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Past As Prologue

  「破滅への序章」

オープニング:
アダム「私はアダム・ケイン。遺伝子研究の先駆者だった私は命を救うべく人々のDNAを操作した。しかし患者の多くは遺伝子の突然変異を起こし超人的な力を持つようになった...。私は今最強の4人とチームを組んで正義の為に闘っている。その名はMUTANT X



 ガブリエル・アシュロック率いるストランドのメンバーがヴァラディの屋敷に集まっていた。アシュロックは美しくも恐ろしい光球をその手に弄びながらヴァラディに彼の求める「骨壷」の在り処を吐くよう迫っている。その様子を物陰から伺っていたのはシャリマーだった。ヴァラディは「骨壷」を大切にしまっている金庫を開け始め、その後ろではアシュロックが部下のミュータント達に手振りで指示を与えている。ヴァラディが金庫からそれを取り出すとアシュロックは容赦もなく先程の光球でヴァラディを殺してしまった。その瞬間シャリマーが窓を破って乱入し、アシュロックの部下達を蹴散らしはじめるがすぐに彼に精神バリアによって弾き飛ばされ、シャリマーは彼の手中の光球を目前に見る。しかし間一髪そこへブレナンが救助に現れた。突然のブレナンの出現に隙の出来たアシュロックは彼の電撃によって飛ばされるが直ぐに邪悪な光球で二人を弾き返してしまった。屋敷の外にはヘリックスが降り立つところだった。尚もシャリマー達を攻撃しようと再度光球をその手に宿らせようとしたアシュロックを異変が襲う。彼は突然力の自由を失い、そのままヴァラディから奪った骨壷を手にその場を去る。アシュロックの異変に気付いた二人はアダムの待つヘリックスへと向かう。

 プロクシーブルーのヴァラディ殺害事件のニュースを聴いているアダムの元へシャリマーとブレナンが来る。勝手な行動をした二人からアシュロックの手がかりを掴んだため屋敷に潜入したがアシュロックが身体に異変を起こした事実がもたらされた。シャリマーはニュースが気に入らないとケーブルを力任せにちぎり、ブレナンはアシュロックを倒せるチャンスだと言うがアダムのまたと無いチャンスだがアシュロックを治療出来ると言う意外な答えを聴きシャリマーは怒ってその場を去ってしまう。

 ストランドのアジトにて。アシュロックの部屋では体調の思わしくない彼を側近の分子系ミュータントであるアジザが身体に傷を付けずに直接機具を差し込んで治療を施している。アシュロックはその間にサンクチュアリにいるシャリマーの精神へ潜入していた。思わず飛び起きるシャリマーを挑発し始めるが心配したエマが彼女の部屋に入って来たため精神侵入は中断される。治療が終わったアシュロックにアジザは最強である力が彼の寿命を縮めており、新陳代謝と遺伝子の変異速度の加速が原因だと述べる。自分が支配者であると言う自信に溢れるアシュロックにとっては25年もの間ポッドで眠っていたのは死ぬためではないと言い切り、アジザになんとかするように命令するが現実は厳しいものだった。
 サンクチュアリではアシュロックを殺すのではなく治療を施して助けてやる為にエマとジェシーにストランドへ侵入してアシュロックにDNAを採取してくるように言う。自分達を殺そうとしている相手を助ける事に納得が行かないながらも二人は出掛けた。

 アシュロックは人類が過去に生み出し獲得した「錬金術」を使って自分の命を救おうと計画している。彼の行動がよく理解出来ないアジザにその為にヴァラディから「骨壷」を入手したのだと言って二人は部屋を出る。
 そこへジェシーが物質の分子を希薄化させる能力を使ってエマと共に侵入してくる。しかしジェシーはまだ新しい力を使いこなせてないのか、壁の中へエマを取り残してしまう。慌てて壁からエマを出すジェシー。

