10/Aug/2002 Saturdays @ Fabric

 

1ヶ月弱というフランス人並みの長期Holidayをいただいた僕の初クラビングはやはり一番行きやすいFabricとあいなった。実はロンドン到着当日の82日にもFabric Liveに足を運んだのだが、東ロンドンでのサッカー観戦早めに切り上げての1145分到着にもかかわらずFarringtonの駅まで伸びようかという長蛇の列。前に並んでいる兄ちゃんに「どれくらいかかるの?」と聞くと「4時間くらいかな」という回答。ちなみにParty5時で終わりである。「The last one hour is always the best mate.」とのこと。日本人以上に列に並ぶのが大好き&週末のPartyに命をかけているイギリス人の真髄を見た気がしたというものだ..。当然僕はその後真っ先に退散した。
いずれにせよ気を取り直して一週間遅れてのFabric襲撃。今度はDrum n’ Bassの金曜日ではなく、Tech HouseProgressive HouseSaturdaysResidentは先日Wombでも回したCraig RichardsTerry Francis。友人から「かなり良かった」との報告も受けており期待は高まる。
前回の教訓から、宿から最寄の駅であるWimbledonの駅に午後9時集合。一緒に行くのは学生に戻ってみたい一心で2週間ばかし通っていた語学学校でのClass Mate、パリジャンヌのDamien君(なんと17歳)。駅で偶然学校が一緒のユーゴ人とイタリア人と遭遇し、急遽彼らも加わることに。国際色豊かなLondonらしい風景である。無事最寄り駅のFarringtonには10時過ぎに到着。早速黒人のGangstar風のお兄さん達に「charlieいらんか?」攻撃にあう。丁重にお断りをし、現地在住の日本人DJHamatraxxさんの到着を待つ。どうやら地下鉄が遅れているらしい(日本では考えられないが、とにかくこっちの鉄道システムは遅れ、キャンセルは日常茶飯事)。
その後無事ハマトラさんに合流し1030分過ぎに中へ入るも中はがらがらである。ハマトラさん曰く、「金曜日はともかく、土曜日の盛り上がりはいまいち」とのこと。それでも12時過ぎにはある程度込んでくることが予想されるため、今のうちに踊っておこう、ということで、Room2、Room1を行き来する。
実に1年半ぶりのLondonでのクラビングだが、以前と比べて人の格好はずいぶんカジュアルになったなあ、というのがまず一番の感想。カチッと決めた人は少なく、男は太目のジーンズにTrainer(イギリス英語でスニーカーのこと)が定番。ドレスコードなぞどこ吹く風。日本では見ないような貧相な格好の人もちらほら。
ハマトラ氏曰く、「FabricLondonCode」とのこと。誰にでも入りやすく、クラバーだけでなく、色々な人種がミックスしたいわば「入門編」クラブとのことである。客層は20代前半から半ばが中心、みんなビールを片手に踊っている。いわゆる「バキバキ」な人はそうはおらず、みな土曜の夜のクラビングを「Pubが閉まっちゃったからクラブで2次会」的な乗りで楽しんでいる。これはこれで悪くない。
相変わらず設備はたいしたもので、特にChill Out空間の多さには目を見張る。Room1と2の間には大きなベッドとソファー。みんなごろんとなごみ中。これは日本にも欲しいところだ。早い時間のRoom2では解散したばかりのLeftfieldの片割れが閑散としたフロアを前に黙々と固めの音を出している。
日が変わり、一気に混み始めるか、と思いきや、実はそうでもない。SuperClubの苦戦が伝えられる英国の実情を垣間見た気がした。イギリスでおお流行りといわれているTech Houseだが、やはり一般人も多いここFabricではいまいち受けが悪いように感じる。実際、同行したユーゴ人は「もっと明るいダンスミュージックはないのか?」を繰り返していた。
午前1時になってお目当てのCraig RichardsRoom1に登場。引き続きおとなし目の音で攻め続ける。すっかり音楽に飽きてしまったユーゴ人、イタリア人とは対照的に、今回が初のLondonクラビング体験の17才のFrench Boyは、「この音楽まじでいいな」を連発しながら黙々踊っている(後日この手の音を出すDJのリストを書いて渡してあげた)。僕とハマトラさんは、「まあこんなもんだろ」ってな感じでたんたんと踊る。それにしても、音は一向に上がってこない。僕らは「んー、渋いな」って感じで楽しめているのだが、これでは普通のお客さんはちょっと可哀相。Openから4時間もずっとこのノリである。
盛んにあくびを繰り返すsoftyなユーゴ人とイタリア人を見て、「そろそろ帰るか?」とあいなった。ちなみに僕らがクラブを出たのは245分くらいだが、その時点でまだ音は淡々状態であった。きっとこの後、がつんと上がったのだろうが、いずれにせよ、「渋い音だったなあー」という感想が全てである。
外は半袖でちょっと肌寒いくらいの気候。途中ビルの谷間の道路を横断する野キツネに遭遇する(野リスは町の到る所にいる)。Tottenham Court Road周辺は、車は大渋滞、道には酔っ払った人が溢れ、街のネオンはこうこうと光っており、新宿、渋谷あたりの感覚に近い物がある。帰りのバスでは乗った瞬間から、終点のWimbledonに着くまで4人とも延々爆睡状態。久々のLondonの夜は十分に満喫できたと思う。



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