貴社が核燃料サイクル施設を六ヶ所村で建設・操業して以来、発生した数々のトラブルとその対応に関しては疑問と不安を感じてまいりました。それが、今回の使用済み核燃料貯蔵プール及び再処理施設本体における291箇所にも及ぶ不正溶接が発覚したという事態を受け、貴社に対する青森県民の不信感は頂点に達したといわざるを得ません。
 8月8日に開催された核燃料サイクル安全小委員会、9月12日開催の第1回六ヶ所再処理施設総点検に関する検討会(以下「検討会」という)及び10月9日開催の第2回検討会に貴社が提出した資料及び説明では、今回の不祥事責任の一切は元受メーカー及び施工会社にあると言っているとしか受け取れません。また、国の機関や検討会も貴社も、プール水の汚染レベルと冷却能力にのみ重点を置き、安全性には問題なしとしているようですが、青森県民としては、貯蔵プール内に沈んでいる高レベル放射性廃棄物である使用済み核燃料の存在そのものが懸念対象なのです。再処理事業の実施有無を問わず、貴社には高レベル放射性物質を扱う技術的能力が欠如しているとしか考えられず危機感を増幅させております。
 特に使用済み核燃料貯蔵プールは放射性物質を取り扱う上で重要な施設でありながら、貴社は国の検討会の評価結果も待たずに総点検作業に入りました。また、ウラン試験入りのスケジュールを優先し、年内補修完了を目指し、24時間体制の工事を実施しています。スケジュール優先の貴社の姿勢が、今回も含め過去のトラブルや不適合・不具合等を惹起し、現場作業員の安全性も含め施設の安全性と品質保証を軽視してきたものと考えられます。過去に貴社自身が幾度か行ってきた品質保証体制の見直しが何一つ活かされてこなかった原因も、貴社のスケジュール優先という誤った基本姿勢に他なりません。だからこそ、これまでと何ら変わらない貴社の対応に、今回の品質保証体制の見直しで本当に改善されるのかという点について、非常に強い疑念を抱かざるを得ません。
 また、貴社が再処理操業の1年延期という事態に追い込まれながら、その説明相手は国側だけに限られております。検討会で配布された説明資料と青森県関係会議資料やHP掲載資料とでは、その情報量の差は余りにも異なっております。日頃、貴社は安全性第一に青森県民の理解を求めると言いつつ、使用済み核燃料貯蔵施設のプール水漏えいが発覚してから間もなく2年になろうとしている現在でも、県民に対する説明会は一度も実施しておりません。代表取締役社長たる貴職以下、各電力会社から出向されている方々はいずれ青森県を去りますが、私たち県民は、これからもずっと高レベル放射性廃棄物である使用済み核燃料と共に暮らさなければなりません。言葉だけではなく、青森県民が納得できる説明をするべきと考えます。

 そこで、貴職に少なくとも11月中に、下記の要望に真摯に対応されることを要請します。

 1.六ヶ所再処理施設プール水漏えいに係る原因と補修及び品質保証体制点検計画について、青森県民に対する説    明会を開催すること。
 2.上記説明会は、青森・弘前・八戸の3市で平日外に開催すること。
 3.説明会は一方通行的な説明ではなく、県民の疑問に十分答えられる時間を確保すること。

 以上

 日本原燃株式会社
 代表取締役社長 佐々木 正 殿

 2003年10月23日
 核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会/核燃サイクル阻止一万人訴訟原告団/青森県生活協同組合連合会
 青森県保険医協会/核燃料サイクル施設問題青森県民情報センター/核燃から海と大地を守る隣接農漁業者の会  核燃から郷土を守る上十三地方住民連絡会議/六ヶ所牛小舎/グリーン・アクション六ヶ所/花とハープの里
 ネットワークみどり/核の中間貯蔵施設はいらない下北の会/核燃いらないわ三沢の会/核燃を考える住民の会
 核燃いらない十和田ネットワーク/核燃止めよう浪岡会/核の再処理はイラナイ・八戸の会/核燃を勉強する会
 放射能から子どもを守る母親の会/弘前脱原発・反核燃の会
 【以上20団体連絡先】
 核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会









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説明会開催の要望書
(2003年10月23日)
出典:NoNukeML