 ブレナンはアダムに元プロの泥棒である自分の方が侵入には手慣れてるのに何故ジェシー達を送り込んだのか問いている。アダムはブレナンは直ぐに敵の直中に飛び込んでいこうとするからだと笑顔で揶揄しているが、二人とも今回の作戦には大きな危険が付き物だと気付いている。万が一の時の為に作戦第二弾もあるとの答えにブレナンは成功させるのは難しいと確信する。そこへシャリマーがやって来てアシュロックを治療する計画と知ると危険なアシュロックを治してやることなど信じられないと怒り、アダムは自分勝手だと詰め寄る。だがアダムにとっては過去にも患者を生かす為に施した治療によって強大な力を得たアシュロックを、今は危険だから殺すと言う身勝手な行動は医者として許されないことだと信じている。そのためシャリマーの怒りに任せて相手を葬ると言うやり方の方こそ自分勝手な行動だとやり返す。感情が激したシャリマーは獣の目をしながらその場を去り、離れたところで八つ当たりをしていた。
 
 ストランド内部に守備よく潜入したエマとジェシーはアシュロックの部屋を探し当てるが、敵方の野生系女性ミュータントのヴァレリーに見つかりそうになる。エマはジェシーを部屋に潜入させるとDNA採取を任し敵の相手を買って出る。見慣れぬエマを不審に思ったヴァレリーはエマをアシュロックに会わせようとするが、エマの精神攻撃をくらって渾沌してしまう。目当てのモノを入手したジェシーはエマとすぐにストランドを脱出する。

 変化の進行を気遣うアジザを伴ってアシュロックは彼なりの「錬金術」の為に準備した実験室へやってくる。ホログラフィーで生前の姿を再現した古代の錬金術師であるアヴァリスを披露するアシュロック。更に奪った骨壷にあったアヴァリスのDNAを培養して作ったクローンが沈む水槽もそこにあった。アシュロックはクローンが自身の魔力で蘇ればアヴァリスの力で自分の命が助かると信じていたのだ。

 侵入者を警戒し始めたストランドにシャリマーが一人向かっていた。中へ入ろうとする彼女を後を追って来たエマが引き止める。サイコキラーであるアシュロックを野放しにすることが理解出来ないと怒りを露にするシャリマー。だが彼女にとってはそれ以上に自分の精神へ易々と入って来て自分を悩ませるアシュロックが許せないのだ。しかしエマは気持ちは分かると言って宥めて帰ろうとする。そこへ車に乗った男が二人をナンパしにやって来た。無視するよう勧めるエマを振り切ってシャリマーはここぞとばかりに車の一部を破壊して憂さを晴らし、スッキリするとエマと共に帰っていった。

 眠れないアシュロックは再びシャリマーの精神に入り込もうとした。サンクチュアリに戻ったエマとシャリマーの前に姿を現したアシュロック。自分達は運命によって結ばれるのだと言ってシャリマーの心を揺さぶろうとする。動揺するシャリマーにエマはこれは幻だと言うが、彼女には現実としか思えない感触だった。精神攻撃をしようとするエマにアシュロックは自分に対する攻撃は無駄だと笑う。しかしエマはアシュロックの幻ではなく幻に翻弄されるシャリマーにはそれをぶつけて幻を消してしまった。エマに邪魔をされたアシュロックは部屋で暴れている。

 サンクチュアリ内でバスケットに興じているブレナンとジェシー。ジェット噴射能力で一点を得たブレナンの反則技をジェシーが詰っているところへアダムがスパイ衛星によりストランドの攻撃部隊がマンハッタンへ向かったと言う情報を持って来た。隙をみてジェシーは1点を取りかえすと二人は敵の目的を探るべくマンハッタンへと向かった。

 マンハッタンの博物館に侵入した3人の男女のミュータントはアシュロックに認められる為にあるものを狙っていた。女性ミュータントはストランド内部でエマに精神攻撃をされた野生系のヴァレリーだ。男性ミュータントの一人が放電能力でロックを解除して展示室に入り3人で探っていたが、ある陳列ケースの中に目的のモノを見つける。エジプト文字の書かれた水晶でできた黄色い三角形の透明な板状のモノ、ウィジャー板だった。もう一人の男がガラスを割らずに手を突っ込み水晶板を取り出し3人は部屋を出る。そこにはブレナンとジェシーが待ち構えており即座に双方とも能力を駆使した戦闘に入る。
 電気系ミュータントの放電をさけるとブレナンも更に強力な電撃で反撃する。ヴァレリーはブレナンに手当りしだいに側にある展示物を投げ付け、ビリヤードの棒キューで応戦する。三角形の黄色い水晶板を取り出した男は念動能力も合わせ持ち落ちている野球の球をジェシーに次々とぶつけだす。ジェシーも体密度濃くしたりして応戦している。最後にブレナンの放った電撃がヴァレリーに命中して倒れる。その隙に二人の男達は水晶板をもって逃げてしまった。ブレナンはヴァレリーからアシュロックの目的を聞き出そうとするが突然彼女の様子がおかしくなり、急いでサンクチュアリに 向かう。

