中間貯蔵施設の誘致をやめてください
(2003年11月25日)
出典:NoNukeML
 総合エネルギー調査会電気事業分科会コスト等検討小委員会(以下、コスト委員会)では、現在原子力発電所(以下、原発)のバックエンド費用の検討をしています。11月11日までにひと通りの数字が電気事業連合会(以下、電事連)から示されました。今後この数字を元に、税金などからお金をだす制度設計が行われるようです。
 このコストは六ヶ所で行われている、あるいは今後行われる原発の後処理の費用を検討するはずのものですが、なぜか中間貯蔵施設が含まれています。2010年から使用済み核燃料の受け入れを始め、計2.4万トンを26年間受け入れるとして、建設費、キャスク費、運営費、解体処分費が算定され、1兆100億円、1トンあたりで4208万円となっています。
 大変不思議なことですが、この中に中間貯蔵施設から使用済み核燃料を搬出する費用が含まれていません。中間貯蔵施設といいながら、その先のいわゆる「第2再処理工場」の計画について一言もなく、六ヶ所村の再処理工場の施設が廃止になった後どうなるのかという見通しがまったく示されていないのです。そういう意味ではある意味大変正直な費用の試算になっています。
 「中間」というのは名ばかりで、「永久的な核のゴミ捨て場」になるだけではないでしょうか。
 なぜバックエンド費用の試算がいまごろ行われたのかー1999年にも経済産業省は原発のコストの試算をしています。それによれば原発は5.9円/kwhで他の電源より有利であるとなっています。しかし、2005年から電力自由化が本格的になるのを受けて、電事連が原発の特にバックエンドのコストが大変長期にわたり、不透明でお荷物になってきていることを主張、今回初めて原発は安くないという数字を示してきたのです。核燃料サイクル政策は国の方針であり、それを推進するためのリスクは税金に上乗せしてでも負担してほしいという、電力会社の身勝手な考えを押
しつけるようなものです。
 そもそもプルトニムを38トンという膨大な量を抱えて、プルサーマル計画も進まず、プルトニウムをさらに生み出し、費用がかかり、放射能のゴミを増やす再処理を今さらすすめる意味がないのは明らかで、今原子力政策は転換点を迎えています。
 特に電力会社は、莫大なバックエンドコストから逃げ出すことを考えており、中間貯蔵施設の事業からも、東京電力は手を引き、税金からお金を出してもらいセクター方式で運営することもありえます。今中間貯蔵施設の誘致に手を挙げることは大変危険です。ねずみも逃げ出す沈没船に乗り込むようなものです。中間貯蔵施設の誘致の中止を申し入れま
す。

 むつ市長 杉山粛様
 
 2003年11月25日
 核のゴミキャンペーン
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