Rave、Wedding and Kangaroos

〜KAMIの豪州レポート〜

written by KAMI

 

それはいつもの日曜の代々木公園での、僕の大学時代からの友人かつクラブ仲間であるKussyの一言から始まった。「おい、聞いたか?Kerynne結婚するってよ!」。Kerynneというのは僕とKussyの長い間の共通の友人。ずっと日本で英語の先生をしていて、よくみんなでつるんでいたのだが、昨年末にみなに惜しまれつつ、boy friendの待つTexasへと旅立ったLovelyなAussie girlである。Texasに着いてたった15日後、彼からのProposeがあったのだという。「式は3月9日で場所はMelbourneだってよ!行く?」とKussy。返事はもちろんYes!親友の結婚式がずっと行ってみたいと願っていた地で行われるというこの機会を誰が逃せるというのか?
さっそくその日の夜からネットで現地のクラブ、レイブ情報を収集開始。やがて、とてつもないイベントが結婚式の翌日に結婚式が行われるMelbourneで開催されることを発見。それが豪州最大のrave party、「Two Tribes」であった。余りの偶然と、イギリスを中心とした欧州からの豪華なTranceProgressive HouseHard HouseDJ陣の面子を見た瞬間に、僕が一瞬気を失ったのは言うまでもない。航空券を予約したその当日に、Two Tribesのチケットも購入..。何という素敵な日にWeddingを設定してくれたのだろう。これは女神の微笑みか、それともKerynneの粋な計らいだったのか(なわけないか)..。
以下は会社の上司に白い目で見られながらも無理矢理有給休暇を取得し、正味5日間という強行日程ながらも、全身全霊で遊びきった日々を細かく綴った旅行記である。お楽しみあれ。

 

3月6日>
 
15時05分
会社のみんなへお別れ。隣の席の女の子に、「もし飛行機が落ちたら、会社のE-mailのアドレス帳のFriendsフォルダーにあるすべて
のアドレスにそのニュースを送って欲しい」と念のため頼んでおく。旅慣れているつもりなのだが、やはりどうしても飛行機だけは好き
になれない。だが、やはり気持ちは高ぶっており、タクシーの中で珍しく自分から運転手さんに世間話を切り出している自分に気づく。
 
16時12分
大船発成田空港行きの成田エクスプレスに乗り込む。しめて5000円弱。ワールドカップを見に来る世界中のサッカーファン達の驚く顔
が目に浮かぶ。Seb FontaineのCDを聴きながら定期購読を始めたばかりの(読めもしない)Business weekを読む。
なかなか至福のひと時。あっという間に成田へと到着。
 
18時10分
さっそくQantasのカウンターでチェックイン。通路側の席を確保し、満足げにマクドナルドで食事。
考えてみれば、しばらく和食から遠ざかるだけに、何もマクドナルドにする必要性などまるでなかったな、と後で気づく。
 
20時30分
飛行機搭乗。エコノミーは思ったより広い。ロンドンに行くときに乗ったスカンジナビア航空と同じくらいか。
隣はかわいいオーストラリア人の女の子。ラッキーなことに、毎度長旅の際は隣人には恵まれている。
前回のロンドン旅行の際もやっぱりかわいいAusieの女の子。しかもその時は空港に迎えに来ていたいとこの女の子と3人で一緒に
そのままPubに直行したっけ。まあ今回は空港まで新郎新婦が迎えに来てくれているのでそれは期待できないが。
第一その女の子もボーイフレンドが空港まで迎えに来ているとか。
Angieという名のその女の子、お兄さんが千葉大学へ留学中とのこと。大学の卒業旅行をかねて2週間、お兄さんを訪ねていたそうだ。
しかもその兄上がテクノ好きで、2日の赤坂のMauro Picottoに一緒に行ったらしい。
「僕も行ってたんだよ」ってなかんじでそこそこ話も盛り上がり、快適なフライト。12時過ぎるとさすがに眠くなり、
Muzik(イギリスのクラブ雑誌)のすんばらしいchilloutのおまけCD、「IBIZA/ DAY」を聞きながら眠りに落ちる。
 
3月7日>
 
4時00分
いきなり「朝食です」アナウンスで起こされる。きっと全員「こんな時間に朝飯なんか食えるかよ」と心の中で突っ込んでいるに違いない。
しかしながら、2時間の時差を考えると、すでにAustralia時間では朝の6時。Sydney着が7時30分であることを考えると致し方なしか。
無理矢理まずい機内食を押し込む。
 
7時30分
Sydney到着。ここでトランジットだ。外では雲一つない青空が広がっている。気温は28℃とのこと。
南半球のオーストラリアはちょうど夏が終わりかけの時期だ。Sydneyはぜひとも見てみたい街の一つだが、今回は正味5日間のみの
滞在のため、断念。次回はぜひ世界でも有数のVenue(ハコ)と称されるHomeにも行ってみたい。
やや遅れて9時過ぎにMelbourne行きの飛行機へ搭乗。あと少しだ。
 
11時00分
ついにMelbourneに到着。特に入国審査の際のトラブルもなく、楽々Get Through。出口に行くと、「Atsushi !」(僕の下の名前)
と叫ぶ甲高い声が聞こえる。振り返ると3日後に結婚を控えた花嫁さんであり、長年のお友達であるメルボルンっ子、Kerynneの姿が
見える。元気そうで何よりだ。とりあえず、おめでとう!ってことで軽くHugをかます。
Maid of Honourの大役を努める日系アメリカ人Yukoと、やはりKerynneの友達であり、Kussy(一日遅れてMelbourneに到着予定)
とともによく一緒に遊んだともえの姿も見える。
すっかり長旅の疲れがぶっとぶ。外に出ると、車のそばでKerynneの旦那さんとなるテキサス出身のDavidが待っていた。
初対面である。背の高い、めちゃハンサムな青年だ。いつものように「Alright mate !」と握手をして「おめでとう」と伝えると、
「Thank you sir !」との答え。ホテルのボーイ以外からSirと呼ばれたのは初めてなのでやや驚き。
これはテキサス流の挨拶なのかな...。いずれにせよ、このくそ忙しい中わざわざ迎えに来てくれるなんて本当にありがたい限りだ。
まずはKerynneの実家へ向かう。車で一時間ほどとのこと。車内ではDaveの強いテキサス訛に苦しむも、Chatting(おしゃべり)
をEnjoy。こちらもなんちゃってBritish Accent(イギリス英語)で対抗。話はちょっとそれるが、Londonの英語に慣れている
僕にとっては、ここAustraliaの英語は極めて聞き易い。いわゆるTodayを「トゥダイ」と発音するのはオーストラリア特有と
勘違いされている人が多いようだが、これはもともとCockneyと呼ばれるLondonの方言から来ている。
要は、Australiaに移住した人に圧倒的にLondonerが多かったことから、それが完全に定着したというわけである。
ということで、基本的にイギリスの南東部の話し方とオーストラリアの話し方は極めて似ているのだ。
さてさて、話を本筋に戻すと、外に広がる風景は、ただただ広ーい、のどかな風景。真っ青な空と、ところどころに見かける
Bungalow(平屋)の家は、なんとなく昔行ったGuamを思い出させる。
もう少しヨーロッパ的な風景を想像していたのでそのギャップにやや驚く。ただし車は右ハンドルだ。
 