 ブレナン達が連れて来たヴァレリーは意識が無く、アダムとエマが調べているところだ。ジェシーが持ち帰った水晶板を包んであった布に描かれている図柄の分析を進めるブレナン達。アダムはアシュロックが彼女に捕らえられたら自滅するように催眠暗示をかけた事を突き止めた。二人で名前を呼ぶとヴァレリーは意識を取り戻すが、直ぐに身体に変調が生じてなす術も無く死んでしまう。その瞬間エマはアシュロックが死にかけている光景を見てしまう。

 アジトのベッドに横たわるアシュロックはアジザの治療を受けながら、ヴァレリーの奪った水晶板の対の欠片が見つからなければ意味が無いと毒づいている。アジザはアシュロックの身体を苛む痛みを消そうと鎮痛剤を打とうとするが、彼はその手を止め痛みこそが復讐心を掻き立てると言って注射を拒否する。そしてその痛みをバネに自分を今の境遇に追いやったアダムへの憎しみを募らせていた。
 アシュロックの命がかなり危うい状態にある情報を耳にしたシャリマーはそのまま放っておけば死ぬ事を喜んでいる。だが現実はそんな甘いものでは無く失うものものの無くなったアシュロックは更に危険だとアダムは警告する。

 アシュロックはアジザに自分が死ねば今までのような暮しは出来なくなると脅し、それが嫌なら水晶板のもう一つの欠片を見つけだすように命令を下す。アジザは虚勢を張っていても生きるために必死なアシュロックに良い考えがあると言う。
 三角の水晶板、つまりウィジャー板の分析を終えたブレナンはアダムにこの欠片の元の持ち主は古代の錬金術師アヴァリスであると知らせる。そのアヴァリスの骨壷が先日ヴァラディの元からアシュロックに盗まれたのだった。どうやらアシュロックはその水晶板に刻まれた文字を解読する事によって命長らえる事を望んでいるらしい。しかし水晶板の呪力を活かすには対になるものが必要であり、それが無いと一つだけでは意味をなさない事、そしてその水晶板が包まれていた布に記された地図がもう一つの欠片への道を示している事も判明した。

 ジェシー達はすぐに地図の示す通りエジプトへ飛びシャリマーとエマがピラミッド内部に潜入した。シャリマーはすぐにもう一つの水晶板の在り処を突き止め入手に成功する。ヘリックスへ戻ろうとする二人の前にアシュロックの幻影が現れるがシャリマーも既に彼の誘惑に打ち勝っていた。
 アダムは水晶板の分析を終え、アシュロックが水晶板を二つとも手に入れれば彼を止める術は無くなるくらいに強力な魔術である事が判明する。ミュータントXのメンバー全員を危険に曝す事が分かっていてもアシュロックを救うことは辛い決断だったとアダムはシャリマーに告白する。

 アダム達に水晶板の片割れを奪われ絶望を感じているアシュロックにアジザは彼を喜ばす為の朗報をもたらした。アヴァリスのDNAに手を加えて構造を変えることに因り彼女自身のDNAが不足していても他人の遺伝子を受け入れられるように操作したと言うのだ。不完全な方法なのでアヴァリスは数週間しか生きることは出来ないが、その間にアシュロックの命を救うことができる。そのことを聞いたアシュロックは不敵な笑いを浮かべる。

 アヴァリスのクローンのある実験室でアジザは説明を続ける。クローンの沈む水槽に生きた人間を放り込むだけでその人間の遺伝子を使ってアヴァリスは蘇生すると。アシュロックは甘い笑顔でアジザに礼を述べキスをかわすが、その言葉とは裏腹に彼の許可無くアヴァリスに手を加えたことに怒り、自分の裏をかいて信頼を亡くしたとしてアジザの首を掴み、アシュロックを助けたと言って許しを乞うアジザを無惨にも水槽に突き落とした。水槽の中では驚異的な変化が起こりアジザの遺伝子を生け贄にして遂にアヴァリスが蘇る。

