「綾の照葉樹林」の世界遺産への可能性を断つ小丸川幹線工事を再考し
  工事着工声明を撤回してください
(2003年8月12日)
出典:SHARE-ML他
 私たちは、再三にわたり「綾の森を守るために、小丸川幹線を着工しないでください」「綾の照葉樹林の世界遺産への可能性を断つ小丸川幹線工事は着工しないでください」と訴え続けてきました。
 また、財)日本自然保護協会も世界遺産登録や生物圏保存地域登録に重大な影響を与えかねないと指摘し、建設工事見合わせなどを含めて緊急声明を出し、貴社との話し合いが持たれてきました。
 「綾の照葉樹林」は、今般の環境省と林野庁が主催した世界自然遺産候補地検討会で、最終選考の3地域には入らなかったものの、「東アジアで唯一まとまって残存ずる照葉樹林。核となる部分は原生性が高く、状態もいい」として世界的に重要なことが学術上からも認められ、事実上「次点」と位置づけられました。関係者ならずとも、次期世界遺産候補地登録に向けて希望は膨らむばかりです。同時に、次期候補地への課題として、保全と復元も強く求められ、それに向けた展望も語られ始めました。なかでも、75番鉄塔建設予定地付近は、復元途上にある照葉樹林として注目される場所であり、コア(中核)地域を守るバッファーゾーン(緩衝地帯)としても大切な場所になっています。世界遺産検討委員の大沢雅彦・東大教授(植物生態学)も現地を視察し、「(送電鉄塔建設)ルートは森を分断する」と指摘し、「照葉樹林帯の脇に巨大鉄塔が立っていたら、世界遺産の候補地には推せない。世界遺産には景観という項目もある。優れた自然の風景美という条件に直接抵触する。」と述べています。進められようとしている小丸川幹線工事は、まさに「綾の照葉樹林」の世界遺産への可能性を断つことになります。しかしながら貴社は、大沢教授が専務理事を努める財)日本自然保護協会との対話関係も打ち切り、8月6日には、「世界遺産登録に影響はない」などとして、一方的に工事着工声明を発表されまし
た。これは根拠不明で、社会的に全く納得のいかない勝手な声明であり、対話関係すら成立させない暴力的声明です。
 また、宮崎県では新しい知事が誕生したばかりであり、県民は、新しい県土づくりに期待を膨らませて見守っています。新知事は、綾の送電鉄塔問題に対しては、選挙中から双方より話を聞き判断したいとしてきました。このことも待たずに着工声明を出されるのは、県知事無視であり、県民無視と言わざるを得ません。 以上

 九州電力株式会社
 代表取締役 松尾新吾 様
 2003年8月12日

 綾の森を守る地元有志の会 代表 福田正照
 「綾の森と景観を守る」市民行動実行委員会 共同代表 坂元守雄









   TOP   APPEAL-TOP   ECOAPPEAL-TOP