12時30分
昼食を取るため、Fish&Chips Shopへ。このあたりは英連邦であることを実感。
Flake(さめの肉)とMinimum Chips(フライドポテトS)をオーダーするも、出てきたのは革靴を入れる箱の1.5倍ほどの大きさ
のBOXに満載のフライドポテトと、巨大なFISH。いったいLを頼んだらどんなことになるのだろうか?
隣のNewsagent(コンビニのようなもの)に入り、お約束のタブロイド紙を購入に向かう。Kerynneに聞いたところ、最も売れて
いる労働者向けの新聞はHerald Sunとのこと。タイトルを聞き、早速期待にふくらませPage3を開くも残念ながら期待されて
いたものはなし(このあたりイギリス通の人にしかわからないだろうな...)。
 
13時00分
Kerynne宅に到着。閑静な住宅街の一角にあるすてきなBungalowだ。
中に入るとKerynneのご両親と、おばあちゃん、Davidの両親が笑顔で迎えてくれる。みんな一生懸命に結婚式の用意をしている。
テーブルの上には既にWedding Cakeの下地がおいてある。みんな本当に忙しそうだ。
とりあえず、庭(こやつがフットサルのコート2面ほどのでかさ!)でみんなでビールとFish&Chipsをほうばる。
なんという素敵なひと時!とても普通のツーリストには出来ない貴重な体験だ。
 
14時30分
近くにある(とはいっても車で40分)国立公園の一角にある動物公園にDavidの両親、David&Kerynne、Yuko、ともえと共に向かう。
何でもコアラやらカンガルーやらタスマニアンデビルが間近で見れるとのこと。
 
15時10分
動物園へ到着。入園料の$11(約800円)を払い中へ。期待通りAustraliaな動物達と感動のご対面。
仲良さ気に会話を交わすDavidとKerynneのラブラブぶりを見て自然に笑顔がこぼれる。なんとお似合いのカップルだろうか。
17時の閉園と共に、家路に着く。

 カンガルー?ウォンバット?

 
18時00分
Kerynneの母上がわざわざ手配をしてくれたWeekly Flat(Flat=アパートのこと)に到着。
Kerynneの実家から車で5分ほどの20畳ほどの部屋にはKitchenと3つのベッド。Not bad, eh? これから5日間、ここが
生活の拠点になる。明日からはKussyと、Kerynneの元同僚のカナダ人コンビ、JoeyとRoss(2人とも仮名、理由は後ほど)もJoin。
ともえも含めて、2つのマットレスを持ち込んで5人での共同生活が明日から始まるのだ。わくわくする。
 
19時30分
家族総出、総勢12名でChineseを食べに向かう。Kerynneの父上はとにかく食べ物にうるさいとのこと。
しかも1日中何かしら食べて続けているとか(ほんとか?)。いろいろ食べ物の説明を受けながら楽しく食事。
めちゃうまい。大勢でがやがやのDinnerほど楽しいものもないだろう。しかも信じられないほど安い。
たらふくたべて、$9(700円弱)。
食べ終わって外に出ると、すぐ近くの交差点にパトカーがいっぱい集まっている。その中心には痙攣しながら大暴れする若者が一人。
DrugのOverdoseであることは明らか。日本ではとてもお目にかかれる光景ではないが、こちらでは日常茶飯事らしい。
日本は本当に安全な国であることを実感。
 
23時00分
巨大Super Marketでの買い物を経て、フラットへ帰宅。さすがにクラブに行く元気はなし。
第一、ここからCity Centreへは約1時間、それ以前に最寄りのLilydale stationには徒歩45分。ともえとまったり酒を飲みながら
明日のプランを練る。さすがに2人ともくたくたで1時前には夢の中へ...。
 
<3月8日>
10時10分
空港にKussyとカナダ人コンビを迎えに行くDave & Kerynneに、ついでにLilydaleまで送ってもらい、ともえと共に電車で
City Centreへ。まずはnet cafeでビールを飲みつつ、メール、クラブの情報をチェック。ついでにとりあえずゴアパンに
書き込みをしてみる。Two Tribes(日曜日のRave)のHPを覗いてみると既にタイムテーブルが発表されている。
早速重要な面子をチェックする。個人的にチェックしたのは以下の通り。
 
< Cream vs Future Arena >
10:00 - 11:30  Goldie
11:30 - 1:00    John Flemming
1:00 - 3:00   Fergie
3:00 - 5:00 Tiesto
5:00 - 7:00 Mauro Picotto
 

< Renaissance Arena >

1:00 - 3:00  Steve Lawler
3:00 - 5:00  Seb Fontaine
5:00 - 7:00  Danny Howells
 

< All Beaks Stage >

1:00 - 3:00  DJ Hyper
 

< Planet Hardwear Arena >

1:30 - 4:30  Jeff Mills
 

< Ministry of Sound Arena >

5:30 - 7:00 Harry ‘Choo Choo’ Romero
 
当然この他にも大勢DJ、LIVEがあるのだが、とてもとても全部チェックできるような量ではない..。
上記の中で何となく、Goldie 〜 John Flemming 〜Fergie 〜 Hyper 〜 Mills 〜 Seb 〜 Harry Romeroという流れを頭に浮かべる。
んー、豪勢。
 
13時30分
 
洋服屋を回り、クラブで着れそうかつ、日本で売っていなさそうなものを中心に、シャツを買い漁った後、ケバブ屋に入る。
やはり日本では食えないものを中心にトライするのが旅行の王道というものだろう。渋谷あたりで売っているいんちきケバブの4倍は
あるであろう本物のケバブにかぶりつく。隣の白人の若者のグループは新聞を見ながらイギリスのプレミアリーグの話で盛り上がっ
ている。やはりこちらでもサッカー人気はそこそこのようだ。現に町ではちらほらとSpursやらVillaやらのシャツを着た人を見かけた。
しかしここでの一番人気スポーツは何と言ってもオーストラリア式フットボール。それらしきグッズを着た人はそこら中に歩いている。
時間があれば、ぜひ見に行きたいものだが..。
 
15時00分
 
Kussyとカナダ人コンビと待ち合わせの場所、Fliders Street Stationの時計の下に向かうも、一向に現れず。Sydney在住していた
友人より借りた携帯で、Kussyの携帯に電話を試みるも、留守電につながるばかり。ともえとともに途方に暮れる。すぐ横では堂々と
葉っぱを吸っていたPunkの集団が、お巡りさんに大声で怒られている。その前では「Howard Must Go」(大統領のJohn Howardのこ
と)、「Refugees are welcome」(難民はWelcomeだ)のプラカードを抱えた人権保護団体の人たちが、必死に道行く人達に長い間
国内のキャンプにLock upされている難民救済を訴えている。人間watchingしている間にあっという間に時間が流れる。やがてKussy
より連絡が入り、「悪い、今からflat出るから5時に待ち合わせにしてくれ」との連絡。仕方ないので2人でPubに入り飲みながら休憩。
 