 アダムはアヴァリスが蘇れば大変なことになると心配している。それを聞いたエマは自分の両親は科学より魔術を信じていたことを打ち明ける。アダムは科学にも魔術にも接点があると信じどちらも反応があり力の作用が生じると言う。エマも自分達がアシュロックの持つもう一つの水晶板を手に入れればアシュロック達を倒せる筈だと言う意見に賛成する。
 水槽から上がったアヴァリスは古代の衣装に身を包みアシュロックの前に現れる。アシュロックの計画を阻止すべくミュータントXの5人のメンバー全員がヘリックスでサンクチュアリを出発した。アシュロックは魅惑的なアヴァリスとキスを交わし、アヴァリスは自分の水晶を手にいれれば彼を助けると言う。

 しかしそこへアダムが現れアシュロックを救うのは自分だと宣言し彼の体調を元に戻す為の薬品を仕込んだ特殊銃を向ける。アシュロックは咄嗟にアヴァリスの後ろに隠れ、アダムの銃の威力もアヴァリスの魔力に阻まれた。そして自分は既に以前ポッドに閉じ込めた時のような10歳の子供ではないと光球をアダムに命中させる。起き上がったアダムは銃を捨て水晶板を懐から取り出した。それを見て前に乗り出すアヴァリス。アシュロックは再度手に光球を宿らせアダムを殺す為に放つが、アダムの後ろの壁から侵入したジェシーがアダムを通り抜け身体の密度を反転させてアシュロックの光球を跳ね返した。アシュロックは跳ね返された自分の光球に当たり倒れ、後から駆け付けたエマはアヴァリスに向かって精神攻撃をかけるが、アヴァリスもまた同じ手段でエマに跳ね返す。

 ジェシーとエマ、アシュロックとアヴァリスの闘いが続く中アダムはシャリマー、ブレナンと合流して、薬品銃による第一案は失敗した為第ニ案を遂行することにする。アジト内の実験室ですぐにアシュロックの持っていた水晶板を見つけると持って来たもう一つの水晶板と一緒に包んでいたアヴァリスの魔術について記されている布の上に並べて置いた。エマとジェシーはシャリマーとブレナン達と合流して迫ってくるアシュロックとアヴァリス、ストランドのメンバー達とやり合っていた。しかしブレナンの電撃攻撃をまともに受けてもびくともしないアヴァリスを盾にアシュロックは少しづつアダムのいる実験室へ近付いて来た。更にアヴァリスも魔術による光球でシャリマーを攻撃してくる。

 アダムは二つの水晶板を重ね合わせた時に判明する象形文字を発見し解読に急ぐ。アシュロックはジェシー達の防御を突破して実験室に乱入してきた。双方が持てる能力を駆使して闘っている間にアヴァリスは自分が再生された水槽のある台に上り両手を高くかかげるとその身体が光だす。そしてその掲げた両手からは凄まじい勢いで放電がくり返されていた。アシュロックの妨害を避け全員が見守る中アヴァリスが呪文を唱えはじめるとアダムも水晶板から読み取った呪文を彼女に合わせて唱え出す。アダムには権利がないと否定するアヴァリスは、二つの水晶板を持っていることを証明してみせた彼に納得した表情を見せ力を解放しだした。その様子を見て項垂れるアシュロック。アダムは全員をアジトから避難させる。アヴァリスの凄まじい魔力はアシュロックのアジト全体を爆破崩壊させてしまった。

 サンクチュアリで寛ぐアダムの部屋へシャリマーが来る。彼女はアシュロックのことでアダムの作戦に反対したことを謝りに来たのだった。アシュロックは危険な相手ではあるが彼に起きている突然変異はミュータントXのメンバーにも起きていることでもあるので、進化によって新しい力を得た場合何が起こるか分からない。アシュロックは「ジェノマックスの子供達」であるミュータント達全員の未来に繋がる存在だから彼から色々なことを学ばなくてはならないのだった。だがアジトが爆発した際にアシュロックが逃げ延びたかどうかはわからないが彼は非常に手強い敵である為その死を確認するまでは安心出来ないと言う。またシャリマーが悩まされたアシュロックの幻への恐怖を完全にはねのけられないのは、アシュロックの人の心を支配する力によるものである。だからミュータントXはアシュロックを何としても止めなくてはならないのだ。


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