イギリスでのクラビング入門!
written by KAMI
「クラバー天国」。この言葉がこれほど合う国も他にはないだろう。駅のキオスクにはクラブ情報誌が山のように積まれ、Pubに入ればテクノ、トランスが普通にBGMとしてかかっており、木曜日の新聞には今週のクラビング情報がごく普通にのってしまい、街中にはPartyのポスターを到る所で目にする。同僚やクラスメートに後ろ指をさされつつ週末ごとにクラブに通う日本のクラバーが始めてこの地を踏んだら、強烈なカルチャーショックを受けること間違いなしだろう。毎週末、エクスタシーを摂取する人の数は数十万人規模とも言われているこの国では、若者にとってはクラビングは間違いなく生活の一部である(さしずめ日本で言うところのカラオケと言ったところか...)。
恐らく「イギリスでクラビングをしてみたいとは思わん」という日本人クラバーはまずいないはず。ただ、異国の地で一人で夜の町に突入するには当然かなりの勇気が必要。それ以前に「いったいどうやっていくpartyを見つけるのか」という大問題があるでしょう。
観光でロンドンにいくついでに、ぜひクラビングも体験してみたい、という人達のために、一観光客である僕自身の経験に基づいたこのガイドが多少でも役立ってくれれば幸いです。
<日本と比べてここが凄い>
まずは日英比較!
@ DJの面子
Judge Jules、Danny Rampling、Fergie、Anne Savageあたりが一晩で同じイベントで一気に見れてしまうことなど、日常茶飯事です。ここは世界最大のDJ産出国。Digweedだろうと、Sashaだろうと、Seb Fontaineだろうと£10強で簡単に見れてしまいます。
というのも、向こうの有名どころのDJは金曜、土曜の稼ぎ時となると、平気で3つから4つのPartyを車やら飛行機やらを使ってかけもちするのです(2001年のカウントダウンの際、Paul Oakenfoldは6つのpartyをヘリコプターを使ってはしごしてました)。それだけ、様々なDJを一気に見れるチャンスが広がるというもの。
ちなみに現在英国で「男の子が将来なりたい職業」No2がDJだそう(一番はもちろんサッカー選手)。それぐらい認知度が高く、当然お金もがっぽり頂けるそうな。
A 設備
数、質ともに、イギリスのクラブは当然のことながら日本のそれを遥かに上回ります。サウンドシステムも、90年代始めはかなりしょぼいところが多かったらしいのですが、その後のドラムンベースの流行を機に、どこのクラブも音質改善に躍起になったらしく、現在ではどこに行っても快適な音のシャワーを浴びることが出来ます(もうつぶれてしまったLondonのHomeなどは割と音は悪かったとのことですが..)。逆にそうでもしないと音にうるさいクラウドにそっぽを向かれてしまうのは必至なのでしょう。
また、bar、チルアウト・ルームなどの諸施設も目をみはるものがあります。ただ、夏だけは日本と同じくサウナ状態になってしまう箱が多いとのこと..。
B Partyの多さ
これも日本とは比べ物になりません。特筆すべきは、ありとあらゆるpartyが、完全に東京に一極集中してしまっている日本と違い、イギリスでは全国各地でどでかいイベントか盛りだくさんということでしょう。Super club御三家といわれるCream、Gatecrasher、SlinkyはそれぞれLiverpool、Sheffield、Bournmouthという地方都市のparty。しかもそれぞれが定期的に、それ以外の都市でのArena Tourを行っており、平気で4000人くらい集客してしまいます。また、上記のpartyはmonthlyではなく、Weekly。それでも毎週毎週金曜、土曜の夜10時にはクラブ周辺は長蛇の列で、2000人ほどの集客。日本でいえば、静岡やら、盛岡やらで、毎週末大騒ぎになっているようなもの(まるで想像できませんが)。ロンドンはもちろん、partyの宝庫ですが、Romford(Underworldの2人はここの出身です。Bornslippyの歌詞の中でもGoing back to Romfordと連呼しています)やらWatfordやらのロンドン郊外の都市(日本で言えば柏、所沢あたりでしょうか)などにもしっかりとしたシーンが根づいているのです。
ここがイギリスの、というかもともと都市国家であるヨーロッパの深さなのでしょう。
また、音楽の幅も広く、日本ではほとんど見かけない類のジャンルのpartyも多々ありますので(Big BeatやBreak Beats)、飽きる事はまずないと言って過言ではないでしょう。
C 盛り上がりぶり
もさすがは、肉食人種の国。結構凄いです。また、かなりの割合のクラバーが、何らかのドラックを使用しているため、そうとうハイになっています。踊り方もダイナミック、特にドラムンなどのパーティーでは、相当全員踊りが上手いので、見ていて楽しい事請け合いです。
<肝心のpartyの選び方>
じゃあどのPartyに行けばいいの?