17時10分
 
Kussyとカナダ人コンビとやっと合流。なぜかカナダ人コンビの友達の日本人の女の子(名前はど忘れ)とそのフラットメイトの台湾人
のVincent君も同じく合流。またみんなでぞろぞろとPubへ向かう。その後、まだraveのチケットを購入していないカナダ人コンビのチ
ケットを購入したり、ショッピングをしたりと時間をつぶす。久々にBurger Kingにてワッパーを食べ、余りの美味しさと懐かしさに涙する。
ところでcity centreをふらついていて気がついたのが、やっぱりイギリスと同じく、あちらこちらから流れてくるテクノ、ドラムン、
トランスの音。洋服屋だろうと、カフェだろうと、パブだろうと、あちらこちらから元気のいい音が聞こえてくるのだ。日本だとギャル系
の洋服屋でcheesyな(安っぽい)トランスを聞くと激落ちするが、こちらでこういう音を聞くと元気が出てくる。
とりあえずレコード屋にて、店員さんに「本日のお勧めパーティー」がなにかを聞いてみる。「今日と明日はどこもおとなしいよ。なんた
って日曜のTwo Tribesにみんな標準あわせてるからね。」との返答。事前に目をつけていたBar Loungeなるところで行われるBreak Beats
のパーティーはどうか、と聞いてみると、「それだったら間違いないと思うよ」との答え。今夜のプランはこれで決まりか。
その後、何とかフェスティバルなる(名前も忘れるほどどうでもよい)お祭りが近くの公園で行われているとのことで行ってみるが、人出
は多いもののしょうもない簡易遊園地のようなもので、ぐっと疲れが出る。カナダ人コンビはここで、友人宅へ向かうために、一旦お別れ、
Kussy、ともえと僕はベンチに座りdodgy burger(屋台などで売られているあんまり美味しくないハンバーガーのこと)を食べたりしながら
しばらく待ったり過ごす。
 

 Melbourneの街並み

10時10分
「そろそろ行っときますか!」の一声で、3人でトラム(路面電車)に乗ってLoungeへ。ここはmain stationであるFlinders Streeより
目抜き通りを15分歩いたところにあるbarである。一階はごく普通の飲み屋さん、2階がやや広めのダンスフロア&バルコニー付きのBarと
のこと。ネットで調べた際には「Break beatsのDJ battle」みたいなうたい文句で、10時キックオフとのことだったが、10時30分く
らいにbarにつくも、まだみんなまったり飲んでいるところ。しかもダンスフロアらしきものも見当たらず、全くもって普通の大きなbarで
ある。ただ、小音量で流れている音楽は紛れもなくbreakbeats。
事態が良く飲み込めない我々はとりあえず、地元のビールであるVictorian Bitterをちびちびしながら成り行きを見守る。
ただ内装は極めてオシャレである。とくにメイン通りが一望できるバルコニーが気持ちい。Melbourneっ子達は堂々と葉っぱを吸いながら
金曜の夜を満喫している。
11時30分くらいになると、店のスタッフがbarの一番奥にある舞台らしきところにDJブースをセット&デコを飾り始める。
ボチボチ始まるのか?
 
<3月9日>
1時00分
最初出て来た2人のDJは交互にまったり系の音楽をかけていたが、徐々build upしていく。それとともに、DJブースの近くのお客さん
達が、自主的に席を立ち始め、それを見計らって店のスタッフが、テーブルと椅子を手際よく片づけていく。ダンススペースを作って
いるのだ。「なるほど、こういうことね」と3人で感心。やがて、1人2人と踊り始め、1時30分にはフルスロットルで全員激踊り&上げ
上げの選曲。DJ HyperのBedrockのCDに入っている、「What time is it ? What time is it ?」と連呼する曲が流れ、2日後に彼を
生で見れることを思い出し、激上がり。それにしてもみんなほーんとうに踊りが上手い..。実はBreak beatsのpartyというのは行く
のは始めてなのだが、なんというかやはりそれ専用の踊りがあるようで、たくさんの人が、ちょこまか足をクロスするような感じで、
気持ち良さそうに踊っている。自分もトライしてみるが、すぐにつんのめりそうになり断念..。横ではKussyが満面の笑みで壊れた
dancing baby踊りを披露している。
それにしても全員笑顔かつフレンドリー。次々と僕に笑みを投げかけてくる。なんてシャンティーな雰囲気だろうか!日本で消えつつ
あるこの雰囲気..。なんか原点に戻ったような気分だ。やがて、カナダ人コンビがスイス人と、フランス人の友達を連れて合流する。
とりあえず、疲れているのだが、ここで盛り上がらないわけにはいかない。MCも登場し、観客との掛け合いをしてますますフロアを盛
り上げていく。
 
3時10分
「せっかくだからカジノでも行っとく?」のカナダ人コンビからの一言で、とりあえず外に出る。確かに日本ではお目にかかれない
代物。トライする価値は有りそうだ。ちょうど駅の反対側にあるCrownカジノへと向かう。カジノ大好きのともえは大喜び。
それにしても、ここのnight lifeは素晴らしいの一言だ。午前3時過ぎだと言うのに少しも危険な雰囲気はない。歩道のど真ん中では
完全にstoneしたヒッピーのおじさん達が民族音楽に合わせて踊っている。川沿いの奇麗な歩道では、上半身裸でシャツを振り回し
大声で何かを叫びながら全力疾走で走っている男5人組。どいつもこいつもみんな笑顔..。何て素敵な町なんだろう..。
夜景も本当に奇麗だ。息をのむほど。
やがてカジノに到着、予想通り僕だけ、IDチェックを求められる。一応26才なんだけど、と言ってみるものの、全く信じてくれない。
いちいちpassportを出すのも面倒なんだよね..。入ってみると余りの豪勢な作りと、その広さに驚かされる。ここは24時間フルで
オープンしているとのこと。一体何千台のスロットマシーンがあるのだろう..。ともえはさっそくblack jackにトライしているらしい。
一方で「まだ踊り足りない」とのカナダ人コンビと、スイス人、フランス人は2階にあるクラブへと向かう。僕とKussyはついて行った
ものの、tackyな(ださい、やすっぽいの意)雰囲気りのクラブに拒絶反応を示したため、遠慮しておくことに。あきらかにmeat shopの
香りがする..。Hard coreなクラバーを自負する自分としては、Melbourne版Gas Panicなどに足を踏み入れるわけには行かないのだ..。
 
4時00分
疲れた僕とKussyはファーストフードコーナーへ。途中酔っ払った白人男4人組に話し掛けられる。「やばいかな」と思うも、彼らは単に
フレンドリーに会話をしたかっただけ..。日本でもイギリスでもこんな事は考えられないだろう。とりあえず、しばらく話し込み、
See ya later mate. とお別れの握手をしてから席に着く。
Kussyも僕もやはり感じていることは同じらしく、2人して「何て素敵かつ不思議な国なんだろう」と感心しあう。大学時代に一年休学を
してタイからイギリスまで9ヶ月かけて猿岩石旅行をし、ネパールやら、イランやらを果敢に攻めて行ったKussy曰く、「自分達が外国人
であるという意識が全くない国なんて初めての経験だ」とのこと。確かにそれは言えている。この時点で完全にこの国の不思議な魅力に
取り付かれている自分を強く意識する。
 
