はメトロが動いていない、、、というツッコミを授けてくれた。確かに地下鉄で聞くと、ポンと紙を渡された。12月25日の振替輸送表と、以降のスケジュールとです。
ロンドンのクリスマス・イヴがやってきた、、、私は今、空しいクリスマス・イヴを過ごそうとしている。だって、お店が閉まるの早いんだもん!(苦笑)
【2日目は短く愚痴る】えーと、最初に謝っておくと、今日も何もなく、ただ愚痴る材料しかあらない、、、申し訳ないのか、いやー、読み甲斐のあるところで、というところか???
本日は本来の予定では、
a)テイト・ギャラリーを見る、
b)ロンドン動物園を見る、などの行動でもとろうかと思ってた。
が、また今日も訪ねたジャパセンで、ミュージカルチケットを購入!という手があるな、と気づく。うーん、脱・空しいクリスマス・イヴ!を目指す私には渡りに船。本当は、うち(元の勤務先である某在外施設)の生徒が学園祭でやった「レ・ミゼラブル」あたりを見たいな、と思ったが、本日はやらないそうで、「オペラ座の怪人」を購入。4時から6時のあいだにどこどこでチケットをピックアップしてください、と窓口の人に言われ、現金を支払う。
その後、フォートナム&メイスン(略してF&M)へと行く。ここのところ読んだ英文学でF&Mの注がすべて、ロンドンの百貨店、と書いてあったので、寡聞にしてF&Mを「紅茶屋さん」と思っていた私は、真相を確かめるために入ってゆきましたわさ。すると……確かに日本人客があまりゆくことのない2階より上には、婦人服やら紳士服やら、寝具などなど、まあ百貨店らしい品揃えがあった。ただ、1階にはうようよしている日本人が、ほとんど見うけられなかったのは、ある意味不思議だ。
寝巻きを忘れたので、ジャージを近くのスポーツ用品店で購入するが、レジの子が日本語で話しかけてきた。聞いてみると、熊本県に1年間留学で行っていたのだそう。ふーむ、縁は奇なり。ついでに三越にも行ってみるが、いまいち……だなあと正直思う(すいません、私が思っただけです)。なんか、寂れている感が強いし、バーバリーなら、数軒先に本物があるし……どうも説得力にかける存在、という気はした。私が勝手に思っただけだが。
で、再びF&Mに戻って食事をとった。ここの給仕が、夏にも会った人(北欧旅行記をご参照ください)で、向こうもまだこちらのことを覚えていた。「夏にもこの座席に座ったよね」とか言われて、少し嬉しい気分になる。で、また再びジャパセンでかった日本の雑誌を読む。そう、昨日はぶつぶつ言っていたが、結局昨日は丁度入荷直前だったらしい。
まあ、そんな感じで結構いい気分になりながら、ホテルへと戻ろうという頃から、雨が降り始めた。あらあら……それでは動物園行きもなしとして、チケットをピックアップする時間まではホテルで休もう、ということに。4時半頃に、そろそろ出るかな、と出発。5時10分頃には、件のチケット屋へと行くが、これがまた見事に閉まっている。仕方なく、6時まで何度か見るが、当然ながら開かない。
では、本陣に乗り込むことよ!と女王陛下劇場(ハー・マジェスティー・シアター)へと行ってみるが、これまた人の気配がない。開場が7時45分なのか開演が7時45分なのかいまいちはっきりしないので、まあ7時45分まで待つか、と近くの店で食事をとる。
これまた、クリスマス・イヴというもののすごさを感じるが、あのマクドナルドですら、客席への入口がシャッターで閉められている……そして結局、「オペラ座の怪人」はやらなかったようだ。そして空しく、今ホテルへと帰ってきている。今回の旅のついてない度は、前回に勝るとも劣らない(苦笑)