@ 雑誌
現地に行く前に、まず日本でタワーレコードの書籍コーナーに行ってみましょう。音楽雑誌のコーナーにある、Ministry、Muzik、MixmagといったCD付きの雑誌が見つかるはずです。これらがいわゆるイギリスのクラブ雑誌。これなしでイギリスのクラビングを乗り切ることはほぼ不可能に近いとも言えましょう。基本中の基本です。DJのインタビュー、club関係のニュース、リリースされたレコード、CDの批評、クラブファッションとともに、「今月のparty情報」が巻末に載っています。Scotlandの最北端から、Cornwallまでのめぼしいparty情報がうんじゃり。それぞれには、音楽のジャンル、日にち、箱、DJのラインアップ、キャパ、料金などかなり詳しく書いており、かなり有効な情報源です。行く数ヶ月前から、これを眺めて行きたいpartyの目星をつけておきましょう。なるべく、英語の達者な友人の力を借りて、記事の方も目を通すことをお勧めします。現地のクラブカルチャーがそこには集約されています。
A Website
雑誌の場合、どうしても日本に入って来るのに、時差があるもの。タイムリーな情報を得るためにはネットが活躍します。最も使えると思われるのが、Ministryのサイト(http://www.ministryofsound.com/)。ただし、ここのparty情報を100%信用すると痛い目に会います。必ず、現地に行ったら、Time Out(ロンドン版Tokyowalker?)などでダブルチェックをかかさずに。
また、各メジャーパーティーはほぼ間違いなく独自のWebsiteを持っています。クラブ雑誌の広告などからアドレスを見つけてアクセスしてみましょう。
B 現地に着いてから
基本的には、やはり前述の雑誌の最新号を入手の後、Time out、新聞、ネットで確認でしょう。また、レコード屋などでフライヤー入手という手もあります。
C Open Air Party
日本と同じく、イギリスでも夏になると野外partyが行われます。基本的にご存知レイブ禁止法の存在するこの国ですが、ちゃんと行政に許可を取れば、野外partyの開催は可能で、Homelands、Creamfield、Gatecrasher、Godskitchen、Ministry of Soundなどが£50程度の入場料で、目が飛び出るほどの面子をそろえて毎年夏になるとイベントを行っています。こちらも上記の雑誌に必ず広告が載っています。
<party選びの際の注意点>
痛い目にあわないために、、、
@ Dress Code
日本には存在しないこのシステムですが、英国ではごく普通で、ここが日本人として最も困るところ。ジーンズとスニーカーで行って、極寒の中、長蛇の列を乗り切っていざ入り口まで来たらBouncer(いわゆるドアマンの事。とても恐いので抵抗しないように。)にあっさりと「Not with those shoes, mate.」(その靴じゃ入れてやんないよ)と言われてつまみ出されてしまう悲劇に遭った観光客は多いはず。厳しさはpartyによりけりですが、一般的にHouseや、Garage系、あるいは上記に上げたような、イベント自体がブランドになっているようなSuper Clubは「No Trainer、No Jeans」(スニーカー、ジーンズ禁止、Trainerはイギリス英語でスニーカーの事)が多く、そうとう「決めて」いかないと厳しいこともあります。どんなに頑張っても、「そのネックレスを取れ」だの「その髭剃らないと駄目」だの、いちいちうるさい場合も多く、これを事前に防ぐには、各PartyのWebsiteのDress Codeの欄をチェック、さらには向こうにメールやら電話やら(嘘のような話ですが、結構な数のPartyが「Dress Code問い合せ専用電話」を持っています)で細かく問い合せしてみるのが手でしょう。Partyによっては、「チェックのシャツは駄目」、「アルマーニのシャツは駄目」だとか、「冗談でしょ」と言いたくなるほどの規制を設けている所も多々ありです。
そんなの面倒だ、という場合でしたら、「Dress Codeなし」のpartyを選ぶのがよろしいでしょう。上記に上げた雑誌のparty情報の欄に、Dress Codeあり、なしは書いてあります。当然、CasualでOKというpartyのほうが、「Dress Codeあり」よりも絶対数は多いです。
ただ、注意すべきは、「ある程度のおしゃれは心がける」ということでしょう。また、日本でいうところの太いズボンにサンバイザーといった「Raverファッション」はイギリスでは10年前に廃れたスタイルですので、これだけは気をつけて下さい。その代わりに「サイバー」と呼ばれるファッションは若年層を中心に支持されていますが、こちらも「サイバー禁止」などのpartyもあり、なかなか難しいところ。
まずは、現地に行く前に、前出の雑誌でのparty風景の写真を観察して、感触をつかんで下さい。また、House系のpartyにどうしても行きたいという人は、革靴に合うパンツを日本から持っていく事が必要かと思います(現地で買おうとしてもはなかなかサイズが合わなかったりします)。
A Venue(箱)の場所