5時00分
クラブから出て来た、加仏瑞グループ、14ドルほど勝ったと喜んでいるともえと合流し、一路始発をcatchするために駅へと向かう。
クラブどうだった?と聞くと、ただ一言、「I fuckin' hate sausage parties !」とのこと。言わんこっちゃない。それにしても
興味深いボキャブラリーがまた増えた..。ちなみに野郎が好きなのはDoughnuts party。何と無く分かるよね..。
始発電車の中では全員爆睡。しかし、Kussy & カナダ人コンビはタフな奴等だ。朝ついたばかりだというのに。Lilydale駅でにタク
シーをつかまえ、全員無事フラットへ。そう言えば、今日はメインイベントの結婚式だったな..。 すっかり忘れていた。
 
14時00分
ふらふらになりながらも起床。とりあえず、すぐ近くのショッピングセンターに行き、またもやFish & Chipsをオーダー。
帰りに日本版Jeans Mateのような洋服屋が目に付き、入ってまたもシャツを買う。
flatに戻ってから大急ぎでスーツ、ネクタイに着替える。
5人同時に同じことをしているものだから、もう部屋の中はしっちゃかめっちゃか。

 ぐちゃぐちゃのflat

 
15時30分
FlatにKerynneのお友達であるRacheal(またもや仮名)が我々5人をPick upしに来てくれる。彼女もまた、Kerynneの元同僚であり、
日本に6年ほど住んでいたとのこと。どうも過去に一度あったことがあるらしいが、失礼ながら僕の方が覚えていなかった..。
さすがに6年住んでいただけあって日本語も上手い。
まずは一路車で5分ほどのKerynneの実家へ。家の回りにはかなりの数の車が止まっている。部屋に入ると、親戚、友人でごった返
している。Kerynneは既にWedding Dressに着替えている。You look gorgeous, Love....
Kerynneの家族は国際色豊かだ。お父さんはマレーシア系の中国人、お母さんはポルトガル系。家族全員でAustraliaに移住して来
たのだ。ということで親戚一同も世界中のあちらこちらからかけつけている。シンガポール、マレーシア、中国、香港、イギリス、
インド etc..。しかし全員英語はNativeだ。きっとDavidの親戚はこの風景には驚愕していることだろうな、などとふと思う。
 
17時10分
いよいよ結婚式会場に向けて出発。式開始は18時(!)。それでもこの時期のAustraliaは20時30分くらいまで外は明るい。
Kerynneの母方の親戚である夫妻にliftしてもらい、山の上にある、奇麗なchapelに到着。
この夫妻もfriendly極まりない方々で、Melbourneの歴史やらを延々車内で教えてくれた。こちらも日本の話などをしてお返し。
 
18時30分
いよいよ教会の中に全員着席し、待っていました新郎入場。新郎のBest manはお父さんということで、Davidは親子でにこやかに
バージンロードを歩いてくる。続いてMaid of honourのYuko、そしてついにお父さんに付き添われた真っ白なドレスを着たKerynneの
登場だ。感動の瞬間。映画で良くみるシーンに自分が実際にいること、そして、その花嫁が自分の大切な友人であるということ。
もう鳥肌もんである。まるで夢の中にいるようだ...。
セレモニー自体は思ったよりリラックスムード。立会人というか、神父さんは、時折Jokeをまぜつつも、「死が二人を分かつまで、
苦しいときも云々...」のおきまりのセリフをつらつらとAustralia accent丸出しで演出。印象的だったのがDaveがずっとその間中、
にこやかにKerynneをみつめていたこと。ほんとに心が洗われる、幸せ一杯の風景だ。そして指輪の交換。神父さんは、指輪をはめた瞬
間、Ah, now, it's in ! と言って会場を笑わせる。続いてNow, you may kiss the bride.... フラッシュの嵐!Kerynne & Dave、
お幸せに!
 
19時20分
鳥肌たちまくりの式、写真撮影が終わり、簡単なGarden Partyへ。みんなリラックスムードでビール片手に談笑。突然後ろから、
「Atsushi !」と声をかけられる。振り向くと、昔一緒にサッカーをやっていたNewcastle出身のイギリス人、Paulの懐かしい顔が。
彼が来ているなんて、全く知らなかった..。What a nice surprise ! 何でも今東京を離れて、MelbourneにWorking Holidayに
来ているのだが、何と無職だそう(!)。それじゃあ単なるHolidayじゃねえか、と突っ込んでおく。「東京に帰りたい」を連発して
いた彼と共に昔話に花をさかせる。
 
20時20分
全員でぞろぞろとReceptionへ。これは日本でいうところの披露宴と言ったところか。すぐ隣接した奥ゆかしいレストランのようなと
ころへ入り、食事タイム。次々とどれもユーモアに溢れたspeechが取り行なわれ、場内は大盛り上がり。どんどんspeakerに突っ込み
も入り、日本とはまた違った雰囲気である。残念ながら僕の英語の能力では、Jokeの半分も分からなかったが...。

 披露宴にて

お酒が回るにつれ、宴はますますヒートアップ。やがて、新郎新婦のダンスご披露。フラッシュがばちばちと焚かれる。続いて両家の
ご両親もダンスに加わる。曲がアップテンポになるに従い、ダンスフロアには人が溢れかえる。老若男女、入り乱れての大ダンス大会。
当然僕も輪に加わる。念のために付け加えておくが、曲はテクノでもトランスでもドラムンでもない(笑)。誰もが知っているような
rock n' rollやらカントリー。Kussyも全く昨日と同じ踊りでダンスフロアの注目を一身に受ける。これがまさに英語で言うところの
 Good old knees up というやつだろう。おばあさん方ももう「何か入れてんじゃないの?」くらいのばっきばきぶりだ!
ゲストの一人に「こんなに西洋式の結婚式が楽しいなんて思わなかったよ」と話し掛けると、「そうは言ってもけっこうつまらないの
もあるんだよ。でもこのWeddingは例外だ。こんなに盛り上がるのはそうはないぞ。」とのお答え。
僕も汗だくだくになるまで踊り続ける...。
 
<3月10日>
0時00分
何ともうこんな時間だ。そろそろお開きの時間。おきまりのブーケ投げで盛り上がった後、新郎新婦が一人一人に挨拶をしてから退場。
Kerynneのお母さんはやっぱり泣いている。こっちももらい泣きしそうだ..。
 
1時20分
Flat帰宅。今までKerynne宅に泊まっていたYukoも、さすがに新婚初夜にまでお邪魔するわけにはいかないとのことで、我々のMessy
(散らかった)なFlatへ。総勢6人。マットレス、ベッドは合わせて5つ。必然的にKussyが床で寝ることに。興奮覚めやらぬみんなは
遅くまでPillow Talk(寝ころがりながらのお休み前のtalk)。もう笑いが止まらない。何て最高な旅なんだ...。
もしかして今が人生最良の一時なのか?
 
