私たちは、世界最大の原発が立地する柏崎市に集まり、東電事件発覚後の1年間を振り返り、原発の抱える深刻な問題を話し合いました。
この1年間、次々と明らかになった原発不正は、本当に驚きの連続でした。
私たちは、原発は「絶対安全」と宣伝され、「電力需要の4割余りが原発の電気、今さら原発廃止はできない」と思い込まされてきました。しかしそれは事実ではなかったのです。
原発なしでも、ちょっとの工夫さえすれば、夏場ですら大丈夫だと判りました。
東京電力も国も何も変わっていません。東京電力は、新潟県議会や柏崎市議会が、再循環系配管の全溶接線の徹底点検を求めたのを無視し、首都圏の電力需要を優先して、ひび割れ原発の運転再開を強行しました。
定期点検の短縮に報奨金を出して、信頼性と点検内容を質的に低下させていました。地域のみんなが、東電の「甘い言葉」は、目的達成のための方便でしかないことを知りました。
国の規制機関は、安全規制より供給優先の機関であることが判りました。保安院は、不正発覚直後に、「安全に問題ない、停止点検の必要はない」と宣言しました。運転再開の安全宣言も規制機関の保安院でした。シュラウドの的外れ点検指示や再循環系配管の点検頻度の変更は、保安院の無責任さを示すものです。
私たちは、形式的説明会を何回も繰り返し、経産大臣までが何回も来る「事態」に、首都圏の需要を口実に運転強行するためなら何でもする、原発体制の「異常さ」を実感しました。
自治体の役割は大きく、住民を守る立場―安全確保の砦に変えねばなりません。全号機停止点検や最近の全溶接線の点検要求は、私たちが指摘し、世論の共感を得たため、自治体も無視できなくなったものです。その要求に東電が渋々従いました。原発の歴史上初めてのことです。
柏崎刈羽で、最初に運転再開のアドバルーンを上げたのは柏崎市長です。不正発覚後、天下りをやめると表明した新潟県の元原発担当者が、また東電に再就職しています。新潟県は核燃料税の課税を、柏崎市は使用済核燃新税を創設し、原発依存を強めています。
未点検箇所を残した4号機の運転再開容認判断は誤りです。自治体には、住民の安全・安心を最優先した対応を求めます。
原発は、老朽化が進み、「維持基準」導入で一層危険が増大します。いま、ひび割れ原発の運転のために「維持基準」を導入しようとしています。傷だらけの欠陥原発を、そのまま動かしたい人たちの都合でつくった基準は、一層危険が増します。
4号機は再循環系配管の未点検箇所を残して運転再開しました。3号機はシュラウドの傷を放置して運転する特認申請をしました。私たちはこうした動きに反対します。反対の世論を高めましょう。一層の原発監視が必要です。
原子力の平和利用と表裏一体で進められていた、劣化ウラン弾等の被害がセルビアやイラク、アフガニスタンと帰還兵士の間で深刻となっています。核武装の話題も高まっています。
原子力は現在のみならず将来に大きな災いをもたらすと危惧されます。私たちは、原子力の諸問題を、隣近所・友人知人と語り合い、反原発・脱原発の世論を高めます。
一刻も早く、原子力社会から脱却しましょう。
2003年9月14日
9.14 ひび割れ原発運転再開反対シンポジウム
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