香乱記〈1〉 (新潮文庫)



香乱記〈1〉 (新潮文庫)
香乱記〈1〉 (新潮文庫)

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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項羽と劉邦を別の角度からみる。

中国の歴史小説をはじめて読んだのが、「項羽と劉邦」でした。
それ以来、もっとそのころのことを知りたくて、主な登場人物の本を読んだけど
どれも、同じよう内容だったのに対して、この宮城谷さんの本は
「こういうのが読みたかった!」と思える内容でした。
田氏という人物は、項羽と劉邦にも少しだけ出てきたなぁと言う記憶があって
どうしてこんな2大勢力に逆らうのか?と不思議に思ってましたが
これを読んで、納得です。
ホウエツのことも、結構いけてるやつだったんだな、なんていうこともわかり
面白かったです。
ただ、田横カッコよすぎないか?と・・・
あとはじめに読んだ「重耳」のほうが、のめりこみ度が高かったので
☆ 4つにしました。
楚漢戦争時、真の王者は劉邦でなく、このひとだったのですね

劉邦は英雄だが酒と女にめのない品のないオヤジで、項羽は戦争の天才だが大量殺戮を平然とおこなう無法者、この2名について司馬遼太郎さんの名著で読んだとき、どこかに救いはなかったのか、と真摯におもったことがある。

実は、真の「王者」がいた。

斉の国の王の末裔、この小説の主人公、田横である。男の中の男、爽快で、まっすぐで、ひたむきな武将である。この小説は最終巻までよまないと真の価値がわからないが、最終巻で、劉邦が田横に一目も二目もおいていた史実が紹介されるところは興味深い。人間としての器量が自分よりうえ、とわかっていたのでしょう。

これはしられざる史記の世界。しられざる、真の勇者、尊敬すべき男のものがたりである。血わき肉がおどる傑作です。

史記、「項羽と劉邦」、”四面楚歌”、三国志、古代中国。。。これらに感心のあるかたすべてにぜひとも読んでいただきたい、宮城谷文学の頂点のひとつです。順番に読んでいただけたら、最終巻、心の奥底から。。。私は感動して泣けました。お約束します。つよく、胸を打たれます。
宮城谷昌光氏らしい小説

「十八史略」、「史記」、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」など、漢楚抗争をテーマとした史書や小説の中では脇役にすぎない田横が見事に描かれている。中国史の名脇役を選び、いきいきと描くという宮城谷昌光氏のうまさがよく出ている作品と思う。

難点をあげれば、非常に中途半端な恋愛模様(ストーリー展開上、必要性をほとんど感じなかった)や、田横があまりに理想的すぎる形で描かれているあたりか。

それでも、この時代の歴史を様々な観点から眺め、深く掘り下げてみたい人にはオススメの本である。
内容は良い

内容、題材に文句はないのだが、著者独特の言い回しが読んでいてストレスを感じさせる。
平易な文章で読者を魅了した故司馬遼太郎氏と比べると、見劣りがするのは否定できない。
始皇帝の圧政

秦の始皇帝による圧政が続き、百家の書物を焚き、学者を殺戮し、百万人の罪を問い、三十万人を処刑した時代の話である。
主人公は、斉王の末裔である田氏三兄弟の末弟田横である。
天下第一の人相見に兄弟三人とも王になると見立てられたところから物語は始まる。権謀術策が渦巻く中、田氏は反徒と疑いをかけられ窮地に陥るが、そこには裏がありそうであるということで、第一巻の前半部分は、ミステリー的な趣を持って展開する。後半部分は、そうした中で、田横は始皇帝の長子扶蘇の厚遇を得るのだが、その扶蘇が超高の謀略でピンチにというところで第一巻は終わる。
田横は、始皇帝後の項羽と劉邦の激闘の時代に生きた高徳の人で、「弱者」を念頭に置いて行動し、強者に屈しない不屈の魂を持った人だった。あの諸葛孔明が仰ぎ見たと紹介されているが、聞いたこともないこんな凄い人がいるのだという片鱗を見せている第一巻だった。



新潮社
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