13時00分
電話でたたき起こされる。本来家族のみが出席するはずのTea Ceremony(新郎新婦が結婚式の翌日に家族の人達にTeaをServeする
ものらしい)に我々も特別に招かれることに。やはりふらふらになりながら、Kerynne宅へ。考えてみれば、今日はもう一つのメイン
イベント、Two Tribesの日だ。そのままRaveに直行できるよう、それなりのParty Gearに身を包み、迎えに来てくれたRachealの車
に乗り込む。
 
15時30分
無事、荘厳な雰囲気の中で、Teaセレモニー終了。そのまま庭でのBBQパーティーへ。親戚の子供たちと庭で戯れる。みんなめっちゃ
かわいらしい。名前は忘れたが、11才のマセガキに「Can you do  freaky stuff ? 」(なんかみんなを驚かせるような特技持って
ない?)と聞かれたので、つば風船(つばで風船作るやつね)と、両手の平を使ってブーブー音を鳴らすやつと、耳を触らずに動かす
という僕の3大特技を披露すると、6、7人いた子供たちが全員寄って来て「もう一回、もう一回」の大合唱。これが大人達にも大受
け。子供たちはそれぞれの親のところに走って行って、「Dad, he's a bubble blower !」と僕のことを指差す。「Can you do the 
hand farting things again ?」などと次々にリクエストが飛んでくる。すっかり人気ものになってしまった..。
結局子供たちには僕の本名は覚えてもらえず、ずっと「Freaky」と呼ばれ続ける..。きっと今ごろ学校で、「日本人ですごい変な
やつがいたんだよ..」とまくしたてているに違いない。まあそれはそれでよしか。あいつら喜んでくれたものな..。
ちなみにKussyは調子に乗って3才の子供にジャイアントスイングをかまして大泣きされて、嫌われ者に...。
やや焦げ過ぎのBBQもなかなか美味しかった。親戚のうちの一人は、10年前に3月ほど、農業経済の実地研修をしに日本に滞在経験
があり、一生懸命に忘れ掛けている日本語で話し掛けてくれる。こっちも嬉しくなり、日本語で応答する。こうやって、自分達の言葉
を一所懸命話そうとしている人達を見ると、何だか嬉しくて仕方がない。残念ながら、日本語での会話は5分と続かず、英語での会話
に戻る。ところで、今回の旅で、毎回現地の人と話す度に「どこでそのBritish Accentは身に付けたの?」と驚かれて、かなり浮かれ
調子になっていた。昔から物まねの上手かった僕にとって、英語の発音は割と簡単にマスターできたというわけである。しかし、やは
り一度も海外に住んだことのない僕にとって、どうしてもヒアリングが曲者。
今回の旅でもそれは実感した。まだまだ勉強が足りないな...。
 
19時30分
気がついたらもうこんな時間だ。遠方からやって来た人達は次々に帰り支度を始める。残念だが、多くの人とはお別れの時間だ。
僕らの滞在もあと1日を残すのみ。あっという間の4日間だった..。
結局Raveへと向かうのは、Kussy, カナダ人コンビと僕の4人。ともえはあまりその手の音楽は好きではないらしく、Kerynne宅で
そのまままったりすることに。帰り際に、これまた過去に日本に遊びにきたことのあるnice guy、Marcusに、「Enjoy the rave,
 mate. And stay away from the white tablet, alright ?」(ちなみに彼のaccentが一番強烈で、Yukoなどは言ってることが
良く分からない、と言っていた。ちなみにこのせりふをむりやりカタカナで表すと「エンジョイ ザ ライヴ マイ、アン スター
アワァイフロム ザ ワーイト タブレット、オーワイ?」みたいな感じになる)と忠告を受ける。
「ご心配なく。日本人はドラッグを摂取しない人種なんだよ」と答えておく。
そういえば、Racheal(仮名)は昔東京にいたときは、毎週クラブやらレイヴやらに行っていたらしい。彼女に聞くと、「オースト
ラリアでRaveに行ってドラッグをやらない友達なんて一人もいないわ」とのこと。しかも、「私よりドラッグを一度にtake出来る
女の子には会ったことないのよ。最低でもone goで4錠はいってたわ」(!)と豪語する。ということで、こちらでは「Raveに行く
=ドラッグをやる」という公式が成り立つのだ。どうりで「これからRaveに行くんだよ」と言うと全員が心配そうな顔をするわけだ..。
同じくRave大国から来たカナダ人コンビのJoeyとRoss(二人とも仮名)も、当然のごとくScoreするつもりらしい。
やはり日本とはRaveの意味合いがちょっと違うようだ..。
 

レイブ会場に向かう寸前、最後にみんなで記念写真 

20時00分
みんなにお別れを言い、一旦Davidにliftしてもらい、flatに戻ってから、Raveに向かうことに。さて、荷物も万全、いざ出発とい
うときに、何と車のエンジンがかからない。予想外のトラブルだ。仕方ないので、車の持ち主であるMarcusにHelpに来てもらうこと
に。約30分後に到着したMarcusはボンネットを開けるなり、「多分バッテリーの接続だな..。お湯を沸かしてぶっかければ多分
大丈夫だろう。」とのこと。半信半疑でお湯をわかし、彼に手渡すと、ものの見事に一発でエンジンがかかる。拍手喝采!
ともえのMarcusを見る目は完全にハート型になっていた。Nice one mate !!!
結局そのままMarcusに駅まで送ってもらい、バイバイする。カナダ人コンビは明日11時の便でそのままBrisbane友達を訪ねるため、
Raveからそのまま空港に直行とのことで、大荷物を抱えての出発。Kussyもトランクから大荷物を出すのを手伝ったのだが、どうも様
子がおかしい。あまりにも荷物の量が多すぎるのだ。Kussyが叫ぶ「ところでこの2つバッグは誰の?」。首を横に振るカナダ人コンビ。
荷物の名札をチェックするKussy。そこにはDavid Satterfiled(新郎さんの名前)の名が..。全員で大声で叫びながらMarcusの車を
追っかけるが、早手のごとく走り去って行く彼が気付くわけもなし。無情にも取り残され、途方に暮れる4人。仕方ないので、またKer
ynne宅に電話をして取りに引き返してもらうことに。You plonker Kussy..... すまん、Marcus。
 
22時10分
やっとこさLilydale駅を出発。Goldieは完全に見逃すことが決定..。残念無念..。まあ旅にトラブルは付き物。しかたないか。
Crownカジノにカナダ人コンビの荷物を預けていざFlinders Street Stationへ。彼らは、例の友達の日本人の女の子にお土産を渡す
らしく、また駅の前で待ち合わせ。行ってみると台湾人のハンサムボーイ、Vincent君もいた。念のため「Are they shaggin' ?」と
Joeyに聞いてみると「Maybe」とのこと。どうでもいいことを聞いてしまったもんだ。しばらく立ち話のあと、Vincent君が会場まで
車で送ってくれるということなので、お言葉に甘えて、車に乗り込む。めちゃ豪勢な車だ。
きっと金持ちのおぼっちゃまなのだろうな..。天は二物を与えるか..。
 