クラブの場所を見つけるのも、慣れない土地だけにかなり苦労する事でしょう。後でも触れますが、まずはWebsiteなどで事前に、さらには住所をもとに観光ガイドの地図で調べ、さらに載っていない場合は、現地で地図を購入して調べ、さらに明るいうち人locationをチェックする事をお勧めします。
B partyの終了時間
現地にはLicenseの関係などで、午前3時におしまい、などということがよくあります。上記の雑誌で終了時間について必ず事前に調べておいて下さい。
C サイケ、ゴア
日本では最も人気のあるこの音楽ですが、イギリスでは普通のクラブで大々的なイベントを行う事があまりないらしく、また、やったとしても上記の雑誌には全く載らないのが実状です。London出身の友人曰く、Warehouse(倉庫)や、野外などで非合法partyとして行っている場合が多いとの事。また、ロンドンのNorth EastのHackneyというところが、この手の音楽の聖地だそうで、よくイベントをやっているとの事。ただ、このHackney周辺はかなり恐いところですので、あまり一人で暗くなってから歩くのはお勧めできません。
なかなか情報が得られず困っていたところ、何故か、LA在住のアクアがNETで色々リサーチをしてくれましたので、そちらをそのまま転載します(サンクス、アクア)。下記に、HPを持っているイギリスのサイケイベントを5つ紹介します。
イベント名:KARMA @The Viaduct, Vauxhall
Music Policy:サイケ
http://www.mystik-designs.co.uk/karma/karma.htm
イベント名:CHICHIME @EQ, The East Cross Center, Hackney Wick
MP:サイケ
http://www.chichime.co.uk(サイケ関係のリンクが充実)
イベント名:ZUVUYA @Liverpool
MP:サイケ
http://www.cozmicstuff.com
イベント名:Enlightenment @?
MP:サイケ
VenueはTEL/EMAILでの問い合わせのみ?
http://www.papercup.clara.net
イベント名:ANTIWORLD @The Rex, Stratford
Music Policy:サイケがメインの時とAcid, Tech, Tranceがメインの時とまちまちな様。
http://www.antiworlddjs.co.uk
その他のサイケPartyは、 KUNDALINI、DOOLALLY、COSMIC CARROT、ASTRAL PHENIXなどがありますが、いずれの場合もHPを持っていないのか、もしくはHPアド不明です。
いずれにせよ、日本と違い、かなりundergroundな存在であることは間違いなく、簡単にVenueの場所なども見つけることも難しいかと思われます。それなりの覚悟が必要でしょう。
<気をつけましょう>
日本は世界で一番安全な国であることをお忘れなく!
@ 治安
要注意でしょう。クラブなどは特に地方都市の場合など、割と離れたところにあります。ロンドンなどでもクラブが密集するKings Cross周辺などは、平気で道端で麻薬中毒患者が倒れていたりします。できれば昼間の段階で場所をチェックして、夜路地裏に迷い込むことなどないようにしましょう。また、帰りも必ずタクシーをつかまえるようにして下さい。
A ドラッグ
当然法を遵守する日本国籍の善良市民の皆様には全く関係のないことですが、こちらではクラブカルチャー=ドラッグカルチャーとの方程式が成り立ってしまっていますので、いくつか注意点を。クラブの中、あるいは行く途中の道でかならず「Do you need pills ?」と聞かれます。pillとはエクスタシーのこと。たった10ポンド(2千円くらい)で手に入ってしまいますが、けっこう悪質なもの(英語ではdodgy pillといいます)をつかまされてしまうこともあり、毎年何人かがかならず命を落としています。その他ありとあらゆる種類のドラッグが簡単に手に入り、堂々とあちらこちらで取引が行われていますが、これらは全てイギリスでも違法です。絶対に手を出さないようにして下さい。
B ナンパ
女の子同士で行くとかなり強烈なナンパ攻撃にあうこと必至です。向こうの人間のなかには日本人はeasyだと信じてやまない阿呆な輩がたくさんいます。いやだったら、かならずNoの意思表示をして下さい。少しの笑顔も見せずに金的攻撃をするくらいの勢いでやって下さい。
C 飲み物
奢ってやるよ、と言われても知らぬ間に飲み物の中に薬物を入れらる可能性があります。「全てのofferにNoと言え」、とはいいませんが、十分に気をつけて下さい。
<中に入ったら>
クロークに手荷物を預けてフロアへGO!あとは気の向くままに楽しんで下さい!
※僕自身はイギリスに在住していた経験もなく、あくまで観光客としてしか、イギリスでクラビングをしたにすぎません。英国に長期滞在経験のある方など、上記の情報に補足等、アドバイスを頂ける方いらっしゃったら、ぜひtokyohammers@hotmail.comまでどしどしご指摘下さい!合わせて文面の更新させて頂きます。