23時30分
ついに会場に到着。ちょうどGoldieが終わったところだ..。場所はMelbourne Parkといわれる巨大な公園のなかにある、馬鹿でかい
イベント会場を3つほど使って6つのARENAで同時進行する、とてつもないイベントなのである。
イメージ的には、幕張のVisionとSolsticeの2002年のカウントダウンの会場の1.5倍ほどのArenaが3つあり、しかもそのアリーナが
それぞれ徒歩3分くらいかかり、その間のOpen Spaceは芝生張りでChillし放題という感じ。
さすがにこの時期、夜は冷え込むのでOpen Air Partyというわけにはいかない。
入り口に到着すると、目の前の芝生でみんなJointをふかし、まったりしている。Gateのセキュリティーチェックは皆無に等しい。
後から聞いた話では、Kussyが持ち物検査を受けたとき、Lonely Planet Melbourne(地球の歩き方のようなものの英語版)を見つけ
たGateのStaffの女の子は、「まさかこのためにわざわざAustraliaに来たの?」と聞いて来て、説明するのが面倒だったKussyが「Yes」
と答えた瞬間、その女の子に「ほんとに!よーこそAustraliaへ!」みたいな感じでいきなりHugされたとか。ほんとにFriendlyな人達だ。
やはりAustraliaは移民の国。肌の色で人を差別するというようなしょうもない考え方はあまり白人の間にもないのだろう。
こんなことはイギリスじゃあ考えられない..。
いずれにせよ、僕の方はカメラをポケットに入れておくも、全くのNo check状態。楽々持ち込み成功(一応カメラは禁止らしい)。
まずは、4人で一番手前にあるRenaissance Arenaを覗く。もうすでにダンスフロアは人の波。派手なレーザーに超巨大な空間!
心地よいProgressiveな音。4人で余りの凄さに呆気に取られ、お互いの顔をにやにや見つめ合うばかり。
Bloody hell..... It's gonna be a fuckin' great one.....
とりあえず、Cream ArenaでJohn Flemmingが回しているので、そちらへ向かう。カナダ人コンビJoeyとRoss(2人とも仮名)は
entartainするための材料を探す旅に出る。1時にRenaissance Arenaのとある場所で再会することを約束しとりあえず、日本、カナダ組
で二手に分れる。Good luck guys....
 
23時45分
Cream Arena到着。大きさはRenaissance Arenaと同じか、やや大きいくらい。音的にも、こちらはどちらかというと、
「キラキラ&あげあげ」的なテーマになっているのは間違いなく、レーザーなどもこちらのほうが派手である。5分ほどたって、
さっき分かれたばかりのJoeyとばったり出会う。2万人もいるというのになんと言う偶然。なぜかGlow(ルミカ)をたくさん買っ
たらしく、2本ほどもらい、久々にぐるぐる回して見る。オーストラリアのお客さんは、Glowをアメリカ人のように回したりはし
ない。ただ手に持って前後にふっているだけだ。着ている服なども、いわゆるレイパンを履いている人はほんの少数である。女の
子はわりとセクシーな格好でイギリスとさほど変わらない。男は、イギリスのように、モード系でかちっと決めたやつは少なく、
かなりカジュアルな格好である。サイバー系もちらほら見受けられる。まあ、どちらかというと日本人のほうがおしゃれと言えるだろう。
さて、なまった腕でGlowを回していると、隣ですっかりE’d upしながら踊っていたかわいい白人の女の子に声をかけられ、しばらく
一緒に喋りながら踊る。日本から来たんだよ、と言うとやっぱり思いっきりHugしてくれた。なんか感激..。
ちなみに話を音楽に戻すと、John Flemming、予想通り綺麗かつ激し目のUplifting Tranceで客をあおりまくる。
最後のほうに名曲Robert MilesのChildrenを上手くリミックスした時は会場は爆発。さすがに上手いの一言。この時間帯には
ばっちりの音だったと思う。いい感じでウォーミングアップできた。
 
<3月11日>
1時00分
待ち合わせ場所に戻ると、カナダ人コンビは、「50人に声をかけたけど、一人もPusherがいないなんて考えられるか?一体この国は
どうなってるんだ?カナダじゃこんなことは考えられないぞ」とすっかりPissed off(お怒り)のご様子。
「まあまあとりあえず気長に音楽を楽しみなよ」と慰めの言葉と共にビールを奢ってあげる。3時にもう一度同じ場所で待ち合わせ
することにして、僕とKussyは、早速Cream Arenaに戻りFergieを初観戦。最初はJohnのあとを引き継いであげあげの調のTrance
がかったHard Houseを連発。しばらく聞いているが、音があんまり僕の好みではないため、楽しみにしていたDJ Hyperを見に、
Cream Arenaのすぐ横の通路で行われているBreaks Stageへ。いるいる、Hyper。ほんの100人ほどのCrowdを前にProgressiveがか
ったBreak Beatsを披露中。全員バキバキに踊っている。Break Beatsの踊り用に、フロアは特別に滑りやすいゴム製のマットのよ
うなものがひかれており、これが気持ちがいい。Kussyが5km先からでも一発で判別できるほどの、いつもの1.5倍ほどの激しいダンス
を披露しており、少し離れて他人の振りをすることに。まるで水揚げされたばかりの元気のいいマグロのようだ。
いやー、それにしてもBreak beatsいいね。なんで日本で人気ないんだろう。がしっと踊ることが出来て本当に気持ちいい。
 
2時00分
とりあえずHyperのセットが終わったようだ。予定では1時から3時までというはずだったのに..。かなり残念。
ブースから降りてきたHyperにとりあえず握手を求め、軽く立ち話をしてみる。「是非日本にも来てくれ」と言ったら、にっこりと頷い
てくれた。ということで、Hyperが日本にくることになったら、これは僕の功績によるところが大きいということを皆さんぜひ覚えて
おいて欲しい。さて、予定外に時間が余ったので、Renaissance Arenaにダッシュで戻り、もうすぐ日本に来るSteve Lawlerを軽く
チェックすることに。フロアのほうでまったり先ほどの激踊りの疲れをとりつつ軽く音に体を合わせて20分ほどリラックスする。
この時「Steve LawlerってもっとTribalチックな感じだと思ったんだけどなあ」と感じていたのだが、後で分かったのだが、案の定、
この時回していたのはSteveではなくDanny Howellsであった。Time Tableに変更があったようだ。
 
2時20分
Cream Arenaに戻り、Fergieをチェック。予想通り曲調は変化していて、かなり固めのTechnoよりのHard Houseへ。またもやがっつ
り踊って見る。個人的にはこの辺りの音は、先週のMauro Picottoで聞いたので、もうすこしアホアホ系のHard Houseサウンドが欲し
かったのだが、まあ仕方がない。Picottoさんとの違いは、結構breakを多発して、観客の反応を楽しんでいる様子が伺われたところか。
Hard HouseのDJでこの手の回し方をする人って結構少ないかもしれない。
 
3時00分
カナダ人コンビと再び落ち合う。すっかりScoreするのは諦めて、酒に走っているようだ。結構酔っ払っている。こちとら「少しでも
眠くなったり、疲れたりしてはいかん」との緊張感から、一滴もアルコールは飲んでいない。ひたすら水を補給し頑張っている。こう
なると完全にフィットネス運動の世界である。これも、これだけのDJ陣を一気に聞けるチャンスなどそうはないため、「酔っ払って今
一覚えてなかった」などという不祥事があってはならぬとの思いからのことである。
 
3時10分
Tiestoを5分ほどチェックしてから、Jeff Millsをみるため、もうひとつのArenaへ向かう。殆どノンストップで踊っていたため、ちょ
っと通路でchillってみる。目の前を、車椅子に乗せられ、周りの人にさしだされたビニール袋に青い顔しつつゲーゲー吐きながら救護
室に運ばれていく男の子が通る。折角の夜が台無しだなあ..。かわいそうに。Barに水を買いに行くとこれまたものの見事にすっとん
だした白人のあんちゃんが「Are you havin’ a great time?」と満面の笑みで話し掛けてくる。
「Of course ! How about yourself mate ?」ときくとやはり満面の笑みで親指を立ててくる。するとまた5秒後に、そのあんちゃんが
「Are you havin’ a good time?」と全く同じ質問をしてくる。すっかりお月様の上を歩いていらっしゃるようだ。「Dove is it?」
(Dove=Eのこと)と聞いてみるとニッコリとまた親指を立ててくる。水を受け取ったあと「お互い楽しもうな」ってな感じでHugしあって
から一路JeffのArenaへと向かう。やっぱ楽しむためには自分で上手くコントロールしなきゃダメだよねー。
 
3時25分
JeffのArenaへ到着。もうごりごりで凄いことになっている。Renaissance ArenaとCream Arenaの間に位置するPlanet Hardware Arena
はどちらかというと、だだっぴろい倉庫のような感じ。この感情のかけらも感じられない金属音の雨嵐にはもってこいのVenueである。
全員ばきばきばきばきー(しょうもない表現で失敬)って感じで音のシャワーに打たれている。Jeffのブースの真裏には4つのスクリーン
があり、彼の神技的な手元を拝むことが出来るのだ。それにしても「やばい」としか言いようがない。真横ではKussyが奇声を発しながら
もがくように踊っている。すっかり壊れてしまった..。僕も無我夢中で踊りまくる。が、ふと我に帰るとRenaissance ArenaではSebが
回している時間ではないか。あまりにDJ陣が豪華すぎるのも考え物だな、とこの時初めて気づく。壊れているKussyを置いてきぼりにし、
Jeffに後ろ髪を引かれつつもRenaissance Arenaへ。
 
3時55分
Renaissance Arenaに到着すると、奥深いProgressive Houseの音。Sebってこんな感じなのか?疑問に思い、人ごみをかき分けてDJ
ブースの目の前まで行ってみると回しているのは紛れもないややおっさん顔の(失敬)Steveではないか。この時点で完全に事前の
Time Tableが変更していることに気づく。とりあえず、周りを見渡してGeeky(おたくっぽい)な野郎を捜し、Time Tableについて
聞いてみる(大概の人はDJが誰なんていうのは気にしていないのだ)と、1時から2時間ずつ、Danny、Steve、Sebという順番に変更
になったとのこと。ということで、Sebは5時からである。まあせっかくきたのだから、ということでしばらくSteve Lawlerの世界に
浸ってみるが、これがDeepな世界で、気持ちが良すぎる..。ずいずい引き込まれていく。「このままでは抜け出せなくなる」と感じ
た僕は「あと少しで日本で見れるんだ」と自分に言い聞かせて、泣く泣く退散。東京で待ってるぞー、Steve !
 
4時15分
Kussyが担架に載せられていないかどうか心配になった僕は、そのままJeffのArenaへ。さっきと打って変わって、ハウシーな展開に
なっておりびっくり。綺麗な歌物をいきなり混ぜたりして、相変わらず凄いテクを見せ付けている。Kussyがみつからないのでそのま
ま、最後までJeffをみる。ぜひ、最初から最後まで堪能したかった..。まあきっと1年以内にまた日本に来てくれることだろう。
 
4時30分
またBreakbeatsが恋しくなったので先ほどの通路に戻る。Brewster BなるDJが回していた。とりあえず、さすがに疲れたので腰を
降ろしながらリズムに乗ってしばらくお休み。
 
5時00分
約束の場所に戻ると、すっかりStoneしたカナダ人コンビを発見。なんでも誰かが忘れていった葉っぱをみつけたらしい。相当もの
が良かったらしくすっかり出来上がっている。しばらくその場でまったりしているということなので、このままお別れだな、という
ことで最後にみんなで写真をとって、再開を約束し、僕とKussyは最後の決戦、Seb Fontainを聞きにRenaissance Arenaへと向かう。
しかしあのコンビは本当に面白いやつらだった。なんと11年間もずっと友達。Flatも一緒にシェアしていつもどこへ行くにも一緒
だとか。んー、どうなんだろう。Yukoは兄弟以上の仲の良さにたまに怖さを感じると言っていた(笑)。
まあいずれにせよ、残るはあと少し。待ち合わせをしていたCream Arenaでは一週間前にに見たMauro Picottoがbanging’ Techno
で会場を沸かせているが、やはり最後はRenaissance Arenaで初体験となるSebでがっちり決めさせてもらおう。
 
5時15分
Renaissance Arenaへ到着。既に始発が出ている時間だが、人の波がなくなる気配はまるでない。雑誌で見たまんまの黒いシャツを
着たSebは、朝方にマッチさせようとしているのか、スコーンと頭の中を抜けるような、奇麗目のProgressive Tranceで攻めてくる。
もう少し、Deepで激しいものを予想していただけに最初はやや物足りなさを感じる。きっとこの前の3時−5時のSteve Lawlerのどこ
までも深い世界に浸った後に引き続きこのセットを聞いたらものすごくはまっていたのだろうなと思う。これも余りの豪勢なDJ陣を
前に「あれもこれも」と全部見ようと右往左往してしまったことの功罪なのかもしれない。しかしながら、6時に近づくにつれ、夜通
し踊り疲れた体に音がだんだんと合ってくる。その後、客席で爆睡をかましているKussyの横に座り、何千人もの人が踊る風景を眼下
に見ながら、体でリズムを取る。
ふと、この夜のことを思い返してみて、はっと気付いたことがあった。それは、これだけの人数が集まりながらも、一つたりとも喧嘩
はおろか、口論すらも見かけなかったという事実である。そのかわりあちらこちらで見かけたのは、笑顔、笑顔、笑顔。あとでRacheal
にこのことを伝えると「そんなのみんなEですっ飛んでるからに決まってるじゃない」と一蹴されてしまったが、僕が見る限りでは、
ずいぶんとみんなお酒も飲んでいたし、第一明らかに何も摂取していない人達も大勢いたのだ。世界一安全といわれている日本で、
2万もの人が集まるparty一つも喧嘩がないなんてことは今の状況ではまず有り得ないだろう。現に幕張でのカウントダウンpartyなど、
ほんの数千人しかいなかったにも関わらず、醜いシーンに何度となく出会った。「Australiaのお客は日本と違ってroughだから気を
付けてね」と事前にKerynneに警告を受けていたのだが、この夜のMelbourneは、東京のそれよりも何千倍というシャンティーな空気で
溢れていた。目と目が合えば必ずにっこりと微笑んでくれた多くの人達。何て素敵な夜だったんだろうと感激に浸る。涙あり、笑いあり
の最高の旅の最後の夜を締めくくるには完璧すぎる舞台だった..。Ta very much everyone ! (Ta = Thank you ) 
 
6時45分
と、人が感涙に浸っているすぐ横でいびきをかいているKussyをたたき起こし、出口へ向かう。Partyはあと15分で終了だが、何となく
外の空気を吸いたくなったのだ。半袖と半ズボンだが、肌寒さがちょうど気持ちいいくらいの気候。最寄りのRichmondの駅まで歩き、
無事Lilydale行きの電車に飛び乗る。1時間後無事フラットに到着。ベッドに倒れ込む。
 
12時15分
Yukoよりの電話でたたき起こされる。とりあえず、Kerynneの父上Nigelさんが迎えに行くので彼女の実家に来いとのこと。
ちなみに新郎新婦は朝の飛行機でHoneymoonに旅立ったばかりだ。Flatを軽く掃除し、Nigelさんの25年落ちのTOYOTA車に乗り込み、
Kerynneのお家へ。何と昼ご飯を用意していてくれて、喜んでKussyとがつがつ平らげる。家の中は昨日の慌ただしさが嘘のように静
まり返っている。お母さんもさみしげだ。ちょっと胸が痛む。明日Singaporeに帰るというKerynneの親戚の33才のキャリアウーマン
のAudreyと、Gold Coastに住むそのお母さん達とのソファでくつろぎながらたわいもない会話、Arsenalのシャツを着たKerynneの
お兄さん(何故か20年来の熱狂的なArsenalファンとのこと)とのサッカー話を楽しむ。外は奇麗な青空が広がっている。このまま
ここにしばらくたいざいしたいことしきりだ。相変わらずworkaholicを自称するKussyは親戚相手に熱心に自分の仕事の話をしている。
部屋には数人、後片付けを手伝いに来ていたKerynneの大学時代の友人もおり、その中の一人が「昨日のRaveどうだった?」と突然
聞いて来た。話を聞くとSashaとDigweedが大好きだと言う。色々掘り下げていくと、Nigel DawsonだのDanny Ramplingだの、普通
の人が知らないような名前もどんどん飛び出してくる。向こうもこっちが相当詳しいのに驚いたらしく(向こうにしてみれば、日本
人でここまで詳しいやつに出会うとは想像もしていなかったのだろう)すっかり上機嫌であーだこうだと話し掛けてくる。
しかし、「なんだ、昨日来れば良かったのに」と言うと悲しそうに首を振るではないか。庭に出て、話を聞いてみると、今、うつ病
で苦しんでいるのだと言う。理由は、「あまりにraveに行き過ぎた」からだと。「I took too much, man.」とぽつりとこぼす。
Eの取り過ぎからくる、Chronic Depression(慢性的うつ病)というやつである。約1年半ほども通常の生活が送れていないとのこと。
地元Melbourne生まれのその彼は、現在全くraveにも行けない状態であるだけでなく、通常の外出や睡眠を普通にとることもままなら
ないとのこと。とてつもない代償を払っている。しかも、かなりの人数の友達が全く同じ状態に陥り、病院通いを余儀なくされている
とのこと。決して、日本にいてはほとんど気付かないrave cultureのdark sideに直面した僕は、強烈なshockを受けた。しかし、彼
自身、音楽に対しての情熱は失っておらず、今でも昔の思い出に浸りながら部屋でTranceやHouseのCDを毎日聞いているという。そし
て、必ずや復活してもう一度clubbingできるようになりたいと力強く語ってくれた。実は僕の親友の一人である、カナダ在住の友達も
現在全く同じ問題で地獄の苦しみを味わっている。とても人事とは思えない。僕は彼とその友達のことを思い涙が出そうになった..。
僕の友人もその彼も「2度とDrugには手を出さない」と誓っている。It’s not worth it…というセリフは2人が共通してこぼしていた
ものだ。
最後に二人で固く握手をして別れた。「近いうちにMelbourneに戻ってくるから、その時に一緒にraveに行こう」と。
それにしても、ちょっと複雑な気持ちだ。昨日の夜、あれだけの笑顔を振り撒いてくれた人達の何割かは必ず同じ苦しみを後々味わう
ことになるかもしれないのだ。Drug cultureとほぼ無縁の日本人clubber、raver達にはあまりぴんとこない問題かもしれないが、
世界という物差しで見た時に、一見素晴らしいことばかりのように見えてしまうこのcultureに確実に影の部分が存在しているという
事実をここまで強烈に目の当たりにすると、今までの自分にとってのrave観というものが少し変わらざるを得ない。
最後に大切な教訓を学んだような気がする。
 
17時00分
Kerynneの家族一同に見送られ、わざわざ空港まで車で送ってくれるというRachealの車にYuko、Kussy、ともえと共に乗り込む。
お別れの瞬間である。こんなに短期間ですぐに日本に戻らなければならないなんて、極めて残念。しかし、あまりにこの国の魅力に取り
付かれてしまった僕は、何となく「きっとすぐ戻ってくるんだろうな。」という気持ちが既にこの時に頭のどこかにあったのかもしれな
い。みんなにも「じゃあ、また近いうちに!」と笑顔で手を振っていたのである。
それにしてもなんとHospitalityに溢れたご家族だったんだろうと思う。ほんの数日間だったが、息子のようにかわいがってくれた。
何故、Kerynneという女の子があんなに人に優しくて、素敵な人であったのかが、この旅ではっきりと分かった。自分もいずれかは家族
を築く時がやってくるだろう。ぜひあの一家をrole modelにして、回りの人にも幸せを振りまいて行けるような一家を作ろうとふと
考えたりした。
 
19時15分
わざわざこの結婚式のために会社を辞めた(!)というともえは、この機会を使って夜の飛行機でMalaysiaへ飛び立ちHolidayを続行。
彼女の飛行機は真夜中発、Yuko、Kussyと僕の便は19時45分発Sydney行きQantas航空。ここでともえとお別れ。機内では3人でまったり
と早くも思い出話に浸る。
それにしても、何と中身の濃い5日間だったことか。正直、ここまで毎日を楽しく過ごせるというのは全く予想だにしていなかった。
どれもこれもKerynne & David、その家族、親戚、友達、そしてPubやrave、clubで親切にしてくれたみんなのお陰だと思う。
旅先では必ずと言っていいほど嫌な目に遭うものが常だと思う。タイでは散々ぼったくりしようとしてくれたタクシーの運転手達、
LondonではUndergroundのエスカレーターでご丁寧にJap cuntと呼んでくれたRacistのお兄さんetc…。しかし今回は全くそんな目に
遭わなかった。もちろん単にluckyだったという側面もあるだろうが、初めて訪れた国でその国の人たちにここまでのいい思い出を頂い
てしまうと、その国に対して親近感というのはどうしても生まれてしまうもの。近いうちにどんな形であれ必ずやAustralia戻りたい
という気持ちは押さえることは出来そうにもない..。完全に恋に落ちてしまったようだ..。
 
<3月12日>
6時00分、成田空港着!そのまま仕事へ直行 ! Fuckin’ ‘ell !!!